商品名
会社名
成分
薬効分類
薬効
【希少疾病用医薬品】
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出典(authority):フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』「2019/12/27 17:46:52」(JST)
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アレムツズマブ?
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モノクローナル抗体 |
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種類 |
全長抗体 |
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原料 |
ヒト化 (ラットより) |
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抗原 |
CD52 |
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臨床データ |
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販売名 |
マブキャンパス, Campath, MabCampath, Lemtrada |
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Drugs.com |
monograph |
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MedlinePlus |
a608053 |
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胎児危険度分類 |
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法的規制 |
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投与方法 |
経静脈投与 |
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薬物動態データ |
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半減期 |
288時間 |
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識別 |
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CAS番号
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216503-57-0 |
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ATCコード |
L01XC04 (WHO) |
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DrugBank |
DB00087 |
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UNII |
3A189DH42V |
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ChEMBL |
CHEMBL1201587 |
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化学的データ |
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化学式 |
C6468H10066N1732O2005S40 |
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分子量 |
145453.8 g/mol |
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テンプレートを表示 |
アレムツズマブ(Alemtuzumab)は、分子標的治療薬であるモノクローナル抗体医薬品のひとつ。日本での製品名はマブキャンパス点滴静注30mg(サノフィ製造販売)。米国では製品名Campath、欧州ではMabCampath。
薬理
B細胞性リンパ球の95%以上にはCD52が発現している。アレムツズマブは、CD52に対するモノクローナル抗体医薬品である。腫瘍リンパ球細胞膜上に発現するCD52抗原に結合し、抗体依存性細胞傷害活性(ADCC)および補体依存性細胞傷害活性を介して細胞溶解を引き起こし、抗腫瘍効果を示す。
適応症
- 再発または難治性の慢性リンパ性白血病(CLL)[1]
- 日本では多発性硬化症や臓器移植に対する適応はない。
副作用
副作用の発生率は、国内治験で100%、海外治験で99.2%であった。
アレムツズマブ投与で発現し得る重大な副作用は、
- 顆粒球減少症、無顆粒球症、単球減少(0.8%)、汎血球減少(3.9%)、好中球減少(14.7%)、白血球減少(1.6%)、血小板減少(8.5%)、貧血(7.0%)、骨髄機能不全(1.6%)、
- インフュージョンリアクション(96.9%)、自己免疫性溶血性貧血(0.8%)、自己免疫性血小板減少症、再生不良性貧血、ギラン・バレー症候群、慢性炎症性脱髄性多発神経炎、輸血後移植片対宿主病、
- 腫瘍崩壊症候群、感染症(45.7%)、
- うっ血性心不全、心筋症、駆出率低下、頭蓋内出血、胃腸出血、粘膜出血(0.8%)、舌出血(0.8%)、
- 進行性多巣性白質脳症(PML)、B型肝炎ウイルスによる劇症肝炎、肝炎の増悪
である[2]。(頻度未記載は頻度不明)
出典
- ^ “マブキャンパス:難治慢性リンパ性白血病に適応を持つ抗CD52抗体製剤”. 日経メディカル (2014年11月21日). 2016年6月30日閲覧。
- ^ “マブキャンパス点滴静注30mg 添付文書” (2015年6月). 2016年6月30日閲覧。
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Japan Pharmaceutical Reference
薬効分類名
販売名
マブキャンパス点滴静注30mg
組成
有効成分:アレムツズマブ(遺伝子組換え)注)
- 1バイアル(1mL)中の分量:30mg
注)本剤は遺伝子組換え技術によりチャイニーズハムスター卵巣細胞を用いて製造される。
マスターセルバンク及びワーキングセルバンク構築時にウシ血清由来成分(胎児血清及び血清アルブミン)を使用している。
添加物:エデト酸ナトリウム水和物
添加物:塩化カリウム
添加物:リン酸二水素カリウム
添加物:リン酸水素二ナトリウム二水和物
添加物:ポリソルベート80
添加物:等張化剤、pH調節剤
効能または効果
- 通常、成人にはアレムツズマブ(遺伝子組換え)として1日1回3mgの連日点滴静注から開始し、1日1回10mgを連日点滴静注した後、1日1回30mgを週3回隔日に点滴静注する。ただし、投与開始から12週間までの投与とする。なお、患者の状態により適宜減量する。
- 1日1回3mg及び1日1回10mgの連日点滴静注において、Grade 3以上のinfusion reactionが認められない場合、1日1回3mgでは1日1回10mgの連日点滴静注に、1日1回10mgでは1日1回30mgの週3回隔日点滴静注に、それぞれ増量することができる。(注:GradeはNCI CTCAEv3.0に準じる)
- 他の抗悪性腫瘍剤との併用について、有効性及び安全性は確立していない。
- ベースライン時の好中球絶対数が500/μL以下の患者について、有効性及び安全性は確立していない。
- infusion reactionを軽減するため、本剤の投与前に抗ヒスタミン剤及び解熱鎮痛剤を投与すること。さらに、本剤投与前に副腎皮質ステロイド剤を投与するとinfusion reactionが軽減されることがある。
- 本剤の投与中に好中球数減少及び血小板数減少が認められた場合、下表を参考に本剤の用量を調節すること。
休薬、中止又は再開基準
ベースラインの好中球絶対数が500/μL超で治療を開始した患者において、好中球絶対数が250/μL未満となった場合、又はベースラインの血小板数が25,000/μL超で治療を開始した患者において、血小板数が25,000/μL以下となった場合
初回発現時
- 休薬すること。好中球絶対数500/μL以上及び血小板数50,000/μL以上に回復した場合、休薬時の用量で投与を再開できる。ただし、7日以上休薬した場合、再開時の開始用量は1日1回3mgとすること。
2回目発現時
- 休薬すること。好中球絶対数500/μL以上及び血小板数50,000/μL以上に回復した場合、本剤1日1回10mg又は休薬時の用量のいずれか低い方の用量で投与を再開できる。ただし、7日以上休薬した場合、再開時の開始用量は1日1回3mgとすること。
3回目発現時
ベースラインの血小板数が25,000/μL以下で治療を開始した患者において、ベースラインの数値から50%以上減少した場合
初回発現時
- 休薬すること。好中球絶対数及び血小板数がベースライン値に回復した場合、休薬時の用量で投与を再開できる。ただし、7日以上休薬した場合、再開時の開始用量は1日1回3mgとすること。
2回目発現時
- 休薬すること。好中球絶対数及び血小板数がベースライン値に回復した場合、本剤1日1回10mg又は休薬時の用量のいずれか低い方の用量で投与を再開できる。ただし、7日以上休薬した場合、再開時の開始用量は1日1回3mgとすること。
3回目発現時
- 自己免疫性溶血性貧血又は自己免疫性血小板減少症が認められた場合、本剤の投与を中止すること。[「2.重要な基本的注意」及び「(1)重大な副作用」の項参照]
- 重篤な感染症が認められた場合、症状が回復するまで休薬すること。[「2.重要な基本的注意」及び「(1)重大な副作用」の項参照]
- 注射液の調製法及び点滴時間[「9.適用上の注意」の項参照]
- 本剤の投与時には必要量を注射筒で抜き取り、点滴バッグ等を用い生理食塩液又は5%ブドウ糖注射液100mLで希釈して使用すること。
- 本剤は、いずれの用量も1日量を2時間以上かけて点滴静注すること。
慎重投与
- 心機能障害のある患者又はその既往歴のある患者[心不全等の心障害があらわれることがある。「2.重要な基本的注意」及び「(1)重大な副作用」の項参照]
- 降圧剤による治療を行っている患者[本剤投与中に一過性の低血圧があらわれることがある。「2.重要な基本的注意」及び「(1)重大な副作用」の項参照]
- 重篤な骨髄機能低下のある患者[好中球減少及び血小板減少を増悪させ重篤化させるおそれがある。「2.重要な基本的注意」及び「(1)重大な副作用」の項参照]
- 感染症を合併している患者[免疫抑制作用により病態を悪化させるおそれがある。「2.重要な基本的注意」及び「(1)重大な副作用」の項参照]
- 肝炎ウイルス、結核、ヒト免疫不全ウイルスの感染又は既往を有する患者[免疫抑制作用により病態を悪化させるおそれがある。「2.重要な基本的注意」及び「(1)重大な副作用」の項参照]
重大な副作用
顆粒球減少症(頻度不明)、無顆粒球症(頻度不明)、単球減少(0.8%)、汎血球減少(3.9%)、好中球減少(14.7%)、白血球減少(1.6%)、血小板減少(8.5%)、貧血(7.0%)、骨髄機能不全(1.6%)
- 重篤な血球減少があらわれることがあるので、定期的に血液検査を行い、患者の状態を十分に観察すること。異常が認められた場合には休薬又は投与を中止するなど適切な処置を行うこと。
Infusion reaction(96.9%)
- 低血圧、悪寒、発熱、呼吸困難、発疹、気管支痙攣等のinfusion reactionがあらわれることがあるので、患者の状態を十分に観察し、異常が認められた場合には休薬又は投与を中止するなど適切な処置を行うこと。
感染症(45.7%)
- 細菌、真菌、ウイルス又は原虫による感染症が発現又は再活性化することがあるので、患者の状態を十分に観察し、異常が認められた場合には休薬又は投与を中止するなど適切な処置を行うこと。
免疫障害
- 自己免疫性溶血性貧血(0.8%)、自己免疫性血小板減少症(頻度不明)、再生不良性貧血(頻度不明)、ギラン・バレー症候群(頻度不明)、慢性炎症性脱髄性多発神経炎(頻度不明)、輸血後移植片対宿主病(頻度不明)等の免疫障害があらわれることがあり、死亡に至った症例も報告されているので、患者の状態を十分に観察し、異常が認められた場合には休薬又は投与を中止するなど適切な処置を行うこと。
腫瘍崩壊症候群(頻度不明)
- 腫瘍崩壊症候群があらわれることがあり、死亡に至った症例も報告されているので、血清中電解質濃度及び腎機能検査を行うなど、患者の状態を十分に観察すること。異常が認められた場合には直ちに投与を中止し、適切な処置(生理食塩液、高尿酸血症治療剤等の投与、透析等)を行うとともに、症状が回復するまで患者の状態を十分に観察すること。
心障害
- うっ血性心不全(頻度不明)、心筋症(頻度不明)、駆出率低下(頻度不明)等の心障害があらわれることがあるので、患者の状態を十分に観察し、異常が認められた場合には休薬又は投与を中止するなど適切な処置を行うこと。
出血
- 頭蓋内出血(頻度不明)、胃腸出血(頻度不明)、粘膜出血(0.8%)、舌出血(0.8%)等の重篤な出血があらわれることがあり、死亡に至った症例も報告されているので、患者の状態を十分に観察し、異常が認められた場合には休薬又は投与を中止するなど適切な処置を行うこと。
進行性多巣性白質脳症(PML)(頻度不明)
- 進行性多巣性白質脳症(PML)があらわれることがあり、死亡に至った症例も報告されているので、本剤投与中及び投与終了後は患者の状態を十分に観察すること。意識障害、認知障害、麻痺症状(片麻痺、四肢麻痺)、言語障害等の症状があらわれた場合には、MRIによる画像診断及び脳脊髄液検査を行うとともに、投与を中止し、適切な処置を行うこと。
B型肝炎ウイルスによる劇症肝炎、肝炎の増悪(頻度不明)
- B型肝炎ウイルスによる劇症肝炎又は肝炎の増悪による肝不全があらわれることがあるので、肝機能検査値や肝炎ウイルスマーカーのモニタリングを行うなど患者の状態を十分に観察すること。異常が認められた場合には、直ちに抗ウイルス剤を投与するなど適切な処置を行うこと。
薬効薬理
- 本剤はCD52抗原に結合するヒト化モノクローナル抗体である。CD52抗原はB細胞、T細胞、単球、マクロファージ、ナチュラルキラー細胞及び慢性リンパ性白血病(CLL)細胞に発現している。本剤は慢性リンパ性白血病細胞の表面のCD52抗原に結合し、抗体依存性細胞傷害(ADCC)活性と補体依存性細胞傷害(CDC)活性を介した細胞溶解を起こすと考えられている。
有効成分に関する理化学的知見
一般名
- アレムツズマブ(遺伝子組換え)
Alemtuzumab(Genetical Recombination)
本 質
- アレムツズマブは、遺伝子組換えヒト化モノクローナル抗体であり、ラット抗ヒトCD52抗体の相補性決定部、並びにヒトIgG1のフレームワーク部及び定常部からなる。アレムツズマブは、チャイニーズハムスター卵巣細胞により産生される。アレムツズマブは、214個のアミノ酸残基からなるL鎖(κ鎖)2分子と450個のアミノ酸残基からなるH鎖(γ1鎖)2分子からなる糖タンパク質(分子量:約150,000)である。