- 英
- metal plating、plating
- 関
- プレーティング、電気メッキ、電着
WordNet
- a thin coating of metal deposited on a surface (同)metal_plating
- the application of a thin coat of metal (as by electrolysis)
PrepTutorEJDIC
- (金・銀などの)めっき / (船・乗物などの鋼鉄板の)被復,装甲
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出典(authority):フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』「2016/02/03 14:54:04」(JST)
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メッキと呼ばれる魚については「ギンガメアジ」をご覧ください。 |
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めっき(鍍、英語:Plating[1])は、表面処理の一種で、材料の表面に金属の薄膜を被覆すること、あるいはその方法を指す。狭義には液中でおこなう方法のみを言う。なお、各メディアや書籍において「メッキ」と片仮名で表記されることも少なくないため、外来語のように受け取られることもあるが、和製漢語とされる「滅金(めっきん)」に由来する語である。鍍金(ときん)ともいう。
目次
- 1 概要
- 2 主な種類
- 2.1 電気めっき(電解めっき、電鍍、英語:Electroplating)
- 2.2 無電解めっき (英語:Electroless plating)
- 2.3 溶融めっき
- 2.4 真空蒸着
- 2.5 その他めっき・化成処理
- 2.6 不溶解性アノード
- 3 電鋳
- 4 歴史
- 5 脚注
- 6 関連項目
- 7 外部リンク
概要
例えば、酸化(腐食)しやすい金属を、酸化しにくい金属で覆い保護したりする。また、高級感や質感を出すために、金属上のみならず、プラスチック上にも金やクロムなどでめっきしたりもする。
有名なめっき商品にはトタン、ブリキがある。トタンは鉄に亜鉛を、ブリキはスズをめっきしたものである。
貴金属(特に金)でめっきした卑金属が外見ほどの価値を持たない点から、比喩として、今まで実力があるように見えていた人物が実はそうではなかったと判明した場合や重大な失敗をした場合などに、「メッキがはげた」という表現がしばしば用いられる。関連する類似の表現として、美術品の制作などで、元はあまり価値のない下地素材に金箔などで装飾を施して価値のあるものを作ることから生じた比喩として、経歴の見た目をよくするための行為などを「箔をつける」と呼ぶことがある。
鉄等に、よりイオン化傾向の大きい亜鉛等の金属をめっきすることによって母材との電位差によって母材の腐食を防ぐ効果がある。
古くは滅金などといい、水銀に金を入れるとアマルガムとなって溶けて消滅する現象から生まれた和製漢語。
古代には東大寺盧舎那仏像(奈良の大仏)を鍍金するのに、水銀と金の合金(金アマルガム)を使用したものが有名である。当時は金と水銀を1 : 3でアマルガムとして、粘土状とした物を炭火で加熱し、水銀を除去して金だけを残す鍍金が行われた。水銀蒸気による水銀中毒が相当であったことが想像できる。
導電性の素材は電解槽に浸けて陽極につなぐことによってめっきする。プラスチック等の不導体にめっきを施す場合には表面に導電化処理を施してから電解槽に浸けたり、真空蒸着(スパッタリング)によってめっきを施す。
主な種類
電気めっき(電解めっき、電鍍、英語:Electroplating)
詳細は「電気めっき」を参照
- 白金めっき
- 金めっき(鍍金, Gold plating)
- 銀めっき(鍍銀)
- 銅めっき(鍍銅)
- 亜鉛めっき(鍍鋅[としん])
- 青化浴
- 酸性浴
- ジンケート浴
(一般的に各浴種ともめっき後 以下の化成処理(=クロメート処理)を施す)
- 電気亜鉛めっき光沢クロメート処理(1種)
- 電気亜鉛めっき有色クロメート処理(2種)
- 電気亜鉛めっき黒色クロメート処理
- 電気亜鉛めっきグリーンクロメート処理
- 電気亜鉛めっき耐食型3価クロメート処理(1種)
- 電気亜鉛めっき外観型3価クロメート処理(2種)
- 電気亜鉛めっき3価黒色クロメート処理
- カドミウムめっき
(亜鉛めっきと同じく、めっき後に化成処理を施す)
- 錫めっき(鍍錫(としゃく))
- 電解ニッケルめっき
- ワット浴ニッケルめっき
- ジュールニッケルめっき
- サチライトニッケルめっき
- スルファミン酸浴ニッケルめっき
- ウッド浴ニッケルストライクめっき
- 光沢ニッケルめっき
- 半光沢ニッケルめっき
- 無光沢ニッケルめっき
- 黒色ニッケルめっき
- クロムめっき
- 装飾クロムめっき(ニッケルクローム)
- マイクロポーラスクロムめっき
- マイクロクラッククロムめっき
- 工業用(硬質)クロムめっき
- 黒色クロムめっき
- 合金めっき
- 亜鉛系合金めっき
- 亜鉛ー鉄
- 亜鉛ーニッケル
(上記2種共に亜鉛めっきと同じく、めっき後に化成処理が施される)
- スズ-亜鉛
- スズ-銀
- スズーコバルト合金めっき(ガラクローム)
- 黄銅めっき
- ブロンズめっき
- はんだめっき
電子部品の端子のはんだ付け性改善のために行なわれていたが、RoHS対応のためスズめっき、金めっき、パラジウム、スズ-亜鉛、スズ-銀めっき等への切替が進んでいる。ウィスカーの生長はSn-Pbメッキにより回避してきたので、代用材用の使用によって、短絡事故など20世紀の前半に克服した問題が再び顕在化している。
その他、素材の違いなどによって、各めっきともにさまざまな浴種が存在している。
無電解めっき (英語:Electroless plating)
還元作用によって金属を析出させ、還元される金属そのものが触媒として働く。自己触媒めっき法とも呼ばれる。
- 無電解ニッケルめっき / カニゼンメッキ(Electroless nickel plating)
- 無電解ニッケル-タングステン合金めっき
- 無電解ニッケル-PTFE複合めっき
- 無電解銅めっき
- 無電解スズめっき
- 無電解金めっき
溶融めっき
溶かした金属中に鋼材等を浸けこみめっきする。通称どぶ漬け。 めっき部分が厚くなるため錆びや腐食に強い。 耐食性は素材によって異なる。
- 溶融亜鉛めっき
- HOT-DIP錫めっき
- ガルバリウム
- 溶融アルミニウムめっき
真空蒸着
真空槽で蒸着によってめっきを施す。不導体にもめっきを施すことが可能である。反射鏡等のアルミめっき等に使用される。
その他めっき・化成処理
- 略称や俗称
- ガラクロメッキ / クロム3号めっき(主に回転めっきでの代用クロム3号めっき)
- 実際にはクロムを使用せず、錫とコバルトの合金めっき。色調がクロームめっき調なのでそう呼ばれる。
- 化成処理や化成着色
- 黒染め(四三酸化鉄皮膜)
- 燐酸塩皮膜処理
- クロメート処理
- その他化成処理
- 鍍銀・亜鉛めっき・ニッケルめっき等のめっき皮膜を着色する特殊な方法。
- 古美処理
不溶解性アノード
電気鍍銅に使用するアノードを、不溶解性の電極に変えてめっきする。電気鍍銅では最近の主流。めっき薬品メーカーが各社開発に力を入れている。
電鋳
めっきを厚く重ねることによって強度を持たせることにより、あたかも鋳造品のようになる。レコードやコンパクトディスクやDVDのスタンパやソフトビニール製品の金型や加速器の部品やロケットエンジンの燃焼室の製造等に使用される。常温で細部の忠実な再現に適していることから精密な加工に適している。一方、加工時間がかかるので量産には適さない。
歴史
世界最古のめっきが行なわれた時代は、現在のイラクの首都バクダット郊外から出土したバグダッド電池を根拠として、2000年前のパルティア人によるものとする説、1700年前のスキタイ人によるものとする説などさまざま[2]。日本では、1871年に偶然発見された仁徳天皇陵の埋葬品である甲冑が最古である可能性(埋葬者は仁徳天皇と確定していない)があるが、甲冑は埋め直しが行なわれたため現存していない[3]。
脚注
- ^ “マクダーミッド社・英和めっき技術用語辞典 (PDF)”. 日本マクダーミッド株式会社. 平成26-11-30閲覧。
- ^ KIYOKAWAめっき教室
- ^ 写真と模型で見る百舌鳥古墳群(堺市ホームページ)
関連項目
- 析出
- 金属結合
- 溶射
- 蒸着
- 塗装
- 東大寺大仏
- アマルガム
- 金メダル
- ハルセル試験 - メッキ槽内の主成分の過不足等を確認するための試験方法。
- 大場電気鍍金工業所 - つげ義春の自伝的漫画作品。1950年代の東京の下町の鍍金工場の様子がリアルに描かれている。
- 日本マクダーミッド - メッキ薬品メーカ
外部リンク
- 全国鍍金工業組合連合会
- 社団法人日本溶融亜鉛鍍金協会
- 日本鍍金材料協同組合
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- 溶接学会誌 = Journal of the Japan Welding Society 83(5), 379-381, 2014-07
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- 自動車ボディ亜鉛メッキ鋼板とアルミニウム合金のレーザブレージング (特集 ろう付技術の潮流)
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- 日経エレクトロニクス (1132), 67-76, 2014-04-14
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