商品名
会社名
成分
薬効分類
-抗悪性腫瘍剤- ヒト化抗ヒトPD-1モノクローナル抗体
薬効
根治切除不能な悪性黒色腫 を効能・効果とする新有効成分含有医薬品
【希少疾病用医薬品】
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ペンブロリズマブ? モノクローナル抗体 種類
全長抗体 原料
ヒト化 (マウスより) 抗原
PD-1 臨床データ 胎児危険度分類
法的規制
投与方法
IV 識別 CAS番号
1374853-91-4 ATCコード
none KEGG
D10574 化学的データ 化学式
C6504 H10004 N1716 O2036 S46 (peptide) 分子量
146.3 kDa (peptide) テンプレートを表示
ペムブロリズマブ (Pembrolizumab、旧名:lambrolizumab)は癌免疫療法に使用されるヒト化モノクローナル抗体であり、PD-1阻害薬の一つである[1] 。最初、転移を有する悪性黒色腫の治療に対する臨床試験が実施された[2] [3] 。商品名キイトルーダ 。開発コードMK-3475。
2014年9月、米国FDAはペムブロリズマブを迅速承認(英語版) した。米国ではBRAF(英語版) 変異陽性の患者に対してセカンドラインとしてのイピリムマブとの併用療法、あるいはイピリムマブとBRAF阻害薬(英語版) 投与後の治療に用いることができる[4] 。
2015年3月には英国でも医薬品早期アクセス制度(EAMS)に則って迅速承認され、進行悪性黒色腫に対する第一選択薬となった[5] [6] 。
2015年10月、米国で白金系抗がん剤無効のPD-L1陽性非小細胞肺癌について迅速承認された[7] 。
2016年9月には、日本でも根治切除不能な悪性黒色腫を対象として承認された[8] 。
作用機序
ペムブロリズマブは、受容体であるPD-1に結合する抗体医薬品である。この受容体は癌細胞による免疫回避に利用される。健康なヒトでは通常これは自己免疫疾患を抑制する役割を担っているが[9] 、一部の癌患者においては、ペムブロリズマブのような抗体を投与してこの受容体を阻害することで、免疫系を再活性化させ、自己の一部である癌細胞を攻撃させて破壊することができる[10] 。いわゆる免疫チェックポイント阻害療法である。
効能効果
根治切除不能な悪性黒色腫
切除不能な進行・再発の非小細胞肺癌
再発又は難治性の古典的ホジキンリンパ腫
がん化学療法後に増悪した根治切除不能な尿路上皮癌
がん化学療法後に増悪した進行・再発の高頻度マイクロサテライト不安定性(MSI-High)を有する固形癌(標準的な治療が困難な場合に限る)
臨床試験
進行悪性黒色腫に対する大規模第I相臨床試験での奏効率は37〜38%であり、イピリムマブ投与後に進行した患者では26%であった[11] 。
非小細胞肺癌に対する第I相臨床試験での奏効率は、対象集団全体で19.4%、腫瘍細胞の半分以上がPD-L1を発現していた患者で45.2%であった。また無増悪生存期間の中央値は、それぞれ3.7カ月と6.3カ月であった[12] 。
複数の転移を有する非小細胞肺癌(NSCLC)に対する第II相臨床試験が進行中である[13] 。また、白金系抗がん剤を対照とした第三相臨床試験が実施されている[14] 。
進行性多巣性白質脳症(PML)の患者では、8例中5例で、ペムブロリズマブにより JCウイルス量が減少し,臨床的改善もみられた[15] 。
出典
^ Pollack, Andrew (2015年5月29日). “New Class of Drugs Shows More Promise in Treating Cancer”. New York Times . http://www.nytimes.com/2015/05/30/business/new-class-of-drugs-shows-more-promise-in-treating-cancer.html 2015年5月30日 閲覧。
^ Hamid, O; Robert, C; Daud, A; Hodi, F. S.; Hwu, W. J.; Kefford, R; Wolchok, J. D.; Hersey, P et al. (2013). “Safety and tumor responses with lambrolizumab (anti-PD-1) in melanoma”. New England Journal of Medicine 369 (2): 134-44. doi:10.1056/NEJMoa1305133. PMID 23724846.
^ Duek, Nechama (2014年6月9日). “Israeli-American team unveils revolutionary drug in fight against skin cancer”. ynetnews.com. http://www.ynetnews.com/articles/0,7340,L-4527743,00.html 2015年6月 閲覧。
^ “FDA Approves Anti-PD-1 Drug for Advanced Melanoma”. cancernetwork.com . 2015年6月14日 閲覧。 [リンク切れ ]
^ “New immunotherapy drug ‘fast-tracked’ for melanoma patients”. Cancer Research UK (2015年3月11日). 2015年6月14日 閲覧。
^ “抗がん剤に「迅速承認」の動き、悪性黒色腫のための免疫療法薬ペンブロリズマブ、英国”. Medエッジ (2015年3月29日). 2015年6月14日 閲覧。 [リンク切れ ]
^ “Merck & Co., Inc., Kenilworth, N.J., U.S.A.の抗PD-1抗体KEYTRUDA(ペムブロリズマブ)プラチナ製剤ベースの化学療法施行中または施行後に進行したPD-L1陽性転移性非小細胞肺がんの治療薬としてFDAが承認”. MSD (2015年10月9日). 2015年10月13日 閲覧。
^ “抗PD-1抗体/抗悪性腫瘍剤「キイトルーダ」製造販売承認を取得”. MSD (2016年9月28日). 2016年11月22日 閲覧。
^ Francisco LM, Sage PT, Sharpe AH (Jul 2010). “The PD-1 pathway in tolerance and autoimmunity”. Immunological Reviews 236 : 219–42. doi:10.1111/j.1600-065X.2010.00923.x. PMC: 2919275. PMID 20636820. https://www.ncbi.nlm.nih.gov/pmc/articles/PMC2919275/ .
^ Pardoll, DM (Mar 22, 2012). “The blockade of immune checkpoints in cancer immunotherapy.”. Nature reviews. Cancer 12 (4): 252–64. doi:10.1038/nrc3239. PMID 22437870.
^ Sharma, Pamanee; Allison, James P. (April 3, 2015). “The future of immune checkpoint therapy”. Science . doi:10.1126/science.aaa8172. http://www.sciencemag.org/content/348/6230/56.full 2015年6月 閲覧。 .
^ Garon EB, Rizvi NA, Hui R, et al. (2015-05-21). “Pembrolizumab for the Treatment of Non–Small-Cell Lung Cancer.”. N Engl J Med. 372 (21): 2018-28. doi:10.1056/NEJMoa1501824. PMID 25891174. http://www.nejm.org/doi/full/10.1056/NEJMoa1501824 .
^ Press release, "Penn Medicine's New Immunotherapy Study Will Pit PD-1 Inhibitor Against Advanced Lung Cancer", February 4, 2015.
^ Julie R. Brahmer, Edward S. Kim, Jin Zhang, et al.. “KEYNOTE-024: Phase III trial of pembrolizumab (MK-3475) vs platinum-based chemotherapy as first-line therapy for patients with metastatic non-small cell lung cancer (NSCLC) that expresses programmed cell death ligand 1 (PD-L1).”. Abstracts of 2015 ASCO Annual Meeting . http://meetinglibrary.asco.org/content/145777-156 .
^ I. Cortese and Others. Pembrolizumab Treatment for Progressive Multifocal Leukoencephalopathy. N Engl J Med 2019; 380:1597-1605. DOI: 10.1056/NEJMoa1815039
関連項目
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抗PD-1抗体 ニボルマブ(オプジーボ) vs. ペムブロリズマブ(キイトルーダ) (特集 徹底比較! "よく似た2剤"の使い分け)
乾 直輝
月刊薬事 = The pharmaceuticals monthly 61(12), 2091-2096, 2019-09
NAID 40022016007
18年度製品別国内売上高(各社決算期ベース) マヴィレット つかの間の1000億円超 : キイトルーダが2.5倍増 オプジーボを猛追 (Promotion 製薬産業に迫る構造改革「待ったなし」 オープンイノベーションへの活路鮮明に)
ミクス = Medical information express : 医薬情報&マーケティング 47(8), 24-27, 2019-07
NAID 40021964708
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Japan Pharmaceutical Reference
薬効分類名
−抗悪性腫瘍剤− ヒト化抗ヒトPD-1モノクローナル抗体
販売名
キイトルーダ点滴静注20mg
組成
有効成分
ペムブロリズマブ(遺伝子組換え)注1)
注1)本剤は遺伝子組換え技術により、チャイニーズハムスター卵巣細胞を用いて製造される。マスター・セル・バンクの凍結保存用溶液中に、ウシ胎児血清を使用している。
含量/容量注2) (1バイアル中)
20mg/0.8mL
注2)本剤は注射液吸引時の損失を考慮して、過量充填されているので、実充填量は23.35mg/0.934mL及び106.25mg/4.25mLである。
添加物
L-ヒスチジン(0.24mg)、L-ヒスチジン塩酸塩水和物(1.36mg)、精製白糖(56mg)、ポリソルベート80(0.16mg)
効能または効果
悪性黒色腫
切除不能な進行・再発の非小細胞肺癌
再発又は難治性の古典的ホジキンリンパ腫
がん化学療法後に増悪した根治切除不能な尿路上皮癌
がん化学療法後に増悪した進行・再発の高頻度マイクロサテライト不安定性(MSI-High)を有する固形癌(標準的な治療が困難な場合に限る)
悪性黒色腫
臨床試験に組み入れられた患者の病期等について、「臨床成績」の項の内容を熟知し、本剤の有効性及び安全性を十分に理解した上で、適応患者の選択を行うこと。
切除不能な進行・再発の非小細胞肺癌
本剤の術後補助療法における有効性及び安全性は確立していない。
本剤を単独で投与する場合には、PD-L1の発現が確認された患者に投与すること。PD-L1を発現した腫瘍細胞が占める割合(TPS)について、「臨床成績」の項の内容を熟知すること。十分な経験を有する病理医又は検査施設において、承認された体外診断薬を用いること。
臨床試験に組み入れられた患者のEGFR 遺伝子変異又はALK 融合遺伝子の有無等について、「臨床成績」の項の内容を熟知し、本剤の有効性及び安全性を十分に理解した上で、適応患者の選択を行うこと。
再発又は難治性の古典的ホジキンリンパ腫
臨床試験に組み入れられた患者の前治療歴等について、「臨床成績」の項の内容を熟知し、本剤の有効性及び安全性を十分に理解した上で、適応患者の選択を行うこと。
がん化学療法後に増悪した根治切除不能な尿路上皮癌
本剤の一次治療における有効性及び安全性は確立していない。
臨床試験に組み入れられた患者の前治療歴等について、「臨床成績」の項の内容を熟知し、本剤の有効性及び安全性を十分に理解した上で、適応患者の選択を行うこと。
本剤の手術の補助療法としての有効性及び安全性は確立していない。
<がん化学療法後に増悪した進行・再発のMSI-Highを有する固形癌(標準的な治療が困難な場合に限る)
十分な経験を有する病理医又は検査施設における検査により、MSI-Highが確認された進行・再発の固形癌患者に投与すること。検査にあたっては、承認された体外診断薬を用いること。
結腸・直腸癌の場合、フッ化ピリミジン系抗悪性腫瘍剤、オキサリプラチン及びイリノテカン塩酸塩水和物による治療歴のない患者における本剤の有効性及び安全性は確立していない。
結腸・直腸癌以外の固形癌の場合、本剤の一次治療における有効性及び安全性は確立していない。また、二次治療において標準的な治療が可能な場合にはこれらの治療を優先すること。
本剤の手術の補助療法における有効性及び安全性は確立していない。
臨床試験に組み入れられた患者の癌腫等について、「臨床成績」の項の内容を熟知し、本剤の有効性及び安全性を十分に理解した上で、本剤以外の治療の実施についても慎重に検討し、適応患者の選択を行うこと。
悪性黒色腫
通常、成人には、ペムブロリズマブ(遺伝子組換え)として、1回200mgを3週間間隔で30分間かけて点滴静注する。ただし、術後補助療法の場合は、投与期間は12ヵ月間までとする。
<切除不能な進行・再発の非小細胞肺癌、再発又は難治性の古典的ホジキンリンパ腫、がん化学療法後に増悪した根治切除不能な尿路上皮癌、がん化学療法後に増悪した進行・再発のMSI-Highを有する固形癌(標準的な治療が困難な場合に限る)
通常、成人には、ペムブロリズマブ(遺伝子組換え)として、1回200mgを3週間間隔で30分間かけて点滴静注する。
<切除不能な進行・再発の非小細胞肺癌
本剤を他の抗悪性腫瘍剤と併用する場合、併用する他の抗悪性腫瘍剤は「臨床成績」の項の内容を熟知し選択すること。
<悪性黒色腫、再発又は難治性の古典的ホジキンリンパ腫、がん化学療法後に増悪した根治切除不能な尿路上皮癌、がん化学療法後に増悪した進行・再発のMSI-Highを有する固形癌(標準的な治療が困難な場合に限る)
他の抗悪性腫瘍剤との併用について、有効性及び安全性は確立していない。
<効能共通
本剤投与により副作用が発現した場合には、下表を参考に、本剤を休薬又は中止すること。〔「警告」「慎重投与」「重要な基本的注意」及び「副作用」の項参照〕
副作用
程度
処置
Grade 1以下に回復するまで、本剤を休薬する。なお、4週間を超えてGrade 1以下に回復した場合には、本剤の投与間隔を3週間として再開する。 12週間を超える休薬後もGrade 1以下まで回復しない場合には、本剤を中止する。
副作用
程度
Grade 3以上又は再発性のGrade 2の場合
処置
副作用
程度
処置
Grade 1以下に回復するまで、本剤を休薬する。 12週間を超える休薬後もGrade 1以下まで回復しない場合には、本剤を中止する。
副作用
程度
処置
副作用
程度
AST(GOT)若しくはALT(GPT)が基準値上限の3〜5倍又は総ビリルビンが基準値上限の1.5〜3倍に増加した場合
処置
上記の基準以下に回復するまで、本剤を休薬する。 12週間を超える休薬後も上記の基準まで回復しない場合には、本剤を中止する。
副作用
程度
・AST(GOT)若しくはALT(GPT)が基準値上限の5倍超又は総ビリルビンが基準値上限の3倍超に増加した場合 ・肝転移がある患者では、AST(GOT)又はALT(GPT)が治療開始時にGrade 2で、かつベースラインから50%以上の増加が1週間以上持続する場合
処置
副作用
程度
処置
Grade 1以下に回復するまで、本剤を休薬する。 12週間を超える休薬後もGrade 1以下まで回復しない場合には、本剤を中止する。
副作用
程度
処置
副作用
程度
・Grade 2以上の下垂体炎 ・症候性の内分泌障害(甲状腺機能低下症を除く) ・Grade 3以上の甲状腺機能障害 ・Grade 3以上の高血糖 ・1型糖尿病
処置
Grade 1以下に回復するまで、本剤を休薬する。 12週間を超える休薬後もGrade 1以下まで回復しない場合には、本剤の中止を検討する。
副作用
程度
処置
本剤の投与を直ちに中止する。1時間以内に回復する場合には、投与速度を50%減速して再開する。
副作用
程度
Grade 3以上の場合又は再発性のGrade 2の場合
処置
副作用
程度
・Grade 4又は再発性のGrade 3の副作用 ・Grade 3以上の心筋炎、脳炎、ギラン・バレー症候群 ・副作用の処置としての副腎皮質ホルモン剤をプレドニゾロン換算で10mg/日相当量以下まで12週間以内に減量できない場合 ・12週間を超える休薬後もGrade 1以下まで回復しない場合
処置
以下の場合を除き、本剤を中止する。 再発又は難治性の古典的ホジキンリンパ腫患者においてGrade 4の血液毒性が発現した場合は、Grade 1以下に回復するまで本剤を休薬する。
GradeはNCI-CTCAE(Common Terminology Criteria for Adverse Events)v4.0に準じる。
慎重投与
自己免疫疾患の合併又は慢性的若しくは再発性の自己免疫疾患の既往歴のある患者〔免疫関連の副作用が発現又は増悪するおそれがある。〕
間質性肺疾患のある患者又はその既往歴のある患者〔間質性肺疾患が発現又は増悪するおそれがある。(「警告」「用法・用量に関連する使用上の注意」「重要な基本的注意」及び「副作用」の項参照)〕
臓器移植歴(造血幹細胞移植歴を含む)のある患者〔本剤の投与により移植臓器に対する拒絶反応又は移植片対宿主病が発現するおそれがある。〕
重大な副作用
間質性肺疾患
間質性肺疾患(4.0%)があらわれることがあるので、観察を十分に行い、異常が認められた場合には、本剤の投与中止等の適切な処置を行うこと。〔「警告」「用法・用量に関連する使用上の注意」「慎重投与」及び「重要な基本的注意」の項参照〕
大腸炎、重度の下痢
大腸炎(1.8%)、重度の下痢(1.4%)があらわれることがあるので、観察を十分に行い、持続する下痢、腹痛、血便等の症状が認められた場合には、本剤の投与中止等の適切な処置を行うこと。〔「用法・用量に関連する使用上の注意」の項参照〕
皮膚粘膜眼症候群(Stevens-Johnson症候群)、多形紅斑
皮膚粘膜眼症候群(Stevens-Johnson症候群)(0.1%未満)、多形紅斑(0.1%)があらわれることがあるので、観察を十分に行い、異常が認められた場合には、本剤の投与を中止し、適切な処置を行うこと。
類天疱瘡
類天疱瘡(0.1%未満)があらわれることがあるので、水疱、びらん等が認められた場合には、皮膚科医と相談し、本剤の投与中止等の適切な処置を行うこと。
神経障害
末梢性ニューロパチー(1.9%)、ギラン・バレー症候群(0.1%未満)等の神経障害があらわれることがあるので、観察を十分に行い、異常が認められた場合には、本剤の投与中止等の適切な処置を行うこと。〔「用法・用量に関連する使用上の注意」の項参照〕
肝機能障害、肝炎、硬化性胆管炎
AST(GOT)、ALT(GPT)、γ-GTP、Al-P、ビリルビン等の上昇を伴う肝機能障害(9.2%)、肝炎(0.9%)、硬化性胆管炎(0.1%未満)があらわれることがあるので、観察を十分に行い、異常が認められた場合には、本剤の投与中止等の適切な処置を行うこと。〔「用法・用量に関連する使用上の注意」及び「重要な基本的注意」の項参照〕
甲状腺機能障害
甲状腺機能低下症(8.7%)、甲状腺機能亢進症(4.9%)、甲状腺炎(1.0%)等の甲状腺機能障害があらわれることがあるので、観察を十分に行い、異常が認められた場合には、本剤の投与中止等の適切な処置を行うこと。〔「用法・用量に関連する使用上の注意」及び「重要な基本的注意」の項参照〕
下垂体機能障害
下垂体炎(0.4%)、下垂体機能低下症(0.3%)等の下垂体機能障害があらわれることがあるので、観察を十分に行い、異常が認められた場合には、本剤の投与中止等の適切な処置を行うこと。〔「用法・用量に関連する使用上の注意」及び「重要な基本的注意」の項参照〕
副腎機能障害
副腎機能不全(0.4%)等の副腎機能障害があらわれることがあるので、観察を十分に行い、異常が認められた場合には、本剤の投与中止等の適切な処置を行うこと。〔「用法・用量に関連する使用上の注意」及び「重要な基本的注意」の項参照〕
1型糖尿病
1型糖尿病(劇症1型糖尿病を含む)(0.3%)があらわれ、糖尿病性ケトアシドーシスに至るおそれがあるので、口渇、悪心、嘔吐等の症状の発現や血糖値の上昇に十分注意すること。1型糖尿病が疑われた場合には、本剤の投与を中止し、インスリン製剤の投与等の適切な処置を行うこと。〔「用法・用量に関連する使用上の注意」の項参照〕
腎障害
腎不全(0.9%)、尿細管間質性腎炎(0.2%)等の腎障害があらわれることがあるので、定期的に腎機能検査を行い、異常が認められた場合には、本剤の投与中止等の適切な処置を行うこと。〔「用法・用量に関連する使用上の注意」の項参照〕
膵炎
膵炎(0.3%)があらわれることがあるので、観察を十分に行い、異常が認められた場合には、本剤の投与中止等の適切な処置を行うこと。
筋炎、横紋筋融解症
筋炎(0.1%)、横紋筋融解症(頻度不明)があらわれることがあるので、筋力低下、筋肉痛、CK(CPK)上昇、血中及び尿中ミオグロビン上昇等の観察を十分に行い、異常が認められた場合には、本剤の投与を中止し、適切な処置を行うこと。
重症筋無力症
重症筋無力症(0.1%未満)があらわれることがあるので、筋力低下、眼瞼下垂、呼吸困難、嚥下障害等の観察を十分に行い、異常が認められた場合には、本剤の投与を中止し、副腎皮質ホルモン剤の投与等の適切な処置を行うこと。また、重症筋無力症によるクリーゼのため急速に呼吸不全が進行することがあるので、呼吸状態の悪化に十分注意すること。
心筋炎
心筋炎(0.1%)があらわれることがあるので、胸痛、CK(CPK)上昇、心電図異常等の観察を十分に行い、異常が認められた場合には、本剤の投与を中止し、適切な処置を行うこと。〔「用法・用量に関連する使用上の注意」の項参照〕
脳炎、髄膜炎
脳炎(0.1%未満)、髄膜炎(0.1%)があらわれることがあるので、観察を十分に行い、異常が認められた場合には、本剤の投与中止等の適切な処置を行うこと。〔「用法・用量に関連する使用上の注意」の項参照〕
重篤な血液障害
免疫性血小板減少性紫斑病(頻度不明)、溶血性貧血(頻度不明)、赤芽球癆(頻度不明)、無顆粒球症(頻度不明)等の重篤な血液障害があらわれることがあるので、観察を十分に行い、異常が認められた場合には、本剤の投与を中止し、適切な処置を行うこと。
血球貪食症候群
血球貪食症候群(頻度不明)があらわれることがあるので、観察を十分に行い、異常が認められた場合には、本剤の投与を中止し、適切な処置を行うこと。
Infusion reaction
Infusion reaction(1.6%)があらわれることがあるので、観察を十分に行い、異常が認められた場合には、本剤の投与中止等の適切な処置を行うこと。〔「用法・用量に関連する使用上の注意」及び「重要な基本的注意」の項参照〕
薬効薬理
作用機序
本薬はヒトPD-1に対する抗体であり、PD-1とそのリガンド(PD-L1及びPD-L2)との結合を阻害することにより、腫瘍特異的な細胞傷害性T細胞を活性化させ、腫瘍増殖を抑制すると考えられる。
有効成分に関する理化学的知見
一般名
ペムブロリズマブ(遺伝子組換え) Pembrolizumab(Genetical Recombination)
分子量
本質
遺伝子組換えヒト化モノクローナル抗体であり、マウス抗ヒトPD-1抗体の相補性決定部、並びにヒトIgG4のフレームワーク部及び定常部からなり、H鎖228番目のアミノ酸残基がProに置換されている。チャイニーズハムスター卵巣細胞により産生される447個のアミノ酸残基からなるH鎖2本及び218個のアミノ酸残基からなるL鎖2本で構成される糖タンパク質である。
★リンクテーブル★
[★]
英
Torr
関
圧力
1 torr ≒ 1 mmHg
(1) 760 mmHg = 101325.0144354 Pa
(2)
1 torr = 1 atm(1気圧(標準大気圧)) / 760
1 atm = 101325 Pa = 760 torr
∴ (1)と(2)はわずかに異なる。