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出典(authority):フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』「2016/08/31 20:15:20」(JST)
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アダパレン
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IUPAC命名法による物質名 |
IUPAC名
6-[3-(1-adamantyl)-4-methoxy-phenyl] naphthalene-2-carboxylic acid
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臨床データ |
胎児危険度分類 |
|
法的規制 |
- UK: 処方箋のみ (POM)
- US: ℞-only
|
投与方法 |
経皮投与 |
薬物動態データ |
生物学的利用能 |
非常に低い |
排泄 |
胆汁 |
識別 |
CAS番号
(MeSH) |
106685-40-9 |
ATCコード |
D10AD03 |
PubChem |
CID: 60164 |
DrugBank |
APRD00780 |
KEGG |
D01112 |
化学的データ |
化学式 |
C28H28O3 |
分子量 |
412.52 g/mol |
アダパレン(Adapalene)とは、尋常性痤瘡(ニキビ)の外用治療剤に使用される有効成分。レチノイド様の作用を有するナフトエ酸(ナフタレンカルボン酸)誘導体である。毛孔性苔癬等の皮膚疾患に適応外使用される[1]。
ガルデルマ (Galderma:皮膚科学専業の仏・スイス合弁企業) 社が創製した、アダパレンを含有した外用治療剤(ゲル、クリーム)は、同社により「ディフェリン® (Differin)」という製品名で世界80カ国以上で承認・販売されている。日本では2008年7月にガルデルマ社の日本法人であるガルデルマ株式会社により、ディフェリン®ゲル0.1%が製造販売承認を取得した。同製品の国内販売権は承認後8年間塩野義製薬が取得している。
目次
- 1 作用
- 2 相互作用
- 3 薬物動態
- 4 臨床的応用
- 5 外部リンク
- 6 参考資料
作用
ニキビは毛包脂腺系の皮脂分泌の亢進と、角化亢進による毛包の閉塞により面皰(非炎症性皮疹)として発生する。その後、炎症を伴った赤い丘疹・膿疱(炎症性皮疹)へ進展する。アダパレンはレチノイン酸受容体(RAR)に選択的に結合し、表皮角化細胞(英語版)の角化を制御することで面皰の形成を抑制するため、非炎症性皮疹と炎症性皮疹の数を共に減少させる。in vivo 研究では、アダパレン製剤は担体に較べて面皰の数を50〜60%減少させた。
相互作用
アダパレンは局所使用したクリンダマイシンの効果を増強するが、その副作用も増加する[2]。クリンダマイシン塗布の3〜5分前にアダパレンを塗布すると、クリンダマイシンの皮膚への浸透を増加させ、単剤に比べて作用が強くなる[3]。
トレチノインとは異なりアダパレンは化学的に安定であるので、 過酸化ベンゾイルと同時に用いても失活しないと思われる[4]。
薬物動態
経皮的に吸収されるアダパレン量は少ない。6名のニキビ患者に、1日1回2gのアダパレンクリームを面積1,000cm²の皮膚に5日間塗布した試験では、血中から検出されたアダパレン濃度は0.35ng/mL未満又は未検出であった[5]。
臨床的応用
日本皮膚科学会による尋常性痤瘡治療ガイドライン(2008年9月)にて、面皰並びに軽症から重症の炎症性皮疹、さらには維持療法において推奨度A(使用を強く推奨)である。
外部リンク
- 塩野義製薬の当該商品PDF
- ガルデルマ株式会社ウェブサイト
- ディフェリン総合情報サイト
参考資料
- ^ Rolewski S (2003). “Clinical review: topical retinoids”. Dermatol Nurs 15 (5): 447–50, 459–65. PMID 14619325. http://www.medscape.com/viewarticle/464026.
- ^ “Efficacy and tolerability of combined topical treatment of acne vulgaris with adapalene and clindamycin: a multicenter, randomized, investigator-blinded study”. J Am Acad Dermatol 49 (3 Suppl): S211–7. (2003). doi:10.1067/S0190-9622(03)01152-6. PMID 12963897.
- ^ “Adapalene pretreatment increases follicular penetration of clindamycin: in vitro and in vivo studies”. Indian J Dermatol Venereol Leprol 73 (5): 326–9. (2007). doi:10.4103/0378-6323.34010. PMID 17921613.
- ^ “Chemical stability of adapalene and tretinoin when combined with benzoyl peroxide in presence and in absence of visible light and ultraviolet radiation”. Br J Dermatol 139 Suppl 52: 8–11. (October 1998). doi:10.1046/j.1365-2133.1998.1390s2008.x. PMID 9990414.
- ^ “DIFFERIN® (adapalene) Cream, 0.1% Label (PDF)”. FDA (2000年5月25日). 2011年10月4日閲覧。
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Japanese Journal
- アダパレン外用が奏効したFavre-Racouchot症候群の2例 (特集 毛包・脂腺系疾患 : 最近の話題)
- 患者さんのヘルス・リテラシーを高める くすりの教室(第8回)アダパレン
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- ディフェリン(一般名:アダパレン)公式サイト。ガルデルマ株式会社では、医療従事者の方々と使用される患者さまを対象に、適正使用に関する情報をご提供しております。
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Japan Pharmaceutical Reference
薬効分類名
販売名
ディフェリンゲル0.1%
組成
成分・含量(1g中)
添加物
- プロピレングリコール、パラオキシ安息香酸メチル、カルボキシビニルポリマー、ポリオキシエチレン(20)ポリオキシプロピレン(20)グリコール、エデト酸ナトリウム水和物、水酸化ナトリウム
禁忌
- 本剤の成分に対し過敏症の既往歴のある患者
- 妊婦又は妊娠している可能性のある婦人
[「妊婦、産婦、授乳婦等への使用」の項参照]
効能または効果
- 本剤は顔面の尋常性ざ瘡にのみ使用すること。
- 顔面以外の部位(胸部、背部等)における有効性・安全性は確立していない。
- 結節及び嚢腫には、他の適切な処置を行うこと。
- 就寝前に使用すること。
- 治療開始3ヵ月以内に症状の改善が認められない場合には使用を中止すること。
- 症状改善により本剤塗布の必要がなくなった場合は、塗布を中止し、漫然と長期にわたって使用しないこと。
薬効薬理
- アダパレンは表皮の角化細胞の分化を抑制した16)。
作用機序:アダパレンはレチノイン酸受容体に親和性を有し、遺伝子転写促進化が誘導された17〜18)。
有効成分に関する理化学的知見
一般名
化学名
- 6‐[4‐Methoxy‐3‐(tricyclo[3.3.1.13,7]dec‐1‐yl)phenyl] naphtalene‐2‐carboxylic acid
分子式
分子量
性 状
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会社名
成分
薬効分類
薬効