商品名
会社名
成分
薬効分類
薬効
- 再発又は難治性のFLT3遺伝子変異陽性の急性骨髄性白血病を効能・効果とする新有効成分含有医薬品
【希少疾病用医薬品、先駆け審査指定医薬品】
Japanese Journal
- 新薬紹介委員会
- ファルマシア 55(3), 243-245, 2019
- 本稿では既に「承認薬の一覧」に掲載された新有効成分含有医薬品など新規性の高い医薬品について,各販売会社から提供していただいた情報を一般名,市販製剤名,販売会社名,有効成分または本質および化学構造,効能・効果を一覧として掲載しています.<br>今回は,54巻12号「承認薬の一覧」に掲載した当該医薬品について,表解しています.<br>なお,「新薬のプロフィル」欄においても詳解し …
- NAID 130007605762
- 新薬紹介委員会
- ファルマシア 54(12), 1153-1153, 2018
- 本稿では厚生労働省が新たに承認した新有効成分含有など新規性の高い医薬品について,資料として掲載します.表1は,当該医薬品について販売名,申請会社名,薬効分類を一覧としました.<br>本稿は,厚生労働省医薬・生活衛生局医薬品審査管理課より各都道府県薬務主管課あてに通知される"新医薬品として承認された医薬品について"等を基に作成しています.今回は,平成30年9月21日付分の情報より引用掲載 …
- NAID 130007539396
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- 総称名 ゾスパタ 一般名 ギルテリチニブフマル酸塩 欧文一般名 Gilteritinib Fumarate 製剤名 ギルテリチニブフマル酸塩錠 この情報は KEGG データベースにより提供されています。 日米の医薬品添付文書はこちらから検索することができます。
- 包装 2019年12月 アステラス製薬 GS1合成シンボル(変動情報)表示対応状況一覧表(出荷時期未定製品含む) 販売・その他 2019年12月 ゾスパタ錠40mg 投薬期間制限解除のご案内 販売・その他 2019年11月 ゾスパタ錠40mg 投薬期間
- ゾスパタは、 ゾフルーザ や ラパリムスゲル に続いて3製品目の 先駆け審査指定制度の対象品目に指定 されており、世界初承認です! また、ゾスパタはFLT3とAXLを共に阻害するといった新規の作用機序を有した薬剤です。 今回は急性骨髄性白血病とゾスパタ(ギルテリチニブ)の作用機序に ...
Japan Pharmaceutical Reference
薬効分類名
販売名
ゾスパタ錠40mg
組成
有効成分(1錠中)
- ギルテリチニブフマル酸塩 44.2mg(ギルテリチニブとして40mg)
添加物
- D-マンニトール、ヒドロキシプロピルセルロース、低置換度ヒドロキシプロピルセルロース、ステアリン酸マグネシウム、ヒプロメロース、マクロゴール、酸化チタン、タルク、黄色三二酸化鉄
効能または効果
- 再発又は難治性のFLT3遺伝子変異陽性の急性骨髄性白血病
- 十分な経験を有する病理医又は検査施設における検査により、FLT3遺伝子変異陽性が確認された患者に投与すること。検査にあたっては、承認された体外診断薬を用いること。
- 臨床試験に組み入れられた患者の遺伝子変異の種類等について、「臨床成績」の項の内容を熟知し、本剤の有効性及び安全性を十分に理解した上で、適応患者の選択を行うこと。
FLT3:FMS様チロシンキナーゼ3
- 通常、成人にはギルテリチニブとして120mgを1日1回経口投与する。なお、患者の状態により適宜増減するが、1日1回200mgを超えないこと。
- 他の抗悪性腫瘍剤との併用について、有効性及び安全性は確立していない。
- 副作用がみられた場合は、症状、重症度に応じて以下の基準を考慮して、本剤を休薬、減量又は中止すること。
グレードはNCI-CTCAEに準じる。
- 4週間の投与により効果がみられない場合は、患者の状態を考慮した上で、1日1回200mgに増量することができる。なお、200mgから減量する場合は1日1回120mg以下の用量とすること。
慎重投与
- QT間隔延長のおそれ又はその既往歴のある患者[QT間隔延長が起こるおそれがある。(〈用法・用量に関連する使用上の注意〉、「重要な基本的注意」及び「重大な副作用」の項参照)]
- 重度の肝機能障害のある患者(使用経験がなく安全性が確立していない。)
重大な副作用
骨髄抑制
- 血小板減少(26.8%)、貧血(17.9%)、好中球減少(16.1%)、発熱性好中球減少症(15.5%)、白血球減少(12.5%)等の骨髄抑制があらわれることがあるので、患者の状態を十分に観察し、異常が認められた場合には、本剤の休薬、減量又は投与中止等の適切な処置を行うこと。(「重要な基本的注意」の項参照)
感染症
- 肺炎(4.2%)、肺感染(0.6%)、敗血症(0.6%)等の重度の感染症があらわれることがあるので、患者の状態を十分に観察し、異常が認められた場合には、本剤の休薬、減量又は投与中止等の適切な処置を行うこと。(「重要な基本的注意」の項参照)
出血
- 脳出血(0.6%)、硬膜下血腫(0.6%)等の出血があらわれることがあるので、患者の状態を十分に観察し、異常が認められた場合には、本剤の休薬、減量又は投与中止等の適切な処置を行うこと。(「重要な基本的注意」の項参照)
QT間隔延長
- QT間隔延長(6.0%)があらわれることがあるので、患者の状態を十分に観察し、異常が認められた場合には、本剤の休薬、減量又は投与中止等の適切な処置を行うこと。(〈用法・用量に関連する使用上の注意〉、「慎重投与」及び「重要な基本的注意」の項参照)
心膜炎、心不全、心嚢液貯留
- 心膜炎(1.8%)、心不全(1.2%)、心嚢液貯留(頻度不明)があらわれることがあるので、患者の状態を十分に観察し、異常が認められた場合には、本剤の休薬、減量又は投与中止等の適切な処置を行うこと。
肝機能障害
- ALT(GPT)上昇(27.4%)、AST(GOT)上昇(24.4%)、ビリルビン上昇(4.8%)、γ-GTP上昇(0.6%)等を伴う肝機能障害があらわれることがあるので、患者の状態を十分に観察し、異常が認められた場合には、本剤の休薬、減量又は投与中止等の適切な処置を行うこと。(「慎重投与」及び「重要な基本的注意」の項参照)
腎障害
- 急性腎障害(1.8%)等の腎障害があらわれることがあるので、患者の状態を十分に観察し、異常が認められた場合には、本剤の休薬、減量又は投与中止等の適切な処置を行うこと。(「重要な基本的注意」の項参照)
消化管穿孔
- 消化管穿孔(1.2%)があらわれることがあるので、患者の状態を十分に観察し、異常が認められた場合には、本剤の休薬、減量又は投与中止等の適切な処置を行うこと。
間質性肺疾患
- 間質性肺疾患(0.6%)があらわれることがあるので、咳嗽、呼吸困難、発熱等の臨床症状を十分に観察し、異常が認められた場合には、胸部X線、胸部CT等の検査を実施すること。間質性肺疾患が疑われた場合には、本剤の投与を中止し、副腎皮質ホルモン剤の投与等の適切な処置を行うこと。
過敏症
- アナフィラキシー(0.6%)等の重度の過敏症があらわれることがあるので、患者の状態を十分に観察し、異常が認められた場合には、直ちに本剤の投与を中止し、適切な処置を行うこと。
可逆性後白質脳症症候群
- 可逆性後白質脳症症候群(頻度不明)があらわれることがあるので、患者の状態を十分に観察し、可逆性後白質脳症症候群が疑われる症状(痙攣、頭痛、意識障害、錯乱、視覚障害等)が認められた場合には、本剤の投与を中止し、適切な処置を行うこと。
薬効薬理
作用機序16)〜18)
- ギルテリチニブは、FLT3等のチロシンキナーゼに対する阻害作用を示し、FLT3を介したシグナル伝達を阻害することにより、FLT3遺伝子変異(FLT3-ITD及びFLT3-TKD(D835Y))を有する腫瘍の増殖を抑制すると考えられる。
抗腫瘍効果
In vitro試験18)
- ギルテリチニブは、FLT3遺伝子変異を有するヒト急性骨髄性白血病由来MV4-11細胞株に対して増殖抑制作用を示した。
In vivo試験19)
- ギルテリチニブは、MV4-11細胞株を皮下移植したヌードマウスにおいて、腫瘍増殖抑制作用を示した。
有効成分に関する理化学的知見
分子式
分子量
性状
- ギルテリチニブフマル酸塩は淡黄色〜黄色の粉末又は結晶である。水にやや溶けにくく、エタノール(99.5)に極めて溶けにくい。