出典(authority):フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』「2015/10/12 20:55:59」(JST)
「バースデー」はこの項目へ転送されています。その他の用法については「バースデイ」をご覧ください。 |
誕生日(たんじょうび)は、人の生まれた日、あるいは、毎年迎える誕生の記念日のこと。「年」も付けて生年月日(せいねんがっぴ)と同義に用いる場合もあるが、単に「○月○日」のみで記念日として用いることもある。
対義語は命日。派生的に、物や動物にも用いる場合がある。
この節は検証可能な参考文献や出典が全く示されていないか、不十分です。出典を追加して記事の信頼性向上にご協力ください。(2014年4月) |
日本や先進国では、出生届の段階で生年月日を記録する制度が完備されているうえ、運転免許証などにも記載されるため、自己の誕生日(生年月日)を認識している人は多いが、誕生日と年齢の自認をあまり重要視していない国・文化圏もある[1]。また、季節の差があまりない地域では、出生年の自認があいまいである人が多いこともある。
サウジアラビアなどのアラビア半島やその他途上国では戸籍に生年月日を記録する制度が必ずしも完備されていないため、自分の生年月日や年齢を正確に把握できていない人間が多い。このため、サウジアラビアのパスポート(旅券)では生年月日の記入は「任意」とされており、記載されていない人が大半である。
遊牧民はカレンダーを持たない生活が普通であり、今日が何月何日であるか把握しないで生活していることが普通であるため、誕生日や記念日といった習慣を持たない。
ムアンマル・アル=カッザーフィー(カダフィ大佐)など、遊牧民出身者の誕生日は本人や家族も把握していないため、書類上の項目を埋めるために適当な日付が書かれていることが珍しくない。
しばしば誕生日には家族によってこの日が祝福されている。また知人・友人などが集まって誕生日会(誕生パーティー)などが開かれることもある。
日本では、誕生日会において、主賓(誕生日の人)が座る長方形テーブルの短辺側の一人分の席を、お誕生日席、お誕生席と呼ぶことがある[2]。この語は、それ以外の食事会などでも比喩として用いられることもある。
誕生日の行事にはさまざまな様式があるが、欧米風のひとつの典型というのはバースデーケーキにキャンドルを灯し、「ハッピーバースデートゥーユー」の各国語のバージョンあるいはそれに類した歌を皆が歌い、皆が見守る中、誕生日を迎えた当人がキャンドルを一気に吹き消し、ケーキを皆で食べる、というものである。またまれに、当人には内緒で友人が集い(隠れていて)突然現れ「誕生日おめでとう!」と祝うような、遊び心にあふれたことが行われることもある またその後プレゼントを渡されたときその場で開け喜ぶ顔を見せるなどして気分を盛り上げることが当事者の仕事である。
また日本の場合、高齢者が誕生日を迎えた際は、地方公共団体から祝い品などが届く場合がある。特に長寿(高齢)の場合には、地方公共団体の長などが直接自宅を訪れ祝福したり、広報や地域新聞などで報道されたりもする。
世界各地に誕生日に行われることがある様々な風習がある。例えば次のようなものである。
誕生日に込める意味や誕生日の思いについて言うと、例えば小さな子の親の側であれば一般的に、自分の子がその日まで無事生きてくれたことを祝う気持ちを込めて祝っている。聖者の誕生日について言えば、人々はその聖者がこの世界に誕生してくれたことに対する喜びや感謝の念を込めて祝っている。
平年の場合、閏年の2月29日に生まれた者には誕生日は存在しない。ただ、年齢計算については誕生日の前日に加齢されるため[5]、平年・閏年を問わず、毎年2月28日(午後12時)に加齢されており、平年では3月1日生まれの者と同じである。その上で、誕生日を基準に何かを定める場合[6]、平年に誕生日は存在しないため、その前後の日(2月28日又は3月1日)のいずれかを「誕生日とみなす」必要が生じる。日本の法令では、平年の誕生日は2月28日とみなすことになっている[7][8]。
世界の多くの国で、聖人や君主の誕生日にちなんだ祝日を設けている。なお、時の元首の誕生日に応じて祝日が移動する国もある(日本の「天皇誕生日」など)。
「クリスマスはキリストの誕生日」とする習慣的な考え方は世界的に有名ではあるものの、実際には12月25日などは歴史的には後付された設定であることが判っており、歴史資料にも聖書などの経典にもキリストの誕生日の記録はない。キリストと太陽神の考え方とが混交したり両者が同一視された結果、冬至の日(≒太陽が新たにうまれる日)あたりがそれに当てられたともされる。
イスラム教では預言者ムハンマドの誕生日に関する記録は存在していない、エジプトで始まった預言者誕生祭の影響で預言者の誕生日を祝うムスリムと誕生日自体を否定する派に意見が分かれている。
また、同国には預言者ムハンマドの誕生日を祝うことを禁じる法律があり、背教罪で死刑もありえる。
キリスト教の記念日は、日付は一定だが、正教会ではユリウス暦を使っているため、グレゴリオ暦に換算すると13日遅れになる。
宗教 | 月日 | 名称 | 由来 |
---|---|---|---|
仏教(日本) | 4月8日 | 灌仏会 | 釈迦牟尼仏の誕生日(本来は旧暦) |
仏教(中国) | 旧暦4月8日 | 仏誕 | 釈迦牟尼仏の誕生日 |
上座部仏教 | 5~6月 | ウェーサーカ祭 | 釈迦牟尼仏の誕生日 |
キリスト教 | 6月24日 | 聖ヨハネの日 | 聖ヨハネの誕生日 |
キリスト教 | 12月25日 | クリスマス | イエス・キリストの降誕を祝う日 (なお、“ナザレのイエスの誕生日は本当に12月25日なのか”は現在も論争になっている) |
イスラム教 | ラビー・アル=アウワル12日 | マウリド・アン=ナビー | ムハンマドの誕生日 |
国名 | 月日 | 名称 | 由来 |
---|---|---|---|
朝鮮民主主義人民共和国 | 1月8日 | 金正恩誕生日 | 現第一書記・金正恩の誕生日 |
ヨルダン | 1月30日 | 国王誕生日 | 現国王アブドゥッラー2世の誕生日 |
アメリカ | 2月第3月曜 | ワシントン誕生日 (Presidents Day, President's Day, Washington's Birthday) |
初代大統領ジョージ・ワシントンの誕生日(本来の誕生日は2月22日<ユリウス暦2月11日>)。 その後、第16代大統領エイブラハム・リンカーンの誕生日2月12日と複合する形で現在の方式になった。 |
朝鮮民主主義人民共和国 | 4月15日 | 太陽節 | 初代国家主席・金日成の誕生日、2日間の休みとなる |
オランダ | 4月30日 | 女王誕生日 | 前王ユリアナの誕生日、且つ現国王ベアトリクスの即位記念日でもある。 オランダ語ではKoninginnedag(女王の日)であり原義的には「誕生日」の意は含まない |
中華民国 | 11月12日 | 国父誕辰紀念日(中国語版、英語版) | 孫文臨時大総統(初代)の誕生日 |
タイ | 12月5日 | プミポン国王誕生日 | プミポン国王の誕生日(父の日วันพ่อ) |
日本 | 12月23日 | 天皇誕生日 | 今上天皇の誕生日 |
ウィキメディア・コモンズには、誕生日に関連するカテゴリがあります。 |
全文を閲覧するには購読必要です。 To read the full text you will need to subscribe.
国試過去問 | 「107E064」 |
関連記事 | 「誕生」 |
E
※国試ナビ4※ [107E063]←[国試_107]→[107E065]
.