商品名
会社名
成分
薬効分類
薬効
- 中等度から高度の疼痛を伴う各種癌における鎮痛を効能・効果とする新投与経路医薬品
Related Links
- ナルベイン注20mg (1.0%) 2mL 10アンプル 長期投与医薬品に関する情報 本剤は厚生労働省告示第97号(平成20年3月19日付)に基づき、1回14日分を限度として投与する。 主要文献 1. 社内資料:がん疼痛を有する患者を対象とした ...
- 「ナルベイン注2mg」の用法用量や効能・効果、副作用、注意点を記載しており、添付文書も掲載しています。 ナルベイン注2mgの使用上の注意 病気や症状に応じた注意喚起 以下の病気・症状がみられる方は、添付文書の「使用上の注意」等を確認してください
- ナルベイン注20mgの添付文書 添付文書PDFファイル PDFファイルを開く ※添付文書のPDFファイルは随時更新しておりますが、常に最新であるとは限りません。予めご了承ください。 効果・効能 中等度から高度の疼痛を伴う各種癌における ...
Japan Pharmaceutical Reference
薬効分類名
販売名
ナルベイン注2mg
組成
有効成分
- ヒドロモルフォン塩酸塩 2.3mg/1mL
(ヒドロモルフォンとして2mg/1mL)
添加物
- 塩化ナトリウム、クエン酸ナトリウム水和物、クエン酸水和物、pH調節剤
効能または効果
- 中等度から高度の疼痛を伴う各種癌における鎮痛
- 通常、成人にはヒドロモルフォンとして1日0.5〜25mgを持続静脈内又は持続皮下投与する。なお、症状に応じて適宜増減する。
注20mg使用時
- 20mg注射液(1.0%製剤)は、2mg注射液(0.2%製剤)の5倍濃度であるので、製剤の切り替えにあたっては、持続注入器の注入速度、注入量を慎重に設定し、過量投与とならないように注意して使用すること。
持続投与時
初回投与
- オピオイド鎮痛剤による治療の有無を考慮して初回投与量を設定すること。
オピオイド鎮痛剤を使用していない患者
- 1日0.5〜1.0mgから開始し、鎮痛効果及び副作用の発現状況を観察しながら用量調節を行うこと。
オピオイド鎮痛剤を使用している患者
- 他のオピオイド鎮痛剤から本剤に変更する場合には、前治療薬の投与量等を考慮し、投与量を決めること。本剤の1日用量は、ヒドロモルフォンとして、モルヒネ注射剤1日用量の1/8量を目安とすること。
ヒドロモルフォン経口剤を使用している患者
- ヒドロモルフォン経口剤から本剤に変更する場合には、ヒドロモルフォン経口剤1日用量の1/5量を本剤の1日用量の目安とすること。
フェンタニル貼付剤を使用している患者
- フェンタニル貼付剤から本剤へ変更する場合には、フェンタニル貼付剤剥離後にフェンタニルの血中濃度が50%に減少するまで17時間以上かかることから、剥離直後の本剤の使用は避け、本剤の使用を開始するまでに、フェンタニルの血中濃度が適切な濃度に低下するまでの時間をあけるとともに、本剤の低用量から投与することを考慮すること。
増量
- 本剤投与開始後は患者の状態を観察し、適切な鎮痛効果が得られ副作用が最小となるよう用量調整を行うこと。増量の目安は1日用量の25〜50%増とする。
減量
- 連用中における急激な減量は、退薬症候があらわれることがあるので行わないこと。副作用等により減量する場合は、患者の状態を観察しながら慎重に行うこと。
投与の中止
- 本剤の投与を中止する場合には、退薬症候の発現を防ぐために徐々に減量すること。
臨時追加投与として本剤を使用する場合
- 疼痛が増強した場合や鎮痛効果が得られている患者で突発性の疼痛が発現した場合は、直ちに本剤の1日用量の1/24量(1時間量相当分)を目安とし早送りによる臨時追加投与を行い、鎮痛を図ること。ただし、臨時追加投与を連続して行う場合は、呼吸抑制等の副作用の発現に注意すること。
慎重投与
- 心機能障害あるいは低血圧のある患者[循環不全を増強するおそれがある。]
- 呼吸機能障害のある患者[呼吸抑制を増強するおそれがある。]
- 肝機能障害のある患者[代謝が遅延し副作用があらわれるおそれがあるため、低用量から投与を開始するなど患者の状態を観察しながら、慎重に投与すること(「薬物動態」の項参照)。なお、重度の肝機能障害のある患者への使用経験はない。]
- 腎機能障害のある患者[排泄が遅延し副作用があらわれるおそれがあるため、低用量から投与を開始するなど患者の状態を観察しながら、慎重に投与すること(「薬物動態」の項参照)。]
- 脳に器質的障害のある患者[呼吸抑制や頭蓋内圧の上昇を起こすおそれがある。]
- ショック状態にある患者[循環不全や呼吸抑制を増強するおそれがある。]
- 代謝性アシドーシスのある患者[呼吸抑制を起こすおそれがある。]
- 甲状腺機能低下症(粘液水腫等)の患者[呼吸抑制や昏睡を起こすおそれがある。]
- 副腎皮質機能低下症(アジソン病等)の患者[呼吸抑制作用に対し、感受性が高くなっている。]
- 薬物依存・アルコール依存又はその既往歴のある患者[依存性を生じやすい。]
- 高齢者(「高齢者への投与」の項参照)
- 衰弱者[呼吸抑制作用に対し、感受性が高くなっている。]
- 前立腺肥大による排尿障害、尿道狭窄、尿路手術術後の患者[排尿障害を増悪することがある。]
- 器質的幽門狭窄又は最近消化管手術を行った患者[消化管運動を抑制する。]
- 痙攣の既往歴のある患者[痙攣を誘発するおそれがある。]
- 胆嚢障害、胆石症又は膵炎の患者[オッジ筋を収縮させ症状が増悪することがある。]
- 重篤な炎症性腸疾患のある患者[連用した場合、巨大結腸症を起こすおそれがある。]
重大な副作用
依存性
頻度不明注1)
- 連用により薬物依存を生じることがあるので、観察を十分に行い、慎重に投与すること。また、連用中における投与量の急激な減少ないし投与の中止により、あくび、くしゃみ、流涙、発汗、悪心、嘔吐、下痢、腹痛、散瞳、頭痛、不眠、不安、譫妄、振戦、全身の筋肉・関節痛、呼吸促迫等の退薬症候があらわれることがあるので、投与を中止する場合には、1日用量を徐々に減量するなど、患者の状態を観察しながら行うこと。
呼吸抑制
頻度不明注1)
- 呼吸抑制があらわれることがあるので、息切れ、呼吸緩慢、不規則な呼吸、呼吸異常等があらわれた場合には、投与を中止するなど適切な処置を行うこと。なお、本剤による呼吸抑制には、麻薬拮抗剤(ナロキソン、レバロルファン等)が拮抗する。
意識障害
頻度不明注1)
- 昏睡、昏迷、錯乱、譫妄等の意識障害があらわれることがあるので、このような場合には、減量又は投与を中止するなど適切な処置を行うこと。
イレウス(麻痺性イレウスを含む)、中毒性巨大結腸
頻度不明注1)
- イレウス(麻痺性イレウスを含む)があらわれることがある。また、炎症性腸疾患の患者に投与した場合、中毒性巨大結腸があらわれることがあるので、これらの症状があらわれた場合には適切な処置を行うこと。
薬効薬理
鎮痛作用
- ヒドロモルフォンはマウス及びラットにおいて、試験方法(Hot plate法及びTail flick法は熱刺激、Writhing法は化学刺激による方法)、投与経路(経口、静脈内、皮下)に関わらず、鎮痛作用を示した13)。
(表3参照)
作用機序
- ヒドロモルフォンはδ及びκよりもμオピオイド受容体に対し高い親和性を示した14)。また、ヒドロモルフォンはμオピオイド受容体に対してアゴニスト活性を示し、代謝物のヒドロモルフォン-3-グルクロニドの同活性はその約1/2,280と低かった15)。
有効成分に関する理化学的知見
一般名
- ヒドロモルフォン塩酸塩(Hydromorphone Hydrochloride)
化学名
- (5R )-4,5-Epoxy-3-hydroxy-17-methylmorphinan-6-one monohydrochloride
分子式
分子量
性状
- 白色〜微黄褐色の結晶又は結晶性の粉末である。
水に溶けやすく、ジメチルスルホキシドにやや溶けやすく、エタノール(99.5)に極めて溶けにくい。
分配係数