アミノグリコシド系抗菌薬
GOO. chapter.45
- タンパク質合成阻害による抗菌薬は静菌的なのもが多いが、アミノグリコシド系抗菌薬は「殺菌的」に作用
構造
- amino sugars linked to an aminocyclitol ring by glycosidic bonds (GOO.1155)
- 名前の通りアミノ基-NH2を多数有しているため正電荷を帯びる
- →経口吸収不良
- →脳脊髄液に移行しにくい。
- →腎排泄されやすい
動態
- 内服不可能→外来患者に使いにくい
- 細胞膜(内膜)の通過は膜電位ポテンシャルに依存している。ここが律速段階となる。 → 細胞内移行性悪
- 阻害、拮抗要素:二価陽イオン、高浸透圧、pHの低下、嫌気的条件
- 膿瘍など嫌気的条件、酸性の高浸透圧尿など細菌の膜電位ポテンシャルが低下する場合に薬効低下
作用機序
- 30Sリボソームに作用してタンパク質合成を阻害
- 1. 翻訳開始を阻害
- 2. 翻訳を停止させる
- 3. 誤ったアミノ酸を取り込ませる
- 異常蛋白が細胞膜に挿入され、膜の透過性を変えてさらにアミノグリコシド系抗菌薬の取り込みを促す
薬理作用
- 薬効は迅速。濃度依存的。
- post-antibiotic effectがある。
- 抗菌薬の血漿濃度がminnimum inhibitory concentration以下になっても殺菌活性が残存。殺菌活性の残存時間は濃度依存的
抗菌スペクトル
- 広い
副作用
- 腎障害:近位尿細管の壊死変性。用量依存的
- 耳毒性:CN VIII障害。内耳の有毛細胞を破壊。用量依存的
- 神経・筋遮断作用:(稀であるが)神経筋遮断作用(およびこれによる無呼吸)を呈する。遮断作用はネオマイシンが一番強く、カナマイシン、アミカシン、ゲンタマイシン、トブラマイシンがこれに続く。通常、胸腔内、腹腔に大量投与した時に生じるが、静脈内、筋肉内、あるいは経口投与でも起こりうる。大抵の発作(神経筋接合部が遮断される発作)は麻酔薬やその他の神経筋接合部遮断薬の投与で生じる(←どういう意味?)。重症筋無力症の患者はアミノグリコシド系抗菌薬による神経筋接合部遮断作用を受けやすい。(GOO.1164)