ビジンプロ
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出典(authority):フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』「2020/05/10 19:10:17」(JST)
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ダコミチニブ
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臨床データ |
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販売名 |
ビジンプロ |
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法的規制 |
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投与方法 |
経口投与 |
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薬物動態データ |
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生物学的利用能 |
80% |
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血漿タンパク結合 |
98% |
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代謝 |
肝臓(主にCYP2D6) |
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半減期 |
61~98 時間 |
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排泄 |
糞中 79%、尿中3% |
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テンプレートを表示 |
Dacomitinib
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Names
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IUPAC name
(2E)-N-{4-[(3-Chloro-4-fluorophenyl)amino]-7-methoxy-6-quinazolinyl}-4-(1-piperidinyl)-2-butenamide
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Other names
PF-00299804
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Identifiers
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CAS Number
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3D model (JSmol)
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ChEBI
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ChEMBL
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ChemSpider
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IUPHAR/BPS
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KEGG
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PubChem <abbr title="<nowiki>Compound ID</nowiki>">CID
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UNII
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InChI
InChI=1S/C24H25ClFN5O2/c1-33-22-14-20-17(24(28-15-27-20)29-16-7-8-19(26)18(25)12-16)13-21(22)30-23(32)6-5-11-31-9-3-2-4-10-31/h5-8,12-15H,2-4,9-11H2,1H3,(H,30,32)(H,27,28,29)/b6-5+ Key: LVXJQMNHJWSHET-AATRIKPKSA-N
InChI=1/C24H25ClFN5O2/c1-33-22-14-20-17(24(28-15-27-20)29-16-7-8-19(26)18(25)12-16)13-21(22)30-23(32)6-5-11-31-9-3-2-4-10-31/h5-8,12-15H,2-4,9-11H2,1H3,(H,30,32)(H,27,28,29)/b6-5+ Key: LVXJQMNHJWSHET-AATRIKPKBC
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Properties
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Chemical formula
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C24H25ClFN5O2
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Molar mass
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469.95 g·mol−1
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Pharmacology
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ATC code
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L01XE47 (WHO)
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Except where otherwise noted, data are given for materials in their standard state (at 25 °C [77 °F], 100 kPa).
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Infobox references
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ダコミチニブ ( PF-00299804 )は、非小細胞肺癌(non-small cell lung cancer; NSCLC)の治療薬。ファイザー社がビジンプロとして、製造販売する。EGFR(HER 1)およびHER 2, HER 4の選択的かつ不可逆的な阻害剤である[1]。
ダコミチニブはいくつかの第III相臨床試験を終えた。最初の試験の2014年1月の結果は期待外れであり、試験の目的を達成できなかった[2]。[3] [4] 追加の第III相試験が行われた[2]。
2017年に、NSCLC(突然変異EGFRによる)についてダコミチニブとゲフィチニブを比較した試験結果が発表された[5]。
2018年8月、ファイザーは、米国FDAおよび欧州医薬品庁に医薬品申請を提出した[6]。
2019年1月、日本でも「EGFR遺伝子変異陽性の手術不能又は再発非小細胞肺癌」について製造販売を承認された[7]。
効能・効果
EGFR遺伝子変異陽性の手術不能又は再発非小細胞肺癌
脚注
- ^ “Dacomitinib”. NCI Drug Dictionary. 2019年2月1日閲覧。
- ^ a b Zosia Chustecka (2014年1月27日). “Dacomitinib Fails in Pretreated Non-small Cell Lung Cancer”. Medscape. http://www.medscape.com/viewarticle/819761
- ^ “Blow to Pfizer as dacomitinib fails in lung cancer trials”. pmlive.com. (2014年1月28日). http://www.pmlive.com/pharma_news/blow_to_pfizer_as_dacomitinib_fails_in_lung_cancer_trials_537815
- ^ “Pfizer Announces Top-Line Results From Two Phase 3 Trials Of Dacomitinib In Patients With Refractory Advanced Non-Small Cell Lung Cancer”. Pfizer Press Release (2014年1月27日). 2019年2月1日閲覧。
- ^
ダコミチニブは第III相NSCLC試験でPFS記録を設定2017年6月
- ^ H. Spreitzer (13 August 2018). “Neue Wirkstoffe - Dacomitinib” (German). Österreichische Apothekerzeitung (17/2018).
- ^ https://www.pfizer.co.jp/pfizer/company/press/2019/2019_01_08.html
外部リンク
UpToDate Contents
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- 1. 上皮成長因子受容体変異を有する進行非小細胞肺癌に対する全身療法systemic therapy for advanced non small cell lung cancer with an activating mutation in the epidermal growth factor receptor [show details]
…gefitinib. Dacomitinib is a second-generation EGFR TKI that is approved in the United States for the frontline treatment of EGFR-mutated advanced NSCLC. In a multinational phase III trial, dacomitinib was compared …
- 2. 抗腫瘍療法関連肺毒性:分子標的剤pulmonary toxicity associated with antineoplastic therapy molecularly targeted agents [show details]
… Gefitinib (Iressa), erlotinib (Tarceva), afatinib (Gilotrif), osimertinib (Tagrisso), and dacomitinib (Vizimpro) are orally active small molecule inhibitors of the epidermal growth factor receptor …
- 3. 化学療法に関連した経口毒性oral toxicity associated with chemotherapy [show details]
…agents that target the epidermal growth factor receptor (EGFR), such as cetuximab, erlotinib, and dacomitinib; most cases are mild to moderate . Higher rates of stomatitis (72 percent all grade, 9 percent…
- 4. 化学療法剤の腸管毒性enterotoxicity of chemotherapeutic agents [show details]
…molecule epidermal growth factor receptor (EGFR) TKIs, such as erlotinib, gefitinib, afatinib, and dacomitinib . For patients treated with gefitinib and erlotinib, diarrhea is most likely to occur within the…
- 5. 癌治療に用いる分子標的薬やそれ以外の生物学的製剤により皮膚に生じる有害事象cutaneous adverse events of molecularly targeted therapy and other biologic agents used for cancer therapy [show details]
…Panitumumab; Necitumumab; Pertuzumab; Oral small molecules: Erlotinib; Gefitinib; Afatinib; Lapatinib; Dacomitinib; Osimertinib; Neratinib; As a group, these drugs are associated with prominent dermatologic adverse …
Japanese Journal
- 新薬の紹介 抗悪性腫瘍剤/チロシンキナーゼ阻害剤 ダコミチニブ水和物錠(ビジンプロ錠15mg/ビジンプロ錠45mg)
- 松村 幸一
- 日本病院薬剤師会雑誌 = Journal of Japanese Society of Hospital Pharmacists 55(12), 1462-1464, 2019-12
- NAID 40022082565
- 新薬紹介委員会
- ファルマシア 55(6), 560-563, 2019
- 本稿では既に「承認薬の一覧」に掲載された新有効成分含有医薬品など新規性の高い医薬品について,各販売会社から提供していただいた情報を一般名,市販製剤名,販売会社名,有効成分または本質および化学構造,効能・効果を一覧として掲載しています.<br>今回は,55巻3号「承認薬の一覧」に掲載した当該医薬品について,表解しています.<br>なお,「新薬のプロフィル」欄においても詳解しま …
- NAID 130007657556
- オシメルチニブ,ダコミチニブ(EGFR阻害薬) (特集 期待される新薬 : 分子標的治療薬の効果と副作用) -- (小分子薬)
Related Links
- 3 ダコミチニブの作用機序 4 ダコミチニブの最新情報 4.1 1)Dacomitinib versus gefitinib for the first-line treatment of advanced EGFR mutation positive non-small cell lung cancer (ARCHER 1050): A randomized, open-label phase III
- ダコミチニブはイレッサと比較して PFS を有意に延長したが 毒性 はダコミチニブで多かった。Tony Mok氏は、ダコミチニブはEGFR遺伝子陽性非小細胞肺癌に対する初回治療における 標準治療 の1つとなりうると結論している。
- ダコミチニブとして1日1回45mgを経口投与する。 収載時の薬価 ビジンプロ錠15mg:3,850.60円 ビジンプロ錠45mg:10,748.00円(1日薬価:10,748.00円) ビジンプロは 第二世代EGFRチロシンキナーゼ阻害薬 に分類されている薬剤 ...
Japan Pharmaceutical Reference
薬効分類名
販売名
ビジンプロ錠15mg
組成
1錠中:
有効成分
- ダコミチニブ水和物 15.576mg
(ダコミチニブとして15mg)
添加物
- 結晶セルロース、乳糖水和物、デンプングリコール酸ナトリウム、ステアリン酸マグネシウム、ポリビニルアルコール(部分けん化物)、タルク、酸化チタン、マクロゴール4000、青色2号アルミニウムレーキ
禁忌
効能または効果
- EGFR遺伝子変異陽性の手術不能又は再発非小細胞肺癌
- EGFR遺伝子変異検査を実施すること。EGFR遺伝子変異検査の実施には、十分な経験を有する病理医又は検査施設において、承認された体外診断薬を用い、EGFR遺伝子変異が確認された患者に投与すること。
- 「臨床成績」の項の内容を熟知し、本剤の有効性及び安全性を十分に理解した上で、適応患者の選択を行うこと。
- 本剤の術後補助療法における有効性及び安全性は確立していない。
- 通常、成人にはダコミチニブとして1日1回45mgを経口投与する。なお、患者の状態により適宜減量する。
- 他の抗悪性腫瘍剤との併用について、有効性及び安全性は確立していない。
- 副作用があらわれた場合には、以下の基準を考慮して、本剤を休薬、減量又は中止すること。
本剤の減量段階
減量段階:通常投与量
減量段階:1段階減量
減量段階:2段階減量
副作用に対する休薬、減量又は中止基準の目安
副作用:間質性肺疾患(ILD)
副作用:下痢
- 程度注):Grade2の場合
処置:Grade1以下に回復するまで休薬し、回復後、同一用量又は1段階減量して投与を再開できる。
副作用:下痢
- 程度注):Grade3又は4の場合
処置:Grade1以下に回復するまで休薬し、回復後、1段階減量して投与を再開できる。
副作用:皮膚毒性(発疹、紅斑及び剥離を伴う皮膚の症状)
- 程度注):Grade2の場合
処置:Grade1以下に回復するまで休薬し、回復後、同一用量又は1段階減量して投与を再開できる。
副作用:皮膚毒性(発疹、紅斑及び剥離を伴う皮膚の症状)
- 程度注):Grade3又は4の場合
処置:Grade1以下に回復するまで休薬し、回復後、1段階減量して投与を再開できる。
副作用:上記以外の副作用
- 程度注):Grade3又は4の場合
処置:Grade2以下に回復するまで休薬し、回復後、1段階減量して投与を再開できる。
- 注)GradeはNCI-CTCAE ver.4.03に準じる。
慎重投与
- 間質性肺疾患のある患者又はその既往歴のある患者[間質性肺疾患が増悪し、死亡に至る可能性がある。(「警告」、「用法・用量に関連する使用上の注意」、「重要な基本的注意」、「重大な副作用」の項参照)]
- 重度の肝機能障害のある患者[安全性は確立していない。(「薬物動態」の項参照)]
重大な副作用
間質性肺疾患(2.2%)
- 間質性肺疾患(間質性肺炎、肺臓炎)があらわれることがあるので、患者の状態を十分に観察し、異常が認められた場合には本剤の投与を中止し、ステロイド治療等の適切な処置を行うこと。[「警告」、「用法・用量に関連する使用上の注意」、「慎重投与」、「重要な基本的注意」の項参照]
重度の下痢(8.4%)
- 重度の下痢があらわれることがある。また、重度の下痢に伴って脱水症状をきたし、急性腎障害に至った症例も報告されているので、患者の状態を十分に観察し、止瀉薬(ロペラミド等)の投与、補液等の適切な処置を行うとともに、本剤の休薬、減量又は投与中止を考慮すること。[「用法・用量に関連する使用上の注意」の項参照]
重度の皮膚障害(31.7%)
- ざ瘡様皮膚炎(13.7%)、爪囲炎(7.5%)等があらわれることがあるので、患者の状態を十分に観察し、異常が認められた場合には休薬、減量等の適切な処置を行うこと。なお、必要に応じて皮膚科を受診するよう患者に指導すること。[「用法・用量に関連する使用上の注意」の項参照]
肝機能障害(28.6%)
- ALT、AST、ビリルビン等の上昇を伴う肝機能障害があらわれることがあるので、患者の状態を十分に観察し、異常が認められた場合には、本剤の休薬、減量又は投与中止を考慮すること。[「重要な基本的注意」の項参照]
薬効薬理
抗腫瘍効果17)
- 本剤は、in vitro試験において、野生型EGFRを有するヒト非小細胞肺癌由来NCI-H125細胞株、EGFR活性型変異(Ex19del)を有するヒト非小細胞肺癌由来HCC827及びHCC4006細胞株、並びにEGFR活性型変異(L858R)を有するヒト非小細胞肺癌由来NCI-H1975細胞株の増殖を抑制した。
本剤は、in vivo試験において、NCI-H125及びNCI-H1975細胞株をそれぞれ皮下移植した重症複合型免疫不全(SCID)マウスにおいて、腫瘍増殖抑制作用を示した。
作用機序17)
- 本剤は、活性型変異(Ex19del及びL858R)を有するEGFR等のチロシンキナーゼ活性を阻害することにより、腫瘍の増殖を抑制すると考えられる。
有効成分に関する理化学的知見
一般名
化学名
- (2E)-N-{4-[(3-Chloro-4-fluorophenyl)amino]-7-methoxy-quinazolin-6-yl}-4-(piperidin-1-yl)but-2-enamide monohydrate
分子式
分子量
性状
分配係数(log D)
★リンクテーブル★
[★]
商品名
ビジンプロ
会社名
ファイザー
成分
薬効分類
抗悪
薬効
EGFR遺伝子変異陽性の手術不能又は再発非小細胞肺癌を効能・効果とする新有効成分含有医薬品
【優先審査】