- 英
- intron
- 同
- 介在配列 intervening sequence
- 関
- スプライシング
WordNet
- sequence of a eukaryotic genes DNA that is not translated into a protein (同)noncoding DNA
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出典(authority):フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』「2017/09/09 11:08:58」(JST)
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イントロン(intron)は、転写はされるが最終的に機能する転写産物からスプライシング反応によって除去される塩基配列。つまり、アミノ酸配列には翻訳されない。スプライシングによって除去されず、最終的にアミノ酸配列に翻訳される部位をエクソンと呼ぶ。
イントロンを含むmRNA前駆体(pre-mRNA)を上に示している。イントロンをスプライシングにより除去したのち、翻訳されるよう成熟したmRNAが生成される。
イントロンは一見無駄に見えるが、選択的スプライシングや、エキソンシャッフリングを可能にし、また、mRNAを核から運び出す過程や、翻訳効率などに関わっていることがわかってきた。
目次
- 1 イントロンの発見
- 2 イントロンの種類
- 3 スプライセオソーム型イントロン
- 4 脚注
イントロンの発見
1977年にアデノウイルスのmRNA(messenger RNA)をアデノウイルスのゲノムDNAとハイブリダイズさせ電子顕微鏡で観察したところ、RNAを含まない一本鎖DNAループ (RNA displacemant loops) が形成されることが観察された[1][2]。これはそのmRNA分子は、いくつかのひと続きでないDNA領域と相補的であることを示す。その後多くの遺伝子が分断されていることが示され、真核生物の遺伝子の多くはこのような構造を持つことが分かった。この遺伝子を分断している配列こそイントロンである。古細菌や真正細菌、ウイルスからもイントロンが見つかっている。
イントロンの種類
イントロンには様々なタイプがある。グループI〜IIIは可動性であり転移現象を起こす。
- タンパク質によって切り出されるイントロン
ヌクレアーゼによって切り出されるタイプ。古細菌と真核生物のtRNA、rRNAに主に見られる。
- スプライセオソーム型イントロン
スプライソソームによってスプライスされる (spliceosomal intron) 。真核生物の遺伝子に見られる。
- グループIイントロン
自己スプライシング型。制限酵素をコードする領域があり転移現象を起こす。テトラヒメナのrRNAで初めて見つかり、蛋白質因子がなくてもRNAだけでスプライシング反応を触媒できるリボザイムとしてはじめての例となった。真正細菌と、真核生物の葉緑体やミトコンドリアから主に見つけられ、真核生物の核遺伝子では稀(rRNAのみ)。
- グループIIイントロン
自己スプライシング型。逆転写酵素をコードする領域があり転移現象を起こす。主スプライセオソーム型イントロンと同様の反応様式をもち、祖先を同一にすると考えられている。真核生物の葉緑体とミトコンドリア、真正細菌で見つけられる。古細菌では稀。
- グループIIIイントロン
まだよくわかっていない。ユーグレナ(ミドリムシ)の葉緑体などで発見されている。
スプライセオソーム型イントロン
例(配列は架空の物。大文字はエクソンを、小文字はイントロンを示す。)
pre-mRNA
5' AAAAUGUCAUCAGAUAUCUGGAGguaaguuuuacguauuauucgauucgaaaugcuaucguuucagGCCCGUUACGGGGGCUAUCAG 3'
スプライシング後
5' AAAAUGUCAUCAGAUAUCUGGAGGCCCGUUACGGGGGCUAUCAG 3'
スプライセオソーム型イントロンで最も一般的なタイプは5'端にGT、3'端にAGをもち、これはGT-AG則[3](GU-AG則)と呼ばれる。 長さは様々で長いものでは数100 kbまで知られ、また平均長は生物種によっても異なる。一方最短は約20 nt程度であり(哺乳類では60 nt程度)、これはイントロンとして機能するためにスプライシング因子との相互作用に立体構造上の制限などがあるためと想像される。
脚注
出典
- ^ Berget SM, Moore C, Sharp PA (August 1977). “Spliced segments at the 5' terminus of adenovirus 2 late mRNA”. Proc. Natl. Acad. Sci. U.S.A. 74 (8): 3171–5. doi:10.1073/pnas.74.8.3171. PMC 431482. PMID 269380. http://www.pubmedcentral.nih.gov/articlerender.fcgi?tool=pmcentrez&artid=431482.
- ^ Chow LT, Gelinas RE, Broker TR, Roberts RJ (September 1977). “An amazing sequence arrangement at the 5' ends of adenovirus 2 messenger RNA”. Cell 12 (1): 1–8. doi:10.1016/0092-8674(77)90180-5. PMID 902310.
- ^ 田村隆明・山本雅著 『分子生物学イラストレイテッド』 羊土社 2009年3月10日第3版発行 ISBN 9784758120029 p.148
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Japanese Journal
- 菅原 宏文,鈴木 宗三,惣宇利 正善,小嶋 哲人,一瀬 白帝
- 山形大学紀要. 医学 : 山形医学 29(2), 37-44, 2011-08-15
- … 【方法と結果】2006年調査の東北地方全患者数(合計401名)の20.4%にあたる81例の調 査票が回収され、うち血友病A14例について第VIII/8因子イントロン22逆位を検索した。 … 第VIII/8因子イントロン22逆 位は検索し得た血友病A症例の29%に認められ、少数例の検討であるが、全国とほぼ同 等の結果であった。 …
- NAID 110008614764
- LEMD3遺伝子のエクソン/イントロン接合領域に遺伝子変異を認めたBuschke-Ollendorff syndrome
- 是川 あゆ美,中野 創,六戸 大樹,赤坂 英二郎,中島 康爾,豊巻 由香,澤村 大輔
- 弘前醫學 62(2/3/4), 117-121, 2011
- … であった.発端者の父,姉にも体幹に同様の結節がみられた.骨レントゲン写真では,父の長管骨に骨斑紋症の像を認めた.以上よりBOS が疑われた.遺伝子変異解析を行った結果LEMD3 遺伝子のエクソン6 /イントロン6 接合部において,G がT に変わる遺伝子変異が同定され,発端者の父と姉にも同変異が検出されたことからBOS の診断が確定した.今回同定された変異がどのような病的意義を有するか,分子生物学的に議 …
- NAID 110008735848
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Japan Pharmaceutical Reference
薬効分類名
販売名
ペグイントロン皮下注用50μg/0.5mL用
組成
有効成分
ペグインターフェロン アルファ-2b(遺伝子組換え)
- 1バイアル中の含有量:74μg
日本薬局方「注射用水」0.7mLに溶解した溶液0.5mL中に含まれる量:50μg
添加物
- ポリソルベート80:0.074mg
白糖:59.2mg
その他:リン酸二水素ナトリウム二水和物、無水リン酸一水素ナトリウムを含有する。
- 本剤は上記成分を含む凍結乾燥品で、溶解液として日本薬局方「注射用水」0.7mLを添付している。
禁忌
- 本剤又は他のインターフェロン製剤に対し過敏症の既往歴のある患者
- ワクチン等生物学的製剤に対して過敏症の既往歴のある患者
- 小柴胡湯を投与中の患者(「相互作用」の項参照)
- 自己免疫性肝炎の患者[自己免疫性肝炎が悪化することがある。]
効能または効果
- リバビリンとの併用による次のいずれかのC型慢性肝炎におけるウイルス血症の改善
- 血中HCV RNA量が高値の患者
- インターフェロン製剤単独療法で無効の患者又はインターフェロン製剤単独療法後再燃した患者
- リバビリンとの併用によるC型代償性肝硬変におけるウイルス血症の改善
- 本剤はリバビリンと併用すること(【臨床成績】の項参照)。
- 本剤の使用に際しては、HCV RNAが陽性であること、及び組織像又は肝予備能、血小板数等により、慢性肝炎又は代償性肝硬変であることを確認すること。なお、血中HCV RNA量が高値のC型慢性肝炎に本剤を用いる場合、血中HCV RNA量がRT-PCR法で105IU/mL以上又はb-DNA法で1Meq./mL以上であることを確認すること。
- 本剤の単独投与時の国内における有効性・安全性は確立していない。
リバビリンとの併用によるC型慢性肝炎におけるウイルス血症の改善の場合
- リバビリンと併用すること。
通常、成人には、ペグインターフェロン アルファ-2b(遺伝子組換え)として1回1.5μg/kgを週1回皮下投与する。
本剤の投与に際しては、患者の状態を考慮し、減量、中止等の適切な処置を行うこと。
リバビリンとの併用によるC型代償性肝硬変におけるウイルス血症の改善の場合
- リバビリンと併用すること。
通常、成人には、ペグインターフェロン アルファ-2b(遺伝子組換え)として1回1.0μg/kgを週1回皮下投与する。
本剤の投与に際しては、患者の状態を考慮し、減量、中止等の適切な処置を行うこと。
- 本剤を添付の日本薬局方「注射用水」0.7mLに溶解したとき、溶解液0.5mL中に表示量のペグインターフェロン アルファ-2b(遺伝子組換え)を含有する。
本剤の投与に際しては、下記を参考に、患者の体重に応じて必要量を用いる。
C型慢性肝炎におけるウイルス血症の改善
C型代償性肝硬変におけるウイルス血症の改善
- 通常、成人には、下記の用法・用量のリバビリンを経口投与する。本剤の投与に際しては、患者の状態を考慮し、減量、中止等の適切な処置を行うこと。
C型慢性肝炎におけるウイルス血症の改善
C型代償性肝硬変におけるウイルス血症の改善
- 本剤の投与期間は、臨床効果(HCV RNA、ALT等)及び副作用の程度を考慮しながら慎重に決定すること。特に好中球数、血小板数、ヘモグロビン濃度の推移に注意し、本剤又はリバビリンの減量あるいは中止基準に従うこと。
C型慢性肝炎におけるウイルス血症の改善の場合
- セログループ1(ジェノタイプI(1a)又はII(1b))で血中HCV RNA量が高値の患者における通常の投与期間は48週間である。臨床試験の結果より、投与中止例では有効性が低下するため、減量・休薬などの処置により可能な限り48週間投与することが望ましい。なお、24週間以上の投与で効果が認められない場合には投与の中止を考慮すること。(【臨床成績】の項参照)
- それ以外の患者における通常の投与期間は24週間である。(【臨床成績】の項参照)
- C型代償性肝硬変におけるウイルス血症の改善の場合、通常の投与期間は48週間である。なお、24週間以上の投与で効果が認められない場合には投与の中止を考慮すること。(【臨床成績】の項参照)
- 本剤とリバビリンの併用投与にあたっては、下表の臨床検査値を確認することが望ましい。
C型慢性肝炎におけるウイルス血症の改善
C型代償性肝硬変におけるウイルス血症の改善
- 投与開始前のヘモグロビン濃度が14g/dL未満、好中球数2,000/mm3未満あるいは血小板数120,000/mm3未満の患者、高齢者及び女性では減量を要する頻度が高くなる傾向が認められているので、投与開始から2週間は原則入院させること。(「慎重投与」の項参照)
- 本剤とリバビリンの併用投与中は、定期的に血液学的検査を実施し、白血球数、好中球数、血小板数又はヘモグロビン濃度の低下が認められた場合には、下表を参考に本剤又はリバビリンの用量を変更すること。(「重要な基本的注意」の項参照)
C型慢性肝炎におけるウイルス血症の改善
C型代償性肝硬変におけるウイルス血症の改善
注)心疾患又はその既往がある患者に投与する場合には、Hb濃度が10g/dL以上であっても投与前に比べ2g/dL以上の減少が4週間持続する場合はリバビリンの減量を、Hb濃度が8.5g/dL以上であっても減量後4週間経過しても12g/dL未満の場合には投与中止を考慮すること。(「慎重投与」の項参照)
慎重投与
- 投与開始前のヘモグロビン濃度が14g/dL未満、好中球数2,000/mm3未満あるいは血小板数120,000/mm3未満の患者及び女性[減量を要する頻度が高くなる傾向が認められている。]
- 中枢・精神神経障害又はその既往歴のある患者[中枢・精神神経症状が悪化又は再燃することがある。]
- 高度の白血球減少、好中球減少又は血小板減少のある患者[白血球減少、好中球減少又は血小板減少が更に悪化することがあり、感染症又は出血傾向を来しやすい。]
- 心疾患又はその既往歴のある患者[心疾患が悪化することがある。]
- 重篤な肝障害のある患者[肝障害が悪化するおそれがある。]
- 慢性腎不全又はクレアチニンクリアランスが50mL/分以下の腎機能障害のある患者[本剤の血中濃度が上昇することがある。]
- 自己免疫疾患の患者又はその素因のある患者[疾患が悪化又は顕性化することがある。]
- 甲状腺機能異常又はその既往歴のある患者[甲状腺機能異常が悪化することがある。]
- アレルギー素因のある患者
- 高血圧症の患者[脳血管障害が起こるおそれがある。]
- 糖尿病又はその既往歴、家族歴のある患者、耐糖能障害のある患者[糖尿病が悪化又は発症するおそれがある。]
- 高齢者[「高齢者への投与」の項参照]
- 痙攣発作のある患者[他のインターフェロン製剤で、症状が悪化することが報告されている。]
- 間質性肺炎の既往歴のある患者[間質性肺炎が増悪又は再発することがある(「重要な基本的注意」、「重大な副作用」の項参照)。]
重大な副作用
- 以下の副作用のうち、海外報告又はインターフェロン アルファ-2b(遺伝子組換え)とリバビリンの併用により発現した副作用については頻度不明とした。
間質性肺炎(1%未満)、肺線維症、肺水腫(頻度不明)
- 発熱、咳嗽、呼吸困難等の呼吸器症状、また、胸部X線異常があらわれた場合には投与を中止し、副腎皮質ホルモン剤の投与等の適切な処置を行うこと。また、咳嗽、呼吸困難等があらわれた場合には直ちに連絡するよう患者に対し注意を与えること。なお、他のインターフェロン アルファ製剤において、間質性肺炎は小柴胡湯との併用例で多く報告されているため、併用を避けること。
抑うつ・うつ病(5〜10%未満)、自殺企図、躁状態(1%未満)、攻撃的行動(頻度不明)
- 観察を十分に行い、不眠、不安、焦燥、興奮、攻撃性、易刺激性等があらわれた場合には投与を中止するなど、適切な処置を行うこと。(「重要な基本的注意」の項参照)
貧血注1)(赤血球減少(250万/mm3未満)(1〜5%未満)、ヘモグロビン減少(8g/dL未満)(1%未満)、ヘモグロビン減少(8以上9.5g/dL未満)(10%以上)、ヘモグロビン減少(9.5以上11g/dL未満)(10%以上))
- 定期的に血液検査を行うなど観察を十分に行い、異常の程度が著しい場合には投与を中止し、適切な処置を行うこと。
無顆粒球症(頻度不明)、白血球減少(2,000/mm3未満)(10%以上)、顆粒球減少(1,000/mm3未満)(61.9%)
- 定期的に血液検査を行うなど観察を十分に行い、異常の程度が著しい場合には投与を中止し、適切な処置を行うこと。
血小板減少(50,000/mm3未満)(1〜5%未満)
- 定期的に血液検査を行うなど観察を十分に行い、異常の程度が著しい場合には投与を中止し、適切な処置を行うこと。
再生不良性貧血、汎血球減少(頻度不明)
- 骨髄機能の抑制による再生不良性貧血の発現を含む高度な血球減少が報告されているので、定期的に臨床検査(血液検査等)を行うなど、患者の状態を十分に観察すること。異常が認められた場合には、<用法・用量に関連する使用上の注意>の項を参照の上、減量又は中止等の処置を行うこと。
意識障害、失神(1〜5%未満)、見当識障害、難聴(1%未満)、痙攣、せん妄、錯乱、幻覚、妄想、昏迷、統合失調症様症状、認知症様症状(特に高齢者)、興奮(頻度不明)
- 観察を十分に行い、異常があらわれた場合には、投与継続の可否について検討すること。症状の激しい場合及び減量しても消失しない場合には投与を中止し、適切な処置を行うこと。
自己免疫現象(頻度不明)
- 自己免疫現象によると思われる症状・徴候[甲状腺機能異常、肝炎、溶血性貧血、特発性血小板減少性紫斑病(ITP)、潰瘍性大腸炎、関節リウマチ、乾癬、全身性エリテマトーデス、血管炎、フォークト・小柳・原田病、糖尿病(1型)の増悪又は発症等]があらわれることがあるので、定期的に検査を行うなど観察を十分に行い、異常が認められた場合には投与を中止するなど適切な処置を行うこと。
溶血性尿毒症症候群(HUS)、血栓性血小板減少性紫斑病(TTP)(頻度不明)
- 血小板減少、貧血、腎不全を主徴とする溶血性尿毒症症候群(HUS)、血栓性血小板減少性紫斑病(TTP)があらわれることがあるので、定期的に血液検査(血小板数、赤血球数、末梢血液像等)及び腎機能検査を行うなど観察を十分に行い、異常が認められた場合には投与を中止し、適切な処置を行うこと。
糖尿病(1型及び2型)(1%未満)
- 糖尿病が増悪又は発症することがあり、糖尿病性ケトアシドーシス、昏睡に至ることがあるので、定期的に検査(血糖値、尿糖等)を行い、異常が認められた場合には適切な処置を行うこと。
重篤な肝障害(1%未満)
- 定期的に肝機能検査を行うなど観察を十分に行い、黄疸や著しいトランスアミナーゼの上昇を伴う肝障害があらわれた場合には速やかに投与を中止し、適切な処置を行うこと。
急性腎不全等の重篤な腎障害(頻度不明)
- 定期的に腎機能検査を行うなど観察を十分に行い、異常が認められた場合には投与を中止し、適切な処置を行うこと。
ショック(頻度不明)
- 観察を十分に行い、不快感、口内異常、ぜん鳴、眩暈、便意、発汗、血圧下降等があらわれた場合には投与を直ちに中止すること。
心筋症、心不全、心筋梗塞、狭心症(頻度不明)
- 定期的に心電図検査を行うなど観察を十分に行い、これら疾患等の心筋障害があらわれた場合には投与を中止し、適切な処置を行うこと。
不整脈(1〜5%未満)
- 心室性不整脈、高度房室ブロック、洞停止、高度徐脈、心房細動等があらわれることがあるので、異常が認められた場合には投与を中止し、適切な処置を行うこと。
消化管出血(下血、血便等)(1〜5%未満)、消化性潰瘍、小腸潰瘍、虚血性大腸炎(1%未満)
- 観察を十分に行い、異常があらわれた場合には投与を中止し、適切な処置を行うこと。
呼吸困難(10%以上)、喀痰増加(5〜10%未満)
- 観察を十分に行い、異常の程度が著しい場合には投与を中止し、適切な処置を行うこと。
脳出血(1%未満)
- 脳出血があらわれることがあるので、観察を十分に行い、異常が認められた場合には投与を中止し、適切な処置を行うこと。
脳梗塞(1%未満)
- 脳梗塞があらわれることがあるので、観察を十分に行い、異常が認められた場合には投与を中止し、適切な処置を行うこと。
敗血症(1%未満)
- 易感染性となり、感染症及び感染症の増悪を誘発し敗血症に至ることがあるので、患者の全身状態を十分に観察し、異常が認められた場合には投与を中止し、適切な処置を行うこと。
網膜症(1〜5%未満)
- 網膜症があらわれることがあるので、網膜出血や糖尿病網膜症の増悪に注意し、定期的に眼底検査を行うなど観察を十分に行い、異常が認められた場合には投与を中止するなど、適切な処置を行うこと。また、視力低下、視野中の暗点が出現した場合は速やかに医師の診察を受けるよう患者を指導すること。
中毒性表皮壊死融解症(Toxic Epidermal Necrolysis:TEN)、皮膚粘膜眼症候群(Stevens-Johnson症候群)(頻度不明)
- 中毒性表皮壊死融解症、皮膚粘膜眼症候群等の重篤な皮膚障害があらわれることがあるので、観察を十分に行い、このような症状があらわれた場合には投与を中止し、適切な処置を行うこと。
横紋筋融解症(頻度不明)
- 横紋筋融解症があらわれることがあるので、脱力感、筋肉痛、CK(CPK)上昇等に注意し、このような症状があらわれた場合には投与を中止し、適切な処置を行うこと。
薬効薬理
作用機序13,14)
- IFNα-2bと同様にI型IFN受容体に結合し、IFN誘導遺伝子の発現を増強した。本薬の蛋白質部分の構造、各種生物活性及び作用機序がIFNα-2bと類似していたことから、本薬の生物活性はその蛋白質部分であるIFNα-2bに由来することが確認された。
抗ウイルス作用13,15)
- ヒト肝細胞癌由来細胞株Huh7細胞におけるHCVサブゲノムレプリコンの複製を阻害し、その時のIC50値は28pg/mLであった。また、HCVの近縁ウイルスであるウシウイルス性下痢症ウイルスに対して抗ウイルス作用を示し、その時のIC50値は130pg/mLであり、リバビリンと併用することにより、抗ウイルス作用が増強した。脳心筋炎ウイルスにおける抗ウイルス作用の比活性(蛋白質量あたりの活性)は、IFNα-2bの約28%であった。
腫瘍細胞増殖抑制作用16)
- ヒトバーキットリンパ腫由来細胞株Daudi細胞に対してIFNα-2bと同様に腫瘍細胞増殖抑制作用を示した。
免疫系への作用13)
- 抗ウイルス作用に関与する宿主免疫機能である、主要組織適合抗原複合体クラスI抗原の発現、ナチュラルキラー活性及びリンホカイン活性化キラー活性に対してIFNα-2bと同様に増強作用を示した。
有効成分に関する理化学的知見
- H3C-(O-CH2CH2)n-OCO-Interferon alfa-2b
★リンクテーブル★
[★]
- 英
- exon、exonic
- 同
- エキソン
- 関
- イントロン、スプライシング
[★]
- 英
- 関
- 同
- イントロン
- 英
- [[]]
- 同
- イントロン
[★]
- 英
- splice
- 関
- スプライシング、イントロン
[★]
- 英
- splicing
- 関
- イントロン
[★]
ペグインターフェロンアルファ-2b