蛋白分画

出典: meddic

protein fractionation, PR-F
血清蛋白分画 血清タンパク分画 serum protein fractionation serum protein fraction

  • 表:(血漿蛋白)LAB.473 「蛋白分画.xls」


概念

  • 血清蛋白は電気泳動法により分画すると、易動度の大きい順にアルブミン、α1、α2、β, γグロブリンの5分画に分かれる。これらの分画が蛋白分画と呼ばれる?

Alb

α1分画

α2分画

β分画

β-γ分画

血漿蛋白分画では出現する。

γ分画

  • IgG(150kDa)


血漿蛋白分画

LAB.474
分画 蛋白質 分子量
プレアルブミン トランスサイレチン 55 kDa
アルブミン アルブミン 66.5 kDa
α1 α1-酸性糖タンパク 40 kDa
α1-アンチトリプシン 54 kDa
α1-リポ蛋白 13-36x10^4 kDa
Gc-グロブリン 54 kDa
α1-α2 セルロプラスミン 132 kDa
α2 α2-マクログロブリン 725 kDa
ハプトグロビン 100-400kDa
pre βリポ蛋白(VLDL) 19.6x10^6 kDa
β βリポ蛋白(LDL) 2-3x10^6 kDa
トランスフェリン 79.6 kDa
ヘモペキシン 57 kDa
C3 180 kDa
C4 210 kDa
β~γ フィブリノゲン 334 kDa
γ IgG 160 kDa
IgA 160 kDa
SIgA(2IgA+SC+J) 385 kDa
IgM 971 kDa
CRP ~120kDa



基準値

泳動の方向 分画 出典不明 2007年後期血液 覚えやすく
アルブミン 60.5-73.2% 4.9- 5.1 g/dL 60-70% 65%
α1グロブリン 1.7-2.9% 0.11-0.23 g/dL 2-3% 2.5%
α2グロブリン 5.3-8.8% 0.38-0.73 g/dL 5-10% 7.5%
βグロブリン 6.4-10.4% 0.58-0.62 g/dL 7-12% 10%
γグロブリン 11-21.1% 1.15-1.25 g/dL 10-20% 15%

疾患と蛋白分画の変化


UpToDate Contents

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和文文献

  • 身体所見,脂質関連検査 (特集 脂質異常症診療のエビデンスと将来展望) -- (脂質異常症の検査)
  • 三井田 孝,平山 哲
  • 綜合臨床 60(7), 1507-1512, 2011-07
  • NAID 40018908301
  • ポリアクリルアミドゲルディスク電気泳動(PAGE)法のスゝメ
  • アンチエイジングドラッグの可能性(4)脂質制御薬--スタチン,NPC1L1阻害薬
  • 篠田 雄一,井上 郁夫,白澤 卓二
  • アンチ・エイジング医学 6(2), 219-223, 2010-04
  • NAID 40017105862
  • 脂質関係 リポ蛋白とその分画 (広範囲 血液・尿化学検査 免疫学的検査(第7版・2)その数値をどう読むか) -- (生化学的検査(2))

関連リンク

1937年に Tiselius によって電気泳動の技術が開発され、蛋白の持つ負の荷電の強さ の違いを利用して電気的に血清蛋白を大きく5つの分画に分けることに成功した。 血清 蛋白分画像から読みとれる蛋白の変化は、数から言えば血清蛋白全体のうちのほんの ...
インターネットで学ぶ. 血 清 蛋 白 分 画. ENGLISH. 大阪市立大学医学部第一内科 井 ...

関連画像

蛋白分画参考 市原 先生 の スライド血液蛋白分画アルブミン 2 α1ー グロブリン これが蛋白分画の検査結果の たは.jpg図1 濃度波形による高脂血症の 蛋白分画の異常例


★リンクテーブル★
リンク元ネフローゼ症候群」「γグロブリン」「トランスサイレチン」「α1グロブリン」「電気泳動
関連記事分画

ネフローゼ症候群」

  [★]

nephrotic syndrome, NS
ネフロージス nephrosis
腎 ネフローゼ症候群、小児ネフローゼ症候群
蛋白分画

概念

  • 高度の蛋白尿とそれに起因する低蛋白血症、浮腫および高脂血症を呈した臨床病態
  • 臨床的な概念であり、尿中に多量の血清タンパク成分を喪失するときにみられる共通の病態

病型

  • 原発性糸球体腎炎
  • 続発性ネフローゼ症候群:先行する疾患(膠原病、糖尿病など)に続発する

疫学

成人(IMD)

微小変化型ネフローゼ症候群 42%
膜性腎症 25%
びまん性増殖性糸球体腎炎 17%
巣状増殖性糸球体腎炎 12%
膜性増殖性糸球体腎炎 5%

ネフローゼ症候群の原因

病理

  • 広範囲にわたる著明な糸球体臓側上皮細胞の障害が認められ、足突起が単純化(simplification; 足突起の突起が減少すること?))および消失している。(PRE.224)

ネフローゼ症候群に関わる3つの基本的な病型

PRE.224
  • 1. 糸球体上皮細胞の障害:微小鹸化群、原発性巣状硬化症  ←  単球から放出されたサイトカインが上皮細胞の障害に関わっている
  • 2. 上皮下における免疫複合体の形成と補体の活性化により、沈着した免疫複合体の周りに基底膜マトリックスが沈着し、基底膜が肥厚する膜型病変を呈する
  • 3. 糸球体壁に影響を及ぼす蓄積病変は、ALアミロイドーシスや軽鎖蓄積病、あるいは糖尿病性腎症がある。

検査

IMD

血液検査

  • 血小板:増加

凝固系検査

  • 凝固因子の増加
  • フィブリノゲン、第I因子、第VIII因子、第X因子など → 肝臓で産生される。肝臓機能の亢進を示唆

血液生化学検査

  • アルブミン:低値
  • γ-グロブリン:低値  →  IgGが低値となる。これが易感染性と関連している。なぜこうなるかは分かっていない。 → 易感染性につながる
  • α2-グロブリン高値
  • β-グロブリン:高値
  • コレステロール:高値
  • 中性脂肪:増加(特にLDLVLDL)
  • 低カルシウム血症  ←  アルブミン低値による(アルブミン1.0 g/dlの低下により血清カルシウム0.8mg/dlの低下)。
  • フィブリノゲン:高値  →  肝機能の亢進による

α2グロブリンが高値になるメカニズム

ネフローゼの場合血中のタンパクはどんどん尿に漏出していく。そのためアルブミン、γグロブリンは割合が低下している。α2分画にはα2マクログロブリンが存在する。これは分子量が77万から82万という大きな分子であるので、ネフローゼで糸球体のサイズバリアが崩壊しているとしても尿中に排出されず残るため、相対的にα2分画が高くなる。

赤沈が亢進するメカニズム

赤沈は第1相で赤血球同士が連銭形成し、第2相で沈んでいき、第3相では沈んできた赤血球の密度が上昇して沈降速度が鈍ってくる。赤沈が亢進するには、凝集が促進されるか、沈降の抵抗が少ないかである。赤血球の膜は負に帯電しており、正に帯電しているフィブリノゲン、γグロブリンが増加すると負の電荷同士で集まり合い凝集が促進される。逆に負に帯電しているアルブミンの量が減少すると、負同士の反発が軽減し凝集が容易になる。また貧血であると第3相で密度が低くなり沈降が早くなる。以上より、ネフローゼの場合アルブミンが尿中に排泄され血清アルブミンの濃度が低下、また、β分画のフィブリノゲンが上昇しているため赤沈は亢進する。

尿検査

  • 蛋白尿
  • 顕微鏡的血尿
  • 顆粒円柱、脂肪球、卵円脂肪体

診断基準(厚生省特定疾患 ネフローゼ症候群 調査研究班)

1.と2.が 成人ネフローゼ症候群の必須条件。
また尿沈渣中多数の卵円形脂肪体、重屈折脂肪体は参考所見となる
高脂血症と浮腫は必須条件ではない。

合併症

IMD

予後

  • SI(selectivity index)=(尿中IgG/血清IgG)/(尿中Tf/血清Tf)。
  • SIが小さいほどサイズバリアーが機能しているということ。
0.2以下:high selective :プレドニゾロンに反応しやすい
0.2以上:low selective  :プレドニゾロンに反応しにくい




γグロブリン」

  [★]

gamma globulin gamma-globulin, γ globulin γ-globulin
γ globulinum
ガンマグロブリンγ分画 gamma fraction
免疫グロブリン高γグロブリン血症


  • 血漿タンパク質の一画分である免疫グロブリン
  • 蛋白分画のγグロブリン分画に位置する蛋白質。全血清蛋白質の約20%(10-20%)を占めており、アルブミンに次いで多い。主に免疫グロブリンから構成される。
  • 移動度は最も小さい ← 等電点pIは6.5-8.4程度だからか?


トランスサイレチン」

  [★]

transthyretin, TTR
プレアルブミン, prealbuminthyroxine-binding prealbumin TBPA
  • 蛋白分画でAlb分画に分けられる
  • トランスサイレチンの分解産物はangiostatic factorのvasculostatinと呼ばれる

臨床関連


α1グロブリン」

  [★]

蛋白分画

電気泳動」

  [★]

electrophoresis
蛋白分画



分画」

  [★]

(尿理学・組織学)demarcation, (分画すること?)fractionation
demarcatio




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