ピロキシカム
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Japanese Journal
- COX-2 阻害薬メロキシカム(モービック)の薬理作用と臨床効果
- 荻野 桂子,斎藤 和重,大杉 武,佐藤 壽
- 日本薬理学雑誌 120(6), 391-397, 2002-12-01
- メロキシカム(モービック)はシクロオキシゲナーゼ(COX)-2を選択的に阻害するオキシカム系の非ステロイド性抗炎症薬(NSAID)である.ヒトの慢性関節リウマチに類似しているラットのアジュバント関節炎に対して強力な抗炎症作用および骨·軟骨破壊抑制作用を示し,ラットのイースト誘発痛覚過敏に対しても持続の長い鎮痛効果を示す.一方,NSAIDの主たる副作用である胃粘膜障害は,従来のNSAIDに …
- NAID 10010603178
- 反射性交感神経性ジストロフィー(RSD)の骨シンチグラフィ
- 高山 輝彦,杉原 信,杉山 誠,小野口 昌久,絹谷 清剛,利波 紀久
- 核医学画像診断 17(1), 2-7, 2002-11
- 60歳女.左手痛と腫脹により上顆炎及び腱鞘炎と臨床診断したが,手の安静にも拘わらず症状の軽快が不十分である等の臨床経過から反射性交感神経性ジストロフィー(RSD)が疑われた.手のX線写真にて骨萎縮を認め,RSDと診断し,補助検査として骨シンチグラフィーを施行したところ,右前腕部の軟部組織で放射能の増加を示したが,手掌部では殆ど左右差を認めず,左手首の異常集積は軽度であったが,後期像では左手首の著明 …
- NAID 120000813998
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- 使用制限等. 1. 消化性潰瘍、重篤な血液異常、重篤な肝障害、重篤な腎障害、重篤な 心機能不全、重篤な高血圧症、類薬で過敏症の既往歴、本剤成分又は含有成分で 過敏症の既往歴、アスピリン喘息又はその既往、非ステロイド性消炎鎮痛剤等による 喘息 ...
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Japan Pharmaceutical Reference
薬効分類名
販売名
モービック錠5mg
組成
成分・含量
添加物
- クエン酸ナトリウム水和物、乳糖水和物、トウモロコシデンプン、結晶セルロース、ヒドロキシプロピルセルロース、クロスポビドン、ステアリン酸マグネシウム
禁忌
- 消化性潰瘍のある患者[プロスタグランジン合成阻害作用により、胃粘膜防御能が低下し、消化性潰瘍を悪化させるおそれがある(ただし、「慎重投与」2.の項参照)]
- 重篤な血液の異常がある患者[血液の異常を悪化させるおそれがある]
- 重篤な肝障害のある患者[肝障害を悪化させるおそれがある]
- 重篤な腎障害のある患者[プロスタグランジン合成阻害作用により、腎血流量低下及び水、ナトリウムの貯留が起こるため、腎障害を悪化させるおそれがある]
- 重篤な心機能不全のある患者[プロスタグランジン合成阻害作用により、腎血流量低下及び水、ナトリウムの貯留が起こるため、心機能不全を悪化させるおそれがある]
- 重篤な高血圧症の患者[プロスタグランジン合成阻害作用により、腎血流量低下及び水、ナトリウムの貯留が起こるため、血圧を上昇させるおそれがある]
- 本剤の成分、サリチル酸塩(アスピリン等)又は他の非ステロイド性消炎鎮痛剤に対して過敏症の既往歴のある患者
- アスピリン喘息(非ステロイド性消炎鎮痛剤等による喘息発作の誘発)又はその既往歴のある患者[重症喘息発作を誘発するおそれがある]
- 妊婦又は妊娠している可能性のある婦人(「妊婦、産婦、授乳婦等への投与」の項参照)
効能または効果
下記疾患並びに症状の消炎・鎮痛
- 関節リウマチ、変形性関節症、腰痛症、肩関節周囲炎、頸肩腕症候群
- 通常、成人にはメロキシカムとして10mgを1日1回食後に経口投与する。
なお、年齢、症状により適宜増減するが、1日最高用量は15mgとする。
- 国内において1日15mgを超える用量での安全性は確立していない(使用経験が少ない)。
慎重投与
- 消化性潰瘍の既往歴のある患者[プロスタグランジン合成阻害作用により、胃粘膜防御能が低下するため、消化性潰瘍を再発させるおそれがある]
- 非ステロイド性消炎鎮痛剤の長期投与による消化性潰瘍のある患者で、本剤の長期投与が必要であり、かつミソプロストールによる治療が行われている患者(ミソプロストールは非ステロイド性消炎鎮痛剤により生じた消化性潰瘍を効能・効果としているが、ミソプロストールによる治療に抵抗性を示す消化性潰瘍もあるので、本剤を継続投与する場合には、十分経過を観察し、慎重に投与すること。)
- 抗凝血剤(ワルファリン等)を投与中の患者(「相互作用」の項参照)
- 血液の異常又はその既往歴のある患者[血液の異常を悪化又は再発させるおそれがある]
- 肝障害又はその既往歴のある患者[肝障害を悪化又は再発させるおそれがある]
- 腎障害又はその既往歴のある患者[プロスタグランジン合成阻害作用により、腎血流量低下及び水、ナトリウムの貯留が起こるため、腎機能障害を悪化又は再発させるおそれがある]
- 心機能障害のある患者[プロスタグランジン合成阻害作用により、腎血流量低下及び水、ナトリウムの貯留が起こるため、心機能障害を悪化させるおそれがある]
- 高血圧症の患者[プロスタグランジン合成阻害作用により、腎血流量低下及び水、ナトリウムの貯留が起こるため、血圧を上昇させるおそれがある]
- 気管支喘息のある患者[喘息発作を誘発するおそれがある]
- 高齢者(「高齢者への投与」の項参照)
- 体液喪失を伴う大手術直後の患者[循環体液量が減少している状態にある患者では、プロスタグランジン合成阻害作用により、腎血流の低下、腎機能障害が惹起されるおそれがある]
- 出血傾向のある患者[血小板機能異常が起こることがあるため、出血傾向を助長するおそれがある]
- 炎症性腸疾患(クローン病あるいは潰瘍性大腸炎)の患者[症状が悪化するおそれがある]
重大な副作用
消化性潰瘍(0.1%未満)(穿孔を伴うことがある)、吐血(0.1%未満)、下血等の胃腸出血(0.1%未満)、大腸炎(0.1%未満注))
- 観察を十分に行い、異常が認められた場合には、投与を中止し、適切な処置を行うこと。
喘息(0.1%未満注))
- 観察を十分に行い、異常が認められた場合には、投与を中止し、適切な処置を行うこと。
急性腎不全(0.1%未満)
- 観察を十分に行い、異常が認められた場合には、投与を中止し、適切な処置を行うこと。
無顆粒球症(頻度不明注))、血小板減少(0.1%未満)
- 観察を十分に行い、定期的かつ必要に応じて血液検査を実施し、異常が認められた場合には、投与を中止し、適切な処置を行うこと。特にメトトレキサートのような骨髄機能を抑制する薬剤と併用する際には、留意すること。(「相互作用」の項参照)
皮膚粘膜眼症候群(Stevens-Johnson症候群)(頻度不明注))、中毒性表皮壊死症(Lyell症候群)(頻度不明注))、水疱(頻度不明注))、多形紅斑(頻度不明注))
- 観察を十分行い、異常が認められた場合には、投与を中止し、適切な処置を行うこと。
アナフィラキシー反応/アナフィラキシー様反応(0.1%未満注))、血管浮腫(0.1%未満注))
- 観察を十分行い、異常が認められた場合には、投与を中止し、適切な処置を行うこと。
肝炎(頻度不明注))、重篤な肝機能障害(1%以下注))
- 観察を十分行い、定期的かつ必要に応じて臨床検査を実施し、異常が認められた場合には、投与を中止し、適切な処置を行うこと。
薬効薬理
抗炎症作用
- メロキシカムはカオリン足蹠浮腫(ラット15))において、インドメタシンとほぼ同等の抗炎症作用を示した。アジュバント関節炎(ラット15,16))においては、インドメタシン、ピロキシカム及びジクロフェナクナトリウムに比し、数倍強力な作用を示した。カラゲニン足蹠浮腫(ラット17))、綿球法による肉芽形成(ラット15))、カラゲニン胸膜炎(ラット15,18))においても抗炎症作用を示した。
鎮痛作用
- メロキシカムは足蹠浮腫の炎症性疼痛(ラット15):Randall-Selitto法)、アジュバント関節炎痛(ラット17))、酢酸writhing(マウス17))において、インドメタシン及びピロキシカムとほぼ同程度の鎮痛作用を示した。
消化管に対する作用
- メロキシカムの胃粘膜障害作用(ラット15,18))及び小腸潰瘍惹起作用(ラット17))は、ピロキシカム及びインドメタシンよりも弱かった。また、塩酸による胃粘膜障害(ラット)に対して、抗炎症用量でピロキシカムは有意に増悪作用を示したが、メロキシカムは増悪作用を示さなかった。19)
シクロオキシゲナーゼ(COX)-1及びCOX-2に対する阻害活性
- メロキシカムは、酵素実験18)及び細胞を用いた実験20)において、COX-1よりもCOX-2に対して強い阻害活性を示した。
in vitro試験におけるCOX-1、COX-2に対する阻害活性比18,20)
IC50(COX-2/COX-1)
- 酵素実験18):0.0825
細胞実験20):0.33
作用機序
- メロキシカムはシクロオキシゲナーゼ(COX)の活性を抑制して(in vitro18,20))、炎症局所におけるプロスタグランジンの生合成を阻害し(ラット、マウス21))、消炎・鎮痛作用を示すと考えられる。
有効成分に関する理化学的知見
分子式
分子量
性状
- 淡黄色の粉末である。
ギ酸に溶けやすく、メタノール又はエタノール(95)に極めて溶けにくく、水又はジエチルエーテルにほとんど溶けない。
融点
★リンクテーブル★
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- 英
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- 商
- モービック Mobic
- 関
- 非ステロイド性抗炎症薬
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