ブロマゼパム
Wikipedia preview
出典(authority):フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』「2013/10/02 11:54:56」(JST)
[Wiki ja表示]
|
この項目「ブロマゼパム」は画像提供依頼に出されており、セニランの事例の画像提供が求められています。(2012年5月)
依頼者の方へ:このテンプレートはページ上部に貼り付けてください。画像提供依頼ページにも依頼文を追記してください。
提供者の方へ:画像提供後は画像提供依頼ページまたは画像提供報告ページに報告をお願いします。全依頼画像が提供されたらこのテンプレートを剥がしてください。 |
ブロマゼパム
|
|
IUPAC命名法による物質名 |
9-bromo-6-pyridin-2-yl-
2,5-diazabicyclo[5.4.0]undeca-5,8,10,12-tetraen-3-one |
臨床データ |
胎児危険度分類 |
D (US) |
法的規制 |
Schedule IV (US) |
投与方法 |
経口 |
薬物動態的データ |
生物学的利用能 |
84% |
代謝 |
肝臓 |
半減期 |
10-20 時間 |
排泄 |
腎臓 |
識別 |
CAS登録番号 |
1812-30-2 |
ATCコード |
N05BA08 |
PubChem |
CID 2441 |
DrugBank |
? |
KEGG |
D01245 |
化学的データ |
化学式 |
C14H10BrN3O |
分子量 |
316.2 |
ブロマゼパム (bromazepam) は、ベンゾジアゼピン系の緩和精神安定剤、抗不安薬の一種。
目次
- 1 概要
- 2 適用
- 3 種類
- 4 薬理
- 5 副作用
- 6 耐性・依存・離脱
- 7 禁忌
- 8 注意
- 9 用量・用法
- 10 脚注
- 11 関連項目
概要[編集]
日本国内では、中外製薬[1]がレキソタン の商品名で販売されており、ジェネリック医薬品としては、サンドのセニランなどがある。
適用[編集]
- 心身症や神経症などにおける身体症候、不安や緊張・うつ病およびうつ状態・睡眠障害など。また麻酔前投与薬としても用いられる。筋弛緩作用(筋肉の緊張をほぐす)がある。
種類[編集]
薬理[編集]
脳にある抑制性のGABAニューロンのシナプス後膜に存在するベンゾジアゼピン受容体にアゴニストとして高い親和性で結合し、抑制性の内因性リガンドであるGABA親和性を増大させることにより、神経の興奮性を低下させると考えられている。
副作用[編集]
倦怠感・頭痛・集中力低下・ふらつき・脱力感など。アルコール(飲酒)や他の向精神薬を同時に摂取すると、副作用が強く出る可能性がある。また大量に使い続けることで薬物依存症が起こる。
耐性・依存・離脱[編集]
他のベンゾジアゼピンと同様に、ブロマゼパムには乱用・誤用・身体依存・精神依存のリスクがある[2][3]。 離脱についての調査では、身体的・精神的依存が認められ、4週間の継続使用後にリバウンド不安が見られた。ゆっくりと減薬を行った患者では離脱は起こらなかった[4]。
全般性不安障害のためブロマゼパム治療を行われた患者は、不安の悪化などの離脱症状を経験し、急激な断薬時に身体依存が起こった[5]。
禁忌[編集]
眼圧を上げる作用があるので急性狭隅角緑内障の患者、および症状を悪化させる可能性があるので重症筋無力症の患者に使うことは禁忌とされており使ってはならない。また、過去にこの薬に対して既往歴のある人にも使ってはならない。
注意[編集]
呼吸器系の疾患や病気を持つ人、心臓・肝臓・腎臓に障害を持つ人、脳に障害のある人、高齢者などに投与する時は、障害や疾患を悪化させたり、副作用が強く出る可能性がある。
用量・用法[編集]
- うつ病・神経症の場合
- 心身症の場合
- 麻酔前投与薬として用いる場合
脚注[編集]
- ^ かつてはロシュから発売されていた。
- ^ Rastogi RB; Lapierre YD, Singhal RL (1978). “Some neurochemical correlates of "rebound" phenomenon observed during withdrawal after long-term exposure to 1, 4-benzodiazepines”. Prog Neuropsychopharmacol 2 (1): 43?54. doi:10.1016/0364-7722(78)90021-8. PMID 31644.
- ^ Laux G (May 1979). “[A case of Lexotanil dependence. Case report on tranquilizer abuse]”. Nervenarzt 50 (5): 326?7. PMID 37451.
- ^ Fontaine, R; Chouinard, G; Annable, L (Jul 1984). “Rebound anxiety in anxious patients after abrupt withdrawal of benzodiazepine treatment.”. The American journal of psychiatry 141 (7): 848?52. ISSN 0002-953X. PMID 6145363.
- ^ Chouinard G; Labonte A, Fontaine R, Annable L (1983). “New concepts in benzodiazepine therapy: rebound anxiety and new indications for the more potent benzodiazepines”. Prog Neuropsychopharmacol Biol Psychiatry 7 (4?6): 669?73. doi:10.1016/0278-5846(83)90043-X. PMID 6141609.
関連項目[編集]
- ベンゾジアゼピン
- ベンゾジアゼピン依存症
- ベンゾジアゼピン離脱症候群
- ベンゾジアゼピンの長期的影響
抗不安剤 (N05B) |
|
GABAA PAMs |
ベンゾジアゼピン
|
Adinazolam アルプラゾラム Bretazenil ブロマゼパム Camazepam クロルジアゼポキシド クロバザム クロナゼパム クロラゼプ酸 クロチアゼパム クロキサゾラム ジアゼパム ロフラゼプ酸エチル エチゾラム フルジアゼパム Halazepam Imidazenil Ketazolam ロラゼパム メダゼパム Nordazepam Oxazepam Pinazepam プラゼパム トフィソパム
|
|
カルバミン
|
Emylcamate Mebutamate メプロバメート (Carisoprodol, Tybamate) Phenprobamate Procymate
|
|
非ベンゾジアゼピン
|
Abecarnil Adipiplon Alpidem CGS-9896 CGS-20625 Divaplon ELB-139 Etifoxine GBLD-345 Gedocarnil ICI-190,622 L-838,417 NS-2664 NS-2710 Ocinaplon Pagoclone Panadiplon Pipequaline RWJ-51204 SB-205,384 SL-651,498 TP-003 TP-13 TPA-023 Tracazolate Y-23684 ZK-93423
|
|
その他
|
クロルメザノン Etazolate エタノール (アルコール) Kavalactones (カヴァカヴァ) タツナミソウ属 吉草酸 (セイヨウカノコソウ)
|
|
|
α2δ VDCC Blockers |
Gabapentin Pregabalin
|
|
5-HT1A作動薬 |
アザピロン系: Buspirone Gepirone タンドスピロン; Others: Flesinoxan Oxaflozane
|
|
H1 拮抗薬 |
Diphenylmethanes: Captodiame ヒドロキシジン; Others: Brompheniramine クロルフェニラミン Pheniramine
|
|
CRF1 拮抗薬 |
Antalarmin CP-154,526 Pexacerfont Pivagabine
|
|
NK2 拮抗薬 |
GR-159,897 Saredutant
|
|
MCH1 拮抗薬 |
ATC-0175 SNAP-94847
|
|
mGluR2/3 作動薬 |
Eglumegad
|
|
mGluR5 NAMs |
Fenobam
|
|
TSPO 作動薬 |
DAA-1097 DAA-1106 Emapunil FGIN-127 FGIN-143
|
|
σ1 作動薬 |
Afobazole Opipramol
|
|
Others |
Benzoctamine Carbetocin Demoxytocin Mephenoxalone オキシトシン Promoxolane Trimetozine WAY-267,464
|
|
Japanese Journal
- レキソタン(ブロマゼパム)の消化器系心身症に対する臨床的評価--多施設二重盲検法による検討
Related Links
- レキソタンとは?ブロマゼパムの効能,副作用等を説明,ジェネリックや薬価も調べられる( おくすり110番:薬事典版)
- レキソタン 成分(一般名) : ブロマゼパム. レキソタンの効能. 不安・緊張・抑うつ及び 強迫・恐怖感、心身症など。 レキソタンの概要. レキソタンは、ベンゾジアゼピン系と カテゴライズされる、マイナートランキライザーとか抗不安薬・精神安定剤とか言われて いる ...
Related Pictures
Japan Pharmaceutical Reference
薬効分類名
販売名
レキソタン錠1
組成
- 本剤は、1錠中に日局ブロマゼパム1mgを含有する白色の素錠である。添加物として、乳糖水和物、結晶セルロース、タルク、ステアリン酸マグネシウムを含有する。
禁忌
- 本剤の成分に対し過敏症の既往歴のある患者
- 急性狭隅角緑内障の患者[眼圧を上昇させるおそれがある。]
- 重症筋無力症の患者[重症筋無力症の症状を悪化させるおそれがある。]
効能または効果
- ●神経症における不安・緊張・抑うつ及び強迫・恐怖
- ●うつ病における不安・緊張
- ●心身症(高血圧症,消化器疾患,自律神経失調症)における身体症候並びに不安・緊張・抑うつ及び睡眠障害
- ●麻酔前投薬
●神経症・うつ病の場合
- 通常、成人にはブロマゼパムとして1日量6〜15mgを1日2〜3回に分けて経口投与する。なお、年齢、症状により適宜増減する。
●心身症の場合
- 通常、成人にはブロマゼパムとして1日量3〜6mgを1日2〜3回に分けて経口投与する。なお、年齢、症状により適宜増減する。
●麻酔前投薬の場合
- 通常、成人にはブロマゼパムとして5mgを就寝前又は手術前に経口投与する。なお、年齢、症状、疾患により適宜増減する。
慎重投与
- 次の患者には少量から投与を開始するなど注意すること。
- 心障害のある患者[ジアゼパムで循環器への影響があらわれたとの報告がある。]
- 肝障害又は腎障害のある患者
- 脳に器質的障害のある患者[作用が強くあらわれやすい。]
- 小児等(「小児等への投与」の項参照)
- 高齢者(「高齢者への投与」の項参照)
- 衰弱患者
- 中等度呼吸障害又は重篤な呼吸障害(呼吸不全)のある患者[呼吸器への影響があらわれるおそれがある。]
重大な副作用
依存性
- (頻度不明)
大量連用により薬物依存を生じることがあるので、観察を十分に行い、用量を超えないよう慎重に投与すること。
また、大量投与又は連用中における投与量の急激な減少ないし投与中止により、痙攣発作、せん妄、振戦、不眠、不安、幻覚、妄想等の離脱症状があらわれることがあるので、投与を中止する場合には、徐々に減量するなど慎重に行うこと。
刺激興奮、錯乱
- (頻度不明)
統合失調症等の精神障害者に投与すると逆にこのような症状があらわれることがある。
薬効薬理
抗不安作用等
- 本剤をマウス及びラットに経口投与した時、ジアゼパムと比較して静穏作用及び抗不安作用は約5倍、催眠作用、筋弛緩作用及び抗痙攣作用は約2倍であった。10)
作用機序
- 抑制性のGABAニューロンのシナプス後膜に存在するベンゾジアゼピン受容体にアゴニストとして高い親和性で結合し、GABA親和性を増大させることにより、GABAニューロンの作用を特異的に増強すると考えられている。11)
有効成分に関する理化学的知見
一般名
化学名
- 7-Bromo-5-(pyridin-2-yl)-1,3-dihydro-2H-1,4-benzodiazepin-2-one
分子式
分子量
性 状
- 本品は白色〜淡黄白色の結晶又は結晶性の粉末である。
本品は酢酸(100)に溶けやすく、メタノール、エタノール(99.5)又はアセトンに溶けにくく、水にほとんど溶けない。
融 点
★リンクテーブル★
[★]
- 英
- bromazepam
- 商
- セニラン、レキソタン