- 英
- tantalum、Ta
WordNet
- a hard grey lustrous metallic element that is highly resistant to corrosion; occurs in niobite and fergusonite and tantalite (同)Ta, atomic number 73
PrepTutorEJDIC
- タンタル(希有金属元素;化学記号は Ta)
- tantalumの化学記号
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出典(authority):フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』「2017/07/04 06:35:37」(JST)
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この項目では、元素のタンタルについて説明しています。ポーランド製のアサルトライフルについては「Kbk wz. 1988 タンタル」をご覧ください。 |
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外見 |
銀灰色
|
一般特性 |
名称, 記号, 番号 |
タンタル, Ta, 73 |
分類 |
遷移金属 |
族, 周期, ブロック |
5, 6, d |
原子量 |
180.94788 |
電子配置 |
[Xe] 4f14 5d3 6s2 |
電子殻 |
2, 8, 18, 32, 11, 2(画像) |
物理特性 |
相 |
固体 |
密度(室温付近) |
16.69 g/cm3 |
融点での液体密度 |
15 g/cm3 |
融点 |
3290 K, 3017 °C, 5463 °F |
沸点 |
5731 K, 5458 °C, 9856 °F |
融解熱 |
36.57 kJ/mol |
蒸発熱 |
732.8 kJ/mol |
熱容量 |
(25 °C) 25.36 J/(mol·K) |
蒸気圧 |
圧力 (Pa) |
1 |
10 |
100 |
1 k |
10 k |
100 k |
温度 (K) |
3297 |
3597 |
3957 |
4395 |
4939 |
5634 |
|
原子特性 |
酸化数 |
5, 4, 3, 2, -1(弱酸性酸化物) |
電気陰性度 |
1.5(ポーリングの値) |
イオン化エネルギー |
第1: 761 kJ/mol |
第2: 1500 kJ/mol |
原子半径 |
146 pm |
共有結合半径 |
170±8 pm |
その他 |
結晶構造 |
α-Ta: 体心立方構造
β-Ta: 正方晶系[1] |
磁性 |
常磁性[2] |
電気抵抗率 |
(20 °C) 131 nΩ·m |
熱伝導率 |
(300 K) 57.5 W/(m·K) |
熱膨張率 |
(25 °C) 6.3 µm/(m·K) |
音の伝わる速さ
(微細ロッド) |
(20 °C) 3400 m/s |
ヤング率 |
186 GPa |
剛性率 |
69 GPa |
体積弾性率 |
200 GPa |
ポアソン比 |
0.34 |
モース硬度 |
6.5 |
ビッカース硬度 |
873 MPa |
ブリネル硬度 |
800 MPa |
CAS登録番号 |
7440-25-7 |
最安定同位体 |
詳細はタンタルの同位体を参照 |
同位体 |
NA |
半減期 |
DM |
DE (MeV) |
DP |
177Ta |
syn |
56.56 h |
ε |
1.166 |
177Hf |
178Ta |
syn |
2.36 h |
ε |
1.910 |
178Hf |
179Ta |
syn |
1.82 y |
ε |
0.110 |
179Hf |
180Ta |
syn |
8.125 h |
ε |
0.854 |
180Hf |
β- |
0.708 |
180W |
180mTa |
0.012% |
> 1.2×1015 y
(未確認) |
ε |
0.929 |
180Hf |
β- |
0.783 |
180W |
IT |
0.075 |
180Ta |
181Ta |
99.988% |
中性子108個で安定 |
182Ta |
syn |
114.43 d |
β- |
1.814 |
182W |
183Ta |
syn |
5.1 d |
β- |
1.070 |
183W |
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タンタル(独: Tantal、英: tantalum)は原子番号73の元素。元素記号は Ta。
目次
- 1 概要
- 2 用途
- 2.1 タンタルコンデンサ
- 2.2 フィラメント
- 2.3 インプラントや医療用途
- 2.4 宝飾品
- 3 歴史
- 4 タンタルの化合物
- 5 同位体
- 6 主な産出国
- 7 関連項目
- 8 脚注
- 9 外部リンク
概要
バナジウム族元素の一つ。灰色の金属(遷移金属)で、比重は16.65、融点は3027 °C(異なる実験値あり)、沸点は4100 °C(5534 °Cという実験値もあり)。空気中で不動態となり耐食性がある。特にタンタルは耐酸性が強い[3]。王水に不溶。硝酸とフッ化水素の混合溶液には可溶。展性、延性に富み加工しやすい。反射率が全金属中最も低いため、外見は純金属としては最も黒い。安定な原子価は+5価。絶対温度4.5 Kで超伝導転移を起こす。
タンタル石(コルタン)((Fe,Mn)(Ta,Nb)2O6) から得られる。
いわゆるレアメタルの一つであり、産業的にきわめて重要な物質である。近年、価格高騰が著しい。
タンタルの化合物質である炭化タンタル (TaC) は、モース硬度約9 - 10と非常に硬く、融点が3985 °Cで、全物質中最も融点が高い。導電性及び熱伝導性を持ち、化学的に安定である。
用途
タンタルコンデンサ
最もよく利用されるのは、コンデンサである。タンタルコンデンサ(英語版)は他種のコンデンサに比べて小型で、漏れ電流が少ない上、安定度がよい。パソコンや携帯電話など、小さなエレクトロニクス製品には多数のタンタルコンデンサが使用されているが、高価なこと、故障モードがオープンでなくショートであるため逆接による破壊時などに大電流を流してしまい発火性もあること、そして何より産出地が限られ国際問題に関わるため、製品への利用は減少させる方向である。なお、前述の特性の良さなどから、電子部品の計測のためのサンプル実装などで部品として例示されていることがあるが、実用に供する回路での使用は故障モード関して十分に考慮すべきであり、そのままサンプルの仕様を流用してはいけない。[独自研究?]
フィラメント
昔はフィラメントに使用されたが、タングステンに取って代わられた。
インプラントや医療用途
また、タンタルは体液と反応しない人体に無害な金属であるため、人工骨や人工関節など整形外科向け医療材料としての他、手術用縫合糸、人工心臓の材料、あるいは歯のインプラント(フィクスチャー)の材料にも使われる。
宝飾品
ほか、宝飾品や高級時計に用いられることもある。
歴史
1802年、スウェーデンのアンデルス・エーケベリが発見した[4]。このときエーケベリが発見したのは性質がよく似ているニオブとの混合酸化物であったが、1846年にドイツのハインリヒ・ローゼが単体として分離した。名称はギリシャ神話のフリギアの王、タンタロスに因む。
タンタルの化合物
- 炭化タンタル (TaC)
- タンタル酸リチウム (LiTaO3)
- タンタル酸カリウム (KTaO3)
同位体
詳細は「タンタルの同位体」を参照
天然のタンタルは、99.988%の181Taと0.012%の180m1Taで構成されている。このうちの180m1Taは、天然に存在する唯一の核異性体である。
主な産出国
- オーストラリア
- コンゴ民主共和国
- カナダ
- タイ
- 中国
- カザフスタン
関連項目
- APFSDS - 対戦車砲弾、装弾筒付翼安定徹甲弾とも訳される。運動エネルギーを利用して高速で大質量の金属をぶつける事で装甲を貫徹する砲弾。タンタルが最も弾体に適しているがコストがかさむため代わりに劣化ウランやタングステンが用いられている。
- コルタン
脚注
- ^ Moseley, P. T.; Seabrook, C. J. (1973). “The crystal structure of β-tantalum”. Acta Crystallographica Section B Structural Crystallography and Crystal Chemistry 29 (5): 1170–1171. doi:10.1107/S0567740873004140. 編集
- ^ Magnetic susceptibility of the elements and inorganic compounds, in Handbook of Chemistry and Physics 81st edition, CRC press.
- ^ 木村啓造、佐々木靖男「タンタル」、『日本金属学会会報』第4巻第9号、日本金属学会、1965年、 585-598頁、 doi:10.2320/materia1962.4.585。
- ^ 桜井弘 『元素111の新知識』 講談社、1998年、302頁。ISBN 4-06-257192-7。
外部リンク
- 国際化学物質安全性カード タンタル - 国立医薬品食品衛生研究所
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ウィキメディア・コモンズには、タンタルに関連するメディアがあります。 |
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遷移金属 |
その他の金属 |
半金属元素(半導体元素) |
その他の非金属 |
ハロゲン |
希ガス |
不明 |
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タンタルの化合物 |
二元化合物 |
TaB2 · TaBr3 · TaBr4 · TaBr5 · TaC · TaCl3 · TaCl4 · TaCl5 · TaF3 · TaF5 · TaHx · TaI3 · TaI5 · TaN · TaO · TaO2 · Ta2O5 · TaS2 · TaSe2 · TaTe2
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多元化合物 |
TaBr3O · TaClO2 · TaCl2O · TaCl3O · TaFO2 · TaF3O · TaIO2 · Ta2(SO4)5 · TaxHf1-xCy
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典拠管理 |
- LCCN: sh85132346
- GND: 4059023-9
- NDL: 00572700
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Japanese Journal
- 入江 寛
- 色材協会誌 88(1), 8-12, 2015
- … 一段階励起ではタンタル酸銀のタンタルサイトをニオブ置換(AgTa0.7Nb0.3O3)により伝導帯下端を正の電位シフトすることによって可視光での純水の完全分解を達成した。 …
- NAID 130005064861
- タンタル吸収体TESセンサを用いた高分解能γ線スペクトロメータの開発 (超伝導エレクトロニクス)
- 入松川 知也,畠山 修一,大野 雅史 [他]
- 電子情報通信学会技術研究報告 = IEICE technical report : 信学技報 114(247), 65-68, 2014-10-15
- NAID 40020267824
Related Links
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Japan Pharmaceutical Reference
薬効分類名
販売名
組成
成分・含量(1錠中)
- 外層:ビオヂアスターゼ2000 15mg、セルラーゼAP3 5mg、ニューラーゼ 15mg
内核:プロザイム6 5mg、膵臓性消化酵素TA 45mg
添加物
- 乳糖水和物、セルロース、バレイショデンプン、ヒドロキシプロピルセルロース、カルメロースCa、ステアリン酸Mg、無水ケイ酸、ヒプロメロースフタル酸エステル、グリセリン脂肪酸エステル、酸化チタン、タルク、ヒプロメロース
禁忌
- 本剤の成分に対し過敏症の既往歴のある患者
- ウシ又はブタたん白質に対し過敏症の既往歴のある患者
効能または効果
- 消化異常症状の改善
- 通常成人1回2錠を1日3回食後に経口投与する。
なお、年齢、症状により適宜増減する。
有効成分に関する理化学的知見
ビオヂアスターゼ2000
- 澱粉、蛋白、脂肪、繊維素消化力を有する淡黄白色の粉末で、水に溶けやすく、エタノールに溶けない。
セルラーゼAP3
- 繊維素消化力を有する淡黄色?淡黄かっ色の粉末で特異なにおい、味を有する。水に溶けやすく、エタノールに溶けない。
ニューラーゼ
- 蛋白、脂肪消化力を有する淡黄色の粉末で水に溶けやすく、エタノールに溶けない。
プロザイム6
- 蛋白消化力を有する淡黄色の粉末で、水に溶けやすく、エタノールに溶けない。
膵臓性消化酵素TA
- 澱粉、蛋白、脂肪消化力を有する淡黄色の粉末で、特異な臭いがある。水に大部分溶け、エタノールにはほとんど溶けない。
★リンクテーブル★
[★]
タンタル
- 関
- tantalum
[★]
タンタル
- 関
- Ta