- 英
- palonosetron
- 化
- パロノセトロン塩酸塩 palonosetron hydrochloride
- 商
- アロキシ Aloxi
- 関
- 制吐剤
参考
- http://www.aloxi.jp/index.html
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出典(authority):フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』「2015/08/15 18:21:40」(JST)
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パロノセトロン
|
IUPAC命名法による物質名 |
(3aS)-2-[(3S)-1-Azabicyclo[2.2.2]oct-3-yl]-2,3,3a,4,5,6-hexahydro-1H-benz[de]isoquinolin-1-one |
臨床データ |
AHFS/Drugs.com |
monograph |
MedlinePlus |
a610002 |
ライセンス |
US FDA:リンク |
胎児危険度分類 |
|
法的規制 |
|
投与方法 |
Intravenous, oral |
薬物動態的データ |
生物学的利用能 |
97% (oral) |
血漿タンパク結合 |
62% |
代謝 |
Hepatic, 50% (mostly CYP2D6-mediated, CYP3A4 and CYP1A2 also involved) |
半減期 |
Approximately 40 hours |
排泄 |
Renal, 80% (of which 49% unchanged); fecal (5 to 8%) |
識別 |
CAS番号 |
135729-61-2 |
ATCコード |
A04AA05 |
PubChem |
CID 148211 |
DrugBank |
DB00377 |
ChemSpider |
4892289 |
UNII |
5D06587D6R |
ChEMBL |
CHEMBL1189679 |
化学的データ |
化学式 |
C19H24N2O |
分子量 |
296.407 g/mol |
SMILES
- O=C5N([C@H]2C1CCN(CC1)C2)C[C@@H]4c3c5cccc3CCC4
|
InChI
-
InChI=1S/C19H24N2O/c22-19-16-6-2-4-14-3-1-5-15(18(14)16)11-21(19)17-12-20-9-7-13(17)8-10-20/h2,4,6,13,15,17H,1,3,5,7-12H2/t15-,17-/m1/s1
Key:CPZBLNMUGSZIPR-NVXWUHKLSA-N
|
パロノセトロン(palonosetron、商品名:アロキシ)は、5-HT3受容体拮抗薬の一つで、癌化学療法による急性又は遅発性の悪心・嘔吐(化学療法誘発性悪心嘔吐(CINV)(英語版))の予防・治療に用いられる。第III相臨床試験により、遅発性悪心嘔吐の抑制効果については、グラニセトロンよりも優れているとの結果が出た[1]。
化学療法剤投与の30分前に静注又は点滴静注する[2]。
米国ではカプセル剤も存在し、化学療法剤投与の1時間前に服用するよう推奨されている[3]。経口投与剤が米国で承認されたのは2008年8月であり、大規模臨床試験で遅延性の悪心・嘔吐に効果が見られなかった[3]事から、用途は急性期の悪心・嘔吐に限定されている。
参考資料
- ^ “アロキシ.jp > 世界が注目したパロノセトロン国内第III相試験”. 2014年10月27日閲覧。
- ^ De Leon A (2006). "Palonosetron (Aloxi): a second-generation 5-HT(3) receptor antagonist for chemotherapy-induced nausea and vomiting". Proceedings (Baylor University. Medical Center) 19 (4): 413–6. PMC 1618755. PMID 17106506.
- ^ a b Waknine, Yael (2008年9月4日). “FDA Approvals: Nplate, Aloxi, Vidaza”. Medscape. 2008年9月4日閲覧。 Freely available with registration.
UpToDate Contents
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Japanese Journal
- 婦人科癌化学療法における新規制吐剤(アプレピタント,パロノセトロン)の使用経験
- がんの治療薬を知る : 薬剤選択のための知識(31)パロノセトロン
- P1-183 治療日記を用いたTC療法におけるパロノセトロン制吐効果の調査(がん薬物療法(制吐支持療法),ポスター,一般演題,岐路に立つ医療〜千年紀の目覚め〜よみがえれ!ニッポン!薬の改革は我らが手で!)
- 川上 恵子,白澤 宏美,竹内 小百合,平池 美香子,平木 洋一,真鍋 健一,永井 隆司,高木 みか,西村 弘,三森 寛幸
- 日本医療薬学会年会講演要旨集 22, 297, 2012-10-10
- NAID 110009618256
Related Links
- 2011/01/24 アロキシ市販直後調査の最終結果報告を公開しました。 2010/11/18 「市販直後調査」副作用収集状況の中間報告(第四回)を公開しました。 2010/10/20 アロキシ発売記念講演会講演会記録集を公開しました。
- 名称 パロノセトロン palonosetron 分類 制吐剤 セロトニン5-HT3受容体拮抗剤 機序 from PMDA, ['アロキシ'] IF 大鵬薬品工業株式会社 (rev.2 2010年4月) セロトニン5-HT3受容体拮抗 (pKi=10.01 nM) (in vitro) (ヒト) from EPAR, ['aloxi'] CHMP
Japan Pharmaceutical Reference
薬効分類名
販売名
アロキシ静注0.75mg
組成
容量
有効成分
(パロノセトロンとして) (0.75mg)
添加物
D-マンニトール 207.5mg
エデト酸ナトリウム水和物 2.5mg
クエン酸ナトリウム水和物 18.5mg
クエン酸水和物 7.8mg
水酸化ナトリウム 適量
塩酸 適量
禁忌
効能または効果
- 抗悪性腫瘍剤(シスプラチン等)投与に伴う消化器症状(悪心、嘔吐)(遅発期を含む)
- 本剤は強い悪心、嘔吐が生じる抗悪性腫瘍剤(シスプラチン等)の投与の場合に限り使用すること(「臨床成績」の項参照)。
- 通常、成人にはパロノセトロンとして0.75mgを1日1回静注又は点滴静注する。
- 本剤は、30秒以上かけて緩徐に投与し、抗悪性腫瘍剤投与前に投与を終了すること。
- 本剤の消失半減期は約40時間であり、短期間に反復投与を行うと過度に血中濃度が上昇するおそれがある(「薬物動態」の項参照)。1週間未満の間隔で本剤をがん患者へ反復投与した経験はないため、短期間での反復投与は避けること。
- バッグ製剤は静脈内に点滴注射すること。
慎重投与
バッグ製剤(生理食塩液に関する注意):
- 心臓、循環器系機能障害のある患者[循環血液量を増すことから心臓に負担をかけ、症状が悪化するおそれがある。]
- 腎障害のある患者[水分、塩化ナトリウムの過剰投与に陥りやすく、症状が悪化するおそれがある。]
重大な副作用
ショック、アナフィラキシー(いずれも頻度不明):
- ショック、アナフィラキシー(そう痒感、発赤、胸部苦悶感、呼吸困難、血圧低下等)があらわれることがあるので、観察を十分に行い、このような症状があらわれた場合には投与を中止し、適切な処置を行うこと。
薬効薬理
各種受容体との親和性7)
- ヒト5-HT3受容体に対するパロノセトロンのpKi値は10.01であった。(in vitro)
制吐作用8)
- パロノセトロン0.01mg/kgを静脈内投与すると、ダカルバジン、アクチノマイシンD又はメクロレタミン投与により誘発されたイヌの嘔吐を抑制した。また、イヌのシスプラチン誘発性嘔吐を抑制した。その最小有効用量は、0.001mg/kgであった。
- シスプラチンが誘発するフェレットの嘔吐を、0.001mg/kgから有意に抑制し、0.003mg/kg以上の静脈内投与においてほぼ完全に抑制した。
有効成分に関する理化学的知見
一般名
- パロノセトロン塩酸塩(Palonosetron Hydrochloride)
化学名
- (3aS)-2-([3S-Quinuclidin-3-yl]-2,3,3a,4,5,6-hexahydro-
1H-benzo[de]isoquinolin-1-one monohydrochloride
分子式
分子量
性状
- 白色〜灰白色の結晶性の粉末である。水に極めて溶けやすく、メタノール及びクロロホルムにやや溶けやすく、エタノール(99.5)に溶けにくい。