出典(authority):フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』「2015/08/27 12:32:03」(JST)
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見積(みつもり)とは、金額・量・期間・行動を前もって概算すること。見積り、見積もりとも書く。また、それらを書面に記載したものを見積書(みつもりしょ)と呼ぶ。
以下の説明は、特に断りがない限りでは売買契約における見積を説明する。
主に売買契約において、製品の購入やサービスに掛かる費用を前もって算出する行為、またはその金額・計算書の意として使われている。依頼する側は「見積を取る」、依頼される側は「見積を立てる」「見積を出す」と表現する。そのまま動詞として「見積る」「見積もる」といわれる場合もある。
ある製品の購入を検討する場合、購入者は予算を準備する必要があり、また適正な相場で購入する為の市場価格の指針も必要となる。その為、売買契約の事前に販売業者へ価格を算出させ、検討の資料とする事が目的である。
仕入値に利益率を上乗せするだけで完成する見積もあるが、業種によっては作成自体に労力を伴う見積もある。しかし見積作成そのものの対価は依頼者に請求されない場合が多い。
「所要時間を見積る」「一日の来客者数をざっと見積もった」など、おおよその感覚で数字の見当をつける場合の口語体表現でも使われる。
複数の業者から見積を取る事(見積書を提出してもらうこと)を相見積(あいみつもり)と呼ぶ。「合見積」とも表記することがある。口頭では短く「あいみつ」と表現されることがある[1]。
組織が行う場合も、個人が行う場合もある。たとえば個人が何か(家、自動車、工事、機械 等々)を購入したり発注しようとしている時など、特に入札などという制度を行わない場合であっても、とにかく見積を複数の業者から取っていれば相見積と呼ぶ。(もしも仮に、役所などで行われている入札制度という文脈に限定して言うならば、「相見積を取る」と言うと、(途中で不透明な判断を入れない場合は)おおむね価格で業者を選定する、ということになるので、「競争入札」とほぼ同義になる。)
相見積が行われる目的はいくつかありうるが、例えば最終的な発注(購入)価格を抑えたい場合、似たような価格でも内容がより良いもの、充実しているものを選びたい場合、早めに納品できそうなものなどに行われる。(見積もりをさせる、ということは、あらかじめ値札がついているような商品ではなくて、見積によってはじめて価格が提示されるものであるが)、価格がある程度以上に大きな発注(買い物)を行うことになりそうな場合、一般に、相見積を行うことになる。
見積書を一社から提出させるだけでは、比較対象が無く、業者が提出してきた見積がその分野の妥当な価格なのか、それとも(業者があわよくば利益を多めに確保しようと)価格を標準より高めに提示しているのか判断がつきにくい。複数の業者から提出させることによって、ようやく購入者側は業者の提示したものを相対的に比較検討できるようになる。最もお値打ちな価格を提示したり、似たような価格でも明らかに質(スペックや量など)が良い見積りを提出した業者を選定することで、購入者側は予算を引き下げたり出費を抑えたり、あるいは同価格でも より良い内容のものを購入することができるというメリットがある。
なお業者同士でこっそり結託して 発注者に提示する価格を操作した場合、自由競争によって価格が形成されないということになり、談合行為となる。
なお、したたかな発注者の一部には、A、Bの2業者に見積もりを提出させておいて、AにはBの見積もりを、BにはAの見積価格を開示し、それぞれに更なる値引を交渉する、というテクニックを用いる人もいる。この場合、業者の側は利益額がかなり減る傾向があり、そういうことをされることを嫌う業者も多い[2]。
発注者 I は、(何らかの理由で)既に発注先の予定業者(以降A)を内定してしまっていて、単にAの見積価格が適正かを調べる為や、予算より高すぎる場合の減額交渉の材料として、同業者(以降B)から見積を取る場合がある。つまり、発注者がたとえば「相見積で発注先を決めますので、見積書を出してください」と業者に説明している場合でも、実際には価格を比較して発注先を決定するつもりはない場合もあるのである。
この場合、Bの視点で見ると、提出する見積は単に利用されるだけで、Aよりお値打ちな価格や良い内容を提示しても受注する事は出来ない。またAの視点で見ると、見積作成時にあらかじめ期待していた売値や利益額は、交渉の対象とされることになる[3]。
発注者が見積価格で比較する気がない見積の事を(つまり、いわゆる「出来レース」である場合のことを)、ビジネス上の隠語で「あてみつ(当て馬の見積)」「すてみつ(捨てるだけで採用されない見積)」と表現する事もある。上記の例で言えば、発注者 I はBを「あてみつ業者」として扱ったということになる。
相見積は、特定の製品や引越し・保険サービスなど、複数の業者間で提供する内容が同一かほぼ同等の内容であるときは比較しやすく、充分に役立つ。
だが、同一製品や同等のサービスの見積であっても、送料無料やポイント還元などの有無や、補償内容の差異、サービスの質の差など、単純に価格だけで比較できない場合もあり、この場合は見積書の価格の項目だけでなく、価格以外の要素も含めて総合的に判断するのが賢いということになる。
デザインの意匠やイベントのプランニングなど、複数の業者から提示される内容自体が大幅に異なる場合、金額だけを検討材料にするのは不適当である為、随意契約やコンペ(Competition)と呼ばれる方式で、いくつかの基準を複合させて評価が行なわれる。
2006年の時点で、ネット上で相見積を行なうサイトが業種ごとに複数存在している。製品の販売価格を比較表示するサイトや、条件を一括入力し複数の登録業者から見積がメール送信されるサイトなどがある。
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