ロラゼパム
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ロラゼパム
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臨床データ |
胎児危険度分類 |
D(US) |
法的規制 |
Schedule IV (CA) CD (Benz) POM (UK) Schedule IV (US) |
識別 |
ATCコード |
N05BA06 |
KEGG |
D00365 |
化学的データ |
化学式 |
C15H10Cl2N2O2 |
ロラゼパム (lorazepam) は、ベンゾジアゼピン系の抗不安薬かつ催眠鎮静剤である。効果が強く、持続時間は中程度(排出半減期は約12時間)。
ベンゾジアゼピンの中で、ロラゼパムは比較的依存ポテンシャルが高い。[1]
商品名はワイパックス(Wypax ファイザー・武田薬品)、後発医薬品(ジェネリック薬)としてユーパン(沢井製薬)がある。
目次
- 1 効果と対象
- 2 用法
- 3 副作用
- 4 関連項目
- 5 出典
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効果と対象
この薬の効果として、上記の抗不安作用、催眠作用、鎮静作用のほかにも、筋弛緩作用を持つ。
不安を和らげて気持ちを落ち着かせるために、パニック障害や強迫性障害などほか、うつ病、不眠症、自律神経失調症、さらに肩こりや発作を抑える薬としても使われる。神経症や心身症を中心に、幅広く使われる薬である。
用法
成人の場合、通常は1日に 1–3 mg を2–3回に分けて服用する。またパニック障害などは、症状が出た際に少量 (0.5–1 mg) を頓服する場合もある。年齢や症状によってこの量は増減する。
なお、妊娠している人は服用する前に医師と相談することが必要であるが、ベンゾジアゼピン類薬物には催奇形性が多少なりともあるとされており、また胎盤通過性がよく出生直後に胎児に離脱症状が生じる場合があるため、服用はあまり勧められない。 また、乳汁中に薬剤が移行するので、授乳期の使用にも注意が必要である。乳児に嗜眠や傾向、体重減少、呼吸抑制の症状が生じる場合がある。服用中はできれば授乳を避けることが望ましい。
及び、他の薬を処方されている人、特に呼吸器系の病気・心臓病・肝臓病・腎臓病・脳の病気・緑内障を持つ人は、必ずその旨を医師に伝えておく。
副作用
安全性が高いとされているために深刻な副作用は少ないが、主な副作用としては以下の通り。
可能性としては少ないが、以下のような副作用が起こる時もある。
- 長期の服用による依存や耐性
- 長期服用後の中断症状として、体の震えや不調、不安感、抑うつ症状など
長期服用後、いきなり服用をやめると、中断症状として上記のような症状のほか、様々な副作用が起きる可能性がある。一般的に、服用期間が長期間になればなるほど、服用量が多ければ多いほど、中断症状が起こる確率は高い。
通常はこれらの副作用が出るのを抑えるため、徐々に薬を減らしていくのが一般的である。また、離脱症状を抑えるために交差耐性の性質を利用し、他の超長時間作用型ベンゾジアゼピン類に置換後、漸減していく方法もある。ただし、元々依存や耐性の可能性が少ない頓服の場合、この限りではない。
また規定量を守らず大量に服用すると、かえって不眠やイライラなどの症状を引き起こす可能性がある。極端な多量服用や他の中枢神経抑制薬やアルコールとの併用の場合、呼吸抑制などの危険な副作用を起こす時もあるので、医師の指示を守ることが必要である。
耐性と依存症
依存症はベンゾジアゼピンによって4週間治療を受けている人の3分の1に発生する。高用量・長期間の服用者はベンゾジアゼピン依存症の起こるリスクが高い。ロラゼパム・アルプラゾラム・トリアゾラムなどは依存を起こす可能性が最も高い。
離脱症状
「ベンゾジアゼピン離脱症候群」も参照
関連項目
出典
- ^ Kemper N; Poser W, Poser S. (December 5, 1980). “[Benzodiazepine dependence: addiction potential of the benzodiazepines is greater than previously assumed (author's transl)]”. Deutsche medizinische Wochenschrift (1980). 105 (49): 1707–12. doi:10.1055/s-2008-1070941. PMID 7439058.
抗不安剤 (N05B) |
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GABAA PAMs |
ベンゾジアゼピン
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Adinazolam アルプラゾラム Bretazenil ブロマゼパム Camazepam クロルジアゼポキシド クロバザム クロナゼパム クロラゼプ酸 クロチアゼパム クロキサゾラム ジアゼパム ロフラゼプ酸エチル エチゾラム フルジアゼパム Halazepam Imidazenil Ketazolam ロラゼパム メダゼパム Nordazepam Oxazepam Pinazepam プラゼパム トフィソパム
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カルバミン
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Emylcamate Mebutamate メプロバメート (Carisoprodol, Tybamate) Phenprobamate Procymate
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非ベンゾジアゼピン
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Abecarnil Adipiplon Alpidem CGS-9896 CGS-20625 Divaplon ELB-139 Etifoxine GBLD-345 Gedocarnil ICI-190,622 L-838,417 NS-2664 NS-2710 Ocinaplon Pagoclone Panadiplon Pipequaline RWJ-51204 SB-205,384 SL-651,498 TP-003 TP-13 TPA-023 Tracazolate Y-23684 ZK-93423
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その他
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クロルメザノン Etazolate エタノール (アルコール) Kavalactones (カヴァカヴァ) タツナミソウ属 吉草酸 (セイヨウカノコソウ)
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α2δ VDCC Blockers |
Gabapentin Pregabalin
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5-HT1A作動薬 |
アザピロン系: Buspirone Gepirone タンドスピロン; Others: Flesinoxan Oxaflozane
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H1 拮抗薬 |
Diphenylmethanes: Captodiame ヒドロキシジン; Others: Brompheniramine クロルフェニラミン Pheniramine
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CRF1 拮抗薬 |
Antalarmin CP-154,526 Pexacerfont Pivagabine
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NK2 拮抗薬 |
GR-159,897 Saredutant
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MCH1 拮抗薬 |
ATC-0175 SNAP-94847
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mGluR2/3 作動薬 |
Eglumegad
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mGluR5 NAMs |
Fenobam
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TSPO 作動薬 |
DAA-1097 DAA-1106 Emapunil FGIN-127 FGIN-143
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σ1 作動薬 |
Afobazole Opipramol
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Others |
Benzoctamine Carbetocin Demoxytocin Mephenoxalone オキシトシン Promoxolane Trimetozine WAY-267,464
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UpToDate Contents
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Japanese Journal
- イオン電極法による発酵TMRおよびサイレージ中のアンモニア態窒素濃度の簡易測定
- 中西 良孝,服部 育男,田川 光梨,高山 聡子,高山 耕二,神谷 充,佐藤 健次
- 日本草地学会誌 57(4), 209-211, 2012-01-15
- The relationship between data on volatile basic nitrogen (VBN) content in fermented TMR and silage samples measured by microdiffusion analysis and ion electrode method was examined in order to develop …
- NAID 110009426017
- 経営力を磨くISO(64)クレームを減らす組織体制に--リョーユーパングループ
Related Links
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- ユーパン(緩和な精神安定剤(マイナートランキライザー) )について主な作用 副作用 用い方と注意点を説明します ... 主な作用 おだやかな鎮静作用と軽い催眠作用があり、筋肉のこりをほぐす作用もあります。神経症だけ ...
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Japan Pharmaceutical Reference
薬効分類名
販売名
ユーパン錠0.5mg
組成
- ユーパン錠0.5mg:1錠中に日局ロラゼパム0.5mgを含有する。
添加物として、ステアリン酸Mg、デンプングリコール酸Na、乳糖を含有する。
禁忌
- 急性狭隅角緑内障のある患者〔抗コリン作用により眼圧が上昇し、症状が悪化するおそれがある。〕
- 重症筋無力症のある患者〔筋弛緩作用により症状が悪化するおそれがある。〕
効能または効果
- 神経症における不安・緊張・抑うつ
- 心身症(自律神経失調症、心臓神経症)における身体症候並びに不安・緊張・抑うつ
- 通常、成人1日ロラゼパムとして1〜3mgを2〜3回に分けて経口投与する。なお、年齢・症状により適宜増減する。
慎重投与
- 心障害のある患者〔症状が悪化するおそれがある。〕
- 肝障害、腎障害のある患者〔排泄が遅延するおそれがある。〕
- 脳に器質的障害のある患者〔作用が強くあらわれるおそれがある。〕
- 乳・幼児〔作用が強くあらわれるおそれがある。〕
- 高齢者(「高齢者への投与」の項参照)
- 衰弱患者〔作用が強くあらわれるおそれがある。〕
- 中等度又は重篤な呼吸不全のある患者〔症状が悪化するおそれがある。〕
重大な副作用
- (頻度不明)
- 依存性:大量連用により薬物依存を生じることがあるので、観察を十分に行い、用量を超えないよう慎重に投与すること。
また、大量投与又は連用中における投与量の急激な減少ないし投与の中止により、痙攣発作、せん妄、振戦、不眠、不安、幻覚、妄想等の離脱症状があらわれることがあるので、投与を中止する場合には、徐々に減量するなど慎重に行うこと。
- 刺激興奮、錯乱:統合失調症等の精神障害者に投与すると逆に刺激興奮、錯乱等があらわれることがあるので、観察を十分に行い、異常が認められた場合には投与を中止し、適切な処置を行うこと。
- 呼吸抑制(類薬):他のベンゾジアゼピン系薬剤で、慢性気管支炎等の呼吸器疾患に用いた場合、呼吸抑制があらわれることが報告されているので、観察を十分に行い、異常が認められた場合には投与を中止し、適切な処置を行うこと。
薬効薬理
- 大脳辺縁系及び視床下部、脳幹網様体に作用し、ノルアドレナリン又はセロトニンの代謝を抑制することによって抗不安・緊張緩和作用を現すと考えられている。1)また、その効力は全般的にジアゼパムより強力であることが、動物実験により認められている。
有効成分に関する理化学的知見
一般名
化学名
- (3RS)-7-Chloro-5-(2-chlorophenyl)-3-hydroxy-1,3-dihydro-2H-1,4-benzodiazepin-2-one
分子式
分子量
性状
- ロラゼパムは白色の結晶性の粉末で、においはない。エタノール(95)又はアセトンにやや溶けにくく、ジエチルエーテルに溶けにくく、水にほとんど溶けない。光によって徐々に着色する。
★リンクテーブル★
[★]
- 英
- lorazepam
- 商
- ワイパックス、ロコスゲン、アズロゲン、ユーパン、ativan
- 関
- ベンゾジアゼピン系薬物
- アルコール離脱せん妄に使用。開始量ロラゼパム(0.5)6T。せん妄なければ二日ごとに二錠ずつ減量してoff。