硫酸クロピドグレル

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クロピドグレル

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和文文献

  • 23.気管支肺胞洗浄液(BALF)のリンパ球刺激試験が診断に有用であった硫酸クロピドグレルによる薬剤性肺炎の1例(第135回 日本呼吸器内視鏡学会関東支部会)
  • 村木 慶子,柳下 薫寛,本間 裕一郎,小池 健吾,佐藤 輝彦,長岡 鉄太郎,児玉 裕三,関谷 充晃,瀬山 邦明,高橋 和久
  • 気管支学 : 日本気管支研究会雑誌 33(2), 133, 2011-03-25
  • NAID 110008609528
  • 症例 硫酸クロピドグレルによる薬剤性過敏症症候群の1例
  • 町田 未央,石上 剛史,安齋 眞一 [他]
  • 皮膚科の臨床 52(8), 1115-1119, 2010-08-00
  • NAID 40017258365
  • P5-1-2 硫酸クロピドグレルによるDIHSの1例(P5-1薬物アレルギー1,一般演題,第22回日本アレルギー学会春季臨床大会)

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添付文書

薬効分類名

  • 抗血小板剤

販売名

コンプラビン配合錠

組成

有効成分(1錠中)

  • クロピドグレル75mg(クロピドグレル硫酸塩として97.88mg)
    日局アスピリン100mg

添加物

  • 無水乳糖、部分アルファー化デンプン、ヒドロキシプロピルセルロース、マクロゴール、トコフェロール、結晶セルロース、硬化油、ショ糖脂肪酸エステル、ヒプロメロース、酸化チタン、タルク、ジメチルポリシロキサン、二酸化ケイ素、カルナウバロウ、トウモロコシデンプン、ステアリン酸、軽質無水ケイ酸、メタクリル酸コポリマーLD、ラウリル硫酸ナトリウム、ポリソルベート80、クエン酸トリエチル

禁忌

  • 出血している患者(血友病、頭蓋内出血、消化管出血、尿路出血、喀血、硝子体出血等)[出血を助長するおそれがある。]
  • 出血傾向のある患者[血小板機能異常が起こることがあるため、出血傾向を助長するおそれがある。]
  • 本剤の成分又はサリチル酸系製剤に対し過敏症の既往歴のある患者
  • 消化性潰瘍のある患者[プロスタグランジン生合成抑制作用により、胃の血流量が減少し、消化性潰瘍を悪化させることがある。(ただし、「1.慎重投与」の項参照)]
  • アスピリン喘息(非ステロイド性消炎鎮痛剤等による喘息発作の誘発)又はその既往歴のある患者[重篤なアスピリン喘息発作を誘発させることがある。]
  • 出産予定日12週以内の妊婦[「6.妊婦、産婦、授乳婦等への投与」の項参照]


効能または効果

経皮的冠動脈形成術(PCI)が適用される下記の虚血性心疾患

  • 急性冠症候群(不安定狭心症、非ST上昇心筋梗塞、ST上昇心筋梗塞)
    安定狭心症、陳旧性心筋梗塞


  • クロピドグレル75mg(維持量)とアスピリン100mgの併用による治療が適切と判断される場合に、本剤を使用することができる。なお、患者の状態を十分に考慮した上で、本剤の投与が適切であるか慎重に判断すること。
  • PCIが適用予定の虚血性心疾患患者への投与は可能である。冠動脈造影により保存的治療あるいは冠動脈バイパス術が選択され、PCIを適用しない場合には以降の投与は控えること。
  • 通常、成人には、1日1回1錠(クロピドグレルとして75mg及びアスピリンとして100mg)を経口投与する。


  • クロピドグレルのローディングドーズ投与(投与開始日に300mgを投与すること)には本剤を用いず、クロピドグレル硫酸塩(クロピドグレルとして75mg)単剤を用いること。なお、PCI施行の4日以上前からクロピドグレルを投与されている場合、ローディングドーズ投与は必須ではない。
  • ステント留置患者への本剤投与時には該当医療機器の添付文書を必ず参照すること。なお、原則として本剤の投与終了後は単剤の抗血小板剤に切り替えること。
  • 空腹時の投与は避けることが望ましい。


慎重投与

  • 消化性潰瘍の既往歴のある患者[消化性潰瘍を再発させることがある。]
  • 血液の異常又はその既往歴のある患者[血液の異常を悪化又は再発させるおそれがある。]
  • 出血傾向の素因のある患者[出血を増強させるおそれがある。]
  • 肝障害又はその既往歴のある患者[肝障害を悪化又は再発させるおそれがある。重篤な肝障害患者では本剤の投与は控えること。]
  • 腎障害又はその既往歴のある患者[腎障害を悪化又は再発させるおそれがある。重篤な腎障害患者では本剤の投与は控えること。]
  • 気管支喘息のある患者[気管支喘息の患者の中にはアスピリン喘息患者も含まれており、それらの患者では重篤な喘息発作を誘発させることがある。]
  • アルコールを常飲している患者[アルコールと同時に服用すると、消化管出血を誘発又は増強することがある。(「3.相互作用」の項参照)]
  • 高血圧が持続している患者[出血の危険性が高くなるおそれがある。]
  • 高齢者[出血の危険性が高くなるおそれがある。]
  • 低体重の患者[出血の危険性が高くなるおそれがある。]
  • 非ステロイド性消炎鎮痛剤の長期投与による消化性潰瘍のある患者で、本剤の長期投与が必要であり、かつミソプロストールによる治療が行われている患者[ミソプロストールは非ステロイド性消炎鎮痛剤により生じた消化性潰瘍を効能・効果としているが、ミソプロストールによる治療に抵抗性を示す消化性潰瘍もあるので、本剤を継続投与する場合には、十分経過を観察し、慎重に投与すること。]
  • 妊婦(ただし、出産予定日12週以内の妊婦は禁忌)又は妊娠している可能性のある婦人[「6.妊婦、産婦、授乳婦等への投与」の項参照]
  • 他のチエノピリジン系薬剤(チクロピジン塩酸塩)に対し過敏症の既往歴のある患者


重大な副作用

(クロピドグレル硫酸塩あるいはアスピリンで報告されているもの)

  • 以下、頻度(%)はクロピドグレル硫酸塩とアスピリンを併用した国内臨床試験で認められたものを示す。また、それ以外にクロピドグレル硫酸塩又はアスピリンの服用時に認められる副作用を頻度不明として示す。

出血(頭蓋内出血、胃腸出血等の出血)

[脳出血等の頭蓋内出血、硬膜下血腫等]

  • 脳出血等の頭蓋内出血(初期症状:頭痛、悪心・嘔吐、意識障害、片麻痺等)(1%未満)、硬膜下血腫(頻度不明)等があらわれることがある。このような場合には投与を中止し、適切な処置を行うこと。

[吐血、下血、胃腸出血、眼底出血、関節血腫、肺出血等]

  • 吐血(頻度不明)、下血(1%未満)、胃腸出血(1%未満)、眼底出血(1%未満)、関節血腫(頻度不明)、腹部血腫(0.1%未満)、後腹膜出血(頻度不明)、肺出血(頻度不明)等があらわれることがある。このような場合には投与を中止し、適切な処置を行うこと。

胃・十二指腸潰瘍(1%未満)、小腸・大腸潰瘍(頻度不明)

  • 出血を伴う胃・十二指腸潰瘍、小腸・大腸潰瘍があらわれることがあるので、観察を十分に行い、異常が認められた場合には投与を中止するなど、適切な処置を行うこと。

肝機能障害、黄疸

  • ALT(GPT)上昇(7.9%)、γ-GTP上昇(5.1%)、AST(GOT)上昇(5.6%)、黄疸(頻度不明)、急性肝不全(頻度不明)、肝炎(頻度不明)等があらわれることがあるので、観察を十分に行い、異常が認められた場合には、投与を中止し、必要に応じ適切な処置を行うこと。

血栓性血小板減少性紫斑病(TTP)(頻度不明)

  • TTPがあらわれることがあるので、観察を十分に行い、TTPの初期症状である倦怠感、食欲不振、紫斑等の出血症状、意識障害等の精神・神経症状、血小板減少、破砕赤血球の出現を認める溶血性貧血、発熱、腎機能障害等が発現した場合には、直ちに投与を中止し、血液検査(網赤血球、破砕赤血球の同定を含む)を実施し、必要に応じ血漿交換等の適切な処置を行うこと。

間質性肺炎(頻度不明)、好酸球性肺炎(頻度不明)

  • 間質性肺炎、好酸球性肺炎があらわれることがあるので、観察を十分に行い、咳嗽、呼吸困難、発熱、肺音の異常等が認められた場合には、速やかに胸部X線、胸部CT等の検査を実施すること。異常が認められた場合には、投与を中止し、副腎皮質ホルモン剤の投与等の適切な処置を行うこと。

血小板減少(1%未満)、白血球減少(1%未満)、無顆粒球症(頻度不明)、再生不良性貧血を含む汎血球減少症(頻度不明)

  • 血小板減少、白血球減少、無顆粒球症、再生不良性貧血を含む汎血球減少症があらわれることがあるので、観察を十分に行い、異常が認められた場合には投与を中止し、適切な処置を行うこと。

中毒性表皮壊死融解症(Toxic Epidermal Necrolysis:TEN)、皮膚粘膜眼症候群(Stevens-Johnson症候群)、多形滲出性紅斑、剥脱性皮膚炎(いずれも頻度不明)

  • 中毒性表皮壊死融解症、皮膚粘膜眼症候群、多形滲出性紅斑、剥脱性皮膚炎があらわれることがあるので、観察を十分に行い、異常が認められた場合には投与を中止し、適切な処置を行うこと。

薬剤性過敏症症候群(頻度不明)

  • 初期症状として発疹、発熱がみられ、更に肝機能障害、リンパ節腫脹、白血球増加、好酸球増多、異型リンパ球出現等を伴う遅発性の重篤な過敏症状があらわれることがあるので、観察を十分に行い、このような症状があらわれた場合には投与を中止し、適切な処置を行うこと。なお、ヒトヘルペスウイルス6(HHV-6)等のウイルスの再活性化を伴うことが多く、投与中止後も発疹、発熱、肝機能障害等の症状が再燃あるいは遷延化することがあるので注意すること。

後天性血友病(頻度不明)

  • 後天性血友病があらわれることがあるので、観察を十分に行い、異常が認められた場合には投与を中止し、適切な処置を行うこと。

横紋筋融解症(頻度不明)

  • 筋肉痛、脱力感、CK(CPK)上昇、血中及び尿中ミオグロビン上昇を特徴とする横紋筋融解症があらわれ、これに伴って急性腎不全等の重篤な腎障害があらわれることがあるので、このような場合には直ちに投与を中止し、適切な処置を行うこと。

ショック、アナフィラキシー(頻度不明)

  • ショックやアナフィラキシー(呼吸困難、全身潮紅、血管浮腫、蕁麻疹等)があらわれることがあるので、観察を十分に行い、異常が認められた場合には投与を中止し、適切な処置を行うこと。

喘息発作(頻度不明)

  • 喘息発作を誘発することがある。


薬効薬理

薬理作用

  • クロピドグレル硫酸塩はin vitroでは血小板凝集抑制作用を発現せず、経口投与後、肝で代謝を受けて活性代謝物となり、ADP刺激による血小板の活性化に基づく血小板凝集を抑制する19)。ラットではコラーゲン及び低濃度トロンビンによる血小板凝集の抑制も認められている。
  • クロピドグレル硫酸塩は、中大脳動脈血栓モデル(ラット)20)、動静脈シャントモデル(ラット)21)、冠状動脈周期的血流減少モデル(イヌ)22)、頸動脈バルーン内皮傷害モデル(ウサギ)23)、ステント留置動静脈シャントモデル(ウサギ)23)において血栓形成を抑制し、中大脳動脈脳血栓モデルでは血栓形成抑制に基づいて梗塞サイズを縮小した。頸動脈バルーン内皮傷害モデル、ステント留置動静脈シャントモデルにおける血栓形成抑制効果はアスピリンと併用したとき増強した。

作用機序

  • クロピドグレル硫酸塩の活性代謝物が、不可逆的に血小板のADP受容体サブタイプP2Y1224)に作用し、ADPの結合を阻害することにより、血小板の活性化に基づく血小板凝集を抑制する25)
  • アスピリンはシクロオキシゲナーゼ1を阻害することにより、トロンボキサンA2の合成を阻害し、血小板凝集を抑制する。


有効成分に関する理化学的知見

クロピドグレル硫酸塩

一般名

  • クロピドグレル硫酸塩(Clopidogrel Sulfate)

化学名

  • (+)-(S)-Methyl 2-(2-chlorophenyl)-2-(4, 5, 6, 7-tetrahydrothieno[3, 2-c]pyridin-5-yl)acetate monosulfate

分子式

  • C16H16ClNO2S・H2SO4

分子量

  • 419.90

性 状

  • 本品は白色〜微黄白色の粉末である。
    本品は水又はメタノールに溶けやすく、エタノール(99.5)又はジエチレングリコールにやや溶けやすく、アセトンに溶けにくい。
    本品は光によって徐々に褐色となる。

アスピリン

一般名

  • アスピリン(Aspirin)

化学名

  • 2-Acetoxybenzoic acid

分子式

  • C9H8O4

分子量

  • 180.16

融 点

  • 約136℃

性 状

  • 本品は白色の結晶、粒又は粉末で、においはなく、わずかに酸味がある。
    本品はエタノール(95)又はアセトンに溶けやすく、ジエチルエーテルにやや溶けやすく、水に溶けにくい。
    本品は水酸化ナトリウム試液又は炭酸ナトリウム試液に溶ける。
    本品は湿った空気中で徐々に加水分解してサリチル酸及び酢酸になる。


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