会社名
第一三共
成分
薬効分類
他の血液,体液用薬
薬効
経皮的冠動脈形成術(PCI)が適用される下記の虚血性心疾患
UpToDate Contents
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Japanese Journal
- 5分でわかる新薬の知識 : 知っておきたい効果と副作用(11)抗血小板薬 PCI後の心血管イベント抑制の新顔 エフィエント錠(一般名:プラスグレル塩酸塩) 喘息治療配合薬 気管支喘息発作予防の最強コンビネーション薬 レルベア エリプタ(一般名:ビランテロールトリフェニル酢酸塩、フルチカゾンフランカルボン酸エステル)
- 新薬紹介総説 プラスグレル塩酸塩(エフィエント錠3.75mg・5mg)の薬理学的,薬物動態学的特性と臨床試験成績
- 杉立 収寛,栗原 厚,谷澤 公彦 [他]
- 日本薬理学雑誌 = Folia pharmacologica Japonica : くすりとからだ : ファーマコロジカ 144(5), 239-249, 2014-11
- NAID 40020251035
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Japan Pharmaceutical Reference
薬効分類名
販売名
エフィエント錠3.75mg
組成
有効成分
- プラスグレル塩酸塩 4.12mg
(プラスグレルとして3.75mg)
添加物
- 乳糖水和物、結晶セルロース、低置換度ヒドロキシプロピルセルロース、ヒドロキシプロピルセルロース、ステアリン酸マグネシウム、ヒプロメロース、酸化チタン、タルク、三二酸化鉄
禁忌
- 出血している患者(血友病、頭蓋内出血、消化管出血、尿路出血、喀血、硝子体出血等)[出血を助長するおそれがある。]
- 本剤の成分に対し過敏症の既往歴のある患者
効能または効果
- 経皮的冠動脈形成術(PCI)が適用される下記の虚血性心疾患
- 急性冠症候群(不安定狭心症、非ST上昇心筋梗塞、ST上昇心筋梗塞)
安定狭心症、陳旧性心筋梗塞
- PCIが適用予定の虚血性心疾患患者への投与は可能である。冠動脈造影により、保存的治療あるいは冠動脈バイパス術が選択され、PCIを適用しない場合には、以後の投与を控えること。
- 通常、成人には、投与開始日にプラスグレルとして20mgを1日1回経口投与し、その後、維持用量として1日1回3.75mgを経口投与する。
- アスピリン(81〜100mg/日、なお初回負荷投与では324mgまで)と併用すること。
- ステント留置患者への本剤投与時には該当医療機器の添付文書を必ず参照すること。
- PCI施行前に本剤3.75mgを5日間程度投与されている場合、初回負荷投与(投与開始日に20mgを投与すること)は必須ではない。(本剤による血小板凝集抑制作用は5日間で定常状態に達することが想定される。)
- 空腹時の投与は避けることが望ましい(初回負荷投与を除く)。(「薬物動態」、「臨床成績」の項参照)
慎重投与
- 出血傾向及びその素因のある患者(頭蓋内出血の既往のある患者) [出血を生じるおそれがある。]
- 高度の肝機能障害のある患者 [凝固因子の産生が低下していることがあるので、出血の危険性が増大するおそれがある。]
- 高度の腎機能障害のある患者 [出血の危険性が増大するおそれがある。]
- 高血圧が持続している患者(「重要な基本的注意」の項参照)
- 高齢者 [出血の危険性が増大するおそれがある(「高齢者への投与」の項参照)。]
- 低体重の患者 [出血の危険性が増大するおそれがある。なお、体重50kg以下の患者では、年齢、腎機能等の他の出血リスク因子及び血栓性イベントの発現リスクを評価した上で、必要に応じて維持用量1日1回2.5mgへの減量も考慮すること(「臨床成績」の項参照)。]
- 脳梗塞又は一過性脳虚血発作(TIA)の既往歴のある患者 [海外臨床試験で、初回負荷用量60mg、維持用量10mg/日投与でアスピリンと併用した場合に、出血の危険性が増大したとの報告がある。]
注) 本剤の承認用量は初回負荷用量20mg、維持用量3.75mg/日である。
- 他のチエノピリジン系薬剤(クロピドグレル等)に対し過敏症の既往歴のある患者 [本剤投与後に血管浮腫を含む過敏症の発現が報告されている。]
重大な副作用
出血
頭蓋内出血(初期症状:頭痛、悪心・嘔吐、意識障害、片麻痺等)、消化管出血、心嚢内出血等の出血(1.2%)があらわれることがあるので、観察を十分に行い、異常が認められた場合には投与を中止し、適切な処置を行うこと。
血栓性血小板減少性紫斑病(TTP)
頻度不明注)
- TTP(初期症状:倦怠感、食欲不振、紫斑等の出血症状、意識障害等の精神・神経症状、血小板減少、破砕赤血球の出現を認める溶血性貧血、発熱、腎機能障害等)が認められた場合には、直ちに投与を中止し、血液検査(網赤血球、破砕赤血球の同定を含む)を実施し、必要に応じ血漿交換等の適切な処置を行うこと。
過敏症
頻度不明注)
- 血管浮腫を含む過敏症があらわれることがあるので、観察を十分に行い、異常が認められた場合には投与を中止し、適切な処置を行うこと。
薬効薬理
作用機序10〜13)
- プラスグレル塩酸塩はプロドラッグであり、生体内で活性代謝物に変換された後、血小板膜上のADP受容体P2Y12を選択的かつ非可逆的に阻害することで血小板凝集を抑制する。
抗血小板作用2,10,13,14)
- 各種実験動物(ラット、イヌ、サル)に経口投与したプラスグレルは、ADPにより惹起される血小板凝集を抑制した。
健康成人23例に初回負荷用量としてプラスグレル20mgを初日に投与し、翌日から維持用量3.75mg/日を6日間投与したとき、血小板凝集抑制作用は、初回負荷投与1時間後から速やかに発現した。20mgの初回負荷用量により、血小板凝集抑制率は、初回負荷投与1時間後に34%、8時間後に最高値52%を示し、維持用量投与期間中はほぼ同様な値で推移した。
抗血栓作用10,14)
- ラット動静脈シャント血栓モデル及び電気刺激による動脈血栓モデルにおいて、プラスグレルは経口投与により、用量に依存して血栓形成を抑制した。ラット動静脈シャント血栓モデルにおけるプラスグレルの抗血栓作用は、アスピリンとの併用により増強された。
病態モデルにおける作用13,15)
- ラット心筋梗塞モデルにおいて、プラスグレル塩酸塩を経口投与すると、心筋梗塞サイズが減少した。プラスグレルは経口投与により、ラット血栓性及び塞栓性脳梗塞モデルにおいて脳梗塞サイズを減少させ、ラット末梢動脈閉塞症モデルにおいて下肢の病変進行を抑制した。
有効成分に関する理化学的知見
一般名
- プラスグレル塩酸塩(Prasugrel Hydrochloride)
化学名
- 5-[(1RS )-2-Cyclopropyl-1-(2-fluorophenyl)-2-oxoethyl]-4,5,6,7-tetrahydrothieno[3,2-c ]pyridin-2-yl acetate monohydrochloride
分子式
分子量
性状
水にやや溶けやすく、N , N -ジメチルホルムアミド及びエタノール(99.5)にやや溶けにくい。
わずかに吸湿性である。
融点
分配係数
★リンクテーブル★
[★]
- 英
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- 商
- エフィエント