ラパリムス

商品名

  • ラパリムス

会社名

  • ノーベルファーマ

成分

薬効分類

  • リンパ脈管筋腫症治療剤(mTOR阻害剤)
  • 結節性硬化症に伴う皮膚病変治療剤(mTOR阻害剤).

薬効

  • 結節性硬化症に伴う皮膚病変を効能・効果とする新投与経路医薬品

【希少疾病用医薬品、先駆け審査指定医薬品】

Japan Pharmaceutical Reference

薬効分類名

  • リンパ脈管筋腫症治療剤(mTOR阻害剤)

販売名

ラパリムス錠1mg

組成

成分・含量

  • 1錠中シロリムス1mg

添加物

  • カルナウバロウ、結晶セルロース、酸化チタン、ステアリン酸マグネシウム、精製白糖、セラック、タルク、トコフェロール、乳糖水和物、ポビドン、ポリエチレングリコール8000、ポリエチレングリコール20000、ポリオキシエチレン(160)ポリオキシプロピレン(30)グリコール、モノオレイン酸グリセリン、硫酸カルシウム

効能または効果

  • リンパ脈管筋腫症


  • 本剤の使用にあたっては、厚生労働省難治性疾患克服研究事業呼吸不全に関する調査研究班のリンパ脈管筋腫症lymphangioleiomyomatosis(LAM)診断基準等を参考に確定診断された患者を対象とすること。
  • 通常、成人にはシロリムスとして2mgを1日1回経口投与する。なお、患者の状態により適宜増減するが、1日1回4mgを超えないこと。


  • 高脂肪食の摂取後に本剤を投与した場合、血中濃度が増加するとの報告がある。〔【薬物動態】の項参照〕
    安定した血中濃度を維持できるよう、本剤の投与時期は、食後又は空腹時のいずれか一定とすること。
  • 本剤のトラフ濃度や投与量の増加に伴い、間質性肺疾患の発現リスクが増加する可能性がある。間質性肺疾患が発現した場合は、症状、重症度に応じて、以下の目安を考慮し、休薬又は中止すること。

間質性肺疾患に対する休薬・中止の目安

症状:無症候性で画像所見の異常のみ

  • 投与の可否等:投与継続

症状:軽度の臨床症状注1を認める(日常生活に支障なし)

  • 投与の可否等:症状が改善するまで休薬し、症状の改善を認めた場合には投与再開可能とする。

症状:重度の臨床症状注1を認める(日常生活に支障があり、酸素療法を要する)

  • 投与の可否等:本剤の投与を中止し、原則として再開しないこと。ただし、症状が改善し、かつ治療上の有益性が危険性をうわまわると判断された場合のみ、投与中止前の半量からの投与再開可能とする。

症状:生命を脅かす:緊急処置を要する(挿管・人工呼吸管理を要する)

  • 投与の可否等:投与中止
  • 注1:咳嗽、呼吸困難、発熱等
  • 増量時、副作用の発現が疑われる場合、肝機能障害がある患者に投与する場合あるいはCYP3A4又はP-糖蛋白に影響を及ぼす薬剤と併用する場合等、本剤の血中濃度に影響を及ぼすことが予想される場合には、本剤の全血中トラフ濃度を測定し、15ng/mL以内を目安として投与量を調節すること。〔「慎重投与」、「相互作用」、【臨床成績】の項参照〕
  • 中等度から重度の肝機能障害がある患者では、投与量を半量から開始すること。〔「慎重投与」、【薬物動態】の項参照〕


慎重投与

  • 肺に間質性陰影を認める患者〔間質性肺疾患が発症、重症化するおそれがある。〕
  • 感染症を合併している患者〔免疫抑制により感染症が悪化するおそれがある。〕
  • 肝機能障害がある患者〔血中濃度が上昇するおそれがある。【薬物動態】の項参照〕
  • 肝炎ウイルス、結核等の感染又は既往歴を有する患者〔再活性化するおそれがある。「重要な基本的注意」の項参照〕
  • 高齢者〔「高齢者への投与」の項参照〕


重大な副作用

間質性肺疾患(3.7%):

  • 間質性肺疾患(肺臓炎、薬剤性肺障害、器質性肺炎を伴う閉塞性細気管支炎、肺線維症等)の症例が生じており、海外で死亡に至った例が報告されている。投与開始後は観察を十分に行い、異常が認められた場合には、症状に応じて休薬又は減量するなど適切な処置を行うこと。

感染症(63.3%):

  • 細菌、真菌あるいはウイルスによる重篤な感染症[肺炎(4.6%)、敗血症(頻度不明)、尿路感染(0.9%)、腎盂腎炎、結核を含むマイコバクテリア感染、EB(エプスタイン・バール)ウイルス感染、CMV(サイトメガロウイルス)感染、単純ヘルペス(いずれも頻度不明)、帯状疱疹(2.8%)等]が発現又は悪化することがあるので、これら感染症が診断された場合、症状に応じて休薬又は減量するなど適切な処置を行うこと。

消化管障害:

  • 口内炎(78.0%)、下痢(46.8%)、悪心(19.3%)、嘔吐(6.4%)等が高頻度で認められている。これらの症状があらわれた場合には症状に応じて休薬又は減量するなど適切な処置を行うこと。

アナフィラキシー(頻度不明):

  • アナフィラキシー、血管浮腫、過敏性血管炎等の過敏症反応があらわれることがあるので、観察を十分に行い、異常が認められた場合には投与を中止し、適切な処置を行うこと。

進行性多巣性白質脳症(PML)(頻度不明):

  • 進行性多巣性白質脳症(PML)があらわれることがあるので、本剤の治療期間中及び治療終了後は患者の状態を十分に観察し、意識障害、麻痺症状(片麻痺、四肢麻痺)、言語障害等の症状があらわれた場合は、MRIによる画像診断及び脳脊髄液検査を行うとともに、投与を中止し、適切な処置を行うこと。

BKウイルス腎症(頻度不明):

  • BKウイルス腎症があらわれることがあるので、このような場合には、減量又は投与を中止し、適切な処置を行うこと。

体液貯留:

  • 心嚢液貯留(2.8%)、末梢性浮腫(11.9%)、胸水(3.7%)、腹水(0.9%)等があらわれることがあるので、頻脈等に注意するなど患者の状態を十分に観察し、異常が認められた場合には、心電図、心エコー、胸部CT検査を行うとともに、投与を中止するなど適切な処置を行うこと。

脂質異常症:

  • 高コレステロール血症、高トリグリセリド血症、脂質異常症、脂質異常、高脂血症、血中コレステロール増加等(22.0%)を生じる可能性があるので、異常が認められた場合には休薬又は減量するなど適切な処置を行うこと。

創傷治癒不良:

  • 創傷治癒に影響を及ぼす可能性が考えられ、治癒不良(3.7%)及び移植手術後にリンパ嚢腫及び創し開を含む創傷治癒不良、筋膜離開、瘢痕ヘルニア、吻合部離開(いずれも頻度不明)等があらわれることがあるので、創傷治癒不良が認められた場合には創傷が治癒するまで投与を中止し、適切な処置を行うこと。

腎障害:

  • ネフローゼ症候群、巣状分節性糸球体硬化症(いずれも頻度不明)、蛋白尿(8.3%)、血中クレアチニン増加(頻度不明)等があらわれることがあるので、観察を十分に行い、異常が認められた場合には投与を中止し、適切な処置を行うこと。

皮膚障害:

  • ざ瘡(29.4%)、ざ瘡様皮膚炎(17.4%)、発疹(23.9%)、剥脱性発疹(4.6%)、そう痒症(3.7%)等があらわれることがあるので、異常が認められた場合には症状に応じて休薬又は減量するなど適切な処置を行うこと。


薬効薬理

  • In vitro試験において、本剤はリンパ脈管筋腫症(LAM)患者から採取したLAM平滑筋様細胞の増殖を抑制した16)
  • 本剤はマウスLAMモデルにおいて、肺組織の破壊及び肺胞空胞面積の拡大を抑制した17)
  • LAM細胞又はTSC遺伝子欠損細胞では、血管内皮増殖因子(VEGF)や肺組織破壊、嚢胞形成を促すマトリックスメタロプロテアーゼ(MMP)が増加するが、本剤はLAM細胞又はTSC遺伝子欠損細胞におけるVEGF及びMMPの増加を抑制した17、18)
  • 本剤の作用機序としては、LAMでみられるmTORの恒常的な活性化を阻害することによって、LAM平滑筋様細胞増殖シグナル伝達を阻害し、細胞周期のG0/G1からS期への進行を抑制することで細胞増殖を抑制すると考えられている16、19、20)


有効成分に関する理化学的知見

日本名:

  • シロリムス(JAN)

英 名:

  • Sirolimus

化学名:

  • (1R,9S,12S,15R,16E,18R,19R,21R,23S,24E,26E,28E,30S,32S,35R)-1,18-ジヒドロキシ-12-{(1R)-2-[(1S,3R,4R)-4-ヒドロキシ-3-メトキシシクロヘキシル]-1-メチルエチル}-19,30-ジメトキシ-15,17,21,23,29,35-ヘキサメチル-11,36-ジオキサ-4-アザトリシクロ[30.3.1.04,9]ヘキサトリアコンタ-16,24,26,28-テトラエン-2,3,10,14,20-ペンタオン

分子式:

  • C51H79NO13

分子量:

  • 914.17
  • 約179℃(分解)