- 英
- open tube, patulous eustachian tube, patulous auditory tube
- 関
- 耳管
概念
病因
- 急激な体重減少などで耳管周辺の軟部組織や筋群の萎縮により生ずる。
参考
- http://web1.incl.ne.jp/ishikawa/PET/jp/jtitle.html
- http://home.e-catv.ne.jp/jibika/naze14.htm
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出典(authority):フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』「2014/08/07 16:48:59」(JST)
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耳管開放症のデータ |
ICD-10 |
H69.0 |
統計 |
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世界の有病者数 |
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日本の患者数 |
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学会 |
日本 |
日本耳鼻咽喉科学会 |
世界 |
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耳の模式図
1:頭蓋骨 2:外耳道 3:耳介 4:鼓膜 5:卵円孔 6:ツチ骨 7:キヌタ骨 8:アブミ骨 9:前庭 10:蝸牛 11:聴神経 12:耳管
耳管開放症(じかんかいほうしょう、英: Patulous Eustachian tube)とは、通常は閉鎖されている耳管が開放されたままの状態になり、耳閉感や自声強聴(自分の声が大きく聞こえる)などの症状を引き起こす疾患である。
目次
- 1 定義(概念)
- 2 頻度
- 3 原因
- 4 症状
- 5 検査
- 6 診断
- 7 治療
- 8 診療科
- 9 関連項目
- 10 参考文献
- 11 外部リンク
定義(概念)
耳管は鼻咽腔と中耳腔をつないでいる管で、大気と中耳腔の圧調整を行っている。嚥下運動を行うと耳管が短時間開放する。耳管開放症はジャーゴによって1867年に初めて報告された病気であり、耳管が開放されたままの状態になり症状が出る。
頻度
ゾルナー(1937)は0.3%、フィッシュバーグ(1970)は7%、ミュンカー(1980)は6.6%と報告している。小林(2005)は1%の有病率と報告している。
原因
発症機序は不明であるが、誘因として体重減少、妊娠や経口ピル、中耳炎、運動、放射線照射、顎関節症、頸部自律神経異常、吹奏楽器演奏が報告されている。
症状
耳閉感、自声強聴(自分の声が大きく聞こえる)、自分の呼吸音の聴取が典型的な症状であるが、ロビンソン(1989)は低音域の難聴、非回転性めまいが起こる事を報告しており、耳痛、音程のずれなどの症状も起こる。前屈や仰臥位でこれらの症状が軽快消失する事がある。
検査
- 鼓膜の視診
- 聴力検査
- インピーダンスオージオメータ
- 耳管機能検査装置
診断
- オトスコープで患者の呼吸音や音声が異常に大きく聞こえるか聴取する。
- 顕微鏡下で呼吸時の鼓膜の呼吸性動揺を観察する。
- インピーダンスオージオメータで呼吸時の鼓膜の呼吸性動揺を確認する。
- 耳管機能検査装置で耳管の開放状態を確認する。
治療
保存療法
- 加味帰脾湯(石川 1994)
- 生理的食塩水点鼻(シャンボー 1938)
- 咽頭口からの薬剤噴霧、注入(ルゴール、プロタルゴール、ベゾルト末、小川液)
- 咽頭口粘膜下への注入(コラーゲン、脂肪組織)
- 鼓膜パッチ
- スカーフ療法
手術
- 経鼓膜チューブ留置
- 耳管内腔充填(軟骨、耳管ピン、カテーテル、軟組織)
- 人工耳管(守田 2004)
診療科
関連項目
参考文献
- Jago J (1870): Function of Tympanum. Brit. & For. M. -Chir. Rev. 45 :229,1870
- Zollner I: Die klaffende Ohrtompete, Storungen dadurch und Vorschlagen zu ihrer Behebung. Z hals-Nasen-Ohren heikde 42: 287. 1937
- Fisberg K:Middle-ear mechanics in patulous tube cases. Acta Otolaryngol Suppl 263: 18-22,1970
- Munker G: The Patulous eustachian tube. Physiology and Pathophysiology of Eustachian tube and Middle ear. pp 113-117, Thieme, Stuttgart, 1980
- 小林俊光:耳管閉鎖障害の臨床. 第106回耳鼻咽喉科学会総会宿題報告 ,2005
- Robinson PJ; Hazell JW:Patulous eustachian tube syndrome: the relationship with sensorineural hearing loss. Treatment by eustachian tube diathermy.Royal Ear Hospital, London.J Laryngol Otol 103:739-742,1989
- 石川 滋:耳管開放症に対する薬物療法の試み:耳鼻咽喉科臨床 87:1337-1347,1994
- Shambaugh GE:Continuously open eustachian tube.Arch Otolaryngol 27:420-425,1938
- 守田雅弘:耳管機能障害の新しい手術治療「人工耳管」開発の試み;耳管開放症、閉鎖不全での使用経験, Otol Jpn 14:497,2004
外部リンク
UpToDate Contents
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Japanese Journal
- 23. うつ病の治療により改善した耳管開放症の一例(一般演題,第49回日本心身医学会九州地方会演題抄録(2))
- 豊倉 怜奈,岩重 正一,武井 美智子,添嶋 裕嗣,山中 隆夫,高山 巌
- 心身医学 52(9), 867-868, 2012-09-01
- NAID 110009495885
- 耳管開放症におけるアデノシン三リン酸(ATP)の治療効果
- 松田 雄大,守田 雅弘,大石 直樹,増田 正次,甲能 直幸
- 耳鼻咽喉科臨床 105(8), 721-727, 2012-08-01
- NAID 10030933314
- 臨床 耳管開放症におけるアデノシン三リン酸(ATP)の治療効果
Related Links
- 2006年2月4日 ... 疾患の診断・治療法、薬剤情報、症例、論文・文献を掲載。
- ... 9:前庭 10:蝸牛 11:聴神経 12:耳管. 耳管開放症(じかんかいほうしょう、英: Patulous Eustachian tube)とは、通常は閉鎖されている耳管が開放されたままの状態になり、耳 閉感や自声強聴(自分の声が大きく聞こえる)などの症状を引き起こす疾患である。
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★リンクテーブル★
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- 英
- auditory tube (KH), pharyngotympanic tube (M)
- ラ
- tuba auditiva
- 同
- 欧氏管 Eustachian tube オイスタキオ管 エウスタキオ管 eustachian tube、咽鼓管 pharyngotympanic tube
- 関
- 耳管軟骨、中耳
- 図:M.529, N.89,93
- 第一咽頭嚢の基部から形成される。
- 咽頭鼻部と鼓室を連絡する管
- M.536
Henry Gray (1825-1861). Anatomy of the Human Body. 1918.
[★]
- 英
- open
- 関
- オープン、開口、開放性、開く、開放的
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- 英
- sis, pathy