巨赤芽球性貧血、再生不良性貧血、溶血性貧血、骨髄不全

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PNHについてよくわかる 健診・人間ドック 小球性 正解!鉄芽球性貧血。 鉄欠乏性貧血


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関連記事再生不良性貧血」「貧血」「溶血性貧血」「溶血」「骨髄

再生不良性貧血」

  [★]

aplastic anemia, AA
形成不全性貧血
貧血難病、(造血器腫瘍ではない)

概念

  • 造血幹細胞の遺伝子変異により、全血球の正常な分化が妨げられ汎血球減少をきたす。
  • 末梢血の汎血球減少骨髄低形成が特徴
  • 特定疾患治療研究事業対象疾患

病因分類

  • 後天性
  • 電離放射線の照射
  • 薬物
  • 先天性

病態

  • 造血幹細胞の遺伝子変異 → 骨髄幹細胞の減少、血球の分化異常 → 骨髄低形成・汎血球減少

症候

汎血球減少に伴う症状。 肝脾腫はない  ←  造血幹細胞の分化異常により髄外で造血を代替できないから?
  • 貧血
  • 発熱
  • 出血傾向

検査


診断

重症度分類

参考1
再生不良性貧血の重症度基準(平成16年度修正)
stage 1 軽 症 下記以外
stage 2 中等症 以下の2項目以上を満たす
網赤血球  60,000/μl未満
好中球    1,000/μl未満
血小板   50,000/μl未満
stage 3 やや重症 以下の2項目以上を満たし、定期的な赤血球輸血を必要とする
網赤血球  60,000/μl未満
好中球    1,000/μl未満
血小板   50,000/μl未満
stage 4 重 症 以下の2項目以上を満たす
網赤血球  20,000/μl未満
好中球     500/μl未満
血小板   20,000/μl未満
stage 5 最重症 好中球 200/μl未満に加えて、以下の1項目以上を満たす
網赤血球  20,000/μl未満
血小板   20,000/μl未満
注1 定期的な赤血球輸血とは毎月2単位以上の輸血が必要なときを指す。
注2 この基準は平成10(1998)年度に設定された5段階基準を修正したものである。

治療

参考1,2
  • 治療の方針:原因の除去(二次性再生不良性貧血の場合)、支持療法、根治療法にわけ、また重症度に分けて考える。

支持療法

  • 成分輸血(濃厚赤血球、濃厚血小板)、男性ホルモン(アンドロゲン療法)、タンパク同化ホルモン
  • 重症型・中等症のうち輸血を必要とする症例、あるいは高度の血小板減少を認める例が治療の対象である。

根治療法

  • 造血幹細胞移植:重症例でHLAが一致する血縁ドナーがいる若年患者には適応
  • 免疫抑制療法

重症度別

  • 軽症:(支持療法)男性ホルモン(アンドロゲン療法)、タンパク同化ホルモン ← 積極的な治療は不要ではない?
  • 中等症:治療が推奨されるか不明。進行性の血球減少、重度の好中球減少±輸血依存状態には幹細胞移植や免疫抑制療法を考慮(uptodate.2)
  • 重症:(根治療法)造血幹細胞移植、免疫抑制療法(ステロイドホルモン大量療法、抗リンパ球グロブリン製剤(ALG)、抗胸腺細胞グロブリン製剤(ATG)、シクロスポリン(CYA)

年齢別

  • 40歳未満:造血幹細胞移植が第一選択。治療後の生存率が高いため。高齢になるほどGHVDの副作用が高い。若年者への免疫抑制療法は造血系腫瘍(白血病、MDS,PNHなど)の可能性が高まる


予後

  • 軽症と中等症の場合は男性ホルモンやタンパク同化ホルモンにより約60%が6ヵ月で寛解になる。(医学辞書)
  • (幼少児発症する)Fanconi症候群による再生不良性貧血は副腎皮質ホルモンと男性ホルモンの併用療法に良く反応し、(成人に発症する再生不良性貧血より)予後は良好。
  • 治療により、80%以上の長期生存が期待できる。

参考

  • 1. 再生不良性貧血 - 難病情報センター
[display]http://www.nanbyou.or.jp/sikkan/042_i.htm

uptodate

  • 1. [charged] 再生不良性貧血:病因、臨床症状および診断 - uptodate [1]
  • 2. [charged] 再生不良性貧血:予後および治療 - uptodate [2]
  • 3. [charged] 再生不良性貧血における造血細胞移植 - uptodate [3]
  • 4. [charged] 小児および若年成人における後天性再生不良性貧血 - uptodate [4]
  • 5. [charged] 小児における遺伝性再生不良性貧血 - uptodate [5]
  • 6. [charged] 小児における特発性の重症再生不良性貧血およびファンコニ貧血に対する造血細胞移植 - uptodate [6]


国試



貧血」

  [★]

anemia
貧血症
慢性疾患による貧血 anemia of chronic disease ACD
  • 血液08, 症候 091215I

定義(2007前期生理学プリント、WHOの貧血判定基準)

  • 下記表のHb,Htに達しない場合を貧血とする
   Hb(g/dl) Ht(%)
男性 13 39
女性 12 36
高齢者・乳幼児・妊婦 11 33

ヘモグロビンと貧血症状

  • 8 g/dl :急性貧血で症状が出る
  • 7 g/dl :慢性貧血で症状が出る
  • 5 g/dl :心雑音
  • 3 g/dl :生命の危険

病因

臨床検査

一つの赤血球の平均の大きさが分かる

臨床検査に基づく分類

  1. 正球性貧血
  2. 小球性貧血
  3. 大球性貧血
  1. 低色素性貧血
  2. 正色素性貧血

貧血の鑑別 (文献不明)

MCV 赤血球の大きさ 網状赤血球腎障害 診断 治療
≦80 小球性貧血     鉄欠乏性貧血 鉄剤
80-100 正球性貧血 減少, 正常 あり 腎性貧血 エリスロポエチン
なし 再生不良性貧血 コロニー刺激因子
増加   溶血性貧血 グルココルチコイド
≧101 大球性貧血     巨赤芽球性貧血 ビタミンB12, 葉酸

スクリーニングによる貧血の鑑別 (OLM.80)

  • Fe↓、UIBC↑、フェリチン↓:鉄欠乏性貧血、慢性出血、慢性体内溶血。体内での鉄の絶対量が不足
  • Fe↓、UIBC↓、フェリチン↑:慢性感染症、慢性炎症。細網系では鉄が増加しているが(フェリチン↑)、末梢に鉄を放出できず(Fe↓)、トランスフェリンも減少している(UIBC↓)


身体所見

  • 胸部聴診:収縮期機能性雑音  ←  どこで聴取される?高心拍出量状態だから心基部か?あるいは心尖部?(100D012)

USMLE

  • Q book p.292 25
sickle cell anemia microcytic anemia
beta thalassemia microcytic anemia
Heinz body anemia normocytic anemia
hereditary spherocytosis normocytic anemia
pernicious anemia macrocytic anemia

貧血と低酸素血症

  • 貧血とは血液中のヘモグロビン濃度が低下した状態であり、一方、低酸素血症は単位体積あたりの酸素分圧が低下してる状態である。PaO2低下すなわちSpO2の低下に相当すると考えてみよう。貧血ではヘモグロビン濃度は少なくても、その少ないヘモグロビンの各々は十分に酸素化されるため、SpO2は低下しない。ただし、ヘモグロビンの絶対量が少ないために、末梢組織に届ける酸素の量が少なくなるだけなのである。(cf. 101B071)

臨床

  • MCVで検査項目を絞っていくが、病態が複雑な場合はMCVによる絞り込みが意味をなさないことがある。commonな貧血から除外していく。
  • 1. 血算、網状赤血球、フェリチン、鉄、UIBC、葉酸、ビタミンB12
  • 2. 銅、亜鉛
  • 3. 赤沈、血液像
  • 4. 抗核抗体、抗dsDNA抗体、ハプトグロビン、免疫電気泳動(血液)、蛋白分画、IgG,IgA,IgM、C3c、C4、CH50、エリスロポエチン
  • 5. 抗SS-A抗体、抗Sm抗体、ループスアンチコアグラント、抗カルジオ抗体、抗CLGPI抗体、抗RNA抗体、PR3-ANCA、MPO-ANCA、直接クームス検査
  • 6. リンパ球サブセット、PNH(CD55,CD59)



溶血性貧血」

  [★]

hemolytic anemia
溶血性黄疸 hemolytic jaundice
貧血
溶血の種類 機序 脾腫 ヘモグロビン尿
ヘモジデリン尿
疾患
血管外溶血 Mφで貪食される 球状赤血球症 HS
自己免疫性溶血性貧血 AIHA (温式)
↑冷式より多い
血管内溶血 血管内で溶血 自己免疫性溶血性貧血 AIHA (冷式)
発作性夜間ヘモグロビン尿症 PNH
G6PD欠損症
赤血球破砕症候群
不適合輸血

概念

  • 赤血球寿命が種々の原因により短縮することに伴う貧血の総称。

病因

  • 赤血球が何らかの原因により破壊され、骨髄の代償能力を超えて赤血球が減少することにより貧血を呈する。 → 溶血が存在するが貧血ではない状態がある。
  • 溶血の原因
  • 先天性疾患
  • 後天性疾患
  • 自己抗体による溶血

HIM.653

赤血球内の素因

  • 1. ヘモグロビンの異常
  • 2. 膜-細胞骨格複合体の異常
  • 3. 代謝経路

赤血球外の素因

  • 先天性
  • 家族性溶血尿毒症 familial hemolytic uremic syndrome
  • 後天性

症状

  • 貧血、無胆汁色素尿性または溶血性黄疸、脾腫

参考

  • [charged]Extrinsic nonimmune hemolytic anemia due to mechanical damage: Fragmentation hemolysis and hypersplenism - uptodate
[display]http://www.uptodate.com/contents/extrinsic-nonimmune-hemolytic-anemia-due-to-mechanical-damage-fragmentation-hemolysis-and-hypersplenism?source=search_result&selectedTitle=2%7E150



溶血」

  [★]

hemolysis, hematolysis
HELLP syndrome
溶血性疾患 see → OLM.125

溶血と臨床検査

  • 採血した血液の溶血により影響の大きい測定項目はLDHASTである。
  • しかしながら下表によれば、LDH、Fe、酸ホスファターゼ、カリウム、AST、ALTの順に影響が大きいとある。

血清と赤血球の生化学成分の濃度差

LAB.465
成分 単位 血漿 赤血球 赤血球/血漿
クレアチニン mg/dl 1.1 1.8 1.63636363636364
非タンパク性窒素 mg/dl 8 14.4 1.8
Mg mEq/l 2.2 5.5 2.5
非糖性還元物質 mg/dl 8 40 5
ALT IU/l 30 150 5
AST IU/l 25 500 20
カリウム mEq/l 1.1 100 90.9090909090909
酸性ホスファターゼ IU/l 3 200 66.6666666666667
Fe ug/dl 100 9700 97
LDH IU/l 360 58000 161.111111111111
アルギナーゼ IU/l trace 12 >1,000,000


骨髄」

  [★]

bone marrow (Z)
medulla ossium
骨髄組織
  • 髄腔を埋めるように存在

分類

性状

細胞成分の過少

  • 過形成
  • 正形成
  • 低形成

造血

加齢変化

  • 6歳以後は加齢とともに脂肪化が進み、黄色骨髄が増加
  • 長管骨の末端から黄色骨髄に置換されていく。成人では脊椎骨、胸骨、肋骨などで造血が起こる
  • 乏血、低酸素状態では黄色骨髄が赤色骨髄に置換され、造血ができるようになる。




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