極長鎖脂肪酸

出典: meddic


和文文献

  • ペルオキシソーム病の繊維芽細胞に蓄積する極長鎖脂肪酸含有脂質
  • 横山 和明,西澤 千穂,池田 和貴,永井 徹,守田 雅志,原田 史子,佐藤 典子,唐沢 健,今中 常雄,下澤 伸行,田口 良,井上 圭三
  • 脂質生化学研究 52, 28, 2010-05-25
  • NAID 10026406967
  • 極長鎖脂肪酸伸長酵素ELOVL7はC18-CoAに高い活性を示し, C24スフィンゴ脂質合成に関わる
  • 大野 祐介,山形 麻旗,五十嵐 靖之,木原 章雄
  • 脂質生化学研究 51, 125-128, 2009-07-10
  • NAID 10025570126

関連リンク

極長鎖脂肪酸の生理機能,代謝,動態. 極長鎖脂肪酸の定義は研究者毎に異なって いるが,ここでは炭素数が20よりも大きい脂肪酸のことを指す。これらの細胞内含量は 全体の脂肪酸量から見ると数パーセントにしか満たないが,長鎖脂肪酸(炭素数11-20 ) ...
C26:0などの極長鎖脂肪酸very long chain fatty acid; VLCFAの増加が、中枢神経系 だけでなく、血漿、赤血球膜、白血球など ... 一方、極長鎖脂肪酸の増多について極長鎖 脂肪酸acyl CoA synthetaseの活性低下が唱えられているが、残存活性も高く、 ...

関連画像

セラミドの長鎖脂肪酸の重要性図1 極長鎖脂肪酸による細胞 画像1。極長鎖脂肪酸をわずか セラミドの長鎖脂肪酸の重要性極長鎖脂肪酸分析5. 極長鎖脂肪酸の生理機能


★リンクテーブル★
リンク元副腎白質ジストロフィー」「VLCFA」「very-long-chain fatty acid
関連記事脂肪酸」「脂肪」「」「長鎖

副腎白質ジストロフィー」

  [★]

adrenoleukodystrophy, ALD
副腎脳白質ジストロフィー副腎白質萎縮症
汎発性軸索周囲性脳炎 encephalitis periaxiallis diffusa
シルダー病

まとめ

  • 中枢神経系の脱髄、副腎皮質機能不全、極長鎖脂肪酸の蓄積が特徴のX連鎖劣性遺伝疾患である。男子数万人に1人に発症するとされる。原因遺伝子はペルオキシソーム膜に存在する膜タンパク質(ALDP)をコードする遺伝子(ALD gene, Xq28)の異常による。病理組織では大脳白質の脱髄・硬化像、血管周囲の単核球浸潤などの炎症所見が見られる。大脳白質のマクロファージや副腎皮質細胞に極長鎖脂肪酸含む層状構造物が認められる。病型には小児ALD、副腎脊髄神経障害、成人大脳型、小脳脳幹型、副腎不全型などがある。小児ALDが最も多くALDの約半分を占める。経過は3-12歳頃に性格・行動変化、学習障害、視力及び聴力障害を初期症状として発症、四肢麻痺・除皮質状態へと急速に進行する。副腎皮質機能障害が認められることが多く、ACTH上昇による黒皮症がみられうる。検査では血清中にC24-26:0の極長鎖脂肪酸の増加がみられ、MRIではT2強調画像にて後頭葉・頭頂葉白質の脱髄が認められる。遺伝子検査でALD遺伝子の異常が認められる。治療は病初期に骨髄移植を行うことで神経症状の進行が防止可能である。オレイン酸(C18:1)とエルカ酸(C22:1)を4:1に含むLorenzo油の服用が推奨されている。(PED.300 SPE.182 YN.J-115)

概念

  • ペルオキシソームでの極長鎖脂肪酸の代謝異常による疾患

病因

  • ALD遺伝子(Xq28)の異常。ペルオシキソーム膜に存在する膜タンパクをコードしている。(YN.J-115 SPE.182)

遺伝形式

病理

  • 血管周囲にリンパ球浸潤、貪食細胞出現 (YN.J-115)

症候

  • 5-10歳頃に、皮膚・粘膜の色素沈着で発症し、進行性の知能低下、歩行障害、皮質性視力障害を来たし、ついには痙性対麻痺、除皮質状態となる。(YN.J-115)
  • 3-12歳頃に、行動変化、学習障害、大脳皮質性の視力障害や聴力障害などで発症し、四肢麻痺へと至る。種々の程度の副腎皮質機能障害を呈する。(SPE.183)

診断

  • 血清中のC24:0,C25:0,C26:0などの極長鎖脂肪酸の増加を見る。ALD遺伝子の変異を見る。

検査

  • CT?MRI? (SPE.183)
  • 病初期に、後頭葉を中心とする左右対称性の脱髄を認める。造影により脱髄巣周囲が増強される

治療

SPE.183
  • 根治療法無し
  • 病初期に骨髄移植を行うと神経症状の進行が予防可能
  • 血中極長鎖脂肪酸を下げるために、Lorenzo油(オレイン酸(C18:1):エルカ酸(C22:1)=4:1)の服用が進められている

予後

  • 1-5年で死亡 (YN.J-115)



VLCFA」

  [★]

  • 極長鎖脂肪酸
very-long-chain fatty acid


very-long-chain fatty acid」

  [★]

  • 極長鎖脂肪酸
VLCFA


脂肪酸」

  [★]

fatty acid, fatty acids
脂酸



  • 長鎖の酸素鎖を持つカルボン酸

脂肪酸の酸化 FB.383-389

  • 脂肪酸の活性化@細胞質
  • アシルCoAはミトコンドリア内膜を通過できないので、カルニチンにアシル基を転移してもらい、ミトコンドリア内膜でアシルCoAに戻される。
  • 不飽和脂肪酸の酸化
  • β酸化(偶数炭素脂肪酸(C-C2n-CO-ScoA)@ミトコンドリア
  • 奇数炭素脂肪酸(C2n-CO-ScoA))@ミトコンドリア
  • β酸化@ペルオキシソーム:鎖長C22以上の長い脂肪酸は拡散でペルオキシソームに移動して酸化される。
  炭素数 不飽和結合   融点
ラミバス
ラウリン酸 12 0 C12飽和脂肪酸 44.2
ミリスチン酸 14 0 C14飽和脂肪酸 53.9
パルミチン酸 16 0 C16飽和脂肪酸  
ステアリン酸 18 0 C18飽和脂肪酸  
バスオリレン
パルミチン酸 16 0   63.1
ステアリン酸 18 0   69.6
オレイン酸 18 1 n-9 動物油 14.0
リノール酸 18 2 n-6 植物油 -5.0
α-リノレン酸 18 3 n-3 シソ油 -11.3
 
パルミトレイン酸 16 1   0.5
アラキドン酸 20 4     -49.5
  • 脂肪酸の融点:炭素鎖が長い方が分子間の相互作用が多く、強固に配列できる。不飽和結合が少なければ立体的に障害が少なく強固に配列できる → 炭素数が長く、飽和度が低いほど融点が高い。0

参考

  • Wikipedia - 脂肪酸


脂肪」

  [★]

fat
トリアシルグリセロール脂肪酸



酸」

  [★]

acid
塩基


ブランステッド-ローリーの定義

ルイスの定義

長鎖」

  [★]

long chainlong-chain




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