- 英
- trifluoroethanol、TFE
- 関
- トリテトラフルオロエチレン、2,2,2-トリフルオロエタノール
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出典(authority):フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』「2014/12/18 23:30:07」(JST)
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2,2,2-トリフルオロエタノール |
|
|
識別情報 |
CAS登録番号 |
75-89-8 |
PubChem |
6409 |
ChemSpider |
6169 |
|
特性 |
化学式 |
C2H3F3O |
モル質量 |
100.04 g/mol |
外観 |
無色液体 |
密度 |
1.393 g/mL, 液体 |
融点 |
−45.0 ºC
|
沸点 |
78.0 ºC
|
水への溶解度 |
可溶 |
エタノールへの溶解度 |
可溶 |
酸解離定数 pKa |
12.4 |
熱化学 |
標準生成熱 ΔfHo |
−859.4 kJ/mol[1] |
標準燃焼熱 ΔcHo |
? kJ/mol |
標準モルエントロピー So |
? J.K−1.mol−1 |
危険性 |
EU分類 |
有害 (Xn) |
NFPA 704 |
|
Rフレーズ |
R10, R20/21/22, R36/38, R62 |
Sフレーズ |
S16, S36/37/39, S45 |
関連する物質 |
関連するアルコール |
ヘキサフルオロ-2-プロパノール |
関連物質 |
1,1,1-トリフルオロエタン
トリフルオロ酢酸 |
特記なき場合、データは常温 (25 °C)・常圧 (100 kPa) におけるものである。 |
2,2,2-トリフルオロエタノール(英: 2,2,2-Trifluoroethanol)は化学式CF3CH2OHで表される有機化合物である。TFEと略されることがある。水に可溶の無色透明な液体であり、エタノールと類似した臭気を有する。トリフルオロメチル基が電子求引性]であるため、エタノールと比較すると酸性度が強い。このためTHFやピリジンといった複素環式化合物と、水素結合による安定な錯体を形成する。
製造
工業的にはトリフルオロ酢酸誘導体(エステルや酸塩化物など)のヒドリド還元により製造されている[2]。
利用
有機化学では溶媒として使用される[3][4]。例えば、過酸化水素を用いた硫黄の酸化反応などに用いられる[5]。
生物の分野では、NMRを用いたタンパク質の立体構造解析において補助溶媒として用いられることがある。添加することで測定対象の溶解性を向上させることが可能となる場合があるためである。濃度によっては、タンパク質の立体構造にも大きな影響を与える[6]。
このほかにもナイロンの製造や製薬の分野で用いられている。
反応
酸化によりトリフルオロアセトアルデヒドやトリフルオロ酢酸となる。ホーナー・ワズワース・エモンズ反応の変法などでは、トリフルオロメチル基源として利用される。
2,2,2-トリフルオロ-1-ビニロキシエタンは、トリフルオロエタノールとアセチレンとの反応で製造される。
出典
- ^ D.D. Wagman, W.H. Evans, V.B. Parker, R.H. Schumm, I. Halow, S.M. Bailey, K.L. Churney, R.I. Nuttal, K.L. Churney and R.I. Nuttal, The NBS tables of chemical thermodynamics properties, J. Phys. Chem. Ref. Data 11 Suppl. 2 (1982).
- ^ Günter Siegemund, Werner Schwertfeger, Andrew Feiring, Bruce Smart, Fred Behr, Herward Vogel, Blaine McKusick “Fluorine Compounds, Organic” Ullmann's Encyclopedia of Industrial Chemistry, John Wiley & Sons, 2007.
- ^ Bégué, J.-P.; Bonnet-Delpon, D.; Crousse, B. (2004). “Fluorinated Alcohols: A New Medium for Selective and Clean Reaction” (Review). Synlett (1): 18–29. doi:10.1055/s-2003-44973.
- ^ Shuklov, Ivan A. ; Dubrovina, Natalia V.; Börner, Armin (2007). “Fluorinated Alcohols as Solvents, Cosolvents and Additives in Homogeneous Catalysis” (Review). Synthesis 2007: 2925–2943. doi:10.1055/s-2007-983902.
- ^ Kabayadi S. Ravikumar, Venkitasamy Kesavan, Benoit Crousse, Danièle Bonnet-Delpon, and Jean-Pierre Bégué (2003), “Mild and Selective Oxidation of Sulfur Compounds in Trifluorethanol: Diphenyl Disulfide and Methyle Phenyl Sulfoxide”, Org. Synth. 80: 184, http://www.orgsyn.org/orgsyn/orgsyn/prepContent.asp?prep=v80p0184 .
- ^ Biophysics 40(SUPPLEMENT1) pp.S11 20000805
- NIST CSTL ChemistryWebBook Ethanol, 2,2,2-trifluoro-(英語)
- United States Patent number 4,647,706 "Process for the synthesis of 2,2,2-Trifluoroethanol and 1,1,1,3,3,3-Hexafluoroisopropanol"
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