- 英
- nitisinone
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- 1. チロシン代謝障害 disorders of tyrosine metabolism
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- ニチシノン Nitisinone 販売元 和光純薬工業(株) 販売元コード 製造元 Toronto Research Chemicals Inc, 製造元コード N490135 CAS.NO 104206-65-7 分子式 C14H10F3NO5 分子量 329.23 保存条件 冷凍 適用法規 危険有害性 等級 ...
- ニチシノン(Nitisinone、略称:NTBC)は、高チロシン血症I型の治療薬である。米国で1991年に承認されてから、肝移植に代わって治療の第一選択肢となった。似た病態であるアルカプトン尿症の治療に対する効果も研究されている。
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Japan Pharmaceutical Reference
薬効分類名
販売名
オーファディンカプセル2mg
組成
有効成分(1カプセル中)
添加物
- 部分アルファー化デンプン、ゼラチン、酸化チタン、黒色酸化鉄、ラウリル硫酸ナトリウム、モノラウリン酸ソルビタン
禁忌
効能または効果
- 高チロシン血症I型
- 通常、ニチシノンとして1日1mg/kgを2回に分割して経口投与する。
なお、患者の状態に応じて適宜増減するが、1日2mg/kgを上限とする。
- 本剤の投与に際しては、定期的に患者の状態を観察し、尿中サクシニルアセトン濃度、肝機能検査値、血中α-フェトプロテイン濃度等を測定し、それらを総合的に考慮して投与量を調節すること。なお、本剤投与開始1カ月後においても尿中サクシニルアセトンが検出される場合には、1日量を1.5mg/kgに増量することを検討すること。
- 本剤の投与により血漿中チロシン濃度が上昇し、副作用発現リスクが増加するおそれがあるため、本剤投与時には以下の点に留意すること。(「副作用」の項参照)
- チロシン及びフェニルアラニンを制限した食事療法を行うこと。
- 定期的に血漿中チロシン濃度を測定し、血漿中チロシン濃度を500μmol/L未満に保つこと。
- 血漿中チロシン濃度が500μmol/Lを超えた場合には、病態の悪化につながるため、血漿中チロシン濃度を低下させることを目的とした本剤の投与中止又は減量は避け、より厳しいチロシン及びフェニルアラニンを制限した食事療法で血漿中チロシン濃度の調整を行うこと。
- 本剤の有効性と安全性は小児において検討されており、小児及び成人における推奨用量(mg/kg)は同一である。
重大な副作用
眼障害
- 結膜炎、角膜混濁、角膜炎、羞明、眼痛(各1〜10%未満注2))、眼瞼炎(0.1〜1%未満注2))等の眼障害があらわれることがあるので、観察を十分に行うこと。異常が認められた場合には、食事療法の順守を確認し、適切な処置を行うこと。(<用法・用量に関連する使用上の注意>及び「重要な基本的注意」の項参照)
血小板減少症、白血球減少症、顆粒球減少症
- 血小板減少症、白血球減少症、顆粒球減少症(各1〜10%未満注2))があらわれることがあるので、観察を十分に行い、異常が認められた場合には、適切な処置を行うこと。(「重要な基本的注意」の項参照)
薬効薬理
- 遺伝性高チロシン血症I型はチロシン分解経路の最終段階にあるフマリルアセト酢酸ヒドロラーゼ(FAH)の遺伝子変異による常染色体劣性遺伝疾患である4)。FAHの活性が低下することにより、チロシン分解経路の中間代謝物であるフマリルアセト酢酸(FAA)及びマレイルアセト酢酸(MAA)、並びにこれらの代謝物であるサクシニルアセトン(SA)及びサクシニルアセト酢酸(SAA)が肝及び腎に蓄積し、これらの臓器に障害が生じると考えられている5)。ニチシノンは、チロシン分解経路においてFAHよりも上流に位置する4-ヒドロキシフェニルピルビン酸ジオキシゲナーゼを阻害することにより、FAA、MAA、SA及びSAAの産生及び蓄積を抑制すると考えられており、実際に、遺伝性高チロシン血症I型患者において、ニチシノンの反復経口投与(0.1〜0.6mg/kg/日)により尿中SA及び血漿中SAが低下することが報告されている6)。
有効成分に関する理化学的知見
分子式
分子量
融点
性状
- ニチシノンは白色〜帯黄白色の結晶性の粉末である。メタノール又はエタノール(99.5)にやや溶けにくく、水にほとんど溶けない。
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商品名
会社名
成分
薬効分類
薬効