ニコランジル

出典: meddic

nicorandil
シグマートシルビノールニコランジスニコランタニコランマート
抗狭心症薬

  • 狭心症治療薬

構造

  • 硝酸エステル型のニコチン酸アミド系

作用機序

  • ATP感受性Kチャネルを開き、K+が細胞膜外に流出し過分極、そしてCaチャネルが閉じて(収縮できなくなる)弛緩する。
  • ニコランジルの摘出血管弛緩作用がATP感受性Kチャネル阻害剤あるいはグアニル酸シクラーゼ阻害剤で抑制されること28)、イヌ急性心不全モデルにおけるニコランジルの大動脈血流量増加作用などの心血行動態改善作用がATP感受性Kチャネル阻害剤で抑制されること29)、及びニコランジルが摘出血管のcGMP含量を増加させること30)から、本薬の血管拡張作用にはATP感受性Kチャネル開口作用とcGMP産生増加作用が関与する。 (シグマート注2mg/シグマート注12mg/シグマート注48mg)

薬理作用

  • 冠血管拡張作用
  • 抗狭心症作用
心収縮力↓→酸素の消費量↓
血管弛緩→末梢血管抵抗↓→心の前後負荷↓ (特に硝酸薬は静脈を弛緩させるので前負荷を軽減させる)
血管弛緩→スパズムを抑制する
  • 冠状動脈攣縮抑制作用

動態

適応

シグマート注2mg/シグマート注12mg/シグマート注48mg
  • 不安定狭心症
  • 急性心不全(慢性心不全の急性増悪期を含む)

注意

禁忌

シグマート注2mg/シグマート注12mg/シグマート注48mg
  • 1. 重篤な肝・腎機能障害のある患者[代謝・排泄機能が障害されるため、本剤は高い血中濃度で推移する可能性がある。]
  • 2. 重篤な脳機能障害のある患者[本剤により過度の血圧低下が生じた場合、脳機能障害に悪影響を及ぼす可能性がある。]
  • 3. 重篤な低血圧又は心原性ショックのある患者[本剤により血圧低下が生じ、これらの症状を悪化させる可能性がある。]
  • 4. Eisenmenger症候群又は原発性肺高血圧症のある患者[本剤により静脈還流量が減少し、血圧低下、心拍出量減少が強くあらわれる可能性がある。]
  • 5. 右室梗塞のある患者[本剤により静脈還流量が減少し、心原性ショックを招来する可能性がある。]
  • 6. 脱水症状のある患者[本剤により静脈還流量が減少し、心拍出量もさらに減少するため、心原性ショックを起こす可能性がある。]
  • 7. 神経循環無力症のある患者[神経的要因により生じる病態であるため、効果は不定である。]
  • 8. 閉塞隅角緑内障のある患者[眼圧を上昇させるおそれがある。]
  • 9. 本剤又は硝酸・亜硝酸エステル系薬剤に対し過敏症の既往歴のある患者
  • 10. ホスホジエステラーゼ5阻害作用を有する薬剤(シルデナフィルクエン酸塩、バルデナフィル塩酸塩水和物、タダラフィル)を投与中の患者(「相互作用」の項参照)

副作用

  • 頭痛、血圧低下

相互作用

参考

  • シグマート注2mg/シグマート注12mg/シグマート注48mg
[display]http://www.info.pmda.go.jp/go/pack/2171406D1021_1_13/2171406D1021_1_13?view=body


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出典(authority):フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』「2013/11/19 01:21:34」(JST)

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和文文献

  • 薬物治療 冠動脈疾患治療薬 血管拡張薬・硝酸薬 (冠動脈疾患(上)診断と治療の進歩) -- (冠動脈疾患における治療学の進歩)
  • 安定狭心症に対するニコランジルの短期的有効性・安全性に関するシステマティック・レビュー:β遮断薬・持続性亜硝酸薬・Ca拮抗薬との比較
  • 花井 雄貴,三田 充男,菱沼 滋,庄司 優
  • YAKUGAKU ZASSHI 130(11), 1549-1563, 2010
  •   Nicorandil significantly reducted the incidence of major coronary events in patients with stable angina in a long-term trial, although there are few reports on its short-term efficacy in t …
  • NAID 130000451708
  • 平成21年度岡山医学会賞(砂田賞)受賞論文 経皮的冠動脈形成術直前のニコランジル経静脈的投与による冠動脈slow flowの抑制効果
  • 河合 勇介,久松 研一,松原 広己 [他]
  • 岡山医学会雑誌 122(2), 101-106, 2010-08
  • NAID 120002383755
  • O6-008 安定狭心症に対するニコランジルと狭心症治療薬の有効性・安全性における比較に関するメタ解析(一般演題 口頭発表,薬物療法/持参薬管理/栄養管理・NST/健康食品サプリメント,医療薬学の創る未来 科学と臨床の融合)
  • 花井 雄貴,三田 充男,菱沼 滋,西澤 健司,菅 紀子,庄司 優
  • 日本医療薬学会年会講演要旨集 19, 266, 2009-09-15
  • NAID 110007484491

関連リンク

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添付文書

薬効分類名

  • 狭心症治療剤

販売名

ニコランジス錠5mg

組成

 ニコランジス錠5mg


  • 1錠中ニコランジル5mgを含有する。
    添加物としてD‐マンニトール,結晶セルロース,ヒドロキシプロピルセルロース,カルメロースカルシウム,ステアリン酸カルシウム,ステアリン酸マグネシウム,カルナウバロウを含有する。

効能または効果

  • 狭心症
  • ニコランジルとして,通常,成人1日量15mgを3回に分割経口投与する。
    なお,症状により適宜増減する。

慎重投与

  • 重篤な肝障害のある患者[本剤投与中に肝機能検査値異常があらわれることがある。]
  • 緑内障の患者[眼圧を上昇させるおそれがある。]
  • 高齢者(「高齢者への投与」の項参照)

重大な副作用

 肝機能障害,黄疸(頻度不明)

  • AST(GOT),ALT(GPT),γ-GTPの上昇等を伴う肝機能障害,黄疸があらわれることがあるので,観察を十分に行い,異常が認められた場合には投与を中止し,適切な処置を行うこと。

 血小板減少(頻度不明)

  • 血小板減少があらわれることがあるので,異常が認められた場合には直ちに投与を中止し,適切な処置を行うこと。

 *口内潰瘍,舌潰瘍,肛門潰瘍,消化管潰瘍(頻度不明)

  • 口内潰瘍,舌潰瘍,肛門潰瘍,消化管潰瘍があらわれることがあるので,症状があらわれた場合には投与を中止し,適切な処置を行うこと。

薬効薬理

  • 構造中の硝酸基から遊離した一酸化窒素が,血管平滑筋の細胞質内にある可溶性グアニル酸シクラーゼを活性化してサイクリックGMP量を増加させる。その結果,サイクリックGMP依存性プロテインキナーゼが活性化され,細胞外へのCa2+の汲み出しの促進やミオシン軽鎖の脱リン酸化などが起こり,血管が拡張する。また,血管平滑筋のATP感受性Kチャネルを開口して細胞膜を過分極させる作用もある。その結果,収縮に必要なCa2+の流入が抑制されて血管が拡張する。血管拡張作用は冠血管で特に顕著である。心筋に対する作用は血管平滑筋に対する作用に比べて弱いが,循環改善作用とは独立した心臓保護作用が知られている。3)

有効成分に関する理化学的知見

 一般名

  • ニコランジル(Nicorandil)

 化学名

  • N-[2-(Nitrooxy)ethyl]pyridine-3-carboxamide

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 分子式

  • C8H9N3O4

 分子量

  • 211.17

 性状

  • 白色の結晶である。
    メタノール,エタノール(99.5),酢酸(100)に溶けやすく,無水酢酸にやや溶けやすく,水にやや溶けにくい。

 融点

  • 約92℃(分解)


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血管拡張剤」

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vasodilatorvasodilatator
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商品


抗狭心症薬」

  [★]

antianginal agents, antianginal drug
狭心症

種類

硝酸薬

  • 冠血管スパズム緩解→酸素供給↑
  • 末梢血管拡張→心筋仕事量↓→心筋酸素需要↓

特徴

  • 小動脈より静脈を拡張させる → 前負荷の減少
  • 冠血管では、細い動脈より太い動脈を弛緩させる

β遮断薬

  • 心筋抑制→心筋仕事量↓→心筋酸素需要↓

Ca拮抗薬

  • 冠血管スパズム緩解→酸素供給↑ (SPC.226)
  • 心筋抑制→心筋仕事量↓→心筋酸素需要↓

作用機序

  • 電位依存性型Ca2+チャネルのαサブユニットに作用

その他の冠血管拡張薬

抗狭心症薬の使い分け

  労作時狭心症 安静時狭心症 不安定狭心症
硝酸薬
β遮断薬    
Ca拮抗薬    





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