出典(authority):フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』「2015/05/07 11:07:48」(JST)
非対称ジメチルヒドラジン | |
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IUPAC名
1,1-Dimethylhydrazine[1] |
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識別情報 | |
CAS登録番号 | 57-14-7 |
PubChem | 5976 |
ChemSpider | 5756 |
EINECS | 200-316-0 |
国連番号 | 1163 |
KEGG | C19233 |
MeSH | dimazine |
ChEBI | CHEBI:18853 |
RTECS番号 | MV2450000 |
バイルシュタイン | 605261 |
SMILES
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InChI
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特性 | |
化学式 | C2H8N2 |
モル質量 | 60.1 g mol−1 |
外観 | 無色透明の液体 |
匂い | アンモニア臭 |
密度 | 790 mg mL−1 (at 20 °C) |
融点 |
-57 °C, 216 K, -71 °F |
沸点 |
64 °C, 337.1 K, 147 °F |
蒸気圧 | 13.7 kPa (at 20 °C) |
屈折率 (nD) | 1.4075 |
熱化学 | |
標準生成熱 ΔfH |
48.3 kJ mol−1 |
標準燃焼熱 ΔcH |
−1982.3–−1975.1 kJ mol−1 |
標準モルエントロピー S |
200.25 J K−1 mol−1 |
標準定圧モル比熱, Cp |
164.05 J K−1 mol−1 |
危険性 | |
GHSピクトグラム | |
GHSシグナルワード | DANGER |
EU分類 | F T N |
EU Index | 007-012-00-5 |
NFPA 704 |
3
4
1
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Rフレーズ | R45, R11, R23/25, R34, R51/53 |
引火点 | −10 °C |
発火点 | 248 °C |
爆発限界 | 2–95% |
半数致死量 LD50 |
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関連する物質 | |
関連物質 |
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特記なき場合、データは常温 (25 °C)・常圧 (100 kPa) におけるものである。 |
非対称ジメチルヒドラジン(Unsymmetrical dimethylhydrazine、UDMH、または1,1-ジメチルヒドラジン)はヒドラジンの誘導体の有機化合物である。示性式は (CH3)2-N-NH2である。異性体には1,2-ジメチルヒドラジン(CH3-NH-NH-CH3)があり、こちらは「対称型ジメチルヒドラジン」と呼ばれる。
アンモニア様の臭気を持つ無色透明の液体で、吸湿性を持ち、水に非常に溶けやすい。空気に触れると黄色に変色する。常温で気化しやすく、引火点が-10度のため引火しやすい。
ロケットエンジンの推進剤として用いられ、酸化剤には四酸化二窒素や赤煙硝酸、液体酸素などが使用される。ヒドラジンに比べ高温でも安定しており、ヒドラジンと置き換えまたは混合が可能である。
常温で保存可能であるので即応性を要求されるミサイル等の用途に用いられ、また、酸化剤と混ぜるだけで燃焼する自己着火性推進剤であるため、高い信頼性を求められる人工衛星やスペースシャトル等の姿勢制御に使用される。 ロケットエンジンの始動時にも使用され、この場合は運転が始まったらケロシンなどに切り替える。ただし、モノメチルヒドラジンの方が比推力が高い。
ロケットエンジンの燃料以外の用途として有機金属気相成長法による蒸着における窒素源としても使用される。
強い発火性物質である。皮膚や粘膜に対して腐食性を持つ。また発がん性を持ち、国際がん研究機関の発がん性評価ではグループ2Bの発がん性の可能性がある物質に分類されている。また日本では消防法により危険物第5類(自己反応性物質)に、毒物及び劇物取締法では毒物に指定されている。
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