- 英
- feverfew、Tanacetum parthenium
- 関
- マトリカリア
WordNet
- bushy aromatic European perennial herb having clusters of buttonlike white-rayed flower heads; valued traditionally for medicinal uses; sometimes placed in genus Chrysanthemum (同)Tanacetum_parthenium, Chrysanthemum parthenium
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ナツシロギク |
ナツシロギク
|
分類 |
界 |
: |
植物界 Plantae |
門 |
: |
被子植物門 Magnoliophyta |
綱 |
: |
双子葉植物綱 Magnoliopsida |
亜綱 |
: |
キク亜綱 Asteridae |
目 |
: |
キク目 Asterales |
科 |
: |
キク科 Asteraceae |
亜科 |
: |
キク亜科 Asteroideae |
属 |
: |
ヨモギギク属 Tanacetum |
種 |
: |
ナツシロギク T. parthenium |
|
学名 |
Tanacetum parthenium (L.) Sch.Bip. |
シノニム |
Chrysanthemum parthenium (L.) Pers.
Pyrethrum parthenium Sm.
|
英名 |
Feverfew |
ナツシロギク (英名:feverfew;フィーバーヒュー、学名: Tanacetum parthenium) は伝統的な薬用ハーブであり、ヨーロッパなどで古くから庭に植えられてきた植物である。装飾に使用されることもある。成長すると柑橘系の香りをもつ葉に覆われた高さ46センチメートルほどの小さなブッシュとなり、デイジーに似た花をつける。広がるのがとても早く、数年で広いエリアを覆ってしまう。
ナツシロギクはユーラシア大陸のバルカン半島やアナトリア半島やコーカサス地方辺りが原産である。しかし世界中で栽培されるようになったため、今ではヨーロッパ、北アメリカ、チリなどでも見られる[1]。
薬草として使われだしたのがいつ頃からなのかは分かっていないが、ギリシャのディオスコリデスが抗炎症剤として記したのが、文書に記載された最初の事例である[2]。
利用
英名のfeverfewはラテン語で解熱剤を意味するfebrifugiaに由来する[3]。ナツシロギクは薬草として解熱剤、頭痛や関節炎や消化器異常の薬として用いられてきた。しかしこれらの薬効の根拠まだ科学的に十分支持されておらず、偽薬効果を超えるものではないとされる[4][5][6]。
ナツシロギクの有効成分はパルテノリド、タネチンなどであると言われている。パルテノリドに関しては、インビトロでいくつかの癌細胞株にアポトーシスを引き起こす作用が確認できたという研究結果がある[7][8][9]。現在公表された研究で、パルテノリドやナツシロギクが人間のガンへ及ぼす作用を調査したものは存在しない。ナツシロギクが含まれたサプリメントが市販されているが、そのラベルに示されたパルテノリドの「標準化」された量は、実際の含量と大きく異なり、40倍以上の差がある。このようなパルテノリドを含むサプリメントのラベル表示と実際の含量は全く類似していなかったという調査結果がある[10]。
長期間ナツシロギクを摂取していた人が、その摂取をやめると反跳性頭痛や筋肉痛、関節痛をともなう離脱症候群を引き起こすことがある[3]。またナツシロギクは接触皮膚炎などのアレルギー症状を引き起こすことがある[11]。他にも吐き気、嘔吐、腹痛、下痢、鼓腸などを引き起こすことがある。葉を経口で摂取した時、口内炎や口内の腫れ、無感覚を引き起こすことがある[3]。ナツシロギクは抗凝固薬と干渉したり、出血のリスクを高める。また肝臓の薬物代謝に影響をあたえることがある[3]。妊婦はナツシロギクを摂取すべきではない[12]。
参考文献
- ^ Jeffrey C (2001年). “Tanacetum parthenium”. Mansfeld's World Database of Agricultural and Horticultural Crops. 2012年3月5日閲覧。
- ^ Government of Saskatchewan: Agricultural (Herbs and Spices) Feverfew Information [Web Article]. http://www.agriculture.gov.sk.ca/Default.aspx?DN=5a05a8da-ff3e-490b-b280-35f7b22b803b Retrieved : 06/01/2012
- ^ a b c d “Feverfew”. University of Maryland. 2011年10月6日閲覧。
- ^ Pittler, MH; Ernst, E (2004). Pittler, Max H. ed. “Feverfew for preventing migraine”. Cochrane Database of Systematic Reviews (1): CD002286. doi:10.1002/14651858.CD002286.pub2. PMID 14973986.
- ^ “Feverfew”. National Center for Complementary and Alternative Medicine (2010年7月). 2011年10月6日閲覧。
- ^ Pareek A, Suthar M, Rathore GS, Bansal V (January 2011). “Feverfew (Tanacetum parthenium L.): A systematic review”. Pharmacogn Rev 5 (9): 103–10. doi:10.4103/0973-7847.79105. PMID 22096324.
- ^ Guzman ML, Rossi RM, Karnischky L, et al. (June 2005). “The sesquiterpene lactone parthenolide induces apoptosis of human acute myelogenous leukemia stem and progenitor cells”. Blood 105 (11): 4163–9. doi:10.1182/blood-2004-10-4135. PMC 1895029. PMID 15687234. http://bloodjournal.hematologylibrary.org/content/105/11/4163.long.
- ^ Guzman ML, Jordan CT (September 2005). “Feverfew: weeding out the root of leukaemia”. Expert Opin Biol Ther 5 (9): 1147–52. doi:10.1517/14712598.5.9.1147. PMID 16120045.
- ^ Lesiak K, Koprowska K, Zalesna I, Nejc D, Düchler M, Czyz M (February 2010). “Parthenolide, a sesquiterpene lactone from the medical herb feverfew, shows anticancer activity against human melanoma cells in vitro”. Melanoma Res. 20 (1): 21–34. doi:10.1097/CMR.0b013e328333bbe4. PMID 19949351.
- ^ Draves AH, Walker SE (2004). “Parthenolide content of Canadian commercial feverfew preparations: Label claims are misleading in most cases” (PDF). Canadian Pharmacists Journal 136 (10): 23–30. http://www.pharmacists.ca/content/CPJPDFS/Jan04/parthenolide.pdf.
- ^ Killoran, CE; Crawford, GH; Pedvis-Leftick, A (2007), “Two cases of compositae dermatitis exacerbated by moisturizer containing feverfew”, Dermatitis : contact, atopic, occupational, drug : official journal of the American Contact Dermatitis Society, North American Contact Dermatitis Group 18 (4): 225–9, PMID 18021604 編集
- ^ Yao M, Ritchie HE, Brown-Woodman PD (November 2006). “A reproductive screening test of feverfew: is a full reproductive study warranted?”. Reprod. Toxicol. 22 (4): 688–93. doi:10.1016/j.reprotox.2006.04.014. PMID 16781113. http://linkinghub.elsevier.com/retrieve/pii/S0890-6238(06)00102-X.
外部リンク
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ウィキメディア・コモンズには、ナツシロギクに関連するメディアがあります。 |
|
ウィキスピーシーズにナツシロギクに関する情報があります。 |
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ウィキバーシティにナツシロギクに関する学習教材があります。 |
- Feverfew in A Modern Herbal
- Feverfew in Plants for a Future
UpToDate Contents
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Japanese Journal
- ナツシロギク抽出物およびパルテノリドのマウスにおける免疫調節効果
- 小野寺 沙智,熊谷 雄介,須藤 佳子 [他],森本 素子
- 宮城大学食産業学部紀要 5(1), 1-11, 2011-03
- … 天然ハーブであるナツシロギクに含まれるParthenolideはフラボノイドの一種であり,NF-KBを抑制することから,アレルギー疾患や炎症性疾患への効果が期待されている。 … そこで,Parthenolideおよびナツシロギク抽出物をC57BL/6J雌マウスおよびDSS腸炎誘導モデルに経口投与し,大腸における種々のサイトカインの遺伝子発現および病理組織解析を行った。 …
- NAID 120005321811
- Fusarium oxysporum f. sp. tanacetiによるナツシロギク萎凋病(新称)
- 廣岡 裕吏,松本 譲,海老原 克介 [他],植松 清次,小林 享夫,夏秋 啓子
- 日本植物病理學會報 74(1), 7-12, 2008-02-20
- … 2001年6月,千葉県旭市で施設栽培ハウスのナツシロギク[Tanacetum parthenium(L.) Schultz-Bip.]の苗に,半身が生育不良となり,後に萎凋枯死する病害が多数観察された.発病株の地際部および根の維管束には褐変が認められFusarium属菌が高率に分離された.また,分離菌を用いた接種試験では,病徴が再現され分離菌が再分離された.本菌は3隔壁の大分生子が多く観察されることや厚壁胞子が粗面であること,菌叢が紫色を呈することなどの …
- NAID 110006644543
- Fusarium oxysporumによるナツシロギク萎凋病(新称)(関東部会講演要旨,平成17年度地域部会講演要旨)
- 松本 譲,海老原 克介,植松 清次,小林 享夫,夏秋 啓子,廣岡 裕吏
- 日本植物病理學會報 72(1), 47, 2006-02-25
- NAID 110004702614
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