- 英
- bluetongue
- 関
- ブルータングウイルス
WordNet
- a viral disease of sheep and cattle that is transmitted by biting midges
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出典(authority):フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』「2018/04/09 00:09:08」(JST)
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この項目では、動物の病気について説明しています。英語でBlue-tongued skinkと呼ばれるトカゲについては「アオジタトカゲ属」をご覧ください。 |
ブルータング(英: Bluetongue disease)は、ウシ、ヒツジ、シカ、バッファロー、カモシカなどの反芻動物に感染するウイルス性の病気。日本では直訳で「青舌病」とも呼ばれる。
目次
- 1 病原体
- 2 疫学
- 3 症状
- 4 処置
- 5 日本における対策
- 6 脚注
- 7 外部リンク
病原体
ブルータングウイルス |
ブルータングウイルス
|
分類(ウイルス) |
群 |
: |
第3群(二本鎖RNAウイルス) |
目 |
: |
未分類 |
科 |
: |
レオウイルス科 Reoviridae |
属 |
: |
オルビウイルス属 Orbivirus |
種 |
: |
ブルータングウイルス |
|
学名 |
Bluetongue virus, BTV |
病原はレオウイルス科オルビウイルス属ブルータングウイルスで[1]、24の血清型が確認されている。ヌカカなどの「吸血昆虫」によって感染し、接触感染することは無いとされる[1]。ヒトへの感染例は報告されていない。
疫学
オーストラリア、米国、アフリカ、中東、アジアおよびヨーロッパで感染が確認されている。温帯地域では晩夏から秋にかけて発生するが、気温が低下すると流行は収束に向かう。熱帯地域では年間を通じて発生する。
症状
- 発熱
- 唾液分泌過剰
- 食欲減退
- 顔面浮腫
- 嚥下障害
- 鼻汁漏出
- 呼吸困難
また、腫脹や潰瘍形成が舌や口唇、口腔・鼻腔粘膜に起きる[1]。病名は舌のチアノーゼによって「青い舌」となることから来ているが、実際にこの症状が観察されることは少ないという[1]。潜伏期は5~20日間で、通常は全ての症状が感染から1カ月以内に顕在化する。ヒツジは大きい影響を受けるがウシやヤギなど他の患畜では感染しても症状が表れなかったり、軽度で済む事が多い[1]。
処置
有効な治療法は無い[2]。ワクチンの接種と検疫、および殺虫・消毒により媒介昆虫の移動・侵入を防ぐ以外には感染防止の手段も存在しない[2]。なお、日本ではワクチンは使用されておらず、抗体検査による患畜の早期発見・隔離と補液などの対症療法のみが行われている[1]。
日本における対策
家畜伝染病予防法の届出伝染病に指定されており、ウイルスを確認した場合は都道府県に届け出なければならない[2]。なお、日本では1974年にウイルス侵入が確認され、1994年に北関東地方で肥育されていたウシとヒツジ(綿羊)での発病例がある[3]。
脚注
- ^ a b c d e f “ブルータング(bluetongue)”. 動物衛生研究所 (2012年6月29日). 2012年12月31日閲覧。
- ^ a b c “ブルータング (届出)”. 日本獣医師会 (2010年4月21日). 2012年12月31日閲覧。
- ^ “わが国の牛及びめん羊に発生したブルータング”. 農業・食品産業技術総合研究機構 (2012年11月27日). 2012年12月31日閲覧。
外部リンク
家畜伝染病 |
言葉 |
家畜/家禽 - 牧畜/酪農/養豚/養鶏/養蜂 - 畜産/畜産業
病原体 - 感染 - 感染経路 - 伝染病/感染症 - 海外悪性伝染病 - 人獣共通感染症 - 公衆衛生 - アウトブレイク/パンデミック - ワクチン - 屠殺 - 殺処分 - 検疫
|
組織・施設等 |
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協定・法律等 |
SPS協定(世界貿易機関) - OIEコード(国際獣疫事務局) - 家畜伝染病予防法(農水省) - 狂犬病予防法(厚労省) - 口蹄疫対策特別措置法 - Category:畜産関連法規
|
国際獣疫事務局 リスト疾病 |
複数種 |
炭疽症 - オーエスキー病 - ブルータング - ブルセラ症 - クリミア・コンゴ出血熱 - エキノコックス症 - 口蹄疫 - 心水病 - 日本脳炎 - レプトスピラ症 - 新世界ラセンウジバエ - 旧世界ラセンウジバエ - ヨーネ病 - Q熱 - 狂犬病 - リフトバレー熱 - 牛疫 - 旋毛虫症 - 野兎病 - 水胞性口炎 - 西ナイル熱
|
ウシ |
アナプラズマ病 - バベシア症 - 牛疫 - 牛海綿状脳症 - 結核 - 牛ウイルス性下痢 - 牛肺疫 - 牛白血病 - 出血性敗血症 - 牛伝染性鼻気管炎 - 皮膚病 - 悪性カタル熱 - タイレリア症 - トリコモナス病 - ナガナ病
|
ヒツジ、ヤギ |
山羊関節炎・脳脊髄炎 - 伝染性無乳症 - 山羊伝染性胸膜肺炎 - 流行性羊流産 - 羊慢性進行性肺炎 - ナイロビ羊病 - 緬羊ブルセラオビス - 小反芻獣疫 - サルモネラ症 - スクレイピー - 羊痘/山羊痘
|
ウマ |
アフリカ馬疫 - 馬伝染性子宮炎 - 媾疫 - 東部馬脳炎 - 西部馬脳炎 - 馬伝染性貧血 - 馬インフルエンザ - 馬ピロプラズマ病 - 馬鼻肺炎 - 馬ウイルス性動脈炎 - 鼻疽 - スーラ病 - ベネズエラ馬脳脊髄炎
|
ブタ |
アフリカ豚コレラ - 豚コレラ - ニパウイルス感染症 - エキノコックス症 - 豚繁殖・呼吸障害症候群 - 豚水胞病 - 伝染性胃腸炎
|
トリ |
クラミジア - 鶏伝染性気管支炎 - 鶏伝染性喉頭気管炎 - 鶏マイコプラズマ病 - あひる肝炎 - 家禽コレラ - 家禽チフス - 鳥インフルエンザ - 伝染性ファブリキウス囊病 - マレック病 - ニューカッスル病 - ひな白痢 - 七面鳥鼻気管炎
|
ウサギ |
兎粘液腫 - ウサギ出血病
|
ハチ |
アカリンダニ症 - アメリカ腐蛆病 - ヨーロッパ腐蛆病 - スモール・ハイブ・ビートル症 - ミツバチトゲダニ症 - バロア病
|
魚類 |
伝染性造血器壊死症 - 伝染性造血器壊死症 - コイ春ウイルス病 - ウイルス性出血性敗血症 - 伝染性膵臓壊死症 - 伝染性サケ貧血 - 流行性潰瘍症候群 - 細菌性腎臓病 - ギロダクチルス症 - マダイイリドウイルス病
|
軟体動物 |
Bonamia ostreae感染症 - Bonamia exitiosus感染症 - Marteilia refringens感染症 - Mikrocytos roughleyi感染症 - Perkinsus marinus感染症 - Perkinsus olseni感染症 - Xenohaliotis californiensis感染症
|
甲殻類 |
タウラ症候群 - 白点病 - イエローヘッド病 - バキュロウイルス・ペナエイによる感染症 - モノドン型バキュロウイルスによる感染症 - 伝染性皮下造血器壊死症 - ザリガニ病
|
その他 |
ラクダ痘 - リーシュマニア症
|
|
家畜伝染病予防法上の監視伝染病 |
法定伝染病 |
牛疫 - 牛肺疫 - 口蹄疫 - 日本脳炎 - 狂犬病 - 水胞性口炎 - リフトバレー熱 - 炭疽症 - 出血性敗血症 - ブルセラ症 - 結核病 - ヨーネ病 - ピロプラズマ症 - アナプラズマ病 - 牛海綿状脳症 - 鼻疽 - 馬伝染性貧血 - アフリカ馬疫 - 豚コレラ - アフリカ豚コレラ - 豚水胞病 - 家きんコレラ - 高病原性鳥インフルエンザ - ニューカッスル病 - 家きんサルモネラ感染症 - 腐蛆病
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届出伝染病 |
ブルータング - アカバネ病 - 悪性カタル熱 - チュウザン病 - ランピースキン病 - 牛ウイルス性下痢・粘膜病 - 牛伝染性鼻気管炎 - 牛白血病 - アイノウイルス感染症 - イバラキ病 - 牛丘疹性口炎 - 牛流行熱 - 類鼻疽 - 破傷風 - 気腫疽 - レプトスピラ症 - サルモネラ症 - 牛カンピロバクター症 - トリパノソーマ病 - トリコモナス病 - ネオスポラ症 - 牛バエ幼虫症 - ニパウイルス感染症 - 馬インフルエンザ - 馬ウイルス性動脈炎 - 馬鼻肺炎 - 馬モルビリウイルス肺炎 - 馬痘 - 野兎病 - 馬伝染性子宮炎 - 馬パラチフス - 仮性皮疽 - 小反芻獣疫 - 伝染性膿疱性皮膚炎 - ナイロビ羊病 - 羊痘 - マエディ・ビスナ - 伝染性無乳症 - 流行性羊流産 - トキソプラズマ病 - 疥癬 - 山羊痘 - 山羊関節炎・脳脊髄炎 - 山羊伝染性胸膜肺炎 - オーエスキー病 - 伝染性胃腸炎 - 豚エンテロウイルス性脳脊髄炎 - 豚繁殖・呼吸障害症候群 - 豚水疱疹 - 豚流行性下痢 - 萎縮性鼻炎 - 豚丹毒 - 豚赤痢 - 鳥インフルエンザ - 鶏痘 - マレック病 - 伝染性気管支炎 - 伝染性喉頭気管炎 - 伝染性ファブリキウス嚢病 - 鶏白血病 - 鶏結核病 - 鶏マイコプラズマ病 - ロイコチトゾーン病 - あひる肝炎 - あひるウイルス性腸炎 - 兎ウイルス性出血病 - 兎粘液腫 - バロア病 - チョーク病 - アカリンダニ症 - ノゼマ病
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Japanese Journal
- 沖縄におけるオーストラリアヌカカCulicoides brevitarsisからのブルータングウイルスの分離
- 村上 洋介
- 日本畜産學會報 = The Japanese journal of zootechnical science 80(4), 469, 2009-11-25
- 多くの国際機関の連携により,偶蹄類において伝染性の強いウイルス病である牛疫の根絶プログラムが2010年の達成を目標に進められている.この疾病はかつてアフリカ-ユーラシア大陸において猛威をふるい,多くの国で膨大な数のウシを死亡させた.牛疫は家畜生産を阻害するのみならず,耕作や輸送のための役畜を失うことで作物生産にも大打撃を与えた.その結果,牛疫は伝播した地域において農業全体に壊滅的なダメージを与えた …
- NAID 10029740641
- 栃木県におけるブルータングウイルスの流行と検出遺伝子の分子系統樹解析
- 岩根 浄子,深井 克彦,田島 和彦
- 日本獣医師会雑誌 = Journal of the Japan Veterinary Medical Association 62(6), 451-456, 2009-06-20
- 2005年、栃木県でブルータングウイルス(BTV)が流行した。牛の抗体調査の結果、1994年の県内初の流行確認以降最も早く広範囲な流行であった。2001年、2003年、2005年の県内流行BTVにおける血清型特異中和抗原VP2をコードするRNA分節2、内殻コア蛋白VP3をコードするRNA分節3および非構造蛋白質NS3/NS3AをコードするRNA分節10の分子系統樹解析を実施した。その結果、RNA分 …
- NAID 10025575709
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