- 英
- logic
- 関
- 論理学
WordNet
- a system of reasoning (同)logical system, system of logic
- reasoned and reasonable judgment; "it made a certain kind of logic"
- the branch of philosophy that analyzes inference
- the principles that guide reasoning within a given field or situation; "economic logic requires it"; "by the logic of war"
- the system of operations performed by a computer that underlies the machines representation of logical operations
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- 『論理学』 / 『論理』,論法 / 《話》いやおうを言わせぬ力,必然性 / 《話》もっともな考え
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出典(authority):フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』「2012/07/23 15:13:31」(JST)
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論理学(ろんりがく、英:Logic)とは、論理を成り立たせる論証の構成やその体系を研究する学問である。
目次
- 1 概要
- 2 研究史
- 3 論理学の分野
- 4 参考文献
- 5 関連項目
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概要
ここでいう論理とは思考の法則、思考のつながり、推理の仕方や論証のつながりのことである。よく言われる「論理的に話す、書く」という言葉は、つながりを明確にし、論証を過不足なく行うということである。
論理学は、伝統的には哲学の一分野である。数学的演算の導入により、数理論理学(記号論理学)という分野ができた。現在では、数理論理学は数学と論理学のどちらであるとも(時にどちらでないとも)される。現在の論理学は、(それを論理学であるとするなら)数理論理学と、数理論理学をふまえた論理学と、数理論理学でない論理学とに分化している。
弁証法なども、「論理」なのであるが、論理学における論理とは異なる。これらは、論理と言うよりむしろ理論(Theory)である。
研究史
伝統的論理学
古代より世界各地において論理学の研究に関する文献が残されており、それらから中国の墨子が墨弁において推論や証明の形式的な方法を考察したことや、インドのディグナーガなどが論証の基本的な条件について整理したこと、またギリシアにおいてはエウクレイデスが公理に基づいた論証を用いたことや、アリストテレスが推論の規則として三段論法(gr. syllogismos) を定式化したことが知られている。これらの研究の中でもインドと中国での研究は個別に進められたが、ギリシアでの研究は中世においにおいてアラビアやヨーロッパに伝わり、ルネサンス以後の研究者にも参照されていることから、歴史的な研究成果として位置づけることができる。今日の論理学の体系は19世紀における研究成果に基づいているため、ここではそれ以前の論理学である伝統的論理学について概説する。
アリストテレスは伝統的論理学の体系的な研究に取り組んだ哲学者であり、彼はギリシャ語で言語、論理を意味するロゴス (λόγος logos) から「ことば」の学としてのロギカ(ギリシア語の形容詞 λογικ logica)を構想した。アリストテレスは『オルガノン』において論証に使われる文章を命題として捉え、それぞれの命題がどのように組み合わさることで正しい推論が可能になるかを考察している。特にアリストテレスの論理学での業績には三段論法の定式化が含まれており、これは二つの前提から一つの結論を導き出す推論の形式を指すものである。例えば「全てのAはBである。すべてのCはAである。したがって、すべてのCはBである」は三段論法に則った論証であると言うことが可能である。
中世において西ヨーロッパには完全に伝わらなかったため、初期スコラ哲学まではアリストテレスはもっぱら論理学者として理解されていた。このような伝統的論理学の研究はポルフィリオスによるアリストテレス注解によって紹介され、スコラ哲学における論理学書は多くポルフィリオス注解の形で書かれた。学校が整備されるようになると、論理学は自由七科の一部門として専門諸学を学ぶ前の予備学として教えられ、ボエティウス、アベラルドゥス、オッカムのウィリアムなどがこの時代の論理学に寄与していた。カントが論理学を「アリストテレス以来進歩もなければ 後退もない、いわば完成された学問」と呼んだことからもわかるように、アリストテレスの研究成果は以後長い間、大きな変更を受けることなく受け継がれた。
近世においてはライプニッツが今日の数理論理学の先駆となる「普遍言語」を構想した。これは多種多様な自然言語に対して、命題の統一的記述を与える人工言語の構想である。ライプニッツ=ヴォルフ派の学者に属する哲学者バウムガルテンは、伝統的な上級認識能力すなわち理性の論理学に対して、下級認識能力の論理学としての感性学を提唱し、これをギリシア語で感覚を意味する aisthesis によって aesthetica と名づけた。
現代の論理学
詳細は「数理論理学」を参照
19世紀後半にはジョージ・ブール、オーガスタス・ド・モルガン、ゴットロープ・フレーゲなどが言葉の代わりに数学の演算規則をあてはめ、「概念」や「観念」を記号に変換して現代の論理学を整備する。特にフレーゲの著作『概念文字』は述語論理の基本的な枠組みを提唱したことから、この研究の前後で伝統的論理学から現代の論理学へ移行したことが認められる。またゲオルク・カントールは集合論の研究として新しい集合の概念を導入し、またデデキントによって数が集合の概念によって定義できることを発表し、くわえてペアノが論理記号だけを使用することを示したことは現代の論理学における重要な所期の発展と位置づけられる。この一連の研究動向の中で1902年にラッセルのパラドックスと呼ばれる矛盾が指摘された。
20世紀初頭においてバートランド・ラッセルはこの矛盾を解決するためにアルフレッド・ノース・ホワイトヘッドとの共著『数学原理』 (Principia Mathematica)を発表し、集合論に基づいて数学の研究成果を統合し、記号だけでそれらを証明した。ラッセルたちの仕事を引き継いだダフィット・ヒルベルトは集合論を証明論的に考察して矛盾が生じない適切な公理系を見出すことによって矛盾がない保証となると主張し、この主張を賛同者との協力の下でヒルベルト・プログラムとして推進した。しかし1930年にクルト・ゲーデルによって不完全性定理が発見され、自然数論を含みかつ無矛盾である計算可能な公理系には、内容的には真であるが、証明できない命題が存在することが判明したために、ヒルベルトたちの研究計画は頓挫した。
最近の論理学の研究はヒルベルトが採用したような証明論的方法に対して公理がどのような事態を表現しているかを考えてメタ証明を行なうモデル理論的方法を使用している。これはポーランドで進められていた研究成果が1930年代にアルフレト・タルスキによって紹介された。また集合論の研究が進んだことで、素朴な定義の諸問題が明らかにされており、いくつかの公理の組が提案されてきている。そのことで集合という概念に一つだけの定義を与えることは困難であり、現代の論理学も集合の概念の広がりを許容するさまざまな公理を採用している。1920年代からルドルフ・カルナップは現代の論理学の知見を物理学の理論の分析のために利用し、1950年代からは本格的に研究が進められている。
論理学の分野
- 弁証法的論理
- 形式論理
- 数理論理学
- 二値論理
- 多値論理
- 量子論理
- 虚偽論
- 非形式論理学
- 因明 - 仏教論理学
- 直観論理
参考文献
- ジョン・バーワイズ、ジョン・エチメンディ著、大沢秀介ほか訳『論理学の基礎と演習』慶應義塾大学出版会、2006年
- Carney, James, D. and Richard K. Scheer. 1974. Fundamentals of Logic. New York: Macmillan.
- Copi, Irving. 1978. Introduction to Logic. New York: Macmillan.
- Salmon, Wesley C. 1973. Logic. Englewood, Cliffs, NJ: Prentice-Hall.
関連項目
- 論理学者
- 言語哲学
- 科学哲学
- ミュンヒハウゼンのトリレンマ
- ルイス・キャロルのパラドックス
論理学 |
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関連項目 |
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学術的領域 |
議論学 - 価値論 - 批判的思考 - 再帰理論 - 形式意味論 - 論理史 - 非形式論理学 - 計算機科学における論理学 - 数理論理学 - 数学 - メタ論理学 - メタ数学 - モデル理論 - 哲学的論理学 - 哲学 - 論理学の哲学 - 数学の哲学 - 証明論 - 集合論
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基本概念 |
アブダクション - 分析的と総合的の区別 - 二律背反 - アプリオリ - 演繹 - 定義 - 記述 - 含意 - 帰納 - 推論 - 論理的帰結 - 論理形式 - 論理的含意 - 論理的真理 - 名前 - 必要十分条件 - 意味 - パラドックス - 可能世界論 - 前提 - 確率 - 理性 - 推理 - 参考 - 意味論 - 命題 - 代用 - 統語論 - 真理 - 真理値 - 妥当性
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哲学的論理学 |
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批判的思考と非形式論理学 |
分析 - 曖昧 - 信念 - 信用性 - 根拠 - 説明 - 説明力 - 事実 - 誤謬 - 探究 - 意見 - 節約 - 根拠 - プロパガンダ - 思慮分別 - 推理 - 関連 - 修辞学 - 厳格 - 漠然
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論理学の哲学 |
構成主義 - ダイアリーシズム - 虚構主義 - 有限主義 - 形式主義 - 数学的直観主義 - 論理的原子論 - 論理主義 - 唯名論 - プラトニック実在論 - プラグマティズム - 実在論
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メタ論理学と超数学 |
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カントルの定理 - 決定問題 - チャーチのテーゼ - 一貫性 - 効果的方法 - 数学基礎論 - ゲーデルの完全性定理 - ゲーデルの不完全性定理 - 健全性 - 完全性 - 決定可能性 - 解釈 - レーヴェンハイム-スコーレムの定理 - メタ定理 - 充足性 - 独立 - タイプとトークンの区別 - 使用用法と言及用法の区別
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数理論理学 |
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基幹
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形式言語 - 形成規則 - 形式体系 - 演繹システム - 形式的証明 - 形式意味論 - 整論理式 - 集合 - 要素 - 族 - 古典論理 - 公理 - 自然演繹 - 推論規則 - 有限関係 - 定理 - 論理的帰結 - 拡張体系 - 型理論 - 記号 - 統語論 - 理論
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名辞論理学
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命題 - 推論 - 論証 - 妥当性 - 三段論法 - 反対の正方形 - ベン図
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命題論理とブール論理
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ブール関数 - 命題論理 - 命題論理式 - 論理演算 - 量化 - 真理値表
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述語論理
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一階述語論理 - 量化 - 述語 - 二階述語論理 - 単項述語計算
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集合論
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集合 - 空集合 - 数え上げ - 拡張性 - 有限集合 - 関数 - 部分集合 - 冪集合 - 可算集合 - 帰納的集合 - 定義域 - 範囲 - 順序対 - 非可算集合
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モデル理論
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モデル - 説明 - 超準モデル - 有限モデル理論 - 真理値 - 妥当性
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証明論
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形式的証明 - 演繹システム - 形式体系 - 定理 - 論理的帰結 - 推論規則 - 統語論
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