UpToDate Contents
全文を閲覧するには購読必要です。 To read the full text you will need to subscribe.
Japanese Journal
- 各種胸膜炎における胸水中コラーゲン(PIIIP, タイプIVコラーゲン7S)値の検討
- 土屋 良記,西川 満則,岩本 公一,桐岡 智二,野口 雅弘,渡辺 篤,西脇 敬祐,野崎 裕広,中根 幸雄
- 日本胸部疾患学会雑誌 = The Japanese journal of thoracic diseases 35(6), 622-626, 1997-06-25
- NAID 10006602334
Related Links
- ... は、毛細血管内圧の上昇や血液中のたんぱく質が減る低たんぱく血症などでおこる(非炎症性の)濾出性胸水 (ろしゅつせいきょうすい)と、血管から水分がしみ出しやすくなる、炎症が原因の滲出性胸水(しんし ...
- 胸膜炎、胸水貯留 英語名:pleuritis (pleurisy)、pleural effusion 同義語:肋膜炎 (厚生労働省) 医薬品によって、肺を覆う胸膜に炎症を起こしたり、胸腔内の胸水が増加する胸膜炎が起こることがあります。
Related Pictures
★リンクテーブル★
[★]
- 英
- pleural effusion, pleural fluid
- 同
- 胸膜滲出液 pleural exudate
- 関
- 胸水貯留
概念
- 胸膜腔内の液体。
- 元々は壁側胸膜で産生され、胸膜腔に開口部を有する壁側胸膜のリンパ管から排出されると考えられている。
- 生理的に少量20ml程度の胸水が存在し、壁側胸膜と臓側胸膜との摩擦を低減させ、呼吸運動を円滑にする作用がある。
- 病的な状態の存在により、産生と排出のバランスが崩れると胸水が貯留する。
組成
- IMD.457
量
|
0.1-0.2 ml/kg
|
細胞数
|
1000-5000 /ul
|
mesothelial cells
|
3-70%
|
monocytes
|
30-75%
|
lymphocytes
|
2-30%
|
granulocyte
|
10%
|
蛋白
|
1-2 g/dl
|
アルブミン
|
50-70%
|
糖
|
血糖と同じ
|
LDH
|
血清レベルの50%以下
|
pH
|
血清よりややアルカリ性
|
種類
|
漏出性胸水
|
滲出性胸水
|
外観
|
透明
|
混濁
|
比重
|
<1.015
|
>1.018
|
タンパク
|
<2.5 g/dL
|
>3.0 g/dL
|
LDH
|
<200単位
|
>200単位
|
Rivalta反応
|
(-)
|
(+)
|
原因疾患
- 漏出性胸水:うっ血性心不全が多い
- 滲出性胸水:結核性胸膜炎と癌性胸膜炎が半数以上
漏出性胸水(transudative pleural effusion)と滲出性胸水(exsudative pleural effusion)の鑑別
Lightの基準(Light's criteria) (Chest 1995;107:1604)
- 以下いずれかに合致する場合、滲出性胸水と判断する。感度98%、特異度83%。ただし、25%の例で漏出性胸水が滲出性胸水と判定される場合があるので、特異度の高い検査で確認する。
- 1. 胸水蛋白/血清蛋白>0.5
- 2. 胸水LDH/血清LDH>0.6
- 3. 胸水LDH>血清LDH上限の2/3
より特異度の高い検査
- 血清Alb-胸水≦1.2 ならば滲出性胸水である。(感度87%、特異度92%)
- 血清TP-胸水TP≦3.1 ならば滲出性胸水である。(感度84%、特異度91%)
- 胸水コレステロール > 45mg/dLかつ 胸水LDH > 200 (感度90%、特異度98%)
漏出性胸水
原因による分類
- 静水圧↑:うっ血性心不全、収縮性心膜炎、アミロイドーシス
- 血漿膠質浸透圧↓:ネフローゼ症候群、肝硬変、低栄養
滲出性胸水
身体所見
- 肺肝境界:(右肺ならば)上昇
- 心濁音境界:(十分に貯留していれば)消失
-
検査
- CPAがdullであれば300mlの胸水貯留が示唆される
診断
- 胸水の有無についての診察と画像検査で確定できる。
- 原因については、スクリーニング検査を追加する必要がある。
治療
[★]
- 英
- inflammation
- 同
- 炎症反応 inflammatory reaction
- 関
- 急性炎症による有害な刺激物が除去され組織が修復されるが、障害が続けば慢性炎症となる。
主徴 (BPT.32)
原因
- ウイルス、リケッチア、細菌、真菌、原虫、寄生虫
- 日光、放射線物質、電気的刺激、摩擦
- 酸・アルカリ
- 壊死物
- 異物
- 免疫学的な刺激(アレルギー、自己免疫疾患)
分類
- 比較的短期間で終了し滲出と好中球浸潤が主体
- 長時間持続し、組織増殖とリンパ球・組織球浸潤が主体
|
急性炎症
|
慢性炎症
|
概要
|
滲出性病変が主体
|
増殖性変化が主体
|
経過
|
急性・一過性
|
遷延性・潜行性
|
血管
|
血管透過性亢進
|
血管新生
|
間質組織
|
充血・浮腫
|
線維芽細胞・血管・間質結合組織の増生
|
浸潤細胞
|
好中球→マクロファージ→リンパ球
|
急性炎症 (BPT.33)
- vasolilation
- increased vascular permeability
- cellular recruitment and activation
慢性炎症
[★]
- 英
- inflammatory、inflamed
- 関
- 炎症、起炎性