腹水
概念
- 腹腔内液体貯留
分類
| 滲出性 | 漏出性 | |
| 外観 | 混濁 | 清明 |
| 蛋白質濃度(g/dl) | >4.0 | >2.5 |
| Rivalta反応 | + | - |
| 比重 | >1.018 | <1.015 |
| 疾患 | 癌性腹膜炎 | 肝硬変 |
| 化膿性腹膜炎 | 心疾患 | |
| 結核性腹膜炎 | ネフローゼ | |
| Budd-Chiari症候群 |
- 血清蛋白質濃度は6.5-8.0g/dLが正常範囲
腹水の性状
比重、蛋白濃度による分類
- 漏出性腹水
- 滲出性腹水
病因
- 1. 門脈圧・静脈圧亢進
- 2. 膠質浸透圧の低下
- 3. リンパ液のうっ滞
- 4. 血管透過性の亢進
病態生理
肝硬変における腹水 HIM.1978
- 肝硬変→門脈高血圧→内臓の血管拡張→
- 1. →内臓の血管内圧の上昇→腹水
- 2. →動脈血の減少→血管収縮機構と抗ナトリウム利尿機構の亢進→ナトリウム保持→血漿量の増加→腹水
貯留しやすい部位(QB.Q-205)
検査
- 500ml以上の貯留があれば、腹部超音波検査、腹部CT、腹部MRIで検出できる。
腹部単純X線写真
治療
- 食塩制限
- 安静
- 利尿薬
- アルブミン性製剤
- 腹水穿刺
- 腹腔静脈シャント
- 経頚静脈肝内門脈大循環短絡術 transjugular intrahepatic portosystemic shunt TIPS
HIM.1978
- 軽度の腹水:食事療法でナトリウム制限を行う。
- 中等度の腹水:利尿薬で治療を行う。スピロノラクトン、さらに必要があればフロセミドを重ねる。
- refractory ascites:利尿薬と食事療法でコントロールできない腹水。この場合、LPV(large volume paracentesis)やTIPS(transjugular intrahepatic portosystemic shunt)を考慮する。