- 英
- transverse relaxation、spin-spin relaxation
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出典(authority):フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』「2013/03/31 20:30:00」(JST)
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核磁気共鳴(NMR)や核磁気共鳴画像法(MRI)において、スピン-スピン緩和(英: spin-spin relaxation)、または横緩和とは、磁化ベクトルの横軸成分 Mxy が指数関数的に減衰して平衡値である0になっていく過程のことである。この過程はスピン-スピン緩和時間または横緩和時間と呼ばれる時定数 T2 によって特徴づけられる。磁化ベクトルの緩和には、他にもスピン-格子緩和(縦緩和)がある(詳細は核磁気共鳴#緩和を参照)。
スピン-スピン緩和時間 T2 は、縦磁化ベクトルが静磁場に垂直な方向へと倒された直後の磁気共鳴信号が、37%(つまり1/e)まで小さくなるのにかかる時間である。よって以下のように表される。
一般的に横緩和は、縦緩和よりも速く回復しする。また異なるサンプルや異なる生物組織では異なる横緩和時間 T2 を持っている。たとえば、流体はプロトンよりも遥かに横緩和時間が長い。アモルファス固体はミリ秒オーダーの T2 を持つ一方、結晶固体ではおよそ1/20 ms程度である。
スピン-スピン緩和の測定
ハーンエコー減衰実験によって、以下のアニメーションの位相緩和時間の測定ができる。
関連項目
参考文献
- Ray Freeman (1999). Spin Choreography: Basic Steps in High Resolution NMR. Oxford University Press. ISBN 978-0-19-850481-8.
- Malcolm H. Levitt (2001). Spin Dynamics: Basics of Nuclear Magnetic Resonance. Wiley. ISBN 978-0-471-48922-1.
- Arthur Schweiger, Gunnar Jeschke (2001). Principles of Pulse Electron Paramagnetic Resonance. Oxford University Press. ISBN 978-0-19-850634-8.
- McRobbie D., et al. MRI, From picture to proton. 2003
- Hashemi Ray, et al. MRI, The Basics 2ED. 2004.
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Japanese Journal
- 機能画像を利用した新しい顎口腔機能検査の可能性:〜mfMRIによる咀嚼筋活動の3次元解析〜
- 山口 哲史
- 日本補綴歯科学会誌 6(1), 38-40, 2014
- … 筋活動の全貌を捉えることは困難であった.われわれは,任意領域の糖代謝を定量評価する18F-fluoro-deoxy-glucoseを標識薬剤に用いたポジトロン断層撮影法(Positron emission tomography: FDG-PET)や,骨格筋活動に伴う横緩和時間(T2)の延長を筋活動の指標とする骨格筋機能的磁気共鳴画像(muscle functional Magnetic resonance image: mfMRI)を世界に先駆けて咀嚼筋活動評価に応用し,顎運動時における全咀嚼筋活動の定量評価や,咀嚼筋 …
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- 上庄 康斗,三原 基嗣,松多 健策,福田 光順,矢口 雅貴,若林 優,森田 祐介,大野 淳一,神戸 崚輔,篠崎 真一,朱 升云,〓 永男,南園 忠則
- 日本物理学会講演概要集 67(2-4), 860, 2012-08-24
- NAID 110009601647
- 収着熱測定および^1H-NMR横緩和時間測定による石炭-CO_2収着の解明
- 崎元 尚土,島田 荘平,大賀 光太郎 [他],熊谷 治夫,山田 理,海保 守,安田 肇
- Journal of MMIJ : journal of the Mining and Materials Processing Institute of Japan 126(10), 608-613, 2010-09-25
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- パルスでy軸方向に倒れた磁化は次第に0になります。この緩和を 横緩和 あるいは スピン-スピン緩和 といい、それにかかる時間を T 2 であらわします。 さて、このパルスを照射してから緩和までのシグナルをrfコイルで受信すると下図 ...
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★リンクテーブル★
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- 関
- transverse relaxation
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- 関
- spin-spin relaxation
[★]
- 関
- T2強調画像、スピン・スピン緩和時間 transverse relaxation time
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- 英
- sum
- 関
- 要約、合計