出典(authority):フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』「2013/03/30 14:05:19」(JST)
ティラピア | |||||||||||||||||||||
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ナイルティラピア
Oreochromis niloticus |
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分類 | |||||||||||||||||||||
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属 | |||||||||||||||||||||
Oreochromis |
100 g (3.5 oz)あたりの栄養価 | |
エネルギー | 400 kJ (96 kcal) |
炭水化物 | 0 g |
- 糖分 | 0 g |
- 食物繊維 | 0 g |
脂肪 | 1.7 g |
- 飽和脂肪酸 | 0.585 g |
- 一価不飽和脂肪酸 | 0.498 g |
- 多価不飽和脂肪酸 | 0.363 g |
- ω-3脂肪酸 | 0.167 g |
- ω-6脂肪酸 | 0.158 g |
タンパク質 | 20.08 g |
- トリプトファン | 0.21 g |
- トレオニン | 0.95 g |
- イソロイシン | 0.93 g |
- ロイシン | 1.603 g |
- リシン | 1.81 g |
- メチオニン | 0.593 g |
- シスチン | 0.22 g |
- フェニルアラニン | 0.81 g |
- チロシン | 0.68 g |
- バリン | 0.97 g |
- アルギニン | 1.277 g |
- ヒスチジン | 0.47 g |
- アラニン | 1.22 g |
- アスパラギン酸 | 2.297 g |
- グルタミン酸 | 3.213 g |
- グリシン | 1.043 g |
- プロリン | 0.757 g |
- セリン | 0.813 g |
水分 | 78.08 g |
ビタミンA相当量 | 0 μg (0%) |
- βカロテン | 0 μg (0%) |
- ルテインおよびゼアキサンチン | 0 μg |
ビタミンB1 | 0.041 mg (3%) |
ビタミンB2 | 0.063 mg (4%) |
ビタミンB3 | 3.903 mg (26%) |
パントテン酸(ビタミンB5) | 0.487 mg (10%) |
ビタミンB6 | 0.162 mg (12%) |
葉酸(ビタミンB9) | 24 μg (6%) |
コリン | 42.5 mg (9%) |
ビタミンB12 | 0 μg (0%) |
ビタミンC | 0 mg (0%) |
ビタミンD | 124 IU (31%) |
ビタミンE | 0.4 mg (3%) |
ビタミンK | 1.4 μg (1%) |
カルシウム | 10 mg (1%) |
鉄分 | 0.56 mg (4%) |
マグネシウム | 27 mg (7%) |
マンガン | 0.037 mg (2%) |
セレン | 41.8 μg (60%) |
リン | 170 mg (24%) |
カリウム | 302 mg (6%) |
塩分 | 52 mg (2%) |
亜鉛 | 0.33 mg (3%) |
コレステロール | 50 mg |
%はアメリカにおける成人向けの 栄養摂取目標 (RDI) の割合。 |
項目 | 分量(g) |
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脂肪 | 1.7 |
飽和脂肪酸 | 0.585 |
16:0(パルミチン酸) | 0.424 |
18:0(ステアリン酸) | 0.107 |
一価不飽和脂肪酸 | 0.498 |
18:1(オレイン酸) | 0.379 |
多価不飽和脂肪酸 | 0.363 |
18:2(リノール酸) | 0.158 |
18:3(α-リノレン酸) | 0.033 |
22:5(ドコサペンタエン酸(DPA)) | 0.043 |
22:6(ドコサヘキサエン酸(DHA)) | 0.086 |
ティラピア あるいはテラピア(Tilapia)はスズキ目シクリッド科に属す魚の一部をいう。分類学上の集団ではない。
目次
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もともとアフリカと中近東に分布したが、食用にするため世界各地の河川に導入された。雑食性で淡水、汽水の様々な環境に適応するが、冷たい水には棲まない。ティラピアという名称は、日本に導入された3種がいずれも当時Tilapia属に分類されていたことに由来するが、現在ではそのうちの2種はOreochromis属に分類が変更されている。
ティラピアの導入は、アジアから南北アメリカまで世界全域に及ぶ。ティラピアの優秀な適応力は、漁業目的では喜ばしいものだったが、在来魚を駆逐する外来生物になると各地で生態系の脅威になった。
日本に導入されたティラピアと呼称される魚は、シクリッド科(カワスズメ科)のナイルティラピア(Nile tilapia、Oreochromis niloticus)、モザンビークティラピア(Mozambique tilapia、Oreochromis mossambicus)、ジルティラピア(Tilapia zillii )で、第二次世界大戦後の食糧危機においてタンパク源として注目された。
このうち食用として普及したのはナイルティラピアで、流通名は「イズミダイ」又は「チカダイ」と呼ばれ養殖されている。流通名として高級感があるなどといった理由で付けられた名前だが、鯛類とは全くの別種で、生息環境も異なる。
外観もクロダイまたは鯛に似て、味や食感も非常に美味だが、近年、日本では鯛そのものが大量に養殖されるようになり、鯛そのものの価格も下がったため、ほとんど見かけなくなった。近似種のシクリッドは観賞用として輸入されている。また、荒子川では、異常繁殖(数万匹も)しているため、外来種に指定されている。
1960年代、タイ王国の食糧事情が難しいと知った魚類学者でもある皇太子明仁親王(今上天皇)は、タイ国王にティラピアを50尾贈り、「ティラピアの養殖」を提案。タイ政府はそれを受け、現在、タイでは広くティラピアが食されている。このエピソードにちなみ、タイでは華僑により「仁魚」という漢字がつけられ、タイ語でもプラー・ニン(ปลานิล)と呼ばれている。1973年のバングラデシュでの食糧危機に際しては日本政府がティラピアの親魚を50万尾贈呈した。
1946年にカワスズメがシンガポールから導入され、導入者である呉振輝と郭啓彰の姓を取った呉郭魚の名で養殖され、食材として重要となっている。1969年には、ナイルティラピアとの交配が行われて、福寿魚と名付けられた。現在は養殖場内で交雑が進んでいる。日本やヨーロッパに輸出も行われている。
1970年代に湖北省でナイルティラピアが導入され、ナイル(尼羅)とアフリカ(非洲)から羅非魚と命名された。その後、華南を中心に養殖が盛んに行われるようになり、現在は一般的な食材として流通している。唐揚げ、蒸し魚、煮魚、スープなどに広く利用されている。
ティラピア類は琉球列島や温泉地域などで帰化・定着していることが確認されているが、このうち生態学的な問題を招く可能性があるとしてナイルティラピアとカワスズメが外来生物法により要注意外来生物に指定されている。[2][3]
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