インフルエンザウイルス肺炎

出典: meddic

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和文文献

  • 進行性の息切れで発症し,急性間質性肺炎と鑑別を要したインフルエンザ肺炎の1例
  • 気管支学 : 日本気管支研究会雑誌 36(3), 304-308, 2014-05-25
  • NAID 110009823542
  • 画像による診断 : 市中肺炎を中心に (特集 呼吸器感染症の診断・評価法の進歩)

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インフルエンザウイルス」

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influenza virus Flu
インフルエンザ急性呼吸器感染症感染症法


ウイルス学

  • A型インフルエンザウイルス属
  • B型インフルエンザウイルス属
  • C型インフルエンザウイルス属

A型とB型の比較

  A型インフルエンザ B型インフルエンザ
自然宿主 水鳥(カモなど) ヒト
感染 トリ、ブタとの人獣共通感染 ヒト
変異 変異しやすい 変異しにくい
 自然宿主がヒトだけなので
 不連続変異がない
流行 世界的大流行を起こす 地域的な流行が多い

ゲノム

  • 分節構造を有する。A,B型は8分節。C型は7分節。
  • 遺伝子再集合を起こす

亜型

  • A型とB型はウイルス表面に赤血球凝集素(HA)とノイラミニダーゼ(NA)を有している。
  • HAは16亜型。NAは9亜型。
  • A型インフルエンザウイルスでは、HAは16種類、NAは9種類知られており、この組み合わせで亜型が決定される。
同一のHAであっても抗原決定基が5箇所存在するために、変異により獲得抗体の中和を逃れる。
H1N1(ソ連A型)、H3N2(香港A型)がヒトに感染する。H2N2(アジアA型)もヒトに感染するが、流行が見られていない。
  • B型インフルエンザウイルスはHAは1種類のみしか存在しない。

感染症

まとめ

インフルエンザの特徴について

  • インフルエンザはオルソミクソウイルス科に分類され、エンベロープを有し、一本鎖かつマイナス鎖のRNAをゲノムにもつ。インフルエンザはA型インフルエンザウイルス属、B型インフルエンザウイルス属、C型インフルエンザウイルス属の三つに分類されている。A型及びB型インフルエンザウイルス属に属するウイルスはインフルエンザ粒子の外面にヘマグルチニン(HA)とノイラミニダーゼ(NA)を有しており、これらはそれぞれ16種類、9種類あり、これらの組み合わせで一つのウイルスの亜型をなす。ヘマグルチニンは宿主細胞のシアル酸をレセプターとして結合し、またエンドソーム内でエンベロープとエンドソームの脂質二重膜を融合して宿主内への侵入に関わっている。ノイラミニダーゼはシアル酸を切断する酵素であり、この酵素がヘマグルチニンに結合したシアル酸を分解することで宿主細胞から出芽できる。なお、C型インフルエンザウイルス属はHAとNAの代わりにhemaglutinin-esterase(HE)タンパク質がこの機能を担っており亜系はない。

抗原変異:shift(抗原不連続変異)とdrift(抗原連続変異)

  • shiftは遺伝子再集合により亜型が変化する変異であり、16種類あるHAと9種類あるNAの組み合わせが異なった新な亜型のウイルスが生まれることである。この変異により生じたインフルエンザウイルスに対する抗体は誰も有していないことが考えられ、世界的な流行が起こりうる。driftは同一亜型内の変異であって、HAあるいはNAにアミノ酸置換変異が生じるなどにより起こる。この変化により抗原性が変化するため、ワクチンが効かなかったりあるいは抗体抗原反応が生じなかったりして流行が起こりうる。しかしながら抗原性が全く変わるわけではないためワクチンや抗インフルエンザウイルス抗体が無効になるわけではない。

高病原性鳥インフルエンザ

  • カモは16種類あるHAのどの亜型のインフルエンザウイルスに感染しても不顕性であるのに対し、ニワトリに感染しうるH5とH7は高病原性であり致死率は100%である。この型のインフルエンザウイルスのHAはニワトリで全身に感染しうる。H5のHAは全ての細胞のゴルジ装置中に存在するFurinというプロテアーゼでHA1とHA2に切断される。つまり、全身の細胞で増殖しうるウイルスである。これゆえにH5あるいはH7を持つ鳥インフルエンザウイルスは高病原性鳥インフルエンザと呼ばれている。

高病原性鳥インフルエンザの流行の可能性

  • カモは16種類あるHAのどの亜型のインフルエンザウイルスにも不顕性感染する。また、カモは渡り鳥であり、季節性に地球の半球の南北を往来する。このため、カモが停留する池の周辺からニワトリなどの家禽に高病原性鳥インフルエンザがもたらされ家禽類の間で流行しうる。さらに家禽類の飼育者も高病原性鳥インフルエンザに感染しうる。この時点ではH5N1はヒトに対する効率よく感染できないが、2つの変化によって感染の効率が上昇しうる。一つはHAがトリ型レセプターからヒト型レセプターを認識するように変異することであり、もう一つはRNA依存性RNAポリメラーゼの至適温度が42℃から36℃に変わるよう変異することである。これらの変化が起こればトリ型のH5N1はヒト型に変化し、ヒトに対して全身性そしてより高い感染伝播性を獲得しヒトで大流行を起こしうる。

インフルエンザの予防と治療

  • インフルエンザの予防はうがいと手洗いである。そして、人混みを避け人混みに出る必要に迫られれば、花粉症用のマスクを着用する。また、毎年年末から流行し、免疫系が立ち上がるのに数週間はかかることを考え、11月上旬に1回目、11月下旬に2回目を接種してもらうのがよい。治療には日本ではアマンタジン、ザナミビル、オセルタミビルが使われてる。アマンタジンはA型ウイルスのみの適用であることに注意すべきである。ザナミビルは12歳以上が適用であり、吸入で用いる。A,B型の両方に適用できる。オセルタミビルは服用剤であり、A,B型の両方に適用できる。

参考

  • 国立感染症研究所 感染症情報センター
http://idsc.nih.go.jp/disease/influenza/index.html
  • 東京都 - 感染症情報センター
http://idsc.tokyo-eiken.go.jp/index-j.html
  • 東京都 - 感染症情報センター 季節性インフルエンザ
図あり
http://idsc.tokyo-eiken.go.jp/diseases/flu/index.html
  • 鳥インフルエンザウイルスのヒトへの感染に重要なアミノ酸変異を発見
図あり
http://www.jst.go.jp/pr/announce/20061116/index.html
  • 新型インフルエンザに対応するためのタンパク質立体構造データベースを全世界に公開- 抗インフルエンザウイルス薬剤開発促進へ -
http://www.riken.jp/r-world/info/release/press/2006/060120/detail.html


肺炎」

  [★]

pneumonia pneumonitis

疫学

  • 日本の肺炎の受療率は人口10万対3、死亡率は人口10万対7。死因順位は第4位である。
  • 受療率・罹患率共に高齢になるに従い急激に増加し、85歳以上の男性では死因第2位、90歳以上の男性では死因第1位となる(ガイドライン1)。
  • 死亡者の95%以上が高齢者である。
年代と病原体
乳児 RSウイルス インフルエンザウイルス 肺炎球菌 インフルエンザ菌  
小児 RSウイルス インフルエンザウイルス 肺炎球菌 クラミジア・ニューモニエ マイコプラズマ・ニューモニエ
青年期 肺炎球菌 インフルエンザ菌 マイコプラズマ・ニューモニエ    
成人 肺炎球菌 インフルエンザ菌      
高齢者 肺炎球菌 インフルエンザ菌 レジオネラ・ニューモニエ インフルエンザウイルス  

日本における肺炎の年齢階級別受療率と死亡率(人口10 万対,2002 年)

ガイドライン1 2004 年「国民衛生の動向」 改変
  年齢階級 総数 15~ 25~ 35~ 45~ 55~ 65~ 75~ 85~ 90~
19 29 39 49 59 69 79 89  
受療率 外来 6 3 4 3 3 6 7 14 21 21
入院 19 2 3 2 3 7 21 86 309 489
死亡率 男性 76.4 0.5 0.5 1.5 4.6 15.2 69.2 339 2087 4317
女性 62.7 0.3 0.5 0.9 1.9 5.6 22.4 144 934 2291
総数 69.4 0.4 0.5 1.2 3.2 10.3 44.6 249 1291 2787

分類

発症の場

  • 市中肺炎:上気道のウイルス感染後に多い。

原因

病理

  • 上気道から連続的に下気道へ、あるいは、直接下気道に及んでいる。炎症は上皮に包まれた管腔内
  • 間質性肺炎は、肺の実質や間質に炎症が存在

ガイドライン

  • 1. 成人市中肺炎診療ガイドライン





ウイルス」

  [★]

virus
ウイルス粒子 virus particleビリオン virion
微生物学抗ウイルス薬国試に出がちなウイルス

ウイルス一覧

感染経路による分類 SMB.374

呼吸器粘膜の局所感染 ライノウイルス
アデノウイルス
コロナウイルス
RSウイルス
インフルエンザウイルス
全身感染 ムンプスウイルス
麻疹ウイルス
風疹ウイルス
ハンタウイルス
水痘・帯状疱疹ウイルス
ラッサウイルス
天然痘ウイルス

学名

目(order, -virales), 科(family, -viridae), 亜科(subfamily, -virinae), 属(genus, -virus), 種(species)

増殖過程

  • 吸着 absorption
  • 侵入 penetration
  • 脱殻 uncoating
  • ゲノムの複製 replication、遺伝子発現 transcription
  • ウイルス粒子の組み立て assembly
  • 放出 release

感染の分類

持続時間

  • 急性感染
  • 慢性感染

ゲノム

  • 一本鎖RNA(-)をゲノムとするウイルスはウイルス粒子内にRNA依存性RNA合成酵素を有する。




炎」

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  • n.
  • comb form.
  • (炎症の接尾辞)itis
炎光炎症




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