- 英
 
- larch
 
- 関
 
- カラマツ属
 
WordNet
- any of numerous conifers of the genus Larix all having deciduous needlelike leaves (同)larch tree
 
- wood of a larch tree
 
PrepTutorEJDIC
- カラマツ(黄葉の美しい落葉高木) / カラマツ材
 
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出典(authority):フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』「2014/07/22 16:40:42」(JST)
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| カラマツ | 
| 
 カラマツ (赤石山脈・北沢峠) 
 | 
| 保全状況評価[1] | 
LOWER RISK - Least Concern 
(IUCN Red List Ver.2.3 (1994)) 
 
 | 
| 分類 | 
| 界 | 
: | 
植物界 Plantae | 
 
| 門 | 
: | 
裸子植物門 Pinophyta | 
 
| 綱 | 
: | 
マツ綱 Pinopsida | 
 
| 目 | 
: | 
マツ目 Pinales | 
 
| 科 | 
: | 
マツ科 Pinaceae | 
 
| 属 | 
: | 
カラマツ属 Larix | 
 
| 種 | 
: | 
カラマツ L. kaempferi | 
 
 
 | 
| 学名 | 
| Larix kaempferi (Lamb.) Carrière[1][2] | 
| シノニム | 
| 
 Larix leptolepis (Sieb. et Zucc.) Gordon[3] 
 | 
| 和名 | 
| カラマツ、フジマツ、ラクヨウショウ[2][4] | 
| 英名 | 
| Japanese Larch | 
| 品種 | 
- f. pendula (Sugim.) Yonek. シダレカラマツ[5]
 
- f. rubescens (Inokuma) T.Shimizu アカミカラマツ[6]
 
 
 | 
カラマツ(落葉松、唐松、学名:Larix kaempferi)は、マツ科カラマツ属の落葉針葉樹。日本の固有種[1]で、東北地方南部・関東地方・中部地方の亜高山帯から高山帯に分布し[7]、天然林は少なく日当たりのよい乾燥した場所が生育に適する[8]。
学名の種小名はエンゲルベルト・ケンペルへの献名である。
目次
- 1 特徴
 
- 2 利用
 
- 3 名前の由来
 
- 4 病害
 
- 5 保全状況評価
 
- 6 画像
 
- 7 脚注
 
- 8 外部リンク
 
 
特徴
樹高20-40 mになる落葉針葉樹。日本の針葉樹の中で、カラマツはただ一つの落葉性の高木である[9]。幹の太さは1 mに達する。枝は長枝と短枝という二形性を示し[4]、長枝は10-50 cmになる一方、短枝はひとつの芽のみからなり、1-2 mmの長さしか無い。葉は針形で、白い粉に覆われた薄い緑色であり、長さは2-5 cm。秋には葉は黄色く色づき、褐色の冬芽を残して落葉する[7]。成木の樹皮は灰黒色から暗い赤褐色となり、表面は短冊状に剥がれる[10]。
松かさは長さ2.0-3.5 cmで、中に30-50個の種子を生産する。松かさははじめ緑色であるが、受粉後4-6ヶ月が経過して十分に熟すと茶色に変化し、種子を散布する。通常、古くなった松かさは樹にそのままついており、鈍い灰黒色に変色している[7]。下向きの雄花と紅紫色の雌花が同じ株の樹木で、花期は5月[8]。基準標本は日本のもの[8]。
利用
カラマツは、森林を造林する際に用いる樹木として重要な種であるとされていた。根づきやすく成長が速いことから長野県では戦後大規模な植林が行われ、造林面積の約50%がカラマツ林となった[11]。このように各地で造林に用いられたため、場所によってはその地域のカラマツが自生していたものであるのかが不明である場合もある[4]。材は硬く丈夫であるが、螺旋状に繊維が育つため乾燥後に割れや狂いが出やすく、板材としては使いにくい材料である[11]が、現在は構造用合板やLVLに加工され、木造建築で幅広く用いられている。電柱、枕木、橋梁などの土木素材として使われる他[9]、建築財、船舶材、バルブ原木の材料としても用いられている[9]。
その他、盆栽の材料としても広く利用される[12]。尾瀬では遊歩道の木道に用いられている[11]。
名前の由来
「唐松」は、「唐松風の絵」に名前を由来している。短枝上に集まった葉っぱが、唐松風の絵を彷彿とさせることがその根拠である[9]。
病害
イギリスのデヴォンやコーンウォールなどで、エキビョウキンの一種であるカシ突然枯死病菌 Phytophthora ramorum によるカラマツの枯死が初めて発見された。この病原菌はブナ科樹木などに感染し、アメリカでは1995年以降に、この病原菌によるカシ類の突然死が発生して大きな問題となっている[13]。
保全状況評価
LOWER RISK - Least Concern (IUCN Red List Ver. 2.3 (1994))[1]
IUCNレッドリストでは、1998年版で軽度懸念に評価されたが、更新が必要とされている[1]。
日本の環境省のレッドリストには掲載されていない[14]。宮城県の要注目種、新潟県の地域個体群 (LP) に掲載されている[15]。
画像
脚注
- ^ a b c d e “Conifer Specialist Group 1998. Larix kaempferi. In: IUCN 2011. IUCN Red List of Threatened Species. Version 2011.1.” (英語).  IUCN. 2011年9月8日閲覧。
 
- ^ a b 米倉浩司・梶田忠 (2003-) 「BG Plants 和名−学名インデックス」(YList) - カラマツ(2011年9月5日閲覧)
 
- ^ 米倉浩司・梶田忠 (2003-) 「BG Plants 和名−学名インデックス」(YList) - カラマツ synonym (2011年9月5日閲覧)
 
- ^ a b c 佐竹義輔、原寛、亘理俊次、冨成忠夫『フィールド版 日本の野生植物 木本』(1993年、平凡社)p.3-4
 
- ^ 米倉浩司・梶田忠 (2003-) 「BG Plants 和名−学名インデックス」(YList) - シダレカラマツ(2011年9月5日閲覧)
 
- ^ 米倉浩司・梶田忠 (2003-) 「BG Plants 和名−学名インデックス」(YList) - アカミカラマツ(2011年9月5日閲覧)
 
- ^ a b c Farjon, A. (1990). Pinaceae. Drawings and Descriptions of the Genera. Koeltz Scientific Books ISBN 3-87429-298-3.
 
- ^ a b c 豊国秀夫 『日本の高山植物』 山と溪谷社〈山溪カラー名鑑〉、1988年9月、644頁。ISBN 4-635-09019-1。
 
- ^ a b c d 岡本省吾「樹木」(保育社・エコロン自然シリーズ) ISBN 4-586-32112-1 ・6頁
 
- ^ 梅本浩史『樹皮ハンディ図鑑』(永岡書店, 2010年)p.257
 
- ^ a b c “カラマツ”.  森林林業学習館. 2011年9月8日閲覧。
 
- ^ D'Cruz, Mark. “Ma-Ke Bonsai Care Guide for Larix kaempferi”.  Ma-Ke Bonsai. 2011年4月18日閲覧。
 
- ^ 村田政穂、山田利博、松田陽介、伊藤進一郎 (2011) 「Raffaelea quercivoraを接種したブナ科樹木4種の菌糸分布と防御反応の比較」東京大学農学部演習林報告. 125 11-21
 
- ^ “哺乳類、汽水・淡水魚類、昆虫類、貝類、植物I及び植物IIのレッドリストの見直しについて”.  環境省 (2007年8月3日). 2011年9月20日閲覧。
 
- ^ “日本のレッドデータ検索システム(カラマツ)”.  エンビジョン環境保全事務局. 2011年9月8日閲覧。
 
 
外部リンク
 | 
ウィキスピーシーズにカラマツに関する情報があります。 | 
 | 
ウィキメディア・コモンズには、カラマツに関連するメディアおよびカテゴリがあります。 | 
- “Larix kaempferi (Lam.) Carrière” (英語).  ITIS. 2011年9月8日閲覧。
 
 
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Japanese Journal
- 〈原著論文〉カラマツ壮齢人工林の樹木成長におよぼす施業履歴の効果
 
- 那須 研太,清野 達之,村松 義昭,Nasu Kenta,Seino Tatsuyuki,Muramatsu Yoshiaki,ナス ケンタ,セイノ タツユキ,ムラマツ ヨシアキ
 
- 筑波大学農林技術研究 (1), 31-37, 2013-03-29
 
- NAID 120005246854
 
- 応力波伝播速度測定によるヒノキ生立木の非破壊腐朽診断
 
- 野口 智史,小林 元,見尾 優,木下 渉,野溝 幸雄,酒井 敏信,前田 佳伸
 
- 信州大学農学部AFC報告 11, 5-9, 2013-03-28
 
- … ヒノキ林において応力波測定法による生立木の腐朽診断を行い,既報のカラマツ林における診断事例と比較した。 … ヒノキ林においてもカラマツ林と同様に,応力波伝播速度が低くなるにしたがって腐朽木の割合と樹幹断面の腐朽率は増加する傾向を示した。 …
 
- NAID 120005248270
 
- カラマツ人工林における除間伐が広葉樹の侵入・成長に及ぼす影響と混交林化の施業指針
 
- 岩﨑 ちひろ,渋谷 正人
 
- 北海道大学演習林研究報告= Research Bulletin of the Hokkaido University Forests 69(1), 23-54, 2013-01-10
 
- … 天然更新した広葉樹によるカラマツ人工林の混交林化を検討するため、北海道内のカラマツ高齢級人工林13林分で、広葉樹の種組成、樹齢構成、サイズ構造を調査し、広葉樹の侵入や成長と除間伐歴の関係を明らかにした。 … このことから、疎に管理されたカラマツ林では、間伐は広葉樹の更新の契機であるが、成長への影響は大きくないといえる。 …
 
- NAID 120005228156
 
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