出典(authority):フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』「2013/03/20 23:12:09」(JST)
甘味(かんみ、あまみ)とは、味覚の一つ。また、菓子や果物などの甘い物を総称して甘味(かんみ)とも呼ぶことがある。
サトウキビなどから精製された砂糖や、果物に含まれる果糖などが甘味の主なものだが、近年は甘味料を使い、人工的に甘味を付けていることも多い。
目次
|
フルクトース(果糖)が商業的に食品や飲料に使われる主な理由は、そのコストの低さと相対的に強い甘さである。フルクトースは天然に存在する糖の中では最も甘く、スクロース(砂糖)の1.73倍甘いとされている[1][2]。その甘さはフラノース型のものであり、ピラノース型のものは砂糖と同程度の甘さである。フルクトースは暖めるとピラノース型が形成される[3]。フルクトースは高温ではスクロース(砂糖)の 60% の甘味度しかなく、40 ℃ 以下でないと砂糖よりも甘くならないので、フルクトースの甘さは温度によって大きく左右される[4]。フルクトースを含む果物や転化糖は冷やすと甘味が強くなる。 フルクトースの甘さはスクロースやデキストロースよりも早く知覚され、味の感覚は、スクロースに比べより早く、より強いピークに達し、早く減衰する。フルクトースは他の風味を強めることもできる[1]。このフルクトースの甘味の強さを利用して転化糖や異性化糖が利用されている。特に異性化糖は、成分に応じてブドウ糖果糖液糖や果糖ブドウ糖液糖とも呼ばれ、その甘味の割にコストが安く、清涼飲料水に多く使われている[4]。
カロリーの制限が必要な糖尿病の患者や、ダイエットが目的の人のために、
など、カロリーが低いが甘みは強いという成分を使用したノンカロリーシュガーと呼ばれる人工甘味料があり、ダイエット飲料などに利用されている。
無機化合物では、塩化ベリリウムと酢酸鉛が甘みをもつ物質として知られているが、両者とも毒性が強い。自動車のNOSなどに使われる亜酸化窒素は、吸引すると香気と甘味を感じる物質である。
有機化合物では、100種以上の化合物が甘みを持つことが知られている。特にクロロホルム、ニトロベンゼン、エチレングリコール、グリセリン、グリシン、グリコーゲンなどが有名だが、クロロホルム、ニトロベンゼン、エチレングリコールなどは毒性が強いことで知られる。グリシンはホッコクアカエビ(甘海老)、ナミクダヒゲエビ、ユムシなどの主な甘味成分で、ホタテガイ類の貝柱はグリコーゲンによる甘味を持つ。
世界でもっとも甘い化合物はラグドゥネームで、砂糖の22万から30万倍の甘みを持つとされる。
ネコ科の動物は甘みを感じられない[5]。ネコのような肉食動物は、糖新生の酵素活性が高く、タンパク質から分解されて得られた糖原性アミノ酸から糖新生を行って体内で必要な糖分を生成している[6]。
[ヘルプ] |
この「甘味」は、食品・食文化に関する書きかけ項目です。この記事を加筆・訂正などして下さる協力者を求めています(Portal:食)。 |
リンク元 | 「sweetness」 |
.