- 英
- fondaparinux
- 同
- フォンダパリナックス
- 化
- fondaparinux sodium フォンダパリヌクスナトリウム、フォンダパリナックスナトリウム
- 商
- アリクストラ
- 関
- 血液凝固阻止剤
特徴
構造
作用機序
- ATIIIに高親和性に結合してATIIIの抗第Xa因子活性を増強させる
- 第Xa因子活性:↓
- 抗トロンビン活性:↓
薬理作用
抗菌スペクトル
動態
適応
注意
禁忌
副作用
UpToDate Contents
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Japanese Journal
- 先輩エキスパートがコツを伝授 処方のポイント 新規抗凝固療法薬である合成? a阻害薬 : フォンダパリヌクスナトリウム(アリクストラ)
- 臨床室 大腿骨頚部骨折術後にフォンダパリヌクスナトリウムを使用して殿部血腫を生じた1例
- 明石 浩介,飛田 正敏,市本 裕康 [他]
- 整形外科 = Orthopedic surgery 63(13), 1359-1361, 2012-12
- NAID 40019507776
- 整形外科領域における予防対策 (特集 静脈血栓塞栓症の予防と治療)
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Japan Pharmaceutical Reference
薬効分類名
販売名
アリクストラ皮下注1.5mg
組成
容量(1シリンジ中)
1シリンジ中のフォンダパリヌクスナトリウム含量
添加物
- pH調節剤(塩酸、水酸化ナトリウム)、等張化剤(塩化ナトリウム)
禁忌
- 本剤の成分に対して過敏症の既往歴のある患者
- 出血している患者(後腹膜出血、頭蓋内出血、脊椎内出血、あるいは他の重要器官における出血等)[出血を助長するおそれがある。]
- 急性細菌性心内膜炎の患者[血栓剥離に伴う血栓塞栓様症状を呈するおそれがある。]
- 重度の腎障害(クレアチニンクリアランス20mL/min未満)のある患者[本剤は腎臓を介して排泄されるので、血中濃度が上昇し、出血の危険性が増大するおそれがある(「用法・用量に関連する使用上の注意」、「慎重投与」及び「薬物動態」の項参照)。]
効能または効果
- 静脈血栓塞栓症の発現リスクの高い、次の患者における静脈血栓塞栓症の発症抑制
- ・下肢整形外科手術施行患者
- ・腹部手術施行患者
- 腹部手術のうち帝王切開術施行患者における有効性・安全性は確立していないため、これらの患者に投与する場合には、リスクとベネフィットを十分考慮すること(使用経験は少ない)。
- 通常、成人には、フォンダパリヌクスナトリウムとして2.5mgを1日1回皮下投与する。なお、腎障害のある患者に対しては、腎機能の程度に応じて1.5mg1日1回に減量する。
- 本剤は皮下注射のみに使用し、筋肉内投与はしないこと。
- 本剤の初回投与は、手術後24時間を経過し、手術創等からの出血がないことを確認してから行うこと。また、投与後に患者の状態を十分に観察できるよう、夜間等に初回投与がなされないように配慮することが望ましい。なお、海外臨床試験において手術後6時間以内に本剤を投与したとき、出血の危険性が増大したとの報告がある。
- 本剤の初回投与は、硬膜外カテーテル抜去あるいは腰椎穿刺から少なくとも2時間を経過してから行うこと。また、初回投与以降にこれらの処置を行う場合には、前回投与から十分な時間をあけ、かつ、予定した次回の投与の少なくとも2時間以上前に実施すること。
- 2回目以降の投与は、1日1回ほぼ一定の時刻に投与することが望ましいが、投与時刻を変更する場合には、前回の投与から少なくとも12時間以上の間隔をあけて投与すること。
- 本剤投与中は、臨床症状の観察や超音波検査等により、血栓塞栓症の有無を観察し、十分な歩行が可能となり静脈血栓塞栓症のリスクが減少するまで本剤を継続投与すること。なお、下肢整形外科手術施行患者では15日間以上、腹部手術施行患者では9日間以上投与した場合の有効性及び安全性は、国内臨床試験においては検討されていない。
- 腎障害のある患者では本剤の血中濃度が上昇し、出血の危険性が増大するおそれがある。クレアチニンクリアランス20〜30mL/minの患者では、フォンダパリヌクスナトリウムとして1.5mgを1日1回、クレアチニンクリアランス30〜50mL/minの患者ではフォンダパリヌクスナトリウムとして2.5mgあるいは出血の危険性が高いと考えられる場合には1.5mgを1日1回皮下投与すること。(外国人における成績による)(「禁忌」、「慎重投与」及び「薬物動態」の項参照)
- プロトロンビン時間(PT-INR)及び活性化部分トロンボプラスチン時間(APTT)等の通常の凝固能検査は、本剤に対する感度が比較的低く、薬効をモニタリングする指標とはならないので、臨床症状を注意深く観察し、出血等がみられた場合には投与を中止するなど適切な処置を行うこと(「薬効薬理」の項参照)。
慎重投与
- 出血する可能性が高い患者(出血傾向のある患者、消化管潰瘍の患者、頭蓋内出血後又は脳脊髄や眼の手術後日の浅い患者等)[出血を生じるおそれがある。]
- 体重40kg未満の患者[国内臨床試験において使用経験がほとんどない。低体重の患者では出血の危険性が増大するおそれがある(「重要な基本的注意」の項参照)。]
- 腎障害のある患者[本剤は腎臓を介して排泄されるので、血中濃度が上昇し、出血の危険性が増大するおそれがある(「禁忌」、「用法・用量に関連する使用上の注意」及び「薬物動態」の項参照)。]
- 重度の肝障害のある患者[凝固因子の産生が低下していることがあるので、出血の危険性が増大するおそれがある。]
- ヘパリン起因性血小板減少症(HIT)II型の既往のある患者[HIT抗体との交差反応性は認められていないが、使用経験が少なく、安全性は確立していない(「薬効薬理」の項参照)。]
- 高齢者[「高齢者への投与」の項参照]
重大な副作用
出血
- 出血(7.5%)を生じることがあり、また、まれに後腹膜出血、頭蓋内・脳内出血を生じるおそれがあるので、観察を十分に行い、異常が認められた場合には、投与を中止するなど適切な処置を行うこと。
肝機能障害、黄疸
- AST(GOT)、ALT(GPT)の上昇等を伴う肝機能障害(10.1%)や黄疸(頻度不明注))があらわれることがあるので、観察を十分に行い、異常が認められた場合には、投与を中止するなど適切な処置を行うこと。
薬効薬理
静脈血栓症モデルに対する効果
- ラットのトロンボプラスチン誘発静脈血栓症モデルにおいて、フォンダパリヌクスナトリウムは皮下投与により大静脈内の血栓形成を抑制し、そのED50は0.20mg/kgであった。ラットの大静脈狭窄血栓症モデル及び大静脈非狭窄血栓症モデルにおいて、静脈内投与により血栓形成を抑制し、それらのED50は0.028mg/kg及び0.074mg/kgであった。ウサギのWesslerうっ血性血栓症モデルにおいて、0.17mg/kg以上の皮下投与により、頸静脈内の血栓形成を抑制した。
作用機序
- フォンダパリヌクスはATIIIに高親和性に結合し、ATIIIの抗第Xa因子活性を顕著に増強させる4)ことにより、トロンビン産生を阻害する。フォンダパリヌクスの作用は第Xa因子に対して選択的であり、ヘパリンとは異なり、ATIIIの抗トロンビン活性をほとんど増強しない4)。
止血に及ぼす影響
- ラットの皮下出血モデルにおいて、フォンダパリヌクスナトリウムはヘパリンより軽度の、用量依存性のない出血率の増加を示したが、ラットにおける治療係数(皮下出血率を3倍に増加させる用量/血栓形成を50%抑制する用量)はヘパリンや低分子ヘパリンより高値を示した。フォンダパリヌクスナトリウムはマウス及びラットの尾先端切断による出血を増大させたが、その作用はプロタミン硫酸塩の投与により、血栓形成抑制作用に影響することなく抑制された。
HIT抗体との交差反応性
- フォンダパリヌクスは血小板第4因子に対してほとんど結合せず、ヘパリン起因性血小板減少症患者血清と交差反応性を示さなかった。
ヒト血液凝固時間に及ぼす影響
- フォンダパリヌクスナトリウム2.5mg投与により、活性化部分トロンボプラスチン時間(APTT)、活性化凝固時間(ACT)、プロトロンビン時間(PT-INR)、出血時間、線溶活性といった通常の凝固能検査に臨床上有意な影響はみられなかった。
有効成分に関する理化学的知見
一般名
- フォンダパリヌクスナトリウム(Fondaparinux Sodium)
化学名
- Decasodium methyl O-(2-deoxy-6-O-sulfo-2-sulfoamino-α-D-glucopyranosyl)-(1→4)-O-(β-D-glucopyranosyluronic acid)- (1→4)-O-(2-deoxy-3,6-di-O-sulfo-2-sulfoamino-α-D-glucopyranosyl)-(1→4)-O-(2-O-sulfo-α-L-idopyranosyluronic acid)-(1→4)-2-deoxy-6-O-sulfo-2-sulfoamino-α-D-glucopyranoside
分子式
分子量
性状
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