Wikipedia preview
出典(authority):フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』「2021/09/05 11:15:52」(JST)
[Wiki ja表示]
| この記事は検証可能な参考文献や出典が全く示されていないか、不十分です。出典を追加して記事の信頼性向上にご協力ください。 出典検索?: "ホワイトノイズ" – ニュース · 書籍 · スカラー · CiNii · J-STAGE · NDL · dlib.jp · ジャパンサーチ · TWL(2017年12月) |
|
この項目では、一般的な用語について説明しています。イングランドの電子音楽バンドについては「ホワイト・ノイズ (バンド)」を、藤原伊織の小説については「てのひらの闇」をご覧ください。
|
カラードノイズ (有色雑音)
|
ホワイト
|
ピンク
|
ブラウニアン/レッド
|
グレイノイズ
|
ホワイトノイズに近似させ生成したノイズのパワースペクトラム
ホワイトノイズ (White noise)[1]とは、ノイズの分類で、パワースペクトルで見ると対象となるそれなりに広い範囲[2]で同程度の強度となっているノイズを指す。「ホワイト」とは、可視領域の広い範囲をまんべんなく含んだ光が白色であることから来ている形容である[3]。派生語のようなものにピンクノイズがあり、周波数成分が右下がりの光がピンク色であることによる。よく聞くノイズの例で擬音語で表現するなら、「ザー」という音に聞こえる雑音がピンクノイズで、「シャー」と聞こえる音がホワイトノイズである。
|
|
この音声や映像がうまく視聴できない場合は、Help:音声・動画の再生をご覧ください。 |
特徴
ホワイトノイズは全ての周波数で同じ強度となるノイズである。これはWiener-Khintchineの定理から、自己相関関数がデルタ関数となることと同じである。統計学の言葉で言うと、定常独立であることを意味していて、簡単にいえば非常に不規則なノイズということである。
なお厳密には自己相関関数にデルタ関数といった無限を含むものは実在し得ないので、理想的なホワイトノイズは実在しない。しかし、実用上には有限値の十分理想ホワイトノイズに近いものをホワイトノイズとして扱う。また、近年のオーディオ機器のそれなど、パルス符号変調(PCM)が途中に入っている場合は、0付近〜ナイキスト周波数まで同じ強度となる。
ホワイトノイズならばガウスノイズ(正規分布のノイズ)であるとしばしば誤解されるが、白色という概念とガウス性という概念は異なるものである。しかし、系のモデルで白色とガウス性の2つを同時に仮定することは多い。ホワイトガウスノイズ(白色ガウス雑音)は実世界のノイズとしてよい近似であるからである(中心極限定理)。これらのモデルは加法性ホワイトガウスノイズ (AWGN、additive white Gaussian noise) と呼ばれる。
定義
以下の2つの条件を満たすようなw(t) をホワイトノイズと定義する。
ただし、σ2 は w の分散で、δ はディラックのデルタ関数である。1つ目の式は平均ゼロを表している。そして2つ目の式は自己相関は σ2 であり相互相関はゼロであることを表している。
自己相関をフーリエ変換するとホワイトノイズのパワースペクトルが得られる:
パワースペクトルの値はωに依存しないので、全ての周波数で一定の値(白色と呼ぶ)になっている。
また離散化された列としてのホワイトノイズの定義は、同様にベクトル[要曖昧さ回避]wに対して以下のように定義される。
ただしTは転置を、Iは単位行列である。1つ目の式は平均ゼロを表している。2つ目の式は相互相関行列が、対角成分がσ²でそれ以外はゼロということを表している。
なお、ここではホワイトノイズを実数として考えたが、複素数に対しても定義できる。相関演算の定義に複素共役の演算が入るため、ホワイトノイズの定義もこれに応じてやや変化する。
生成方法
実際上は正規乱数をホワイトノイズとして利用する。なおこのときガウス性も満たすので、ホワイトガウスノイズとなる。
Excelの分析ツールを用いて、正規乱数を作成することができる。
注
- ^ 「白色雑音」などと訳すこともあるが、「ノイズ」という語は音以外のあらゆる信号類に混入する非信号成分を指して使われるため、文脈を見ずに機械的に訳すと誤訳を招く。
- ^ 理論上、直流から無限大Hzまで全て含む、といったような連続的な信号は存在し得ない(ステップ信号のような一過的現象では異なる)ので、実際の所、可聴域とか可視域などを対象として議論することになる。
- ^ 人間の視覚の特性上、RGBがあればそれぞれに集中していても白く見せることはできるので、逆は真ではない。
関連項目
外部リンク
- SimplyNoise.com (英語)[リンク切れ]
- whitenoisemagic.com (英語) [リンク切れ]
UpToDate Contents
全文を閲覧するには購読必要です。 To read the full text you will need to subscribe.
Japanese Journal
- 川田 徹,杉町 勝
- 自律神経 58(1), 61-70, 2021
- … るが,両者の違いはそれだけではない.交感神経に比べて迷走神経による心拍数調節は速い.私たちはこのような動特性の違いを定量化するために,麻酔下のウサギを用いて心臓交感神経および迷走神経を白色雑音という特殊な信号系列で電気刺激し,心拍数応答を調べた.その結果,交感神経と迷走神経は互いに他の動特性を増強することが判明した.このような相互作用は,心拍数応答に動作点依存的なシグモイド …
- NAID 130008025091
- レベルセット法とスペクトルエントロピー法を用いた脈動オーロラ領域検出の改善
- 井上 智寛,尾崎 光紀,八木谷 聡,今村 幸祐,塩川 和夫,三好 由純,片岡 龍峰
- 情報処理学会論文誌 61(12), 1947-1959, 2020-12-15
- … が,他のオーロラや白色雑音などの雑音が含まれるため,脈動オーロラの時空間解析が困難であった.本論文では,雑音低減処理として輝度値の非線形関数による補正や雑音を推定するスペクトルエントロピー法を用い,領域抽出処理として大津の二値化やレベルセット法を提案した.脈動オーロラを模擬したテスト動画を作成し,テスト動画のSNRを変化させたとき,白色雑音を付加していないテ …
- NAID 170000184163
- 20065 白色雑音地動を受ける1層構造物のQ-Δ共振によるねじれ応答励起の検証実験
Related Links
- ホワイトノイズ 別名:白色雑音 【英】White noise ホワイトノイズ とは、音声などに混入するノイズの中で、全ての周波数帯域においてエネルギーが均一に混入した雑音のことである。 音の周波数をグラフで表現すると、 ホワイトノイズ では雑音が均一に混入しているため平坦に近いグラフと ...
- 白色雑音の時系列は、ひとつ過去の値と現在の値との間の相関がない、という特徴がある。これを利用して、正規分布 (Gaussian distribution) する乱数を用いて時系列を作ると、このスペクトルは白色である。このような方法で作られた
- 1、雑音の種類:白色雑音と1/f 雑音 ・白色雑音 ノイズのエネルギーが周波数に依存しないもの。周波数スペクトルが平坦なことから、ホワイトノイズとも呼ばれる。(耳で聞くとサー、あるいはシャーと言う音がする。) 電子の熱 ...
Related Pictures
★リンクテーブル★
[★]
- 英
- noise
- 関
- ノイズ、心雑音、部分音
[★]
- 英
- tone、sound
- 関
- 緊張、緊張度、トーン、響く、健全
[★]
- 英
- white
- 関
- 白、白人、白い