商品名
デエビゴ
会社名
エーザイ
成分
薬効分類
第3の1
薬効
不眠症を効能・効果とする新有効成分含有医薬品
Japanese Journal
- 新薬紹介委員会
- ファルマシア 56(4), 337-337, 2020
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- NAID 130007825081
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Japan Pharmaceutical Reference
薬効分類名
販売名
デエビゴ錠2.5mg
組成
- 本剤は、1錠中にレンボレキサント2.5mgを含有する淡赤色のフィルムコーティング錠である。添加物として酸化チタン、三二酸化鉄、ステアリン酸マグネシウム、タルク、低置換度ヒドロキシプロピルセルロース、乳糖水和物、ヒドロキシプロピルセルロース、ヒプロメロース、マクロゴール6000を含有する。
効能または効果
不眠症
- 通常、成人にはレンボレキサントとして1日1回5mgを就寝直前に経口投与する。なお、症状により適宜増減するが、1日1回10mgを超えないこととする。
- 効果不十分により、やむを得ず通常用量を超えて増量する場合には、1日1回10mgまでとすること。なお、通常用量を超えて増量する場合には、傾眠等の副作用が増加することがあるので、患者の状態を十分に観察しながら慎重に投与することとし、症状の改善に伴って減量に努めること。
- 本剤は就寝の直前に服用させること。また、服用して就寝した後、睡眠途中で一時的に起床して仕事等で活動する可能性があるときは服用させないこと。
- 入眠効果の発現が遅れるおそれがあるため、本剤の食事と同時又は食直後の服用は避けること。〔食後投与では、空腹時投与に比べ、投与直後のレンボレキサントの血漿中濃度が低下することがある(「薬物動態」の項参照)。〕
- CYP3Aを阻害する薬剤との併用により、レンボレキサントの血漿中濃度が上昇し、傾眠等の副作用が増強されるおそれがある。CYP3Aを中程度又は強力に阻害する薬剤(フルコナゾール、エリスロマイシン、ベラパミル、イトラコナゾール、クラリスロマイシン等)との併用は、患者の状態を慎重に観察した上で、本剤投与の可否を判断すること。なお、併用する場合は1日1回2.5mgとすること。〔「薬物動態」の項参照〕
- 中等度肝機能障害患者では、レンボレキサントの血漿中濃度が上昇するため、1日1回5mgを超えないこととし、慎重に投与すること。〔「慎重投与」、「薬物動態」の項参照〕
- 他の不眠症治療薬と併用したときの有効性及び安全性は確立されていない。
慎重投与
- ナルコレプシー又はカタプレキシーのある患者
〔 症状を悪化させるおそれがある。〕
- 軽度及び中等度の肝機能障害のある患者
〔 レンボレキサントの血漿中濃度を上昇させるおそれがある(「薬物動態」の項参照)。〕
- 重度の腎機能障害のある患者
〔 レンボレキサントの血漿中濃度を上昇させるおそれがある(「薬物動態」の項参照)。〕
- 脳に器質的障害のある患者
〔 作用が強くあらわれるおそれがある。〕
- 中等度及び重度の呼吸機能障害を有する患者
〔 これらの患者に対する使用経験がなく、安全性は確立していない(「臨床成績」の項参照)。〕
薬効薬理
作用機序
- レンボレキサントのヒトオレキシン1(OX1)及びオレキシン2(OX2)受容体に対するカルシウム流入試験のKi値はそれぞれ8.1及び0.48nmol/Lであった22)。また、ヒト血漿中の代謝物(M10)のオレキシン受容体への結合は、未変化体と同程度であった23)。
レンボレキサントは、覚醒を促進する神経ペプチドであるオレキシンA及びBのOX1及びOX2受容体への結合を可逆的に阻害することにより、脳を覚醒状態から睡眠状態へ移行させ、睡眠を誘発すると考えられる。
睡眠に対する作用
- ラットにおいて、入眠潜時の短縮及び総睡眠時間の増加が認められた。また、総睡眠時間におけるレム睡眠時間の割合に影響は認められなかった24)。
有効成分に関する理化学的知見
一般名
化学名
- (1R,2S)-2-{[(2,4-Dimethylpyrimidin-5-yl)oxy]methyl}-2-(3-fluorophenyl)-N-(5-fluoropyridin-2-yl)cyclopropanecarboxamide
分子式
分子量
性状
- 白色の粉末である。
メタノール又はベンジルアルコールに溶けやすく、エタノール(99.5)にやや溶けやすく、水にほとんど溶けない。
融点
分配係数