フレカイニド

出典: meddic

flecainide
酢酸フレカイニド
タンボコール, Tambocor
抗不整脈薬
  • Ic Na+チャネルブロック
  • APD不変
  • 結合解離速度が短い。
  • 連結期の長い期外収縮にも効果があるが正常心拍及び徐脈時の伝導をも阻害 (SPC.240)
  • 心機能低下例:slow kineticsのNa チャネル遮断作用を持つ抗不整脈薬は心機能抑制が強い。したがってフレカイニドは用いられない。 → リドカインメキシレチンアプリンジンアミオダロンニフェカラントを使用。



UpToDate Contents

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和文文献

  • S20-6 フレカイニドのTDMにおけるCYP2D6とSCN5A遺伝子多型解析(シンポジウムS20 病院薬剤師による薬物治療個別化への遺伝子情報の活用,臨床から学び臨床へと還元する医療薬学)
  • 本間 真人,土岐 浩介,青沼 和隆,幸田 幸直
  • 日本医療薬学会年会講演要旨集 20, 245, 2010-10-25
  • NAID 110008108189
  • P2-420 胎児頻脈性不整脈に対する胎児治療として,塩酸ソタロールと酢酸フレカイニドを併用した経母体投与が有効であった一例(Group95 胎児・新生児7,一般演題,第62回日本産科婦人科学会学術講演会)
  • 丸山 康世,村瀬 真理子,葉山 智工,平原 史樹,長瀬 寛美,田野島 美城,斉藤 圭介,奥田 美加,高橋 恒男,石川 浩史
  • 日本産科婦人科學會雜誌 62(2), 604, 2010-02-01
  • NAID 110007686189
  • 139) フレカイニドによる薬剤性QT延長から心室性頻拍を来たした1列(第104回日本循環器学会近畿地方会)
  • 豊島 範子,井口 朋和,市場 直也,小林 芳樹
  • Circulation journal : official journal of the Japanese Circulation Society 72(Supplement_II), 998, 2008-04-20
  • NAID 110006914726

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添付文書

薬効分類名

  • 頻脈性不整脈治療剤

販売名

タンボコール静注50mg

組成

  • 本剤は下記の成分を含有する無色澄明な注射剤で、ワンポイントカットの無色アンプルに充てんされている。

有効成分:フレカイニド酢酸塩

  • 1管(5mL)中の分量:50mg

添加物:酢酸ナトリウム水和物

  • 1管(5mL)中の分量:37.13mg

添加物:D‐ソルビトール

  • 1管(5mL)中の分量:115mg

添加物:氷酢酸

  • 1管(5mL)中の分量:2.68mg

禁忌

  • うっ血性心不全のある患者
    〔本剤は陰性変力作用を有し、心不全症状を更に悪化させることがある。〕
  • 高度の房室ブロック、高度の洞房ブロックのある患者
    〔本剤は房室伝導、洞房伝導を抑制する作用を有し、刺激伝導を更に悪化させることがある。〕
  • 心筋梗塞後の無症候性心室性期外収縮あるいは非持続型心室頻拍のある患者
    〔突然死に関する臨床試験(CAST)の結果、このような患者では本薬の経口剤の投与により死亡率が増加するとの報告がある。「その他の注意」の項参照〕
  • 妊婦又は妊娠している可能性のある婦人
    〔「妊婦、産婦、授乳婦等への投与」の項参照〕
  • リトナビルを投与中の患者
    〔「相互作用」の項参照〕
  • ミラベグロンを投与中の患者
    〔「相互作用」の項参照〕
  • テラプレビルを投与中の患者
    〔「相互作用」の項参照〕

効能または効果

緊急治療を要する下記不整脈
頻脈性不整脈

  • (症候性の発作性心房細動・粗動、発作性上室性頻拍、心室頻拍、及び医師が生命に関わると判定した重症の心室性期外収縮)
  • 通常、成人には1回0.1〜0.2mL/kg(フレカイニド酢酸塩として1.0〜2.0mg/kg)を必要に応じてブドウ糖液で希釈し、血圧及び心電図監視下10分間かけて静脈内に注射する。
    なお、総投与量はフレカイニド酢酸塩として1回150mgまでとする。
  • 本剤の投与により効果を認めたものの、その後再発した場合には、初回用量がフレカイニド酢酸塩としての最大用量2.0mg/kg(体重75kg以上の場合は150mg)の半量以下の場合を除き、再投与は行わないこと。なお、再投与する際も1日総投与量として2.0mg/kg(体重75kg以上の場合は150mg)を超えないこと。

慎重投与

  • 基礎心疾患(心筋梗塞、弁膜症、心筋症等)のある患者
    〔本剤は陰性変力作用を有し、心機能を悪化させることがある。〕
  • 高齢者〔「高齢者への投与」の項参照〕
  • 刺激伝導障害(房室ブロック、洞房ブロック、脚ブロック等)のある患者
    〔本剤は房室伝導、洞房伝導等を抑制する作用を有し、刺激伝導を更に悪化させることがある。〕
  • 著明な洞性徐脈のある患者
    〔本剤は洞結節機能を抑制することがある。〕
  • うっ血性心不全の既往歴のある患者
    〔本剤は陰性変力作用を有し、心機能を悪化させることがある。〕
  • 重篤な肝機能障害のある患者
    〔本剤は肝臓で代謝されるため、このような患者では過量投与になるおそれがある。〕
  • 重篤な腎機能障害のある患者
    〔本剤は腎臓から排泄されるため、このような患者では過量投与になるおそれがある。〕
  • 血清カリウムの低下のある患者
    〔このような患者では催不整脈作用が生じやすく、高度の不整脈に発展するおそれがある。〕

重大な副作用

循環器

  • 一過性心停止、心室頻拍(torsades de pointesを含む)、心房粗動、心室細動(各0.1〜5%未満)、Adams‐Stokes発作(0.1%未満)があらわれることがある。このような場合には、本剤の投与を中止し、次の処置法を考慮すること(「過量投与」の項参照)。
  • ドパミン、ドブタミン、イソプレナリン等の強心薬投与
  • IABP等の補助循環
  • ペーシングや電気的除細動


薬効薬理

実験的不整脈に対する作用

  • マウス及びイヌにおいて惹起した心室性不整脈(クロロホルム、アドレナリン、ウアバイン、冠動脈結紮)を経口及び静脈内投与で抑制する。7) 8) 9)
  • イヌにおいてアコニチンにより惹起した心房性不整脈を静脈内投与で抑制する。7) 10)

電気生理学的作用

  • イヌのプルキンエ線維および心室筋において、静止膜電位に影響を与えることなく、最大脱分極速度(Vmax)及び活動電位振幅を減少する。11)
  • モルモット心房筋及び心室筋のVmaxを刺激頻度依存的に抑制する。12) 13)
  • イヌにおいて、心室筋での有効不応期を延長し、プルキンエ線維の有効不応期を短縮する。11)
  • イヌの心房内伝導、ヒス‐プルキンエ(H‐V)伝導及び心室内伝導を遅延する。14)


有効成分に関する理化学的知見

一 般 名

  • フレカイニド酢酸塩(Flecainide Acetate)

化 学 名

  • N‐[(2RS)‐Piperidin‐2‐ylmethyl]‐2, 5‐bis(2, 2, 2‐trifluoroethoxy)benzamide monoacetate

分 子 式

  • C17H20F6N2O3・C2H4O2

分 子 量

  • 474.39

構 造 式

物理化学的性状

  • フレカイニド酢酸塩は白色の結晶性の粉末で、わずかに特異なにおい又はわずかに酢酸様のにおいがある。
    本品はメタノール、エタノール(95)又は酢酸(100)に溶けやすく、水にやや溶けにくい。
    本品のメタノール溶液(1→25)は旋光性を示さない。

融  点

  • 約150℃(分解)

分配係数

  • 0.34(水−1‐オクタノール系)


★リンクテーブル★
リンク元ウォルフ・パーキンソン・ホワイト症候群」「ブルガダ症候群」「偽性心室頻拍」「flecainide
拡張検索酢酸フレカイニド

ウォルフ・パーキンソン・ホワイト症候群」

  [★]

Wolff-Parkinson-White syndrome, WPW syndrome
ウォルフ-パーキンソン-ホワイト症候群Wolff-Parkinson-White症候群WPW症候群
ケント束心電図偽性心室頻拍 pseudoventricular tachycardia, pseudo VT


  • ヒス束に加え、ケント束により心房と心室が連絡されるもの → WPW症候群

分類

  • V1誘導で分類する。Kent束の局在を反映
  • 1. A型: 高いR波。左室自由壁
  • 2. B型: rS型。右側
  • 3. C型: Qr/QS。中隔

検査

心電図

  • PQ短縮:PQ時間の正常値は 0.12-0.2sであるが、これより短くなる
  • QRSの延長:QRSは正常では0.06-0.15s。0.1s以下は正常、0.1s以上は異常と考えるらしい。

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合併症

  • orthodromic atrioventricular reentrant tachycardia
  • antidromic atrioventricular reentrant tachycardia
  • 高頻度に興奮がケント束を介して心臓に達する。このため、心室細動のリスクが高まる。

治療法

対症療法

WPW症候群+心房細動による偽性心室頻拍

参考1
  • 薬物療法
  • 心房細動による頻拍発作を生じた場合:静注用Na(±K)チャネル遮断薬を使用(ピルジカイニドシベンゾリンジソピラミドフレカイニドプロカインアミド)。これらの使用により、(1)副伝導路を介した伝導が抑制することによるレートコントロール、(2)除細動効果への寄与する可能性が期待できる。

根治療法

  • カテーテルアブレーション:ケント束の焼灼による副伝導路の遮断。

参考

  • 1. 不整脈薬物治療に関するガイドライン(2009年改訂版)
[display][display]http://www.j-circ.or.jp/guideline/pdf/JCS2009_kodama_h.pdf
  • 2. WPW症候群 - ハート先生の心電図教室
[display]http://www.cardiac.jp/view.php?target=wpw_synd.xml
  • 3. WPW症候群 W-P-W SYNDROME
[display]http://www.hamt.or.jp/kenkyuhan/link/seiri/ECG/402.html
  • 4. 心電図の読み方:WPW症候群の波形を覚えるエクササイズだ! | 心カテブートキャンプ
[display]http://med-infom.com/2%E2%96%A0%E2%96%A0p=690

国試


ブルガダ症候群」

  [★]

Brugada syndrome
Brugada症候群

概念

  • 特発性心室細動をもたらす症候群の一つ。
  • 基礎疾患を有さない若年者~中年の失神発作が特徴的
  • 非発作時には無症状であるが、発作時には突然死を来す可能性がある。
  • 反復する多型性心室頻拍心室細動を来たし、放置すれば突然死に至。

歴史

  • 1992年、Brugadaらは洞調律時に右脚ブロック様QRS波形、V1-V3においてST上昇を示し、心室細動を来した、器質疾患を有さない8例を報告。

病因

  • SCN5A geneの突然変異 → Naの流入が緩徐@RV流出路心外膜領域 → 活動電位の短縮(action potential shortening → 正常な心外膜とrapidly depolarized RV outflow epicardiumの間の電位差によりV1-V3でのST上昇を起こす → 局所的リエントリ誘発 → 致死性心室不整脈 (HIM.1442)

疫学

  • 30-50歳代の男性に多い

症状

  • 前駆症状を伴わない失神発作が初発症状。
  • 反復する多型性心室頻拍、心室細動。
  • 放置により突然死する可能性が大きい

検査

心電図

  • 特徴は以下の2つである。
  • 1)完全あるいは不完全右脚ブロック様QRS波形(つまり、V1-V3でJ波が見られる)
V1,V2のrSの後ろにJ波が出現している。右脚ブロックのV1誘導の心電図ではrSr'が認められるが、さきのJ波があたかもr'の様に見え、右脚ブロック様QRS波形と称している
  • 2)右側胸部誘導(V1-V2(V3))のST上昇(coved型あるいはsaddle back型)
ST上昇はcoved型(右下がり。陰性T波)、saddle back型(J波とT波が高く、その間が低くなって鞍状のSTを呈する)のパターンを示す。J波の高さが2mm以上でcoved型ST上昇と陰性T波を示す所見が最も診断価値が高い。
[show details]

薬物誘発検査?(HIM.1442)

  • Naチャネルブロッカー(フレカイニドプロカインアミド)でBrugada symdromeが増悪するかどうかを見る?(HIM.1442)。

診断

  • 心電図
  • 失神 + 右脚ブロック様QRS波形

治療

予後

ガイドライン

  • QT延長症候群(先天性・二次性)とBrugada症候群の診療に関するガイドライン
[display]http://www.j-circ.or.jp/guideline/pdf/JCS2007_ohe_h.pdf

国試


偽性心室頻拍」

  [★]

pseudoventricular tachycardia, pseudo VT
WPW症候群心房細動心室頻拍 VT

概念

  • WPW症候群において発作性の心房細動を合併した際、副伝導路を(順行性に)介して心室に伝わったことにより生じる心室頻拍
  • ケント束の不応期が房室結節のそれより短い場合に生じる。
  • 心室細動により突然死の可能性がある
  • この用語は日本でのみ使われるらしい

治療

参考2
  • 治療の目標は心拍数コントロールであり、治療の標的は副伝導路(ケント束)とすると、ナトリウムチャネル遮断薬、あるいはカリウムチャネル遮断薬による副伝導路の抑制が治療法としてあげることができる。
  • 従って、治療薬は、ピルジカイニドシベンゾリンジソピラミドフレカイニドプロカインアミドが上げられる。
  • 根治療法としては、カテーテルアブレーションによる副伝導路の遮断である。


参考

  • 1. これからカテーテルアブレーションを受ける人のために - 図説あり

[display]http://www.s-more.net/sasaki/rfca/rfca.html

  • 2. 不整脈薬物治療に関するガイドライン(2009年改訂版)
[display][display]http://www.j-circ.or.jp/guideline/pdf/JCS2009_kodama_h.pdf



flecainide」

  [★] フレカイニド

WordNet   license wordnet

「oral antiarrhythmic medication (trade name Tambocor) used as a last resort in treating arrhythmias; increases the risk of sudden death in heart attack patients」
Tambocor


酢酸フレカイニド」

  [★]

flecainide acetate
フレカイニド





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