出典(authority):フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』「2016/09/28 00:58:37」(JST)
人材派遣会社については「アウトソーシング (企業)」をご覧ください。 |
アウトソーシング(英語: outsourcing、外部委託)とは、従来は組織内部で行っていた、もしくは新規に必要なビジネスプロセスについて、それを独立した外部組織からサービスとして購入する契約である[1]。対義語は「インソーシング(内製)」。
アウトソーシングには国内・国外の両方が含まれ[2]、後者はオフショアリングとして「企業があるビジネスの機能を選択して国外に移転すること」とされている[3]。
類似に業務請負(ぎょうむうけおい)、外注(がいちゅう)、外製(がいせい)がある。 国立国語研究所の「「外来語」言い換え提案」では「外部委託」と言い換えるように提案されている。
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語源は「Out(外部) + Sourcing(資源利用)」であり、直訳すれば「外部資源利用」または「外部資源の有効活用」であり、本来は単なる「外注(仕事を外に出す)」より、「外部の資源やサービスを活用する」との意味合いが強い。
業務委託契約は、合意された業務内容を委託する側と、委託する側の間で結ばれ、そのサービス対価に対して合意された金額を支払うという形が最も一般的である。 通常は、狭義には、自社の業務過程の一部を外部に委託すること。広義には、自社が業務上必要とする資源やサービスを外部から調達すること。アウトソーシングを委託する側は自社の中心業務に集中し、それ以外の業務(外部活用をしたほうが効率的であったり、専門的であるものなど)をアウトソーシングするのが有効である。多方面にわたる専門的人材育成から解放されることなどにより業務の効率化がはかられる。また自社内部に設備など専用の資産や運用部門などを持たず、サービスとして提供を受けないため、財務管理上の影響もある。
情報産業では、ITアウトソーシングとも呼ばれ、ハードウェアやソフトウェアやネットワーク製品などの資源提供サービス、それらの保守サービスや運用管理サービス、更にはアプリケーションの構築サービスなどがあり、またこれらを組み合わせてマルチソーシング(Multi=多方面)と呼ぶ事もある。
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アウトソーシングを標榜する業者の中には実態が委託者から専門性を高く評価されない労働者派遣事業と何ら変わらない業態を取るものもいる。特に業務請負業者の多くに、製造現場への違法な労働者供給(いわゆる“人貸し”)の傾向が見られ、労使トラブルが頻発しており、国が監視を強化しつつある。グッドウィルなどでこのような問題が生じていた。
システム開発業界では、偽装請負は昔から大変盛んである。偽装請負により事業所に派遣された人を、かつては『外注』と呼んでいたが、若干敬意を表して『協力会社』と呼ぶのが業界での慣行である。
日本では先述の偽装請負のほうがより深刻であるが、アメリカでは失業問題に直結している。
アウトソーシングは需要と供給さえ一致すれば国外の業者に行うこともできる。そのため今まで業務に携わってきた人々(特に情報産業)の雇用を奪うことにつながっており、深刻な失業者問題が発生している。本件は2004年の米大統領選挙の争点のひとつとなったほどである。
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