NSAID腎症

NSAID nephropathy
非ステロイド性抗炎症薬 NSAIDプロスタグランジン腎前性腎不全急性腎不全

概念

  • 健康人では問題ないが、うっ血性心不全、肝硬変、慢性腎臓病、hypovolemia、あるいは交感神経-副腎系やレニン-アンジオテンシン系の活性化に関する他の状態においては、プロスタグランジンの産生が(腎機能を発揮する上では?)重要になる。(GOO.685)
  • プロスタグランジンは、尿細管においてCl-の再吸収とADHの作用を抑制する(プロスタグランジンは利尿状態にする方向に作用)。NSAIDはプロスタグランジンの産生を抑制するのでwaterとsaltのretentionが起こる。(GOO.685)
  • NSAIDsはK+の再吸収を促進し、またプロスタグランジンにより誘導されるレニンの分泌を抑制する。(GOO.685)


考える技術 第2版 p.536
  • 急性の腎前性腎不全(NSAID誘発性腎低灌流)と腎性腎不全(間質性腎炎(血尿、側腹部痛))を来しうる
  • NSAID誘発性腎低灌流:
  • NSAIDs(tNSAIDs, COX-2阻害薬問わず)で起こり、服用3-7日以内で起こる。
  • 正常人ではGFRの自動調節能がintactでありプロスタグランジンが腎血流に対する影響は大きくないが、慢性腎臓病、高血圧、循環血液量減少、心不全、肝硬変の患者では自動調節能が損なわれており、その結果としてプログラスタンジン抑制に続いて腎血流量が低下し腎虚血や急性腎不全を生じる。


症状

  • 腎前性腎不全:浮腫、体重増加、血圧上昇
  • 間質性腎炎:血尿、側腹部痛

検査

  • FENaは1%未満のはず。
  • 間質性腎炎では尿中好酸球が上昇する

治療

  • NSAIDsの服用中止

経過

  • NSAIDsの服用中止に引き続いて腎機能が回復していく。