UpToDate Contents
全文を閲覧するには購読必要です。 To read the full text you will need to subscribe.
- 1. D型大血管転位のマネージメントおよび転帰 management and outcome of d transposition of the great arteries
- 2. 成人における肺高血圧症の治療 treatment of pulmonary hypertension in adults
- 3. 左心低形成症候群 hypoplastic left heart syndrome
- 4. 新生児におけるチアノーゼ性心疾患の診断および初期マネージメント diagnosis and initial management of cyanotic heart disease in the newborn
- 5. 胎児心奇形：スクリーニング、評価、および母体のマネージメント fetal cardiac abnormalities screening evaluation and pregnancy management
Japanese Journal
- 極低出生体重児の完全大血管転位症の管理 : 新しい工夫による臍静脈からのバルーン心房中隔裂開術
- 門田 茜,稲村 昇,濱道 裕二,河津 由紀子,萱谷 太
- 日本小児循環器学会雑誌 = Acta cardiologica paediatrica Japonica 27(6), 286-289, 2011-12-01
- NAID 10030648840
Related Links
- 先天性心疾患に対するカテーテル治療の発展 先天性心疾患に対するカテーテル治療は、1966 年頃から、アメリカのDr. Rashkind によって、大血管転換症に対するバルーンカテーテルによる心房中隔裂開術で始まりました(図)。
- 1）Ⅰ・Ⅱ型⇒Blalock-Hanlon手術・バルーン心房中隔裂開術（BAS ） 2）Ⅱ型⇒PA banding（肺血流を減少させる） 3）Ⅲ型⇒Blalock-Taussig手術（肺血流低下を是正） ②1歳半～3歳で根治手術。 1）Ⅰ・Ⅱ型 ⇒Jatene術・（Mustard手術 ...
- この状態で運ばれてきて、まずわれわれが最初にすることは、心房中隔欠損を人工的に作ってやるカテーテル治療、BAS(バス、「バルーンカテーテルによる心房中隔裂開術」の英語の略)です。 足の付け根から風船のついたカテーテル ↓ ...
Related Pictures
★リンクテーブル★
| リンク元 | 「総肺静脈還流異常症」「ラシュキン法」「ブラロック・ハンロン手術」「ラシュキンド法」「BAS」 |
| 関連記事 | 「心房中隔」「術」「心房」「裂開」「中隔」 |
「総肺静脈還流異常症」
- 英
- total anomalous pulmonary venous connection TAPVC、total anomalous pulmonary venous return TAPVR
- 同
- 総肺静脈還流異常
- 関
- 肺静脈還流異常、部分的肺静脈還流異常、先天性肺静脈還流異常、三日月刀症候群
- チアノーゼ性心疾患
- NSU.387
まとめ
- 先天的な心奇形であって、左心房に還流すべき肺静脈血が右心系に流入する病態である。生存に心房中隔欠損か卵円孔開存が必要であり、病態によっては肺静脈閉塞による肺うっ血を来す。右心系の容量負荷により右室肥大、不完全右室ブロックをきたす。チアノーゼ性心疾患であり、多くの場合、生後一ヶ月以内にチアノーゼ、右心不全、肺うっ血による呼吸困難を来す。治療は緊急的に、バルーン心房中隔裂開術(BAS)やBlalock-Hanlon手術を行う。(SSUR.370 YN.C-115)
疫学
- 先天性心疾患の約1%
- 全体の80%以上は新生児期から肺うっ血、肺高血圧、心不全となり早急な手術が必要(SSUR.370)
病型
- I型：上心臓型：垂直動脈から無名静脈、あるいは下大静脈に灌流還流
- II型：心臓型：右房、冠静脈洞
- III型：下心臓型：横隔膜を貫いて下降し、下大静脈、門脈に灌流
病態
- 右心系への容量負荷、右室への容量負荷？(右室肥大)、肺うっ血、肺高血圧、
- III型では肺静脈の還流路に狭窄(pulmonary venous obstruction, PVO)を来しやすく、肺うっ血を来しやすい(SSUR.370)
- 重症度はIII型>I型>II型
- 頻度はI型>II型、III型
検査
胸部単純X線写真
I型：上心臓型
- 心陰影：雪だるま陰影(snowman shadow)
- 次の構造によって８の字(雪だるま)が描かれる
- 上大静脈 腕頭静脈(無名静脈、垂直静脈)
- 右心室 左心
- 肺野：すりガラス陰影：肺うっ血による
治療
- 心房中隔欠損、卵円孔開存が存在しなければ、緊急にバルーン心房中隔裂開術(BAS)、Blalock-Hanlon手術を施行
- I型：共通肺静脈管を左心房に吻合。垂直動脈結紮切除。心房中隔欠損の閉鎖。
- II型：右心房にパッチを当て、肺静脈血を左心房に流出させる。
- III型：共通肺静脈管を左心房に吻合する。
禁忌
- 酸素投与 → 肺血管抵抗を下げて肺血流を増加させてしまう。
予後
- 手術死亡率：15% (SSUR.372)
- 手術生存者の5-15%に肺静脈の狭窄 (SSUR.372)
- 約60%が生後1ヶ月で心不全となり、約80%が1歳以内に脂肪。
参考
「ラシュキン法」
- 同
- Rashkind法
- 関
- 心房中隔裂開術、Rashkind catheter、バルーン心房中隔裂開術 balloon atrial septpstomy BAS
- 先天性のチアノーゼ疾患などにより右心系と左心系を交通させる必要があるときに用いる術式。
- バルーンがついたカテーテルを末梢静脈から挿入して右心房に到達させ卵円孔を介して左心房に到達させる。バルーンを膨らませてからバルーンを牽引することで、心室中隔を裂開させ卵円孔を開存させるようにする方法。
「ブラロック・ハンロン手術」
- 英
- Blalock-Hanlon operation
- 同
- ブレロック・ハンロン手術、Blalock-Hanlon手術、心房中隔欠損作成術 atrioseptostomy
- 関
- 心室中隔欠損、バルーン心房中隔裂開術
- 完全大血管転位症ではバルーン心房中隔裂開術 BASを使うのが普通である。
「ラシュキンド法」
- 英
- Rashkind method
- 同
- バルーン心房中隔開口術 balloon atrioseptostomy
- 関
- バルーン心房中隔裂開術
「BAS」
[★] バルーン心房中隔裂開術 balloon atrioseptostomy
「心房中隔」
「術」
「心房」
- 英
- atrium of heart
- ラ
- atrium
- 関
- 心室、右心房、左心房
「裂開」
- 英
- dehiscence、dehiscent
- 関
- 披裂、離開
-dehiscence