- 英
- typical element、representative element
Wikipedia preview
出典(authority):フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』「2015/09/14 18:46:58」(JST)
[Wiki ja表示]
典型元素(てんけいげんそ、main group (block) element、typical element、representative element)とは、周期表の1族、2族と12族から18族の元素で、全ての非金属と一部の金属から構成される元素の区分である。これに対して3族から11族の元素は遷移元素と呼ばれる。
典型元素はsブロック元素(1~2族)とpブロック元素(12~18族)とから構成され、(2族の隣は13族とすると)族番号が増えるにつれ価電子が一つずつ増え、族ごとに固有の化学的性質を示す。言い換えると、価電子により化学結合の特性が決まる(記事電子配置に詳しい)ため、価電子の構成を同一にする族ごとに化学的性質が変化することになる。
目次
- 1 性質
- 2 典型元素の族
- 3 第12族元素(亜鉛族)
- 4 脚注
- 5 関連項目
性質
典型元素の性質は族的あるいは周期的に変化するが次のような特徴を持つ
- 族ごとに特有の性質を示す(特有の性質に呼応して「アルカリ金属」、「ハロゲン」など性質に由来する族の別名を持つ)。
- オクテット則に従う場合が多い(13族は結果として従わないことがある)。
- 族が小さいほど陽イオンになりやすく、大きいほど(18族を除く)陰イオンになりやすい。
- 単体は周期表の右上(第2周期17族)ほど共有結合性物質の性質が強く、左下(第6周期1族)ほど金属的性質が強い
- 短周期の族番号をN(1~2族はI~II、13~17族はIII~VIIとする)とすると、最大の正酸化数は+Nをとり、最小の負の酸化数は-(8-N)の値をとる。これをアベックの規則(en:Abegg's rule, Abegg's law of valence and countervalence)と呼ぶ。
典型元素の族
各族の性質の詳細は記事 第1族元素~第18族元素に詳しい(記事へのリンクは次の表の1列目)
| IUPAC命名法の元素族名 |
短周期表の属名 |
長周期表の族名 |
別名 |
元素 |
| 第1族元素 |
I族 |
IA族 |
アルカリ金属 |
1H, 3Li, 11Na, 19K, 37Rb, 55Cs, 87Fr |
| 第2族元素 |
II族 |
IIA族 |
アルカリ土類金属 |
4Be, 12Mg, 20Ca, 38Sr, 56Ba, 88Ra |
| (遷移元素) |
| 第12族元素 |
II族 |
IIB族 |
特になし(あえて亜鉛族と呼ばれることもある) |
30Zn, 48Cd, 80Hg, 112Cn |
| 第13族元素 |
III族 |
IIIB族 |
土類金属(ホウ素族と呼ばれることもある) |
5B, 13Al, 31Ga, 49In, 81Tl |
| 第14族元素 |
IV族 |
IVB族 |
特になし(あえて炭素族と呼ばれることもある) |
6C, 14Si, 32Ge, 50Sn, 82Pb, 114Fl |
| 第15族元素 |
V族 |
VB族 |
特になし(ニクトゲンまたは窒素族と呼ばれることもある) |
7N, 15P, 33As, 51Sb, 83Bi |
| 第16族元素 |
VI族 |
VIB族 |
カルコゲン(酸素族と呼ばれることもある) |
8O, 16S, 34Se, 52Te, 84Po, 116Lv |
| 第17族元素 |
VII族 |
VIIB族 |
ハロゲン |
9F, 17Cl, 35Br, 53I, 85At |
| 第18族元素 |
|
0族 |
希ガス |
2He, 10Ne, 18Ar, 36Kr , 54Xe, 86Rn |
第12族元素(亜鉛族)
教科書や論文によって12族を典型元素としたり遷移元素としたり、あるいは同じ教科書の中で12族に対し双方の表現が使われたりする場合がある[1]。国際純正・応用化学連合(IUPAC)の「transition element」(遷移元素)の定義は、「完全に満たされていない(閉殻していない)d軌道を持つ元素、あるいは完全に満たされていないd軌道を持ったイオンを生成する元素」となっている[2]。
脚注
- ^ (英語) Jensen, William B. (2003). "The Place of Zinc, Cadmium, and Mercury in the Periodic Table". Journal of Chemical Education 80 (8): 952–561. doi:10.1021/ed080p952.
- ^ (英語) transition element IUPAC. Compendium of Chemical Terminology, 2nd ed. (the "Gold Book"). Compiled by A. D. McNaught and A. Wilkinson. Blackwell Scientific Publications, Oxford (1997). XML on-line corrected version: http://goldbook.iupac.org (2006-) created by M. Nic, J. Jirat, B. Kosata; updates compiled by A. Jenkins. ISBN 0-9678550-9-8. doi:10.1351/goldbook.T06456.
関連項目
UpToDate Contents
全文を閲覧するには購読必要です。 To read the full text you will need to subscribe.
Japanese Journal
- 新規な結合様式を持つ高周期典型元素化合物の反応解析
Related Links
- 高校化学の典型元素の内容がまとめてあります。 ... カルシウムの化合物 カルシウムの主な化合物である酸化カルシウム CaO は 生石灰 ともいわれ、白色の塊状で融点が高い。
- 典型元素(てんけいげんそ、main group (block) element、typical element、representative element)とは、周期表の1族、2族と12族から18族の元素で、全ての非金属と一部の金属から構成される元素の区分である。これに対して3族から11 ...
Related Pictures







★リンクテーブル★
[★]
- 関
- representative element
[★]
- 関
- typical element
[★]
- 英
- element
- 関
- エレメント、基本、初等、成分、要素
[★]
- 英
- typical
- 関
- 定型的、典型的、定型