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ダンベル (英: dumbbell) または鉄亜鈴(てつあれい)とは、ウエイトトレーニング器具の一種である。
ダンベルは、重量による負荷を運動に付与することで、筋力をつけたり、消費カロリーを増やすなど、運動の効果を高めるものとして利用されている。様々な製品が流通しており、利用の目的や利用者の体力に合わせ、様々な形状のものがあり、トレーニングのために筋肉を意識しやすいように、握り手の部分の形状が工夫され、重量も目的に応じて適宜選べるようになっている。
プラスチック製の容器に水を充填して使用する簡易な製品をはじめ、重量のあるものでは重しの周辺にゴムを巻いて騒音対策をしたものなども見られ、重量も様々である。日本では1990年代後半頃からの健康ブームの一端で、「ダンベル体操」[1]という家庭向けのフィットネスも登場しており、ホームセンターやスポーツ用品店などでも見かける。
また、床に落とすと騒音の元にもなるため、関連用品として床に投げ出したときの振動を吸収し騒音を防止する目的で、防振マットも売られている。
dumb は「音の出ない」、bell は「教会の釣鐘」を意味し、これは「音の出ない釣鐘」を使ってトレーニングをしていた頃の名残である。
ダンベルの歴史は11世紀のインドにまで遡ることができる。そこではアスリート達が「ナル」と呼ばれる木の棒の外側に石をくくりつけたダンベルを使用していた。
テューダー朝時代 (1485年 - 1603年) には、鐘を鳴らすことで筋力が付くことは広く知られており、16世紀には、金持ちの子息たちの間で、教会の鐘と同じような器具を自宅に作ることが流行った。重しをつけたロープを滑車に通して引っ張ったのである。これは鐘を鳴らす動作と同じであった(東洋で鐘は突く物だが、西洋では引いて鳴らす)。この器具はベルとよばれたが、実際にはベルではなく、音は鳴らない。そのため口語でこれを dumb-bells と言うようになった。時代が経つにつれ滑車とロープは廃れて、重しだけが残った。ハンドルの両端に等しい重しをつける現在の形となったのは、19世紀の初頭である。
日本語の「唖鈴(あれい)」は、dumbbell を直訳した語である。「唖」はおし、つまり口がきけないさまを指す語であり、差別用語とみなされることから、代用漢字の「亜」を用いて「亜鈴」、または片仮名で「アレイ」と表記される傾向にある。なお、「唖」の字は常用漢字に入っておらず、コンピュータの日本語入力システムの辞書においても「唖鈴」の語は登録されていないことが多い。
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