- 英
- alumina
- 関
- コランダム、酸化アルミニウム、サファイア
WordNet
- any of various forms of aluminum oxide occurring naturally as corundum (同)aluminum_oxide, aluminium_oxide
PrepTutorEJDIC
- アルミナ,礬土(ばんど),酸化アルミニウム
Wikipedia preview
出典(authority):フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』「2017/05/02 01:54:08」(JST)
[Wiki ja表示]
|
「アルミナ」はこの項目へ転送されています。ナイトメアの楽曲については「the WORLD/アルミナ」をご覧ください。 |
酸化アルミニウム(III) |
|
|
識別情報 |
CAS登録番号 |
1344-28-1 |
PubChem |
9989226 |
ChemSpider |
8164808 |
UNII |
LMI26O6933 |
RTECS番号 |
BD120000 |
ATC分類 |
D10AX04 |
- [Al+3].[Al+3].[O-2].[O-2].[O-2]
[O-2].[O-2].[O-2].[Al+3].[Al+3]
|
- InChI=1S/2Al.3O/q2*+3;3*-2
Key: PNEYBMLMFCGWSK-UHFFFAOYSA-N
InChI=1/2Al.3O/q2*+3;3*-2
Key: PNEYBMLMFCGWSK-UHFFFAOYAC
|
特性 |
組成式 |
Al2O3 |
モル質量 |
101.961276g mol-1[1] |
外観 |
白色固体 |
匂い |
無臭 |
密度 |
3.95–4.1 g/cm3 |
融点 |
2072 °C [3]
|
沸点 |
2977 °C [4]
|
水への溶解度 |
溶けない |
溶解度 |
ジエチルエーテルには溶けない
エタノールにもほとんど溶けない |
熱伝導率 |
30 W·m−1·K−1[2] |
屈折率 (nD) |
nω=1.768–1.772
nε=1.760–1.763
複屈折 0.008 |
構造 |
結晶構造 |
三方晶系、hR30、空間群 = R3c, No. 167 |
配位構造 |
八面体 |
熱化学 |
標準生成熱 ΔfHo |
−1675.7 kJ·mol−1[5] |
標準モルエントロピー So |
50.92 J·mol−1·K−1[5] |
危険性 |
NFPA 704 |
|
関連する物質 |
その他の陰イオン |
水酸化アルミニウム |
その他の陽イオン |
三酸化ホウ素
酸化ガリウム
酸化インジウム
酸化タリウム |
特記なき場合、データは常温 (25 °C)・常圧 (100 kPa) におけるものである。 |
酸化アルミニウム(さんかアルミニウム、英語: Aluminium oxide)は、化学式がAl2O3で表されるアルミニウムの両性酸化物である。通称はアルミナ(α-アルミナ)、礬土(ばんど)。天然にはコランダム、ルビー、サファイアとして産出する。おもに金属アルミニウムの原料として使われるほか、硬度を生かして研磨剤、高融点を生かして耐火物としての用途もある[6]。立方晶系のγ-アルミナは高比表面積を持つことから触媒として重要である[7][8]。
目次
- 1 産出
- 2 性質
- 3 用途
- 4 合成法
- 5 種類
- 6 結晶
- 7 酸化アルミニウム(II)および酸化アルミニウム(I)
- 8 脚注
- 9 関連項目
産出
天然には、結晶がコランダム(三方晶系)として産出するほか、水和物がボーキサイトの主成分として存在する。ルビーとサファイアはコランダムの変種で、微量の金属イオンが混入することにより発色し宝石として珍重される。ルビーはクロムが混入することにより深赤色に着色され、ルビーレーザーなどの用途がある。サファイアは鉄やチタンなどが微量混入し、赤以外の色に着色したコランダムである。
性質
絶縁体、高熱伝導率(30 Wm−1K−1[2])のセラミック材料である。一般に結晶の状態で産出し、コランダムまたはα-酸化アルミニウムと呼ばれ、研磨材や切削工具の部品としての用途がある[6]。
酸化アルミニウムにおけるアルミニウムと酸素との結び付きは強く、ここからアルミニウムの単体を取り出すことは難しいが、アメリカ合衆国のチャールズ・マーティン・ホールとフランスのポール・エルーらはそれぞれ、共に電気分解を用いてこれに成功した(ホール・エルー法)。
カラムクロマトグラフィーにおいて、シリカ(二酸化ケイ素)が酸性のために充填材として用いることができないときに用いられることがある。ボーキサイトからアルミナを製造するには、カール・ヨーゼフ・バイヤー(英語版)が開発したバイヤー法が用いられている。
用途
融解塩電気分解でアルミニウムの材料とするほか、陶芸などのセラミックス材料としても添加される。また、研削材や砂まき装置等の高強度、高靱性、耐熱衝撃性を求められる分野や、自動車排ガス浄化触媒等の触媒の担体、歯科治療(インレー、クラウンなどの修復物・補綴物)などに広く利用される。βアルミナはナトリウム・硫黄電池の電解質に用いられる。また、工業用サンドブラストの研磨剤として利用され、医療用途でも使用されWHOのATC分類では、座瘡(にきび)の瘢痕を削り取る治療に用いられる。
高純度の結晶鉱石は宝石として珍重される(サファイア、ルビー)。
高純度アルミナは、サファイアを使ったLEDの基板、リチウムイオン二次電池部材、半導体製造装置のセラミックス製部材などに、低ソーダアルミナは、液晶ディスプレイ用ガラスやICパッケージ、自動車プラグなどに使用される[9]。
合成法
- 硝酸アルミニウムや硫酸アルミニウムなどの塩を1,200℃-1,300℃で直接熱分解して合成する。
- 塩化アルミニウムの蒸気に対して、酸素あるいは水蒸気とを1,000℃以上で反応させると粉末状のアルミナが生成する。
種類
- アランダム (alundum) - 褐色溶解アルミナ。
結晶
- γ-アルミナ(低温)- スピネル型
- α-アルミナ(高温)- コランダム型
酸化アルミニウム(II)および酸化アルミニウム(I)
酸化アルミニウムにはAl2O3の化学式で表される酸化アルミニウム(III)の他に、AlOの化学式で表される酸化アルミニウム(II)および、Al2Oの化学式で表される酸化アルミニウム(I)が存在する。酸化アルミニウム(II)は高層大気中においてアルミニウム処理された手榴弾が爆発した際に気層から検出され[10][11][12]、星の吸収スペクトルからも発見されている[13]。酸化アルミニウム(I)は酸化アルミニウム(III)と金属ケイ素を真空条件下1800℃で加熱することによって得られる物質であり[14]、安定に存在できる温度領域が1050-1600℃であるため通常は気体として存在している[15]。
脚注
- ^ “Fasertonerde - Compound Summary”. PubChem. 2012年4月1日閲覧。
- ^ a b Material Properties Data: Alumina (Aluminum Oxide)
- ^ P. Patnaik (2002). Handbook of Inorganic Chemicals. McGraw-Hill. ISBN 0-07-049439-8.
- ^ Roew, Raymond (2009). “Adipic Acid”. Handbook of Pharmaceutical Excipients. pp. 11–12
- ^ a b Zumdahl, Steven S. (2009). Chemical Principles 6th Ed.. Houghton Mifflin Company. ISBN 0-618-94690-X.
- ^ a b “Alumina (Aluminium Oxide) – The Different Types of Commercially Available Grades”. The A to Z of Materials. 2007年10月27日閲覧。
- ^ “高純度アルミナ(タイミクロン)”. 大明化学工業株式会社. 2012年4月1日閲覧。
- ^ “セラミックアカデミー”. 日本ガイシ. 2012年4月1日閲覧。
- ^ http://www.sumitomo-chem.co.jp/products/basic_chemicals/
- ^ D. C. Tyte (1964). “Red (B2Π–A2σ) Band System of Aluminium Monoxide”. Nature 202 (4930): 383. Bibcode 1964Natur.202..383T. doi:10.1038/202383a0.
- ^ D. C. Tyte (1967). “The dissociation energy of aluminium monoxide”. Proc. Phys. Soc. 92 (4): 1134. Bibcode 1967PPS....92.1134T. doi:10.1088/0370-1328/92/4/339.
- ^ Johnson E. R. & Low C. H. (1967). “Further spectral observations of grenade glow clouds in the lower thermosphere”. Australian Journal of Physics 20: 577. Bibcode 1967AuJPh..20..577J.
- ^ Merrill, P. W., Deutsch, A. J., & Keenan, P. C. (1962). “Absorption Spectra of M-Type Mira Variables”. Astrophysical Journal 136: 21. Bibcode 1962ApJ...136...21M. doi:10.1086/147348.
- ^ Dohmeier, C.; Loos, D.; Schnöckel, H. (1996). “Aluminum(I) and gallium(I) compounds: Syntheses, structures, and reactions”. Angewandte Chemie International Edition 35 (2): 129–149. doi:10.1002/anie.199601291.
- ^ Hoch, Michael, Johnston, Herrick, L. “Formation, stability and crystal structure of the solid aluminum suboxides: Al2O and AlO.” Journal of the American Chemical Society. 76.9 (1954): 2260-2561.
関連項目
|
ウィキメディア・コモンズには、酸化アルミニウムに関連するカテゴリがあります。 |
アルミニウムの化合物 |
Al(I) |
|
Al(II) |
|
Al(III) |
- AlAs
- Al(BH4)3
- AlBr3
- Al2(C2)3
- Al4C3
- AlCl3
- Al(CN)3
- AlF3
- AlH3
- AlI3
- AlN
- Al2O3
- Al(OH)3
- AlO(OH)
- AlP
- Al2S3
- AlSb
- Al2Se3
- Al2Te3
オキソ酸塩 |
- Al(ClO3)3
- Al(ClO4)3
- Al(C5H7O2)3
- Al2(CO3)3
- Al2(FeO4)2
- AlK(SO4)2
- Al(MnO4)3
- Al2(MoO4)3
- AlNa(SO4)2
- Al(NH4)(SO4)2
- Al(NO3)3
- AlPO4
- Al2(SeO4)3
- Al2(SiO3)3
- Al2(SO4)3
- Al2(WO4)3
|
有機アルミニウム(III)化合物 |
- (Al(CH3)3)2
- (Al(C2H5)3)2
- Al(CH2CH(CH3)2)3
- Al(CH2CH(CH3)2)2H
- Al(C2H5)2Cl
- Al(C2H5)2CN
- Al(Si(CH3)3)3
- Ti(C5H5)2CH2ClAl(CH3)2
|
|
|
UpToDate Contents
全文を閲覧するには購読必要です。 To read the full text you will need to subscribe.
Related Links
- 豊富な材料と優れた特性から選べる、京セラファインセラミックスのアルミナを材料とした製品の一覧ページです。最も広く利用されている材料です。 ... アルミナに関連する製品一覧 アルミナについて ファインセラミックスの代表 ...
- 「アルミナ」ってなあに? なあに?と聞かれりゃ答えてやるのが世の情け。 それはね…! 白い粉なんだよ。 でも君の足元、そう地球上のどこにでもあるものなんだ。 日ごろ目には見えないものかもしれないけれど、これが実はスゴイ ...
Related Pictures
Japan Pharmaceutical Reference
薬効分類名
販売名
セルスポットパップ70mg
組成
成分・含量
添加物
- Dーソルビトール液、ゼラチン、酒石酸、クロタミトン、ポリアクリル酸部分中和物、メタクリル酸・アクリル酸n-ブチルコポリマー、アクリル酸デンプン300、メタリン酸ナトリウム、1,3ーブチレングリコール、モノオレイン酸ソルビタン、ポリソルベート80、水酸化アルミナマグネシウム、精製水
禁忌
(次の患者には使用しないこと)
- 本剤又は他のフェルビナク製剤に対して過敏症の既往歴のある患者
- アスピリン喘息 (非ステロイド性消炎鎮痛剤等による喘息発作の誘発) 又はその既往歴のある患者〔喘息発作を誘発するおそれがある。〕
効能または効果
変形性関節症
肩関節周囲炎
腱・腱しょう炎
腱周囲炎
上腕骨上顆炎(テニス肘等)
筋肉痛
外傷後の腫脹・疼痛
慎重投与
(次の患者には慎重に使用すること)
- 気管支喘息のある患者〔喘息発作を誘発するおそれがある。〕
重大な副作用
ショック、アナフィラキシー
(頻度不明)
- ショック、アナフィラキシー (蕁麻疹、血管浮腫、呼吸困難等) があらわれることがあるので、観察を十分に行い、異常が認められた場合には使用を中止し、適切な処置を行うこと。
薬効薬理
鎮痛作用4)
- セルスポット製剤及びフェルビナク貼付剤 (対照) は、酵母懸濁液 (起炎物質) の注射による炎症性疼痛モデルに対して、疼痛閾値を有意に上昇させ、優れた鎮痛作用を示し、両薬剤間で効力に差はなかった。(ラット: Randall-Selitto法による炎症性疼痛抑制作用。)
抗炎症作用4)
急性炎症
- セルスポット製剤及びフェルビナク貼付剤 (対照) は、カラゲニン (起炎物質) 惹起による足浮腫に対して、優れた抗炎症作用を示し、両薬剤間で効力に差はなかった。(ラット: カラゲニン足蹠浮腫法による足蹠浮腫抑制作用。)
慢性炎症
- セルスポット製剤及びフェルビナク貼付剤 (対照) は、Mycobacterium butiricum (起炎菌) の接種による二次性炎症に対して、優れた抗炎症作用及び関節炎症状改善作用を示し、両薬剤間で効力に差はなかった。(ラット: アジュバント関節炎法による足蹠浮腫抑制作用及び関節炎症状改善作用。)
皮膚刺激性5)
- セルスポット製剤及びフェルビナク貼付剤 (対照) は、モルモットの正常皮膚に24時間貼付しても皮膚刺激性を認めなかった。
有効成分に関する理化学的知見
- 本品は白色〜微黄白色の結晶又は結晶性の粉末である。本品はメタノール又はアセトンにやや溶けやすく、エタノール (95) にやや溶けにくく、水にほとんど溶けない。
★リンクテーブル★
[★]
- 英
- aluminum oxide、aluminium oxide
- 関
- アルミナ、コランダム、サファイア
[★]
- 英
- corundum
- 関
- アルミナ、綱玉、酸化アルミニウム、サファイア
[★]
- 英
- sapphire
- 関
- アルミナ、コランダム、酸化アルミニウム
[★]
- 関
- aluminum oxide、corundum、sapphire
[★]
- 英
- aluminous porcelain
- 同
- アルミナスポーセレン