Henry Gray (1825-1861). Anatomy of the Human Body. 1918.
Henry Gray (1825-1861). Anatomy of the Human Body. 1918.
出典(authority):フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』「2013/07/18 18:49:34」(JST)
骨: 軸椎 | |
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軸椎は頸椎の上から二番目の骨。赤色で示す
上方より見た軸椎
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名称 | |
日本語 | 軸椎 |
英語 | axis |
関連構造 | |
上位構造 | 脊椎 |
画像 | |
アナトモグラフィー | 三次元CG |
関連情報 | |
MeSH | Axis |
グレイの解剖学 | 書籍中の説明(英語) |
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軸椎(じくつい、axisまたはepistropheus)は椎骨のうち上から二番目にある骨、第二頚椎のこと[1]。Cervix(頚部のラテン名、頚椎はVertebra cervicalisという)の二番目のため、C2と略して呼ばれる。環椎(第一頚椎)との間にある環軸関節は体軸に垂直な回転軸を形成し、頭部を回旋させる働きを持つ。軸椎の最も際立った特徴は、椎体上面から垂直に伸びる歯突起の存在である。
目次
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軸椎の椎体は前方に向かうにつれて厚みを増し、前下方に伸びて第三頚椎の前面に重なる。前面の正中には縦に隆起がはしり、その両側の陥凹に頚長筋が付着する。下面は前後では凸、左右では凹面となっている。
歯突起(densまたはodontoid process)は椎体上面に付着する起始部がややくびれており、その上方には前面に前関節面があり環椎の歯突起窩と接する[1]。後面には後関節面があり、環椎横靱帯と接する[1]。歯突起は本来環椎の椎体として発生するが、途中で軸椎の椎体と癒着してその一部となったものである[1]。この歯突起があるため、軸椎は後上方から眺めると人が結跏趺坐している姿に見える。日本で火葬後の収骨の際に「のど仏」とされるのは、実は軸椎のことである(生体でのど仏と呼ばれるのは甲状軟骨で、これは軟骨であるため火葬後には残らない)。
椎弓根(椎弓のうち椎体と横突起の間の部分)は、特に前方が丈夫で広がっており、椎体および歯突起の根部と 癒合している。
椎弓板(椎弓のうち横突起より後方、棘突起までの部分)も厚く[2]丈夫である。椎孔(中央の脊髄が貫通する孔)は大きいが、環椎のそれよりは小さめである。
左右の横突起は他の椎体に比べてかなり小さく、尖端には他の頚椎と異なり結節がひとつしかない。また他の頚椎と同様に横突孔(椎骨動脈が通る孔)があいていて斜め上方および外側を向いている。
上関節面は円形でやや凸面であり、上外側を向いている。上関節面は椎体、椎弓根および横突起と接している。下関節面は他の頚椎とほぼ同じである。
上椎切痕(椎弓根の上部にある切れ込み)は非常に浅く、他の頚椎と異なって上関節突起(上関節面にある隆起)の後ろにある。一方下椎切痕は他の頸椎と同様に下関節突起の前にある[2]。
棘突起は大きくて上部であり[2]、下面が深く切れ込んでいる。尖端は二分していて[2]それぞれに結節を持つ。
軸椎の位置。横から見た画像。
やや上方から見た画像。頭蓋骨は半透明にしてある。歯突起が環椎と接する様子が確認できる。
軸椎をやや上方から見た動画。
環椎後頭膜および環軸靱帯。下から二番目の骨が軸椎
後頭骨から第三頚椎にいたる正中矢状断
鼻、口、咽頭および喉頭の矢状断
上から見た画像。
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関連記事 | 「椎」 |
頚椎 | cervical vertebrae | 7 |
胸椎 | thoracic vertebrae | 12 |
腰椎 | limbar vertebrae | 5 |
仙椎 | sacral vertebrae | 5 |
尾椎 | coccygeal vertebrae | 1(5-6) |
環椎 | 軸椎 | 頚椎 | 胸椎 | 腰椎 | |
椎体の特徴 | なし | 歯突起 | 小型で、横径が前後径より長い。上面は凹み、下面は膨らむ | 心臓型である。肋骨頭と関節する窩(facet)を持つ | 巨大。上方ないし下方から見ると腎臓型 |
椎孔の特徴 | 歯突起が通る | 大型で三角 | 円形で、頚椎と腰椎よりも小型である。 | 三角形。胸椎よりも大きく、頚椎よりも小さい。 | |
横突起の特徴 | 横突孔がある。 | 横突孔がある。 | 横突孔がある。第7頚椎では小型あるいは欠如。椎骨動脈と伴行静脈と交感神経叢が横突孔を通るが、ただし第7頚椎では小さな頚骨静脈を通すのみ。前結節と後結節がある。 | 長く丈夫で、後外側に伸びる。第1から第12胸椎に向かって短くなる(第1~第10胸椎には肋骨の結節と関節するための関節面がある) | 長く細い。この突起の基部の後面に副突起がある。 |
関節突起の特徴 | 後頭顆を受ける | 下関節面は下前方に向く。 | 上関節面は上後方に向く。下関節面は下前方に向く。 | 上関節面は後方やや外側に向く。下関節面は、前方やや内側に向く。 | 上関節面は後内側(ないし内側)を向く。下関節面は、前外側(ないし外側)を向く。上関節突起の後面には乳様突起がある。 |
棘突起の特徴 | なし | 先が二分する | 第3~第5頚椎では短く先が二分する。第6頚椎では長いが、第7頚椎ではさらに長い。 | 長く後下方に傾斜する。先端は下位の椎体の高さに達する。 | 短く丈夫である。 |
その他 | 前弓、後弓、前結節、後結節、歯突起窩 | 歯突起 |
Henry Gray (1825-1861). Anatomy of the Human Body. 1918.
Henry Gray (1825-1861). Anatomy of the Human Body. 1918.
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