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UpToDate Contents
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Japanese Journal
- 心不全治療における利尿 : バソプレシン受容体拮抗薬への期待と課題 (AYUMI 利尿薬の最新エビデンス)
- 慢性心不全の急性増悪時にトルバプタンを投与し良好な利尿を得た1例
- 廣野 明寿,門田 一繁,光藤 和明
- Fluid management renaissance 2(4), 415-418, 2012-10
- NAID 40019470080
- トルバプタンが奏効した腎不全を合併した拡張型心筋症の1例
- 原 正剛,森川 雅,小西 孝 [他]
- Fluid management renaissance 2(4), 412-414, 2012-10
- NAID 40019470071
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Japan Pharmaceutical Reference
薬効分類名
販売名
サムスカ錠7.5mg
組成
有効成分
添加物
- 乳糖水和物、トウモロコシデンプン、結晶セルロース、ヒドロキシプロピルセルロース、青色2号アルミニウムレーキ、ステアリン酸マグネシウム
禁忌
- 本剤の成分又は類似化合物(モザバプタン塩酸塩等)に対し過敏症の既往歴のある患者
- 無尿の患者[本剤の効果が期待できない。]
- 口渇を感じない又は水分摂取が困難な患者[循環血漿量の減少により高ナトリウム血症及び脱水のおそれがある。]
- 高ナトリウム血症の患者[本剤の水利尿作用により高ナトリウム血症が増悪するおそれがある。]
- 妊婦又は妊娠している可能性のある婦人(「妊婦、産婦、授乳婦等への投与」の項参照)
効能または効果
- ループ利尿薬等の他の利尿薬で効果不十分な心不全における体液貯留
- 本剤は他の利尿薬(ループ利尿薬、サイアザイド系利尿薬、抗アルドステロン薬等)と併用して使用すること。なお、ヒト心房性ナトリウム利尿ペプチドとの併用経験はない。(「重要な基本的注意1.」の項参照)
- 通常、成人にはトルバプタンとして15mgを1日1回経口投与する。
- 体液貯留所見が消失した際には投与を中止すること。[症状消失後の維持に関する有効性は確認されていない。]
- 目標体重(体液貯留状態が良好にコントロールされているときの体重)に戻った場合は、漫然と投与を継続しないこと。[国内臨床試験において2週間を超える使用経験はない。]
- 体液貯留状態が改善しない場合は、漫然と投与を継続しないこと。(〔臨床成績〕の項参照)
- 血清ナトリウム濃度が125mEq/L未満の患者、急激な循環血漿量の減少が好ましくないと判断される患者に投与する場合は、半量(7.5mg)から開始することが望ましい。(「慎重投与1.、2.」の項参照)
- 口渇感が持続する場合には、減量を考慮すること。(「重要な基本的注意3.」の項参照)
- CYP3A4阻害剤(イトラコナゾール、クラリスロマイシン等)との併用は避けることが望ましい。やむを得ず併用する場合は、本剤の減量あるいは低用量からの開始などを考慮すること。[本剤の血漿中濃度が上昇するおそれがある。](「相互作用」の項及び〔薬物動態〕の項参照)
- 夜間の排尿を避けるため、午前中に投与することが望ましい。
慎重投与
- 血清ナトリウム濃度125mEq/L未満の患者[急激な血清ナトリウム濃度の上昇により、橋中心髄鞘崩壊症を来すおそれがある。](「重要な基本的注意5.」の項参照)
- 重篤な冠動脈疾患又は脳血管疾患のある患者及び高齢者[急激な利尿があらわれた場合、急速な循環血漿量減少、血液濃縮を来し、血栓塞栓症を誘発するおそれがある。](「副作用 重大な副作用 2.血栓塞栓症」の項及び「高齢者への投与」の項参照)
- 高カリウム血症の患者[本剤の水利尿作用により高カリウム血症が増悪するおそれがある。](「重要な基本的注意6.」の項参照)
- 重篤な腎障害のある患者[利尿に伴う腎血流量の減少により腎機能が更に悪化するおそれがある。](「副作用 重大な副作用 1.腎不全」の項参照)
重大な副作用
- 腎不全(0.1〜5%未満):腎不全等の重度の腎障害があらわれることがあるので、観察を十分に行い、異常が認められた場合には投与を中止し、適切な処置を行うこと。
- 血栓塞栓症(0.1〜5%未満):急激な利尿により血液濃縮を来した場合、血栓症及び血栓塞栓症を誘発するおそれがあるため、観察を十分に行い、異常が認められた場合には投与を中止し、適切な処置を行うこと。
- 高ナトリウム血症(頻度不明*):本剤の水利尿作用により血液濃縮を来し、高ナトリウム血症があらわれることがあり、意識障害を伴うこともある。投与中は、飲水量、尿量、血清ナトリウム濃度及び口渇、脱水等の症状の観察を十分に行うこと。口渇感の持続、脱水等の症状がみられた場合には、本剤の投与を減量又は中止し、症状に応じて、輸液を含めた水分補給等の適切な処置を行うこと。また、正常域を超える血清ナトリウム濃度の上昇がみられた場合には、直ちに本剤の投与を中止し、症状に応じて、輸液を含めた水分補給等の適切な処置を行うこと。(「重要な基本的注意3.、4.」の項参照)
- 肝機能障害(頻度不明*):AST(GOT)、ALT(GPT)、γ-GTP、Al-P、ビリルビン等の上昇を伴う肝機能障害があらわれることがあるので、観察を十分に行い、異常が認められた場合には直ちに投与を中止し、適切な処置を行うこと。
- ※ショック、アナフィラキシー(頻度不明*):ショック、アナフィラキシー(全身発赤、血圧低下、呼吸困難等)があらわれることがあるので、観察を十分に行い、異常が認められた場合には投与を中止し、適切な処置を行うこと。
- ※過度の血圧低下、心室細動、心室頻拍(頻度不明*):過度の血圧低下、心室細動、心室頻拍があらわれることがあるので、異常が認められた場合には投与を中止し、適切な処置を行うこと。
薬効薬理
薬理作用
バソプレシンV2-受容体拮抗作用20,21)
- トルバプタンは、ヒトバソプレシンV2-受容体発現細胞及びラット、イヌ腎臓膜標本において、標識バソプレシンのV2-受容体への結合を濃度依存的に阻害した。また、ヒトバソプレシンV2-受容体発現細胞において、それ自身ではcAMPの産生増加を示さず、バソプレシンによるcAMPの産生を抑制したことから、バソプレシンV2-受容体拮抗作用を有していることが示された。ヒトバソプレシンV2-受容体に対する阻害定数は、0.43±0.06 nmol/Lであった。
利尿作用21,22)
- トルバプタンは、覚醒ラット及びイヌにおいて、用量依存的に尿量を増加させ、尿浸透圧を低下させた。このとき、ループ利尿薬とは異なり、自由水クリアランスが正の値となり、自由水の排泄を増加させた(水利尿作用)。
抗浮腫作用23,24)
- トルバプタンは、ラット浮腫モデルにおいて、カラゲニン誘発足浮腫及びヒスタミン誘発毛細血管透過性の亢進を用量依存的に抑制した。また、覚醒心不全犬において水利尿作用を示し、前負荷を軽減させた。
作用機序
- トルバプタンは、バソプレシンV2-受容体拮抗作用を薬理学的特徴とする薬剤であり、腎集合管でのバソプレシンによる水再吸収を阻害することにより、選択的に水を排泄し、電解質排泄の増加を伴わない利尿作用(水利尿作用)を示す。
有効成分に関する理化学的知見
- 一般名:トルバプタン〔Tolvaptan (JAN)〕
- 化学名:N-{4-[(5RS)-7-Chloro-5-hydroxy-2,3,4,5-tetrahydro-1H-benzo[b]azepine-1-carbonyl]-3-methylphenyl}-2-methylbenzamide
- 構造式:
- 分子式:C26H25ClN2O3
- 分子量:448.94
- 性 状:白色の結晶又は結晶性の粉末である。メタノール又はエタノール(99.5)にやや溶けにくく、水にほとんど溶けない。本品のメタノール溶液(1→50)は旋光性を示さない。
- 融 点:224〜228℃
★リンクテーブル★
[★]
- 英
- Torr
- 関
- 圧力
1 torr ≒ 1 mmHg
(1) 760 mmHg = 101325.0144354 Pa
(2)
1 torr = 1 atm(1気圧(標準大気圧)) / 760
1 atm = 101325 Pa = 760 torr
∴ (1)と(2)はわずかに異なる。