- 英
- trifluoromethanesulfonate
- 関
- トリフルオロメタンスルホン酸
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出典(authority):フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』「2013/03/15 15:40:49」(JST)
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トリフルオロメタンスルホン酸塩(トリフルオロメタンスルホンさんえん)は、トリフルオロメタンスルホン酸 の塩の総称。英語にならい トリフラート (triflate)、もしくは トリフルオロメタンスルホナート (trifluoromethanesulfonate) とも呼ばれるが、それらの呼称はアニオンやエステルを指すこともある。
トリフルオロメタンスルホン酸塩のアニオン成分であるトリフルオロメタンスルホン酸イオンは CF3SO3- と表される非常に安定な1価の多原子イオンである。これはトリフルオロメタンスルホン酸の共役塩基にあたり、TfO- と略記される。
性質、用途
金属のトリフルオロメタンスルホン酸塩は熱的には安定で、特にナトリウム、ホウ素、銀との塩は無水物で融点 350 ℃ にも達する。このような塩はトリフルオロメタンスルホン酸と金属水酸化物、または金属炭酸塩とを水中で反応させて得ることができる。また、その他の方法として、金属塩化物とトリフルオロメタンスルホン酸を無溶媒で反応させる方法、金属塩化物をトリフルオロメタンスルホン酸銀と反応させる方法や、金属の硫酸塩をトリフルオロメタンスルホン酸バリウムと水中で反応させる方法が知られている[1]。
- MCln + n HOTf → M(OTf)n + n HCl
- MCln + n AgOTf → M(OTf)n + n AgCl ↓
- M(SO4)n + n Ba(OTf)2 → M(OTf)2n + n BaSO4 ↓
金属のトリフルオロメタンスルホン酸塩はルイス酸として使用される。特に、塩化アルミニウムのような一般的なルイス酸が水に対して不安定であるのに対して、金属のトリフルオロメタンスルホン酸塩が水に対して安定であるため、水中で用いることのできるルイス酸として使用されることがある。 特に、ランタノイド元素の塩(Ln(OTf)3 (Ln = La, Ce, Pr, Nd, Sm, Eu, Gd, Tb, Dy, Ho, Er, Tm, Yb, Lu, Y))がルイス酸として有用である。そのほかにも、トリフルオロメタンスルホン酸スカンジウムは、アルドール反応やディールス・アルダー反応のような反応の触媒として用いられる。 例えば、シクロヘキサノンのシリルエノラートとベンズアルデヒドとの向山アルドール反応を、81%の収率で進行させる例が知られている[2]。 同様の反応は、イットリウム塩を用いてもうまくいかない。:
トリフルオロメタンスルホン酸リチウムは、リチウムイオン二次電池の電解質として使用されることがある。
関連項目
参考文献
- ^ Nicholas E. Dixon, Geoffrey A. Lawrance, Peter A. Lay (1990). “Trifluoromethanesulfonates and Trifluoromethanesulfonato-O Complexes”. Inorganic Syntheses 28: 70–76. doi:10.1002/9780470132593.ch16.
- ^ Shū Kobayashi "Scandium Triflate in Organic Synthesis." European Journal of Organic Chemistry 1999, 15-27
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Japanese Journal
- メチルイソブチルケトン-シクロヘキサン混合溶媒系の溶媒抽出 : ポーラログラフィーへの応用に関する基礎的検討
- 藤永 太一郎 [他],岡崎 敏,坂本 一光,藤田 雅士
- 分析化学 30(5), T48-T52, 1981-05-05
- … ーラログラフィーヘの応用についての基礎的検討を行った.まず,支持電解質として,過塩素酸テトラブチルアンモニウムの溶解度はシクロヘキサンが30 v/v%を越えると(誘電率<9)0.1M以下となるが,トリフルオロメタンスルホン酸塩はシクロヘキサン50%(誘電率6.5)においても0.1M以上溶解し,解離度や電気伝導性の点で過塩素酸塩よりも優れていた.シクロヘキサンを40%まで合む混合溶媒中でフェロセン,ナトリウムイオン,トリス …
- NAID 110002908318
- 分析化学--新しい支持電解質としてのトリフルオロメタンスルホン酸塩 (1975年の化学-9-)
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トリフルオロメタンスルホン酸、トリフルオロメタンスルホン酸塩
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